TS鬼族の幼馴染は傲慢に堕ちる   作:かしわくん

10 / 11

前回いきなり死に戻り最終ループから始まりましたが、他のループでマールスはカペラに誘き寄せられて居ないので全部原作通りに進んでいます。最終ループではガーフィールとかが戦っていて時間が経っていたのでマールスは間に合いました


うらっ!いい声で泣けやオラッ!!

 

 

「終わったッ…のか?」

 

「うん、疲れて寝ちゃってる」

 

ガーフィールの問いにペトラがマールスの頭を膝で受け止めながら答える。肝心のマールスは一通り泣きじゃくった後膝の上でスゥスゥと寝息を立てて眠っている

 

「さて、メィリィ。と言ったかしら?」

 

「ひっ…!」

 

フレデリカが問いかけるとメィリィがビクッと肩を震わす

 

「ごめんなさい。ごめんなさい!!もうなにもしないからぁ、だから、だからもう……」

 

「……えぇ、あなたはひとまず拘束はしますがこれ以上の手出しは致しません。もっとも、最終的な判断を下すのは私ではありませんが」

 

こうして、ロズワール邸での死闘は幕を閉じた

 

───────────────────────

 

目が覚めたら知ってる天井だぁ

なにこれデジャヴ?前と状況一緒じゃん。そうだ、僕はまた倒れちゃっんだっけ

 

僕は布団から上半身を起き上がらせ周囲を見渡すとやはりここはロズワール邸のようだ。僕はカペラの亞獣を相手に鬼化して……そっからどうなったんだっけ

 

記憶が飛んでるってことはいつかのレムみたいに理性飛んじゃったのかな。

 

そんなことを考えていると僕の手にある感触に気づいた。スバルじゃない、もっと小さくて細くて、あったかい体温の高い手だ

 

「ペトラ……」

 

僕の手を握って横で寝ているペトラを見て、僕の昨夜の記憶が顔を出す

 

……?………っ!?

 

あっ……

 

思い出した瞬間、僕の顔が一気に赤くなる。自分の過去のことや見栄、そして傲慢として振る舞ってきた仮面をロリに剥がされ、前世含めて30超えのいい大人が泣かされてしまったのだ。

 

あぁ恥ずかしい!恥ずかしい!!胸がキュッと痛くなる。こんな羞恥プレイいらないよ……!

 

うぅ……、もうお嫁に行けない。いやスバルのお嫁さんにはなりたいけど

 

そんなことを考えているとペトラの瞼が動く。そして目を開き僕を見て口を開いた

 

「あっマールスちゃん!!もう大丈夫!?痛くない!?えっと、えっとその……」

 

「うん、一回落ちつこ、深呼吸。はい吸って〜吸って〜吸って〜」

 

「スゥーースゥーースゥーーっ、コホンコホン!ちょっと吐かせてよ!」

 

「おー、ノリツッコミいいね」

 

スゥーと深呼吸をして少し落ち着いたようだ(脳死)。そして、少し悲しそうな顔になり再び口を開いた

 

「ごめんね、昨日私マールスちゃんの気持ち、全然考えれてなかった。マールスちゃんがあんなに苦しそうなのに、あんなに辛そうだったのに、私、何にも出来なかった。ごめんね……ごめんね…!」

 

話しているうちに堪えきれなくなり、ポロポロと涙を流しながらパトラは言った。

 

……本当にこの子は、ポジティブなんだかネガティブなんだか

 

「それは違うよ、少なくとも君の言葉であの時の僕は救われた。君の無鉄砲は君の身を脅かすけど、それで救える命もある。誇っていいよ、君の傲慢が僕を救ったんだ。傲慢の大罪司教がお墨付きしてあげる。まぁ…そうだね。ありがと……」

 

そう目線をずらして顔を少し赤く染めながらマールスは言った。それを受けてペトラは微笑して口を開く

 

「……えへへ、どういたしまして。じゃあマールスちゃん、ほら!!」

 

「ん?」

 

ペトラはおもむろに自身の両腕を広げてマールスの方に向き直った。それに対してマールスが首を傾げているとペトラは言った

 

「私の胸、貸してあげる。ホントはスバル専用だけどマールスちゃんだから特別だよ?」

 

「……いや、なんで?」

 

「だって、マールスちゃんまだ辛そうな顔してるもん。辛い時はね、泣くんだよ。でも一人で泣くと悲しみが溢れちゃう。だから私に分けて。一人じゃ溢れても二人で分けたらへっちゃらだよ!」

 

「はは……なにそれ…僕は別に辛くなんか…」

 

「嘘」

 

「……っ」

 

「そうやって嘘ばっかり。いや、本当のこと言ってなんて私には言えない。言っちゃいけないとも思う。けど、せめてマールスちゃんと一緒に喜んだり、一緒に悲しんだりしたい。だから、ね?」

 

ペトラが言い終わるとマールスはペトラから背を向け、顔を見せないようにする。その肩は小刻みに震えている。そんなマールスにをペトラは覆い被さるように抱擁する

 

「……なんで、なんでそんなに僕に構うんだよ。ほっといてくれよ、なんで、なんで……!!居なくなるんだよ。僕の……父さんと母さんに会いたい。俺の(・・)……父さんと母さんに会いたい…!」

 

「うん、う"ん"」

 

「こんなに急に……全部失って、最初はワクワクしたさ。でも、だんだん怖くなって、失ったものの大きさに気づいて、でも気づいたところでもうなにも残ってない。僕は……俺は……!」

 

「何もないならさ、また作っていこうよ。私がいる。スバルがいる、他にもいーっぱいマールスちゃんのことを想える人がいる。」

 

「……忘れられねぇよ…!」

 

「忘れる必要なんてないよ。過去も、今日も、明日も。全部全部背負って生きていこう。もし、背負うものの重さに耐えられなくなったら私に言って。一緒に支えてあげる」

 

「う、うぅ……情けないな、僕……!」

 

しばらく語り合った後、二人で声を上げて泣きじゃくった。でも不思議と胸ら辺がスッと軽くなったような気がした

 

 

───────────────────

 

「くたばれクソピエローー!!」

 

さぁ始まりました、第一回ロズワール禊でボコボコにしよう大会〜〜!!はい拍手!!

 

マールス選手腰と肩、そして恨みの乗ったいい拳ですね。これは優勝候補です!!

 

「〜〜〜!!」

 

お〜っとペトラ選手歯を食いしばりながら腰の入った拳をお見舞いだー!!原作はハンカチだったことを思うと相当な鬱憤が溜まったんでしょうね。

 

そんなこんなで全員分の禊が終わり、後は原作通りロズワールがラムに甘やかされ、そして誓約を結んだ。

 

ラム……こんな変なピエロに惚れるとか男の趣味悪くない?ちょっとどうかと思うわ〜

 

 

 

そして全ての禊が終わった後、僕とラムは部屋に二人きりで話すことになった

 

密室に10年ぶりに再開した幼馴染。何も起こらないはずがなく……

 

「……ラム、大きくなっt」

 

パァンッと鋭い音が部屋に響いた。そして僕の頬に鈍い痛みがくる。……まぁそりゃそうだね。なんか久々にあったら自分の村滅ぼした元凶の仲間になってるんだから、そりゃ怒るか

 

「うん、そうだね。僕は君たちを襲った魔女教に入っちゃったからね。君の気が済むならいくらでも……」

 

「違う、そんなのは些細な問題よ。なんで、なんでラムに会いに来なかったの?生きていたならいくらでも出来たでしょう」

 

あっそっちなんだ。にしても魔女教に入ったことを些細な問題って、男前すぎませんかね姉様。にしてもなんでって言われても……確かに魔女教に入っても会えることには会えたな……。

 

なんか魔女教入ったらもう会えないみたいな固定観念があったね。うん。でもお約束じゃん!闇堕ちしたキャラはもう会いに来ないじゃん!!

 

「……僕は魔女教に入っちゃったから君たちに会うのは迷惑だと思ってた、ごめんね」

 

「ええ、本当に浅はかね。魔女教に入ったくらいでラムがマル姉を拒絶するはずがないでしょう。」

 

うぅ、ラムの毒舌が痛い。いや、僕に対してはまだマイルドかな?スバルとかいつも口撃されすぎて蜂の巣にされてるし

 

「……そうね、なら誓いなさい。もう二度と、ラム達の前からいなくならないで。ずっとラムの目の届くところにいなさい。それで許してあげる」

 

「……いいの?そんなんで」

 

「少なくともラムにとってはそんなんで片付けられるほど軽いものじゃないわ」

 

「うん、じゃあ龍に誓おう。僕はもう、君たちの前からいなくならない。そう誓う。」

 

「そう、ならいいわ」

 

僕の回答を聞いたラムは淡白に言葉を返した後に立ち上がり、ドアの前へと歩いていった

 

「マル姉」

 

「ん?」

 

「……おかえりなさい」

 

「!!……うん、ただいま。二人とも。」

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。