追記、前回から第2話のタイトル変えました1話での次回予告も変えております
ベル・クラネル人生上映会
第2話 憧憬と町娘、女神との絆
第一話が終わり、会場の照明が戻った。
「……」
ベルは深く息を吐いた。
たった一話。
オラリオへ来て、ファミリアを探し、ヘスティアと出会った。
それだけだった。
それだけなのに――。
「なんでこんなに疲れるんだ……」
ベルが呟く。
「まだ始まったばかりだからね!」
ヘルメスが楽しそうに答える。
「次はシルちゃんたちとの出会いだよ」
「……」
ベルの顔が固まった。
「シルさんとの……?」
「そう」
「それは……」
ベルはちらりとフレイヤを見る。
正確には、シルとしてではなく、フレイヤ本人。
彼女は何も言わずに微笑んでいた。
「……嫌な予感がします」
「大丈夫よ」
フレイヤが穏やかに言う。
「私は楽しいから」
「そういう問題じゃないんです……」
ヘルメスが手を叩いた。
「では、第二話!」
アスフィが魔道具に手を触れる。
会場が暗くなった。
再びスクリーンが光る。
『第二幕 憧憬と町娘、女神との絆』
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◆
映像に映ったのは、オラリオの街だった。
まだ冒険者になったばかりのベル。
ダンジョンへ向かい、帰ってくる。
成果は少ない。
収入も少ない。
それでも、ベルは毎日ダンジョンへ向かっていた。
「この頃のベル様……」
リリが画面を見る。
「本当に毎日ダンジョンへ?」
「はい」
ベルが答える。
「少しでも早く強くなりたかったので」
「何故そんなにも急いでいた」
ヘディンが尋ねる。
「……」
ベルが少し考える。
「英雄になるためです」
ヘディンは黙って頷いた。
「そうか」
その一言だけだった。
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◆
映像が変わる。
巨大なモンスター。
ミノタウロス。
会場の空気が一気に変わる。
「……」
ベルの表情が固まった。
「ここ……」
アイズが画面を見る。
ティオナも。
レフィーヤも。
「アイズさん……」
レフィーヤが小さく呟く。
映像の中でベルが逃げている。
恐怖。
圧倒的な力の差。
そして――。
一人の少女が現れる。
アイズ・ヴァレンシュタイン。
「……」
アイズ本人が、じっと画面を見る。
映像の中で、彼女がミノタウロスを倒す。
ベルは助けられる。
そして――。
アイズを見上げる。
その目に宿った感情。
憧れ。
尊敬。
そして――。
強くなりたいという願い。
アイズがベルを見る。
「怖がられてなくてよかった」
「え?」
ベルは不思議そうにする。
「私この時ベルを怖がらせちゃったんじゃないかって思ってたから…」
アイズは少し考えた。
「私、あのときベルを助けれて良かった」
「い、いやそんな怖がるなんてむしろそのえっとすごくかっこいいって思いました」
「それならよかった」
アイズは少しだけ笑った。
「嬉しい」
ベルの顔が赤くなる。
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◆
画面はステイタス更新に切り替わる――。
映像にはステイタスを確認するベルと少し不機嫌そうなヘスティアが映る。
「……」
会場が静かになる。
「(こんな出会いしちゃったら一目ぼれしちゃうのもわからなくはないけどさぁ~やっぱり嫉妬しちゃうな)」
ヘスティアは心の中でつぶやく
「(ここの更新であのスキル『情景一途』が発現したのね…妬いちゃうわ)」
フレイヤも口には出さないが嫉妬をあらわにする
「(おそらくここだなあの愚兎を今の愚兎へと導くスキルが発現したのは)」
「(多分ベル・クラネルの異常な成長はここでなにかスキルが発現したんだろう)」
ヘディンとフィンは冷静に分析する
「べ、べべべべべべ、ベルルルル、ベル君の上半身!!やはり白髪紅眼ヒューマンは最高だ!!」
ローリエは画面を見ながら鼻血を出しながら興奮する
「もう、慣れてしまいました、、、」
興奮するローリエを横目にアスフィはあきれている
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◆
映像が変わる。
ベルが街を歩いている。
その途中。
視線を感じ振り向くしかしそこには誰もおらず進もうとすると
一人の少女とぶつかりそうになる。
銀色の髪。
整った顔立ち。
緑の衣装に白いエプロン
――シル。
「あ」
ベルが小さく声を漏らす。
「ふふ……」
フレイヤは静かに画面を見つめている。
映像の中で、シルがベルに声をかける。
そしてベルが、彼女から落としたものをもらう。
ほんの短い出会い。
それだけ。
しかし――。
この出会いが、後のベルの人生に大きく関わっていく。
「……」
ベルは画面を見ながら、少し笑った。
「懐かしいです」
「そうね」
フレイヤが答える。
「あなたは、あの頃から変わってないわね」
「僕が?」
「ええ」
フレイヤは微笑む。
「困っている人がいれば手を差し伸べ、何事にも真っすぐ」
ベルは少し照れる。
「普通じゃないですか?」
ヘディンが即座に口を挟んだ。
「普通ではない」
「え?」
「少なくとも、私はお前以外に見たことはない」
ベルは黙った。
フレイヤはそんなベルを見て、少し嬉しそうに笑った。
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◆
その後ダンジョンでの戦闘、アイテムの入手、が写しだされステイタスの更新に移る
「なにか間違ってませんか!?神様!熟練度上昇トータル160オーバーなんて!」
大きく上がっているステータスに喜ぶベルと明らかに不機嫌なヘスティアの映像が流れる
「「「「「トータル160オーバー!?」」」」」
「どういうことやねんドチビ!」
あまりのベルの成長ぶりに大きな声を出しながらニイナ、レフィーヤ、ティオナ、ロキ、ダフネは立ち上がる
「ベルすごい」
普通にほめるアイズ
「まあ今までの成長のスピードを考えると一回の更新でこれぐらいあがってても不思議ではないね」
ニイナやレフィーヤ達の反応が普通だが静かに分析しつぶやくフィン
「へへーん、僕のベル君はね成長期なんだよ!」
ヘスティアは胸を張り誇らしそうに言う
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◆
映像は進む。
豊穣の女主人。
シルが働く酒場。
ベルが客として訪れる。
店の中で働くシル。
そして――。
ベルが料理を運ばれている。
「ベル君!どうしてこんなシル何某に誘われたからってホイホイいってしまったんだー!」
「そんなこといわれても誘われて行くって約束してましたし」
「そんなことは分かってるよ!」
ヘスティアはベルになだめられる
「いいじゃないですか~ベルさんは私の約束をしっかり守ってくれただけなんですよ?」
いつの間にかシルの姿になったフレイヤが言う
「うるさい!君はだまっているんだ!シル何某!」
映像の中ではベルはメニューの値段におどろきながら食事をしている。
するとロキファミリアが来店しシルがロキファミリアはお得意様だと説明している
ベルは説明を受けていると聞こえてくる会話
ベート。
ベルを侮辱している会話、そしてベルがその会話を聞き店を飛び出る映像が流れる。
会場の空気が一気に変わった。
「……」
ベルは少しだけ俯いた。
「思ってた10倍はひどい……」
険しい顔をしながらヘスティアはつぶやく
「やっぱりベートって最低だよねー」
ティオナは言う
「うわ~天下のロキファミリア様ってこういうこと言っちゃうんですね~さすがに私たちフレイヤファミリアでもこんなこと言いませんよ~」
ヘイズはロキファミリアもといフィンのほうを向きながら毒を吐く
「これは僕たちがベートを止めれられなかったのが悪いね」
フィンは素直にその毒を受け入れる
「だが、これがなければこの愚兎はこの半年という期間でここまで登ってくることはなかっただろう」
ヘディンはこのシーンを必要な工程だったと述べる
「……」
ベルは当時の自分を見る。
「この頃は、本当に悔しかったです」
リリが隣から言う。
「でも、その悔しさも力に変えたんですよね」
「うん」
「ベル様らしいです」
映像のベルは店を飛び出しダンジョンへ向かい戦う
早朝ホームへ帰還しホームの前で待っていたヘスティアに抱えられ
「神様、、、僕強くなりたいです」
強くなることをヘスティアの前で誓う
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次の映像。
『怪物祭』
街中が祭りで賑わっている。
映像の中では、ベルがヘスティアに腕を引っ張られながら街を歩いている。
食べ物。
出店。
人々の笑顔。
ヘスティアが楽しそうにしている。
「この日は楽しかったね!」
現在のヘスティアが言う。
「はい」
ベルも笑う。
「神様と二人で街を回るのは、あまりなかったので」
「ボクはもっとこういう時間が欲しかったんだよ」
映像の中の二人が歩いている。
しかし――。
突然。
巨大な怪物が現れる。
シルバーバック。
「来た!」
ヘスティアが叫ぶ。
映像の中で、ベルがヘスティアを守るために動く。
逃げる。
戦う。
追い詰められる。
そして――。
ヘスティアが一本のナイフをベルへ渡す。
「……」
現在のヘスティアが、少し誇らしげに笑った。
「ボクの愛の集まったことでできたナイフだよ」
ヴェルフがいない会場で、ベルはそのナイフを見つめる。
「僕は何度もこのナイフに助けられました」
映像の中でベルがナイフを握る。
そして――。
シルバーバックに立ち向かう。
「……」
レオンが呟いた。
「この時点では、まだレベル1」
「はい」
ベルが答える。
「それでも戦った」
「そうだね」
フィンが頷く。
「勝てる保証などなかったはずだ」
「それでも……」
アイズが画面を見る。
「ベルは戦った」
映像の中で、ベルが最後の一撃を放つ。
シルバーバックが倒れる。
会場から小さな歓声が起きた。
ヘスティアが胸を張る。
「どう!?」
ロキが言う。
「はいはい、ドチビのおかげやな」
「なんだいその言い方!」
ベルは笑っていた。
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上映が終わり、明かりが戻る。
「……」
ベルは少し疲れた顔をしていた。
「まだ第二話ですよ?」
アスフィが言う。
「分かってますけどぉ……」
「次はリリルカ・アーデとの出会いですよ」
「……」
リリがベルを見る。
「私、ですか」
「では、しっかり見ましょう」
「リリ……?」
リリは微笑んでいた。
「リリとベル様が出会ったところですから」
ヘルメスが再び魔道具を起動する。
スクリーンが光る。
『第三話 小人族の少女』
ベルが目を見開く。
「次はリリとの、か……」
リリは胸を張る。
「はい」
そして、上映会は次の物語へ進んでいった。
基本アニメ準拠で書いています理由は見返すのがしんどすぎるからです。あとベル君の人生上映会なのでベル視点で起きたことのみ書いているためヘスティアがナイフの制作依頼しに行くとこなどは省いております。またなくてもストーリー的には問題ないかなと思ったところは基本省く予定なのでここは書くべきだろうという指摘ございましたら感想欄に書いていただけるともしかしたら追加するかもしれません。