次元の旅人プリキュア-ジェネレーションワールド-   作:UNIMITES

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どうもUNIMITESです。
久しぶりに二次創作しようと思います。
今回はプリキュアです!


第一話.調和のプリキュア、キュアコスモス

 星の輝く夜空。月の裏側の大地。

 そこには遺跡にもよく似た大型の建造物が存在していた。

 ジェネレーションシステム本部である。

 そんな基地内に警報が鳴り響いていた。

「オルタネイムのやつらが!?」

「だろうな」

 少女の言葉に彼女の契約妖精であるゲイツが肯定するように頷く。

 基地内が次々に破壊されていく中、目の前に彼が現れる。

「オルタネイム……」

「ジェネレーションシステムの守人か」

 彼のマントが怪しく揺れた。

「戦うのか?」

「それしかないから」

 少女はプリキュアの力を行使する。

 その姿が、プリキュアの力を纏い、キュアコスモスへと変身した。

 物静かなその場所に、轟音が響き渡る。

「はあぁぁ!」

 少女は拳を放つ。

 衝撃とともにプラチナブロンドの髪が揺れた。

「……」

 オルタネイムは黒いマントを翻し攻撃を受け止める。

「キュアコスモス!」

 後方で彼女の契約妖精であるゲイツが声を上げていた。

「さすが、プリキュアの力。俺とここまで張り合えるとは……」

「オルタネイム……あなたの目的はなんなの?どうして、ジェネレーションシステムを?」

 キュアコスモスが質問を投げかける。

 だが、帰ってきた答えは、彼の放った攻撃であった。

 紙一重で攻撃を回避する。

 しかし、掠った熱が腕を焼く。

「簡単なことだ。ジェネレーションシステムなんてものお前たちには過ぎたおもちゃだ。だから俺が管理させてもらう」

 再びオルタネイムの攻撃が放たれる。

 キュアコスモスも今度は攻撃を防御していた。

「今のお前では俺には勝てんよ。プリキュア」

 力の差は歴然だった。

 すでに多くの職員たちが倒れ、残っているのは自分と妖精であるゲイツだけ。

 このまま戦い続けても、敗北するするのは時間の問題。

「黙れ!キュアコスモスがお前に負けるわけがない!」

 彼は声を上げていた。

 そう、ゲイツは信じていたのだ。必ずプリキュアが勝利すると。

「ゲイツ……」

「勇ましいな妖精よ。ならば力の違いを教えてやろう」

 オルタネイムの視線がゲイツに向く。

 キュアコスモスも直感的に彼の狙いが変わったことを感じ取る。

 ゲイツに向けて雷撃が放たれた。

「っ!」

「ゲイツ!」

 頭で考えるよりも先に体が動いていた。

 彼の盾になるように前に立ち、攻撃を受ける。

「うあああ!」

 悲鳴にも似た声を上げ、その場に膝をつく。

「キュアコスモス!俺を庇って……」

「ふん」

 オルタネイムは一歩、また一歩とこちらに歩いてくる。

 右手の指輪に視線を落とした。

 今の私では奴に勝てない……。ならば、未来の可能性にかけるしかない。

「ゲイツ。これを持って逃げて」

 右手の指輪をゲイツに手渡す。

「コスモス?なに言ってんだよ」

「あとこれも」

 マゼンタ色の小さな正四面体も手渡した。

「コスモス!」

「このままじゃ、ジェネレーションシステムの権限を完全に奪われてしまう。あなたが生き残ればまだ可能性は残せる。だから生きて」

「だめだ!そんなの――」

「ゲイツ!」

 一括して彼の発言を封じる。

「プリキュアの力があれば、可能性はあるから……頼んだよ、相棒」

 そう言い残し、オルタネイムへ向かって駆け出す。

「コスモス!……ぐっ!ごめん……」

 ゲイツは背を向けて逃げるようにゲートを開く。

「逃がさんぞ!」

「させない!」

 オルタネイムの腕を蹴り上げた。

 放たれた攻撃は彼の想定した軌道を逸れ、空を突き抜ける。

 程なくして、ゲイツはゲートを超えたことで姿が消えた。

「くっ!プリキュア!よくも……許さんぞ!」

 激昂するように彼は力を行使していた。

「うっ……」

 力なく大地に倒れたキュアコスモスをオルタネイムが睨む。

「あの妖精は、ジェネレーションシステムのカギを持つというのに。必ず見つけ出すぞ」

「……果たして、あなたに見つけ出せるかしら、ね?」

 キュアコスモスは煽るようにそう口にするのだった。

 一方、ゲートを超えたゲイツは次元の狭間を一人進んでいた。

「キュアコスモス……」

 手の中の指輪に視線を落とす。

 彼女がプリキュアの力を残したのは、未来の可能性を残すためだと言っていた。

 だが、そんな存在を見つけられるのだろうか。

 ただただ次元を狭間を進む彼は不安を抱き続ける。

「プリキュアを見つけ出すなら、やはりまだ生まれていない世界を選ぶべきか……」

 ゲイツは妖精の姿から人間の姿に変身すると脱出する世界を探すのだった。

 

 

 2027年。

 制服姿の少女は京(けい)ギターバックを手に登校していた。

 茶髪をウルフカットにした頭にはヘッドフォンが装着されている。

 ヘッドフォンからはガールズバンド『トゲナシトゲアリ』の歌「運命の華」が流れていた。

「~♪」

 鼻歌混じりに通学路を歩いていると

「京!」

 名前を呼ばれ肩を叩かれる。

「ん?唯、それに未羅、おはよう」

 ヘッドフォンを外し、挨拶をする。

「おはよう」

「おはようー。またトゲトゲの歌聞いてたの?」

 2人も返答するように挨拶を交わす。

「当然!私のあこがれのバンドだからねー」

「本当に好きだねー。それに自分でもギター始めるなんてなかなかできないよ」

「私だって始めたばかりだからさー。2人もやろうよ?バンド!」

 バンドを始めるように勧める。

 現在、バンドメンバーは自分ただ一人。

 絶賛、バンドメンバー募集中だったのだ。

「えー楽器はいいかなー」

「それにウチの学校って軽音部(けいおんぶ)もないじゃん」

「だから私が作るの!軽音部!なんならロックでバンドを組めるような!」

「「本当、バイタリティすごいよねー」」

 バンド作成に燃える京の姿に唯も未羅も乾いた笑いを漏らすばかりだ。

「まあ、無理強いはしないから安心して。そうだ、放課後にナック行かない?新しく出たチョコミントのフラペチーノの飲みに行こうよー」

 ナック。

 Nの文字を掲げているファーストフード店だ。

 リーズナブルな価格でハンバーガーやシェイクを食べられるから子供から大人まで人気のある店。

 自分たちもよく利用しており、たまに出る新商品は自分たちの話の種にもなるほどだ。

「いいねー、私も昨日ちょうどSNSで見て、飲みたいと思ってたんだ!」

「うん。行こう」

 3人は約束を交わし、通学路を歩き出す。

 ほどなくして、自分たちの通う中学校、花潟学園に到着する。

 教室でクラスメイトと挨拶を交わし、ホームルームまで授業準備を始める。

 私の名前は秋桜 京(あきさくら けい)

 ロックやバンドが好きなどこにでもいる女の子。周りからはギター好きで変わっているって言われることもあるけど。

 私は普通で、周囲とも仲良くやれているし、成績は……平均的、運動神経は少しだけいいほうかな。

 あとトゲトゲは私にとってあこがれの存在、最近はMyGOってガールズバンドもお気に入りだ。

 学校の授業は滞りなく進んでいき、気が付けば放課後を迎えていた。

「唯、未羅。帰ろうか」

「OK。早くナック行こう」

「うん。楽しみだね」

 3人が帰り支度を終えた頃、

「秋桜さん。少しいいかしら」

 担任の先生である女性、柴田先生が声をかけてくる。

「私ですか?」

「うん。この前提出してもらった軽音部の件で少し話がしたくて」

「軽音部……はい!わかりました!」

 表情がぱあと明るくなる。

 先日提出した軽音部を作る件の話ということは、この学校に軽音部を作れるかもしれないということだ。

「京行ってきなよ。私たちいつもの公園で待ってるから」

「本当?ありがとう唯ー」

「ゆっくりでいいからね」

「うん。未羅もありがとう!」

 感謝を口にして、柴田先生と職員室へと向かうのだった。

 職員室に到着して彼女が話を切り出す。

「軽音部の件だけど、部活として活動するなら最低でも3人以上生徒がいないとダメみたいなのよ。他に一緒にやる友達とかいないの?」

「やっぱり、そうですか……3人以上はやっぱ必要ですよね。みんな運動部とか所属してて、唯はテニス部、未羅はソフトボール部だから」

 乾いた笑いを漏らす。

 唯も未羅も運動部所属だ。

 それに楽器は未経験の初心者なのだ。

「それに今は担当できる教員がいないのよ。私も別の部活動見ているし、担当はできないから。外部の担当者とか知人の大人にみてもらったりならいいんだけど」

「わ、わかりました。少し他の生徒誘ってみます!担当者は……当てがないですけどなんとかします」

「うん。準備が整ったら教えて。こっちでも見てくれる教員がいないかはもう少し探してみるから」

「ありがとうございます!そう言ってもらえると助かります!」

 柴田先生との会話を終えて、職員室を後にする。

 廊下を歩きだすと傾き始めていた太陽が全身を照らしていた。

 まぶしさに反射的に目を細め、歩き出す。

「3人以上、か。でも楽器に興味のある生徒なんてなかなかいないし。どうしよ」

 ため息混じりに玄関で靴を履き替える。

 

 

 時を同じくして、次元の狭間を進むゲイツ。

「くっ!もう追手が!」

 苦虫をかみつぶしたように表情を歪ませていた。

 次元の狭間を抜け、ゲートを飛び出す。

「見つけた。お前が妖精、ゲイツだな。ジェネレーションシステムのカギを渡してもらおう」

 同じくゲートを抜けたガタルスはゲイツを睨みつける。

 頭にはクワガタの顎のような角を持ち、体中に昆虫を思わせる特徴がちりばめられた容姿をしていた。

「渡すかよ!お前たちなんかに!」

「なら力ずくで奪うまでだ!」

 ガタルスはゲイツに手を振り下ろすのだった。

 衝撃とともに轟音が響く。

「ん?」

 物音が耳に入った京は振り返る。

「なんだろ。用務員さんかな?」

 音のほうへ向かって歩いていく。

 程なく似て目に入った光景に京は驚きを隠せなかった。

「な、なにあれ。」

 目の前に広がっていたのは小さな小動物に暴力を振るっているクワガタの怪物の姿であった。

「ゲイツ。早く渡せ!」

「わ、渡すか、よ……!」

 ゲイツの体が地面にたたきつけられ、体を震わせながらなんとか立ち上がろうとする。

「な、にやってるんですか!」

 気が付けば体は動いていた。

 2人の間に割って入るように立つ。

「は?誰だお前」

「私は京です!こんな小さい子を一方的に、最低です!」

「き、君は……っ!」

 ゲイツは目の前に立つ京という少女を見つめて、驚いていた。

 なぜ彼女はこの場に介入したのか。

「そこをどけ。邪魔だ」

「いやです!」

 恐怖心で体を震わせながらも、勇敢に声を上げる。

「なら少し痛い目にあってもらうしかないな!」

「……ひっ!」

 ガタルスの怒声に一瞬怯む。

 それでもその場に立ち続ける。

「お前……」

 そんな時だった。

 ゲイツの手の中にあった指輪がまばゆく輝く。

「この光は!?」

「まさか……リングが、彼女を、選んだのか?」

 手の中の指輪を見つめたゲイツは意を決して京の元に近寄る。

「京って言ったな。俺はゲイツ。これを使ってプリキュアに変身しろ。キュアリングとドレスボックスだ」

「え?プリキュア?」

 手渡されたのは宝石のアメトリンが填ってる銀の指輪と正四面体の小さな箱だった。

「やめろ!おまえ!そんなことをすれば!」

 ガタルスが焦りを見せる。

「助かるにはそれしかない。はやく!」

「……わかった」

 なぜかはわからい。

 でも、方法はわかった。

 右手の中指にキュアリングを装着する。

「チェンジ!プリキュア、アクセス!」

 アメトリンから淡い光を出現させ、ドレスボックスの鍵穴に光を注入する。

 ボックスが開き光に包まれていく。

 次の瞬間には、京の姿はキュアコスモスの姿へと変身していた。

「次元を渡る調和の力……キュアコスモス!」

「な、」

「本当にプリキュアに……」

 ガタルスだけでなくゲイツもまた驚きを隠せなった。

 確信はなかった。

 でも彼女は変身してプリキュアとなったのだ。

「え?え?なにこれ!?てか、私のギターは?」

 背負っていたギターや持っていたスクールバッグが消えていることに気づく。

「そんなことより、まずはあいつを倒すんだ」

「そんなことじゃない!あのギターは私にとって!」

「ちっ!新しいプリキュアか。ここで消えてもらう!」

 ガタルスは大地を蹴る。

「きたぞ!」

「え?ちょ、ちょっと!」

 反射的に足に力を込め、跳躍する。

 自身の予想よりもはるかに高く宙を舞う。

「なにこの力……」

「それがプリキュアの力だ」

「プリキュアってスーパーヒーローかなんか?」

 手を握り、自分の中の超パワーを敏感に感じ取る。

「は?スーパーヒーロー?なんだそれ。プリキュアはプリキュアだ。それ以上でもそれ以下でもない」

「こいつ!」

 放たれた拳を、自然な流れで受け流し、捌く。

「はっ!」

 反撃するように、一歩踏み出し腹部に右掌打を放つ。

「ぐはっ!」

「つぎ!」

 続けて回し蹴りを放った。

 もろに攻撃を受けたガタルスの体が吹っ飛ぶ。

「おー、すごいパワーじゃん」

「よし。このまま決めろ」

「決めるって……どうするの?」

「キュアリングに力を込めるんだ。そしたら君の技を使える!」

「そ、そうなの?わかった」

 言うとおりにキュアリングに力を注ぎ込む。

 アメトリンがまばゆく輝く。

「プリキュア!スターライトパルサー!」

 星の光を集中させた右手で掌打を放った。

「あ、ああ……」

 ガタルスは光の中でうめき声をあげて浄化されていった。

「やったの?」

「やるな。キュアコスモス!」

「う、うん。えっとゲイツ君だっけ?君、怪我とか大丈夫?」

「怪我?あー、大丈夫大丈夫。助かったよ」

 ゲイツは笑みを浮かべていた。

 犬なのか、猫なのか。はたまた別の動物なのかわからない彼をただ見つめる。

 変身が解けると、身に着けていた制服やギターも手元に戻っていた。

「よかったー。私のギター」

 ギターバッグを宝物のように抱きしめる。

「そんなに大事なものなのか?」

「当たり前!……って、やぱ!唯たち待たせてたんだ!じゃあ、私はこれで!」

 荷物を手に駆け出す。

「おい!ちょっと待てよ、京!」

 後方で響く声に気づかぬまま、ただ待ち合わせの公園へと向かう。

「もう。せっかちだな」

 ゲイツも背中を見つめたまま立ち尽くしているのだった。




読んでいただきありがとうございます。
久しぶりの投稿ですが、今後も京とゲイツの活躍を読んでいただければと思います。
投稿ペースはなるべく早めにするつもりです。
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