委員決めの翌日。今日のヒーロー基礎学は、事前に通達があった。「訓練なので運動しとけ」という投げやりに近しいものだが。
「今日のヒーロー基礎学は、災害災難なんでもござれ。
「おお……!」
「災難なら私の独壇場ケロケロ」
「ちなみに今回俺とオールマイト、そしてもう1人の3人体制で見る……予定だったんだが、オールマイトが遅れることになってな。授業終わりには来れる。実質2人だが気にするな。コス着たいやつは着て行けよ」
オールマイトが遅刻。……朝ネットニュースで『オールマイト、通勤がてらヴィランをSMASH!』とか見だし出てきたからな。やっぱり弱体化してるんだろう。
「……コス、着てくか」
「……バスかよ」
「バスの席順でスムーズにいくよう、番号順で二列に並ぼう!」
・・・・・
「こういうタイプだったくそう!!」
「イミなかったなー」
……やっぱ賑わうな。華の高校生、更には最高峰のヒーロー科。ヒーロー飽和社会だというのに、ヒーローを目指す人が後を絶たないのは……多分オールマイトが理由だろう。
「瀬呂、お前の個性は肘からテープ出すのか?」
「おう!長さとか接着力は調整できるぜ。曽我は……その刀だよな」
「いいイメージが湧かないのはわかってる。もともと良いモノでもないからな」
「……?」
「今ここで個性使ったら雄英全員死ぬような個性だ、好きに振り回したりは出来ない」
「いやなんでそんな卑下するんだよ。拘束できてつえーじゃん!」
「ウチもそう思う。曽我の刀はちょっと怖いけど、それがわかるだけマシっていうか……結局は使いようじゃん?」
……耳郎まで口を挟むほどのものなのか、これは。
「オイラのもぎもぎも、口と鼻にくっつけたら窒息死しちまうもんな……」
「私の酸とかその代表でしょ!危険な個性でも、それを活かしてヒーローになるの!」
「……それもそう、か」
まだ。まだ、過去は言うべきじゃない。同情を誘うような話でもないし、そもそもあまり話したくはない。
「お前らそろそろ着くぞ。あんまうるさくするなよ」
「すげーー!!USJかよ!?」
……言うほどUSJには見えないが。俺の感性がおかしいのか?……というか、アレはスペースヒーロー『13号』か。救助活動で活躍してる……。
「水難事故、土砂災害、火事……etc.あらゆる事故を想定して、僕が作った演習場です。その名も
(((ホントにUSJだった!!)))
お小言の増える13号先生から、ありがたいお言葉を貰う。……個性の危険性。必ずしも「敵のような個性」を敵として用いる必要はない。使い手によって、幾らでも変貌しうる。今日はこの個性を、人助けのために使おう、ということだ。
(……耳が痛い話だな)
……生まれ故郷で、果たして何人がこの刀に飲まれたか。
「それじゃあ……」
「先輩?」
広場の方に目を向け細めた先生が、一気に警戒体制に入った。
「一塊になって動くな!!」
「え?」
思えば、雄英バリアーはいちマスコミに破られるほどヤワじゃないんだ。ちらっと門が見えたが、門はチリのようになってた……つまり、誰かしらが故意に雄英に入ろうとしたわけだ。
「入試みたいなもう始まってるパターンか?」
「違う!あれは敵だ!!」
(……お前らだったのか?)
そっと、妖刀に手をかけた。
曽我の見た目やコスはほとんど剣聖とおんなじです。強いて言えば顔のガサガサ?が無いくらい。肌ツヤはそこそこです。最近耳郎に化粧水をおすすめして貰いました。