聖者ノーランドのキセキ   作:灼熱の黄金ポテト

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※先日2話連続投稿しているため、お気をつけ下さい

どこぞの新聞王のアホウドリ宜しく、ライブ感で小説を書いているため、とても不安定

ノーランドとイドラの間に恋愛感情はありません。
一番分かりやすい関係性は、兄妹。


第七話 己を知る(感覚派)

□〈旧レーヴ果樹園〉 ノーランド・バーノルン

 

 【デミドラグワーム】を倒し、【亜竜甲蟲の宝櫃】なるものを回収したのち、先に逃げた二人と合流するべく飛ぶように走っていた。

 画面で確認したが、ミリアーヌもリリアーナも、特にステータスは変わっておらず生きていたが、何かあった時のためにも《厄災》を維持し続けていた。

 

 イドラから詳しく聞いたことだが、この《厄災》とかいうスキル、先程聞いていたものよりも一癖も二癖もある効果であった。

 

 

 

《厄災(ディザスター)》

・効果はSTRとAGIの超強化と攻撃力の増幅。

・死に瀕するほど、コンボを続けるほど、強化倍率は増加する。が、HPが回復すればその分倍率は下がり、コンボが途切れれば倍率は初期値に戻る。

・攻撃が“1分間”続かなければ、スキル効果は終了し、強制的に死ぬ(しかし1分以内に、発動時に自動指定された対象が死亡した場合は、死ぬことはない。そして指定する対象の数に制限はない)

・コンボの持続条件は、攻撃が止まった際、3秒以内に再度攻撃することで持続判定となる

・敵を攻撃すると効果時間が少量延長されていき、“1分間”達成後は延長された秒数分、効果が持続する(1分達成後の延長率は低下する。そして延長される秒数はコンボが続くほど多くなり、対象を撃破すれば更に1分加算される)

 

 

 

「???」

「ええぃ!その顔を止めんか!自分の力だろうに何を呆けておるのだ!」

 

 のーらんど は こんらん した!

 

「とにかく!窮地に立てば立つほど強くなる、という認識で今は良い。戦っていくうちに覚えればよいのだ」

 

 イドラはノーランドの周りを飛び回りながら、やれやれだ。みたいに額を抑え、再度メイスへと姿を変えた。

 不満げな表情をしていたノーランドも、敵が近づいてきたと分かれば、気を引き締めてそちらに注視した。

 

「何体?」

「反応的に……2だ。それも規則的に飛んでおるから、蜂であろうな。10時の方向だ」

 

 《厄災》の効果には、対象の自動指定と、指定した対象の生死を判断する機能が備わっている。

 そのため、特に隠蔽などをしていない敵に対しては、大雑把な探知能力として活躍している。

 とくにモンスターしかおらず、攻撃力と速度を高めるため未だに死に瀕したノーランドとしては、敵が何体いてどこから来ているのか分かるこの能力は、大助かりなのだった。

 

 そうと決まれば茂みに隠れ……るが、すぐにバレてしまうため、バレる前に一気に仕留めてしまう。

 ギリギリまで高められた足の速さには、いくら高速で動ける蜂だろうと、すぐには対応できない。

 

「っりゃ!そい!」

 

 気合の入っているのか、どうなのか分からない掛け声と共に振るわれたメイス、それにより二匹の蜂が地面に倒れ、光となって消えていく。

 それと共に加算される2分1秒の文字。

 

「余裕ができたし、急ごうか」

「良いだろう。さぁ主(しゅ)よ!妾を担いで走るがよい!」

「ハイハイ分かったから肩に座るなって。重いって言うぞ」

「何だと貴様ぁ!?」

 

 キレたイドラがポカポカと殴って叫ぶ。

 意外に痛くないぞ…。

 

 そして、しばらくギャーギャー抗議していたイドラも、軽いからかいだと分かっているのか、すぐに飽きてジト目で訴えてくるだけになった。

 

「…そういや、スキルもそうだけども、お前ってステータスとかどうなってるの?」

「お前とはなんだお前とは。せめて名で呼べ。……そうだな、もう少し落ち着いてから見せたかったが、別に走っとる間も暇だしな……『詳細ステータス画面』を開くがよい」

 

 言われた通り『詳細ステータス画面』を開き、新たに追加されていた『〈エンブリオ〉』の欄をタップする。

 すると開かれたウィンドウに、イドラの姿とパラメーターが表示されていた。

 

 

 イドラ

 TYPE:メイデンwithアームズ

 到達形態:Ⅰ

 

 装備攻撃力:10

 装備防御力:50

 

 ステータス補正

 HP補正:D

 MP補正:G

 SP補正:F

 STR補正:F

 END補正:E

 DEX補正:G

 AGI補正:F

 LUC補正:G

 

 

「ふーん(あれ?弱くね?)」

「聞こえておるぞ貴様!“まだ”下級なのだから当然だろう!」

 

 あっ、俺の心の声聞こえるのかよ。

 なら…

 

「(ファミチキください)」

「此奴、直接脳内に…!」

 

 通じるのかよ。

 大昔のネタだぞこれ。

 

「この阿呆(あほう)め。我こそは主様(マスター)より生まれた存在!主(しゅ)の記憶も共有しておる訳だ!」

「…つまり俺のリアルも…?」

「Exactly(そのとおりだ)。あんなことや、こんなことも、すべてお見通しという訳だ」

「えぇ…プライバシぃ…」

「ない!手遅れ!諦めるがよいぞッ!」

 

 そう叫ぶと、イドラは鼻高々といった感じで高笑いをしてくる。

 こいつほんま…。

 

「む?出口が見えてきたぞ!」

「…まぁ、考えるのは後にするかな…」

 

 ひとまずは、二人がいるであろう〈果樹園〉の外に出るとしよう。




ちなみに《厄災》の効果は、追い込まれなければやる気が起きないノーランド(作者)の性格の生き写しみたいなものです。
そんな性格から生まれたイドラも基本飽き性なので、説明するのが面倒くさく、身体で覚えろ!のスタンスです。

にしても何なんだこのスキル…
ドM専用みてぇな効果してやがるぜ…
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