このために有給使いましたー。
楽しみですね~
余談ですが、この作品のヒロインは梨々花ちゃんか奏ちゃんです。
「ゆい、同じクラスだね~」
「うん、りりりん、1年間よろしくー!」
新入生にとって、最初にワクワクするイベントといえば、クラス発表だと思う。
友達が居たりすればの話かもしれないが。僕はそう思っている。
入学式、学活を終え、りりりんと向かう先は音楽室。既に同級生も何人か居た。
「久石じゃん、久しぶりだね。元気だった?」
「あら、伏見君じゃないですか。私は元気ですよ。伏見君はてっきり立華や洛秋に行くものだと思ってましたけど」
音楽室に入ると、そこには知り合いの女の子の
「ゆい~知り合いなの~?」
「僕とりりりんが教えて貰ってる先生居るでしょ?その先生繋がりで知ってるんだよね」
「そうなんですよ。私の事、凄く評価していたって聞きましたよ」
「久石に言われると照れるなぁ~」
僕がそう言うと、僕の腕を摘まんでくる感触が_
「ゆい…デレデレしてる…」
「心配しなくてもいいですよ。恋愛感情とかないので」
「はっきりと言うなー」
「事実ですので」
その後、久石は低音パートに向かっていった。
ユーフォやってるんだ。良かった。
「ゆい?あの子の事好きなの~?私が居るのに?」
「そうじゃないってば。色々あって気遣ってるだけだよ」
「私は、その色々が知りたいんですけどー」
「はいはい…話すその時が来たときね」
そう言い、りりりんの事を躱す。
そして、何かを言い続けるりりりんを引き連れて、僕とりりりんがやってきたのは、ダブルリードパート。
なのだが…
「先輩…?」
「………」
パートに来たのはいいが、先輩は僕の顔をジッとみたまま、何も言わない。
どうしたらいいものか…悩んでいると…
「オーボエ希望なの…?」
「…えっと…」
「は、はいっ!そうです、私とゆいはオーボエ希望ですー!」
何を言えばいいのか分からない中、りりりんがそう言ってくれた。
「うん…分かった…」
先輩はそれだけ言って、部長の方へと向かって行った。
「変わった先輩だね」
「静かな時間が好きなのかな?」
僕が最初に抱いた先輩に対するイメージはこうだった。先輩は、鎧塚みぞれ先輩。オーボエ担当だと戻ってきた鎧塚先輩に聞いた。
その後、ファゴットに二人の籠手山駿河さんと兜谷えるさんがやってきて、パート教室に向かう。
「…えっと…ここが、私たちが練習する所…」
先輩からそう説明を受ける。
「…何か…聞きたい事とかある…?」
先輩からそう話を振られて、りりりんが手を挙げて聞いた。
「先輩って1人だったんですか?」
「…うん、今日までは一人だった…」
まぁ…秋まではファゴットの先輩方が居て、卒業してしまったから一人になっただけだと思うが…。余計な事は言わないでおこう。
「…じゃあ…私から聞いてもいいかな…?」
そう言う先輩は、何故か僕を見ていた。
「…えっと、僕ですか?」
「…うん」
「いいですけど…何を聞きたいんでしょうか…?」
先輩に恐る恐る僕はそう言う。
「えっと…去年、ソロコン出てた?」
「えっ…は、はい、出ましたけど…」
僕がそう言うと、ファゴットの二人は驚きの表情を出した。
りりりんは知っているので驚きはしなかったが、何故かドヤ顔だ。
「…凄く…上手な…オーボエが居る…って」
「ソロコンはそういうもんですし…それに、去年は金取れなかったので…」
「えっとね…私は、凄く…良かった、と思う」
「…先輩、素直に嬉しいです。ありがとうございます」
僕はそう言い、先輩の手を握ってしまった。勢いのあまり
「うん…これから一緒に頑張ろうね」
「はいっ…!」
僕と鎧塚先輩で世界に入っていると、りりりんが入ってきた。
「先輩~私もオーボエです~よろしくお願いします~」
「うん、よろしくね」
あれ?鎧塚先輩って案外、話しやすい先輩なのかな。
初対面の時は、緊張してただけなのかな。
その後、音楽室に戻ってきた。
「そういうわけですので しばらくの間 1年生は加部さんと黄前さんが見ます。あとでそれぞれ集まってください」
先輩達がそう話していると、音楽室のドアが開き、先生が入ってきた。
「ああ すみません 少し早かったですか」
あの先生が…去年、この北宇治を変えた先生だ。
僕は、直感で分かった。
「それにしても 随分集まりましたね これだけの人数がいれば きっと 演奏にも厚みが出るでしょう もっとも人数がいるだけで まったく結果を出さない無能な集団にならないとも限りませんが」
言い方はアレだが…先生の言いたい事は分かる。
「去年も同じことを お話したのですが 私は生徒の自主性を重んじることをモットーとしています 皆さんを甘やかしたり 突き放したいわけではありません、これが一番合理的な方法だと 私は考えています」
そこには『全国大会出場』の文字が書かれていた。
「これが去年の目標でした 今年の判断は 皆さんにお任せします」
「先生 チョーク借りてもいいですか?」
部長である吉川優子先輩は先生に許可を取って、チョークを手に取って文字を消す。
「口先だけのスローガンなら誰でもできる だからここで はっきり言っておきます やるからには本気でやりたい、 ここで決めた目標を 本気で最後までやり抜きたい」
その時、人類の天敵…黒板を引っ掻く音…。
りりりんと鎧塚先輩も項垂れていた。
「多数決を取るので しっかりと手を挙げてください これから1年 緩くやるか それとも」
『全国大会金賞』
去年の目標を超えて、更に上の目標。吉川先輩はそう書いた。
「全国大会金賞を目標にする人」
先輩の一言で、部員達は挙手をする。
「みんなの気持ちはわかりました では今年の目標は 全国大会金賞とします これから大変なこともいっぱいあると思いますが きっと乗り越えられると信じています 頑張りましょう!」
全国大会金賞に向けての1年間が始まった。
補足…
梨々花ちゃんの出身中学が不明なので、結君も不明でお願いします。
奏ちゃんと知り合いなのは、先生経由もありますが、奏ちゃんは、結君をソロコンで知り。結君は、西中のユーフォ奏者っていう認識です。
互いに顔見知りです。