【11年前の】よう実世界に転生したらなんか内ゲバ始まってて草。【マジでキレそう】 作:地霊殿の壁
第1話
「───だぁかぁらぁ、佐枝ちゃんさぁ! オメーの恋人の代わりに俺が退学するっつってんだろ!なァんでそこでお前まで拒んでくるかなァ!?」
クソ、想定外すぎる───
満場一致試験の最終課題、誰か1人を退学させる代わりに、100ポイントのクラスポイントを貰える。
そのための投票を行うか否か。
「勘違いするな篠宮。私は退学するのが誰であれ、クラスメイトを退学させてまでAクラスになりたいわけじゃないって言ってるんだ」
「僕としてもそれには断固反対だ。この試験は僕が退学すれば良いだけで君が退学する必要は無いだろ!」
───本ッ当に想定外すぎるっての!!
どうしてこうなった?現在反対票に入っているのは三票……前回ディスカッションから何故か一票増えてるし、その上もうクラスメイトと相談し合える時間も殆ど残っていない。
これがあいつ一人なら、こっからでも、どうにか丸め込めたんだがな……。
「その必要があるから言ってんだろ!?そもそも俺はAクラス特典なんてなくていいっつってるし、自力就職って道もある。どーせ一ヶ月もせずにまた会えるだろ!?」
「そういう問題じゃない。高校中退と卒業だったら背負うリスクが違いすぎるだろう。それに、この場で黙っているチエはどうなんだ……?自分の彼氏が退学するのは嫌じゃないのか?」
「え、普通にヤだよ?だから反対派にいれてるじゃん」
「もう一票おめーかよ星之宮ァ!」
───俺はまさかの伏兵に対し、頭を抱える。
なんか……薄々思ったことだけどさ、原作よりも大分状況ぐちゃってね?
───アレ、これ俺のせい?……なわけないか。(現実逃避)
「くっそ……ひとまず、全員わかってるかもしれねーが、投票までに意見が纏まらなかったら現在の賛成派も含め、全員反対票に入れるぞ?ワンチャンAが自爆してこっちが繰り上がる可能性がある、300のマイナス食らうよりマシだ」
「……どう考えてもワンチャンすぎない?それだったら、優くんが潔く退学したほうが……」
「はぁ?マナちゃん、それ私からの印象最悪なんだけど?」
「星之宮、マジで内ゲバやめろ。やってる場合じゃない」
───などと、そうこうしている内に時間切れとなり、結局終ぞ意見は纏まらなかった。
だが、俺の咄嗟の発言があったこともあって、結果として、反対票に全投票が集中し───そうして俺達は無事、Bクラスとして卒業することとなった。
それから11年後───
「えー諸君ら、入学おめでとう。俺はこの1−Dクラスの担任を務めることとなった
───ああやって原作を変えた結果、何故か俺が原作Dクラスの担任を務めることになった。
え?佐枝ちゃん?……大学卒業後、普通の学校で婚約者と一緒にイチャイチャしながら教師してるってさ……。
それなのに……それなのに、なんで俺は常時酩酊厄介絡み酒系女と一緒に、こんなクソみてぇな学校の教員やってるんだろうか?
……まぁ、それでも。星之宮も、茶柱も、本来であればいがみ合っていた二人含め、全員が楽しく過ごしているなら───たった、それだけで救われるってものか。