うわぁ~早い・・・
ぶっ叩かれた背中が痛む。
これほど痛みいつ以来だろうか・・・いや、多分初だ。
以前の俺ならキレていた、上に立つものはうんたら関係なくキレていた。
だがこの世界に来た以上やはり下に下に出ないとな。
はっきり言えばあの館の主も俺から見れば明らかに下の存在なのだが・・・
郷に入っては郷に従うのだ!神様に人間を拝めとか言われてキレたあいつとは違う。
あ、ちなみにそれルシファーの事ね。あいつそれが原因で落とされたから
俺も巻き添えを食らったんだけれども、それはまぁ過去だから良いとしよう。
ただ、霊夢が外は危険だと言う割には誰も居ない、襲ってくるようなやつも見当たらない。
あれ?騙された?
いや待てよ、こっち来てから話し方に威厳が無くなってきたぞ。
本当は「ぐははは~愚かな人間どもめ」とか言ってたタイプなのに、素が出ている。
それと、この世界に来てから学んだことがある、ハエの姿が不便という事だ。
機能面とかじゃないんだけどね~いかんせん謎のスプレー噴射、叩かれるetc
仕方なしに今はスタンダードな姿で居る。別にハエもスタンダードである。
分けようか、この際。人型とハエ型の2種類な。人型なうだからな?
「さてさて・・・心配だから探しに来たけど、案の定ね」
河原で石を投げながら背中痛いだとか、腹減っただとかそんな事喚いてる時点であの強がりは虚勢だと分かる。
ここまで寂しい人間を霊夢は久しく見ていない。
月に照らされた一人の男が河原で石を投げて愚痴っていwwwるwww
「ナレーション仕事しなさい」
失礼、あまりに無様で情けなかったので。
かつては悪魔でも頂点の近くまで立った男とは思えないその背中に霊夢は同情していた
なにせ情けなさ過ぎる、何が情けないって物理的にボロボロなその背中
どんな攻撃を受けたらそんな事になるんだよというレベル。
ただ、霊夢は大方の検討は付いていた。
ハエだからどうせボコボコにされたんだろうと霊夢は考える。
まぁ・・・それで合ってるんだけどね、ぼっこぼこにされていた。
「それで?あの強がりはどこにいったのかしら?」
「いってぇ!背中触るなよ・・・」
「なんか無性に触りたくなっちゃった」
「このド鬼畜め・・・」
「悪魔に鬼畜呼ばわりされるとは、巫女も落ちたものね~」
「けっ!かったりぃ!」
結局そのまま神社に連行された、保護でもなんでもない、これは連行だ。
そもそも巫女ってなんだよ聞いたことねぇよ・・・
「巫女?そっちで言うところのシスターかしら?」
「シスター?ほ~ん」
「何その意味深な表情」
シスターってもっと包容力あるんもんだぜ?あいつら優しいんだぜ?
こいつその優しさのかけらすら持ってないから、何がシスターだよ。
意味深てか、えぇ・・・嘘だろ・・・みたいな表情なんだがな。
そして、虚勢もあっさり敗れ去り結局神社へと戻った、不覚である
「あれ?魔理沙?」
「おう!待ってたぜ」
来たぜ俺の良心。
この鬼畜の友人がこの人だなんて信じられませんわ、どーゆー接点があるんだろうか
普通に気になるが・・・まぁそれは知ろうが知るまいがどうでもいいことだと思う。
とりあえず今まで何をしていたかの事情聴取をした後はくつろいでいる。
何一つとしてやる事が無い、あまりに暇過ぎてふと昔の事を思い返していた。
天使と悪魔の間で長い戦争があった。
正確にはその時はまだ天使と天使の戦争だった。
相手は天使の長にして神に最も近いとされるミカエル率いる神様サイドの軍団。
こちらは神に反逆し、自分と同じ考えの者を集めたルシファーの軍団。
当然俺はルシファー側で戦った、戦争は長く続いた。
「大丈夫か?」
「これのどこが大丈夫に見える?」
「お前なら死んでも大丈夫だろ」
「ふぅ・・・冗談きついなぁ・・・そっちこそ大丈夫か?」
「俺がやられると思うか?」
「ハエにでもなって逃げてたのか?」
「ハエ馬鹿にするなよ?結構強いんだぜ」
「それはお前以上に俺が一番知ってるよ」
結果的には勝てなかった。
その後俺を含めた3分の1の天使が地獄に落とされた。
俺らが落ちる様を雷光のようなんて例えたやつもいるみたいだが・・・
まぁあのスピードは確かに雷光だわ、納得出来る、ミカエルも上手いこと言ったわ。
地獄に落ちてからは凄かった。
魔界の君主なんて言われてさ、まんざらでもないけどね。
地獄においてルシファーに次いで罪深く、権力と邪悪さでもルシファーに次ぐだって
なんだ俺は永遠の二番煎じか?かませか?
まぁ実力においてはルシファーを凌ぐと言われているの一言で許した。
遠い昔の出来事ですよ、その後は地獄で楽しくやっております。
「へぇ・・・結構大変だったんだなぁ」
「まぁね、俺はそこそこ楽しかったけど、長いから疲れた」
「ここの戦いは異変って言うんだけど、短いわよ?」
「戦争ってものとここでの小競り合いを一緒にしたらだめだぜ?霊夢」
「その小競り合いも意外と大変なのよ?」
「異変っていうやつはそんなに激しいのか?」
「死人とかは出ないぜ、ここ独自のルールでやるものだから」
事の詳細を聞いてると弾幕ごっことやらで決着をつけるみたいなんだけれども
激しいと言われれば激しいが、惨状なんて言う事にはならんみたいでほんとに遊びなんだと。
やってみるかどうか誘われたけど遠慮しておいた、ちょっと怖いわ。
今日は時間も遅くなったので、魔理沙はそのまま泊まるみたいで・・・
特に何かある訳でもないんだけど、魔理沙がる事によって俺が変な所に行かされたらと思うとなぁ。
「その心配の結果がこれなんですね、なるほど」
「まぁまぁ一晩よろしくだぜ」
「いってぇ!背中触るなよ!いってぇ!」
「お?大丈夫か?」
事情を知らないとは言えひでぇなぁ、これほんとに痛いんだからな?
霊夢は知ってるけど、魔理沙はこの事知らなかったし。
魔理沙に背中を見せたら「お、おぉ・・・」みたいな雰囲気になった。
そりゃそーだ。
その後魔理沙が部屋を出てってどこからともなく謎の塗り薬を持ってきた。
軟膏?とかいうのらしいけど、それ悪魔にも効くのか?甚だ疑問に思う。
背中全体をがっつりやられているので魔理沙に塗って貰った、俺寝てるだけ。
だけど、軽く触れただけで相当な痛みが走るので我慢するのに必死になる
痛いのはバレているので時々魔理沙が「大丈夫か?」と声を掛けてきてくれる。
やっぱり魔理沙超優しい。
良く分からんもん塗りたくって服着ても気持ち悪いので上半身は裸なのだが
俺にも多少の羞恥心があることが判明して良かった、魔理沙は筋肉すげーとか騒いでるけど。
同年代(見た目だけ)の女の子の前で上だけとは言え裸だぜ?
風邪も引きそうな気がする、何この踏んだり蹴ったり。
でもまさか同室にされるとはなぁ霊夢だけ自分の部屋いっtZzz・・・
「なぁ寝たか?」
「・・・・・・・」
「寝たみたいだな、お休みだぜ」
翌朝、目が覚めると背中の痛みがまるっきり引いているのが分かった。
あの謎の塗り薬すげぇ・・・
隣の魔理沙を見てみるとなんとも女性としてはいかがなものかと思う体勢で・・・寝てる。
寝相が悪いってこの事なんだな、せめて布団蹴るなよ。
「あぁ~眠い・・・」
「おはよー、背中どう?」
「ん?ずいぶん良くなったわ、あの薬何者?」
「あ~軟膏?あれは万能よ」
「す、すげぇ代物もあるんだな・・・」
この世界、実は凄まじい何かがあるんじゃないか?
とか思ってると目の前がいきなり裂けていきなり女性が出てきた。
ここやばいって・・・絶対やばいって・・・
先に言っておくとこの人は八雲紫、この世界を作った人らしい。
創造主か、こいつは100%敵になるタイプのやつだ。
霊夢に用があるみたいで、なにやら話し込んでいるが盗み聞きしてみると。
・変なやつが現われた
・俺は魔王だうんたらと
・友人を迎えに来たと
まぁ冒頭この3つで誰が来たかは分かるんだけどね、来てほしくなかったよね。
確実に面倒な事になるんだよ、あいつ来るとさ。
ところ変えてそこらへんの道端。
「よっ!探したぜ?」
「死ね!バーカ!」
「え、私が何かしたか?」
「口調丁寧でもないのに一人称私とか痛いからやめろっつったろ?」
「まぁまぁまぁ」
「あいつら友達みたいね」
「そうね、後は頼んだわ、巫女さん?」
「あっ!・・・あ~押し付けられた・・・」
こいつよく分かったな、俺がここに居るって言うの。
その執念にはアッパレだけど、お前も帰れなくなるんですがそれはどうするの?
来てしまった以上仕方ないけどさ。
「なぁ?ルシファーさん?」
「おいところであそこに居る女子は誰だ!」
「人の話聞こうか、あの人は霊夢って言う巫女さんだよ」
「あ?巫女?なんじゃそれ?」
「その反応俺とほぼ同じ」
「いやぁ~霊夢って言うのか~いいっすね~」
やめておいたほうがいいと思うけどなぁ~霊夢怖いぞ?
こいつの手癖の悪さには目を見張る物がある、すーぐ声をかけるんだよなぁ
まぁ自分がコレと思った時のみだから見境なくではないんだけど。
回数を見るにこいつはコレと思う事が多いんだろうな、多分。
せいぜい頑張れ、応援している。
「よーし!帰るぞ!」
「無理だよ、むしろお前どうやって来たんだよ」
「普通に来た」
「普通には来れないぞ」
「歩いてたら・・・ここに居たんだけどなぁ」
「あ、お前を普通のものさしで見てたわ」
思い出した、こいつ魔界の王だわ。
ここで話しても埒開かないし、とりあえず神社へこいつを連行する。
取調べのためだ、色々聞きたい事がある。聞かなければならない事がある。
行く道中でさえずっと霊夢霊夢言っている、うるさい。
そんなに気になるならさっさと話しかけに行きなさい。
なお、そんな度胸こいつにはない模様、神に喧嘩は売るが女子には話しかけられない。
正確には話かけれるけど、その場の勢いで行くからいざ冷静になると撃沈する。
「なんだこの建物?」
「神社って所だぞ、ほらさっさと入れ」
「ま、まさかここは・・・」
「そうだよ、霊夢の家だよさっさとしろ」
「ひえっ・・・」
中に入ると起きなかったから完全に放置していた魔理沙が起きていた。
時間を見たら既に午後だったので、そりゃ起きてるわ。
話を聞いていると朝起きたら誰も居なかったのでしばらくぼ~っとしていたらしい
なんだか昨日みたいだな、誰も居ないとか。
「後ろの人は?」
「これは・・・俺の友達」
「あ、どうもルシファーです」
「魔理沙だぜ、これからよろしくな」
「とりあえずお前は中入っとけ、多分事情聴取だぞ」
(ま、魔理沙って言うのか。いいっすね~)小声
(あ?てめぇ魔理沙はダメだぞ?おい)
(あ、ごめん・・・)
「今感じた凄まじい殺気はなんだったんだぜ?」
「気にするな、別件だ」
ところ変わって縁側。
横一列に並んでゆる~い雰囲気の事情聴取の始まりだ。
ひとつ問題があるのなら霊夢の横に座ったルシファーが完全にあがっている。
すぐ声かけるくせにいざ上手くいくとすぐ俺に助けを求めてくる。へたれめ。
やつがどうとなろうと俺には関係ない・・・
「ちょ、助けてくれ、話せない」
「魔理沙!何か変なキノコ生えてるぜ」
「これは・・・多分ダメなやつだぜ」
「人の話を聞けよっ!」
俺は魔理沙と遊ぶ!ついでに言うと、人の話を聞けってお前の事だからな?
【ミカエル】
《ざっくり言えば天使の頂点、位は熾天使。ちなみにルシファーとベルゼブブもかつては熾天使だった》
【神】
《一応言っておくとヤハウェ(エホバ)と言う、何か聞いたことあるな~ってよくなるやつ》