『隣人GV ―もしもスパイディの影響を受けたGVなら―』   作:幸田市

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ガンヴォルト「爪」編 10/6から開始、見逃すな。

お待たせしました、予告みたいな感じです。最終調整に時間がかかってちょっと遅くなっちゃった、すまん。


【新作】『蒼き雷霆 ガンヴォルト 爪』PV公開!!!!【二年後】

黒画面。

 

遠くで、学校のチャイムが鳴った。

 

やがて映像が開く。

 

朝の通学路。制服姿の学生たちの間を縫って、一人の少年が走ってくる。

 

二年前より背が伸びていた。髪も少し長くなり、今は眼鏡をかけている。それでも、遅刻ぎりぎりの時間に走っているところだけは大して変わっていない。

 

少し先を歩いていたシアンが振り返った。

 

「GV、遅れるよ」

 

「まだ五分あるって」

 

「その五分でまた誰かに捕まるんでしょ」

 

GVは何か言い返しかける。

 

そこで映像が切り替わった。

 

見知らぬ老婦人の荷物を、両腕いっぱいに抱えて歩いているGV。

 

隣を歩くシアンを見る。

 

「……なんで分かったの?」

 

「分かるよ」

 

迷子の子供の前にしゃがみ込む。

 

道端の落とし物を拾う。

 

教師に頼まれたプリントの束を運ぶ。

 

学校が終われば模型店。

 

ミニ四駆のコースを覗き込んだGVの目が、さっきまでより露骨に輝いた。

 

「……楽しそうだね」

 

「そりゃ楽しいよ」

 

そこで、明るい男声のナレーションが入る。

 

「前作から二年――少しだけ大人になったガンヴォルトは、今も変わらず、誰かの日常へ首を突っ込んでいた!」

 

軽快な音楽。

 

教室。

 

メラクは自分の席で携帯ゲーム機を触っている。チャイムが鳴っても止める気配がない。

 

「……あと三分」

 

次のカット。

 

散らかった部屋。

 

エリーゼが床へ落ちた衣類や菓子袋を見下ろしている。

 

穏やかだった顔つきが変わった。

 

「……アタシが表に出てない間に何やったのよ」

 

少しして、また表情が変わる。

 

「……知らない」

 

さらに次。

 

画面いっぱいに炎が上がる。

 

一瞬、戦闘かと思わせて。

 

中華鍋。

 

デイトナが猛烈な勢いで炒飯を煽っていた。

 

「火ィ弱めたら負けだろうが!」

 

カウンターには、GVとエリーゼ、アシモフが並んでいる。

 

GVが一口食べる。

 

「うま」

 

「当たり前だろうが!」

 

アシモフも黙って口へ運び、数秒だけ考えた。

 

「グッドだ」

 

「なんでテメェが審査員みてェになってンだ!」

 

その上をモルフォが浮いている。

 

『二年経っても、お節介焼きは治らないのね』

 

「治すものなの、それ?」

 

『普通はちょっとくらい学習するのよ』

 

「してるよ」

 

『どこが?』

 

GVが答える前に、警報が鳴った。

 

音楽が切り替わる。

 

崩落した高架道路。

 

逃げる人々。

 

遠方では能力者が暴れている。

 

ナレーションが重なる。

 

「もちろん、アクションも大幅進化!」

 

GVは敵へ向かわない。

 

瓦礫の下から伸びている腕を見つけると、そのまま地面すれすれへ滑り込んだ。

 

崩れたコンクリートの隙間へ身体を入れ、取り残されていた男性を引きずり出す。

 

背後で攻撃が炸裂する。

 

それでも先に男を安全圏へ押し出してから、ようやく振り返った。

 

銃口が上がる。

 

ダート。

 

敵ではない。

 

床。

 

壁。

 

街灯。

 

高架の梁。

 

次々と撃ち込まれたダートを、蒼い雷が細く結んでいく。

 

「敵そのものではなく、戦場へダートを配置! 《蒼き雷霆》によって複数のポイントを結び――逃げ道そのものを封鎖する!」

 

雷線が立体的な網を作った。

 

《VOLTIC WEB STRINGER》

 

敵が唯一空いていた右側へ走る。

 

そこへ新しい雷線。

 

上へ逃げる。

 

さらに一本。

 

最後の退路が閉じた。

 

敵の身体が雷の網へ絡め取られる。

 

GVは銃を向ける。

 

少しだけ見てから、下ろした。

 

「もう動けないでしょ」

 

次のカット。

 

助けられた男が、息を整えながらGVを見る。

 

「なんで……そこまで」

 

GVは少しだけ考えた。

 

「手が届いたし。それ以外に理由いる?」

 

暗転。

 

低い駆動音。

 

雲を割って巨大な飛行艦が現れる。

 

《EDEN》

 

その前に並ぶ七つの影。

 

《GRIMOIRED SEVEN》

 

「しかし、新たな脅威は空から現れる! 能力者のみで構成された多国籍能力者連合――《エデン》!」

 

氷の刃を従えるテンジアン。

 

血の刃を振るうジブリール。

 

荒海を背に笑うニムロド。

 

無数のウィンドウへ囲まれたテセオ。

 

路上でステップを刻むガウリ。

 

星図を広げるニケー。

 

鏡の前に立つパンテーラ。

 

パンテーラが微笑む。

 

「愛の形は、一つじゃない」

 

鏡面が揺れる。

 

一瞬だけ、その姿が幼い少女へ変わった。

 

何の説明もないまま、映像が白い閃光へ切り替わる。

 

アキュラが空中を駆け抜けていた。

 

推進。

 

急制動。

 

再加速。

 

敵をロックしたまま、壁面すれすれで軌道を折る。

 

「そして今作では――もう一人の主人公、アキュラがプレイアブルキャラクターとして参戦!」

 

球体ユニットが横から追従する。

 

『右から来るよ、アキュラくん!』

 

「見えている」

 

『はいはい』

 

「アキュラをサポートするバトルポット――《RoRo》!」

 

『バトルポットって言い方、なんか可愛くなくない?』

 

アキュラは前を見たまま答える。

 

「機能が伝われば十分だ」

 

『そういうところだよ、アキュラくん』

 

映像が激しく切り替わる。

 

テンジアンの氷刃。

 

シアン。

 

揺らぐモルフォ。

 

「モルフォ!!」

 

鏡が凍る。

 

亀裂が走る。

 

砕ける。

 

九つの光が宙へ舞った。

 

《MIRROR PIECE》

 

次のカット。

 

アキュラの手に、その一片がある。

 

鏡片から青白い粒子が流れ出し、RoRoへ吸い込まれていく。

 

『え……?』

 

球体から光が伸びる。

 

指。

 

手。

 

腕。

 

身体。

 

少女の姿を得たRoRoが、自分の両手を何度も見返した。

 

『手?』

 

握る。

 

開く。

 

『ぼく、手あるんだけど!?』

 

アキュラは一度だけ見る。

 

「動くか」

 

『そこから!?』

 

「使えるなら使う」

 

『解析は後ってこと!? はいはい!』

 

モルフォの歌声が響く。

 

GVが雷撃鱗を展開した。

 

♪《藍の運命》

 

「戦場を彩る楽曲もさらにパワーアップ! 電子の謡精・モルフォによる新曲の数々!」

 

同じ曲。

 

画面がアキュラへ変わる。

 

歌声もRoRoへ変わった。

 

♪《藍の運命》 RoRo ver.

 

「そして――RoRoもまた、アキュラの戦いを歌声でサポート!」

 

高速モンタージュ。

 

GVが壁を蹴り、空中からダートをばら撒く。

 

♪《虚空の円環(リング)》

 

アキュラがブリッツで敵の周囲を何度も折り返す。

 

♪《多元的宇宙(マルチユニバース)》

 

RoRoの歌と共に、白い光が戦場を走る。

 

♪《菫青石(アイオライト)》

 

夜の街。

 

一人で走るGV。

 

♪《瑠璃色刹那》

 

最後。

 

傷だらけのアキュラが立ち上がる。

 

♪《大祓(イグナイター)》

 

そこで音が途切れた。

 

低いピアノ。

 

遠くの鐘。

 

先にモルフォが歌う。

 

少し遅れて、RoRoが重なる。

 

「そして――二つの歌声が重なる、新たなる楽曲も。」

 

夜明け前。

 

GV。

 

アキュラ。

 

モルフォ。

 

RoRo。

 

戦闘映像はない。

 

四人が、それぞれ違う場所から同じ空を見ている。

 

♪《星辰の黎明(アステリズム)》

Morpho × RoRo

 

ほんの一節。

 

「未完成の未来(あす)を――」

 

暗転。

 

病室。

 

眠る少女。

 

ベッド脇のモニター。

 

白衣姿の男が数値を確認している。

 

「ミチルは?」

 

「今日は安定しています」

 

「そうか。ならばいい」

 

扉が開く。

 

アキュラが入ってきた。

 

男はそちらを見る。

 

「アキュラ。報告を」

 

画面停止。

 

《イージス統領》神園博士

《アキュラ・ミチルの父》

 

会議室。

 

神園博士の前に四人の幹部がいる。

 

「能力者を巡る戦いに現れる、もう一つの勢力――《イージス》!」

 

画面が切り替わる。

 

「救済、排除、管理、研究――異なる視点を持つ四人の幹部が、ガンヴォルトの前に立ちはだかる!」

 

神園博士は四人を順に見る。

 

「一つの答えだけで第七波動を扱えるなら、組織はいらない」

 

炎。

 

能力を制御できず、泣いている少年。

 

グレゴールは炎ではなく、最初に少年の顔を見る。

 

武器を下ろし、目線を合わせた。

 

「ええ、ええ。こちらを見てください」

 

呼吸が乱れている。

 

「一人で止めなくていい」

 

背後で巨大な機構が展開する。

 

《聖骸機関(ホーリー・グレイル)》

 

グレゴールが手を伸ばす。

 

「主、曰く――」

 

そこで切れる。

 

大量の重火器。

 

金髪の女性。

 

バレットがGVを見ている。

 

「え、待ってビリビリ君それガチなん?Σ(゚Д゚;)」

 

GVが眉を寄せる。

 

「その呼び方やめない?」

 

「え~? 分かりやすくてよくない?(´∀`)☆」

 

次の戦闘。

 

バレットはGVの動きを追いながら、さっきと同じ軽い口調で喋っている。

 

「ねえビリビリ君それ右行く感じ? 左? でも左フツーにナシ寄りじゃな~い?( ̄ー ̄)」

 

「何の話?」

 

表情が消える。

 

「第三、第五砲門。交差射撃」

 

轟音。

 

GVが慌てて跳ぶ。

 

「そっち!?」

 

別カット。

 

「目標捕捉。距離一八四」

 

GVの足が動く。

 

「右移動予測〇・七秒後」

 

砲塔が先に向きを変える。

 

「左退路へ拘束弾二」

 

GVが空いた方向へ逃げる。

 

そこへ照準が重なる。

 

「撃て」

 

爆煙。

 

次の瞬間には笑っていた。

 

「はい勝ち~~~(^_^)v」

 

絶縁隔壁。

 

緊急シャッター。

 

避雷設備。

 

進むたびに戦場そのものが閉じていく。

 

GVが露骨に嫌そうな顔をした。

 

「うわ、戦いづらっ……!」

 

クレイドルはGVではなく周囲を見ている。

 

「確認します。周辺民間人、退避完了」

 

端末へ入力。

 

新しい隔壁が落ちる。

 

「対象を倒す必要はありません」

 

避雷設備が起動する。

 

「事故が成立しなければ、それで十分です」

 

白い研究区画。

 

ノインがモニターへ身を乗り出す。

 

「ガン↑ヴォ→ルト↑くぅん、またそこから来ましたねぇ!」

 

次の瞬間。

 

GVが予測線を見て、途中で進路を変えた。

 

ノインの目が大きく開く。

 

「知らない動きだ!!」

 

別カットでは、なぜか泣いている。

 

「……すごい……っ。予測結果を見てから経路そのものを組み替えたんですね……!」

 

涙を拭くこともなく、画面へ食いつく。

 

「ガンヴォルトくん、本当にすごい……!」

 

一拍。

 

声が戻った。

 

「――でも通しません」

 

さらに別の場面。

 

今度は最初から普通の声。

 

「ガンヴォルトくん。そこから先へは通せません」

 

少し間が空く。

 

「あ、ハリボーいります?」

 

能力事故。

 

建物が崩れかけている。

 

四人が同時に動く。

 

グレゴールは暴走した能力者の前へ。

 

「ええ、ええ。大丈夫です。こちらを見てください」

 

クレイドルは避難経路を確認する。

 

「確認します。東側避難路、使用不能。第二経路へ変更」

 

ノインが壁の変形を見る。

 

「東壁、十一秒後に崩落します! 全員離れてください!!」

 

バレットは崩落点を見た。

 

「固定部確認。非構造材のみ排除。撃て」

 

轟音。

 

瓦礫だけが砕ける。

 

退避を確認した途端、声が戻る。

 

「っしゃ全員無事~~~ヽ(≧▽≦)ノ☆」

 

ノインが負傷者を見る。

 

「右前腕打撲。意識清明。緊急搬送は不要です」

 

顔を上げる。

 

「あ、スポドリいります?」

 

少し離れた場所から、その一連を見ているGV。

 

しばらくしてから呟く。

 

「……思ってたより、普通に人助けしてる組織だった」

 

通信越しのシアンが答えた。

 

『だから難しいんじゃない?』

 

神園博士。

 

向かいにアキュラ。

 

「アキュラ」

 

博士は窓の向こうにいる四人を見る。

 

「お前には、いずれ彼らを率いてもらう」

 

「引き受けた覚えはない」

 

「知っている」

 

それでも博士は続ける。

 

「だから見ろと言っている」

 

学校。

 

警報。

 

煙。

 

避難する生徒。

 

その流れから外れた場所に、四人の高校生が残っている。

 

アメコミ研究会。

 

黒江トオルが廊下の先を見る。

 

敵の影。

 

勝てない。

 

そこに迷いはなかった。

 

「まず前提として、敵には勝てない」

 

リクが振り返る。

 

「だよな!?」

 

「だから勝たなくていい」

 

トオルは避難していく生徒を見る。

 

「全員逃がす」

 

ケンジが壊れた非常扉へ工具を差し込む。

 

リクは手を震わせながら一度だけ逃げかける。

 

数歩。

 

止まる。

 

「いや無理無理無理……!」

 

背後を見る。

 

そのまま引き返した。

 

「……散々ヒーロー語っといて、ここで逃げんのダサすぎるだろ!!」

 

取り残された一年生。

 

「まだいる……?」

 

ユウタは扉の前に立っている。

 

「いる」

 

震える声を押さえる。

 

「GVが来るまで、ここにいる」

 

煙が濃くなる。

 

誰かが叫ぶ。

 

「GVに全部やらせんな!! 俺らもいるだろ!!」

 

青い光。

 

窓ガラスが割れた。

 

GVが飛び込んでくる。

 

「お待たせ! みんな!」

 

リクが即座に叫ぶ。

 

「遅ぇよ!!」

 

「ごめん!」

 

天井が崩れる。

 

GVは上を見る。

 

四方へダート。

 

柱。

 

壁。

 

梁。

 

天井。

 

《VOLTIC WEB STRINGER》

 

雷網が広がる。

 

崩れかけた校舎そのものを、蜘蛛の巣のように吊り上げた。

 

その下を生徒たちが走る。

 

荒海。

 

巨大な水塊。

 

ニムロドが笑う。

 

「藻屑と消えな!」

 

《AQUA AVATAR!!》

 

正面から白い閃光が突っ込んでくる。

 

『ちょ、アキュラくん! 正面から行く気!?』

 

「突破する」

 

『やっぱり!?』

 

鋸刃が展開する。

 

《STRIKE SAW!!》

 

激突。

 

そこで音が消える。

 

路地。

 

倒れた人影。

 

アキュラの銃。

 

右手が、ほんの僅かに震えている。

 

ミチルの笑顔が一瞬だけ重なる。

 

「オレは……間違ってなどいない」

 

暗転。

 

雨音のようなものが聞こえる。

 

次に映ったのは、GVたちの家だった。

 

いつもの食卓。

 

ソファ。

 

棚に並んだ漫画や映画。

 

ミニ四駆。

 

シアンの私物。

 

エリーゼが選んだ生活用品。

 

誰もいない。

 

床を蒼い雷が走った。

 

一瞬で壁が吹き飛ぶ。

 

窓が砕け、食卓がひっくり返る。

 

GVが立っている。

 

その背後に、巨大な雷の輪郭。

 

龍。

 

映像が飛ぶ。

 

町中華。

 

デイトナがいつも立っている厨房。

 

GVたちが座っていたカウンター。

 

雷が落ちる。

 

カウンターが裂けた。

 

椅子が吹き飛ぶ。

 

中華鍋が床を転がっていく。

 

デイトナがこちらを振り向く。

 

何かを叫んでいる。

 

声は聞こえない。

 

また家。

 

壁が崩れる。

 

シアンの物が瓦礫へ埋まる。

 

エリーゼのマグカップが床へ落ちて割れる。

 

模型棚が倒れ、ミニ四駆が転がる。

 

その中心にGVがいる。

 

逃げようとしても、場面だけが先へ飛ぶ。

 

学校。

 

模型店。

 

町中華。

 

家。

 

自分が帰っていた場所だけが、蒼い雷に壊されていく。

 

GVは動かなくなった。

 

崩れた家を見る。

 

足元に転がったミニ四駆を見る。

 

音が戻る。

 

「……そっか」

 

少しだけ間が空いた。

 

「帰れないんだ。もう」

 

背後で。

 

暴龍が目を開く。

 

暗転。

 

白い部屋。

 

ミチル。

 

モルフォ。

 

いつもの余裕はなかった。

 

モルフォはミチルだけを見ている。

 

急かさない。

 

答えを決めない。

 

『――ミチルは、どうしたい?』

 

ミチルが口を開く。

 

そこで切れる。

 

雨。

 

GVとアキュラが向かい合っている。

 

「退け、ガンヴォルト」

 

GVは首を振った。

 

「……嫌だ」

 

同時に飛び出す。

 

ダート。

 

VWS。

 

アキュラが網の隙間をブリッツで抜ける。

 

GVがスライディングで射線から消える。

 

振り向きざまに回転撃ち。

 

アキュラが上へ。

 

雷撃。

 

カゲロウ。

 

消えたGVが別角度へ現れ、そのまま撃つ。

 

アキュラも迷わず追従する。

 

二年間。

 

別々に積み上げたものが、一つの戦場で正面からぶつかる。

 

GVが叫ぶ。

 

「僕も間違うし……!」

 

アキュラの顔が歪む。

 

「君も間違える!!」

 

「黙れ!!」

 

白い閃光と蒼い雷が衝突する。

 

アキュラの表情が崩れた。

 

「オレは……昔のオレに戻りたかったんだぁぁぁぁぁ!!!!」

 

白。

 

無音。

 

その中にGVがいる。

 

目は赤い。

 

涙の跡も残っている。

 

それでもアキュラから目を逸らさない。

 

「……僕もだよ」

 

それ以上は言わない。

 

場面が変わる。

 

シアン。

 

「GVに全部やらせないって、言ったでしょ!」

 

モルフォが歌う。

 

RoRoが手を伸ばす。

 

ミチルが自分の足で一歩を踏み出す。

 

アメコミ研究会の四人が走る。

 

メラクがゲーム機を閉じた。

 

「……面倒だけど」

 

立ち上がる。

 

エリーゼが前を見る。

 

一度、表情が変わる。

 

「行くわよ」

 

デイトナが炎を纏った。

 

「ったく、次から次へとよォ!」

 

アシモフが銃を構える。

 

「GV」

 

短く呼ぶ。

 

「前を見ろ」

 

まだ少しだけ目元を赤くしたGVが、顔を上げる。

 

走り出す。

 

画面がG7へ切り替わる。

 

テンジアンが七本の氷刃を展開する。

 

「一意専心。来るなら来い」

 

ジブリールが血の刃を引きずる。

 

「ブッ壊してやるよ……!」

 

ガウリが一歩踏み出し、足元で軽くリズムを刻む。

 

「強引なダンスでGOING DOWN――ってな!」

 

ニケーが空を見上げる。

 

「星は告げています。アナタはここへ来る、と」

 

無数のウィンドウが開く。

 

『ちょww正面突破とかマジレス不要なんですケドwww』

 

テセオが画面の向こうで笑う。

 

『アキュラ氏、戦法が脳筋すぎてテセオさん困惑ww』

 

ニムロドは逆に楽しそうだった。

 

「上等だ! 来いや!」

 

最後に、少女の姿をしたパンテーラ。

 

騒ぐ仲間たちの中で、一人だけ静かにアキュラを見る。

 

白い閃光が近づいてくる。

 

アキュラの声。

 

「もう二度と――」

 

ミチル。

 

「ミチルの人生に――」

 

ブリッツ。

 

白い光がG7へ突っ込む。

 

「手は出させん」

 

轟音。

 

暗転。

 

静寂。

 

GV。

 

シアン。

 

アキュラ。

 

RoRo。

 

ミチル。

 

モルフォ。

 

それぞれが、別々の場所から前を見ている。

 

それまでゲームを案内していたナレーターの声が、少しだけ静かになった。

 

「それぞれの過去を抱え――」

 

アキュラ。

 

「それぞれの答えを探し――」

 

GV。

 

「少年たちは、まだ見ぬ明日へと歩き出す。」

 

一拍。

 

「これは――」

 

シアン。

 

ミチル。

 

RoRo。

 

モルフォ。

 

そして、GVとアキュラ。

 

「未来へ進む少年少女の群像劇。」

 

雷光。

 

タイトルロゴ。

 

蒼き雷霆 ガンヴォルト 爪

 

Nintendo 3DS

ダウンロード専用

 

価格――

 

1,960円(税込)

 

画面が一度暗くなる。

 

最後に、一行だけ表示される。

 

2016年発売予定

 

 

 

 

 

【3DS】蒼き雷霆ガンヴォルト総合 第58波動【爪PV公開】

 

1 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

PV来たぞ

二年後

 

2 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

GVでかくなってる!!!!!!!!!!

 

3 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

眼鏡!?!?!?!?

高校生!?!?!?!?

 

4 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

シアンと普通に登校しててもうダメ

 

5 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

開始10秒で泣くな

 

6 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

でも二年前知ってると「学校行ってる」だけで来るものあるだろ

 

7 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

「その五分でまた誰かに捕まるんでしょ」

↓

知らん婆ちゃんの荷物持ってる

 

草

 

8 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

治ってなくて安心した

 

9 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

治すな

 

10 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

ミニ四駆まだやってんのかよwwww

 

11 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

デイトナ炒飯作ってんだけど?????

 

12 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

炎能力の最終到達点が町中華なの好きすぎる

 

13 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

アシモフが普通に飯食って「グッドだ」って言ってるだけで俺もう満足なんだが

 

14 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

この日常だけで一本出せ

 

15 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

 

14

1960円払う

 

16 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

VWS進化しすぎじゃね?

敵じゃなくて床と壁に撃ってるぞ

 

17 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

右だけ逃げ道残して誘導して最後閉じてる

 

18 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

こいつ二年間ずっと「どうやったら殺さず止められるか」考えてたんだな……

 

19 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

「もう動けないでしょ」

 

はい好き

 

20 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

「手が届いたし。それ以外に理由いる?」

 

予約した

 

21 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

発売日出てねえよ

 

22 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

エデン新勢力か

G7全員クセ強そう

 

23 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

テセオ喋る前からうるさそう

 

24 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

実際喋ったらもっとやかましくて草

 

25 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

パンテーラ途中で女になってなかった???

 

26 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

なってた

しかも急に喋り方変わってる

 

27 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

誰もそこ説明しねえの怖い

 

28 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

それよりアキュラ

 

29 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

主人公って言ったよな?????

 

30 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

「もう一人の主人公」

 

マジでダブル主人公じゃん

 

31 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

アキュラ操作してえええええええええ

 

32 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

RoRo「右から来るよアキュラくん!」

アキュラ「見えている」

 

相変わらずだなこいつ

 

33 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

RoRo人型化で吹いた

 

34 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

「ぼく、手あるんだけど!?」

「動くか」

 

もうちょい驚け

 

35 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

アキュラこういうところだけ全然ブレねえなwww

 

36 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

モルフォとRoRo両方歌うのヤバくない?

 

37 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

アステリズムだけ戦闘画面一切ないの絶対なんかあるだろ

 

38 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

またアステリズム考察民湧いてる

 

39 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

いやあれ明らかに終盤曲だって

モルフォ×RoRoで「未完成の未来を」だぞ

 

40 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

イージス思ってたより普通に有能だな

 

41 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

悪の能力者狩り集団かと思ったら普通に救助してる

 

42 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

GVの

「……思ってたより、普通に人助けしてる組織だった」

が完全に俺

 

43 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

シアンの「だから難しいんじゃない?」が答えすぎる

 

44 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

バレット何なんだよwwww

ギャル→火器管制AI→ギャルを0.2秒で往復すんな

 

45 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

ノインも何なんだよ

 

46 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

「あ、ハリボーいります?」

 

いるわ

 

47 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

アメ研の「GVに全部やらせんな!!」めっちゃ好きなんだが

 

48 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

無印でGVがずっと誰かに手伸ばしてたから

今度は周りがGVに手伸ばす話なのかな

 

49 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

やめろ

後半見た後だとその考察刺さる

 

50 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

暴龍のとこ夢だよな?

 

51 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

たぶん

家→中華屋→学校→模型屋って飛び方おかしいし

 

52 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

だから余計キツいんだよ

GVが「自分で帰る場所全部壊した」って夢見てるんだろこれ

 

53 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

「……そっか」

 

54 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

やめろ

 

55 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

「帰れないんだ。もう」

 

56 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

やめろっつってんだろ!!!!!!

 

57 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

家壊すな

中華屋壊すな

ミニ四駆壊すな

帰れGV

 

58 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

PV前半で「日常いいなあ」って散々見せてから

本人に全部壊させる夢見せるの性格悪すぎる

 

59 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

で、その後アキュラの

「オレは……間違ってなどいない」

 

これ何やったんだよ

 

60 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

右手震えてる

倒れてる奴いる

ミチルのカット入る

 

怖い

 

61 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

「間違ってない」じゃなくて

「間違って『など』いない」なのクッソアキュラ

 

62 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

誰に言ってるんだよ

 

63 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

 

62

自分

 

64 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

GV「僕も間違うし……君も間違える!!」

 

これアキュラに一番言っちゃいけないやつでは

 

65 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

一番言わなきゃいけないやつでもある

 

66 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

「オレは……昔のオレに戻りたかったんだぁぁぁぁぁ!!!!」

 

ここ無理

 

67 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

あのアキュラがこんな泣き方するの反則だろ

 

68 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

からのGV

 

「……僕もだよ」

 

69 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

………………

 

70 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

それだけで通じるのやめろ

 

71 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

GVも「帰れない」って思ってる直後だからな

 

72 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

戻りたい二人が殴り合ってんのかこれ

 

73 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

でもタイトル前のアキュラはクソ熱いぞ

 

「もう二度と――ミチルの人生に――手は出させん」

 

74 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

兄貴ィィィィィィィィ!!!!!!

 

75 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

「ミチルを傷つけさせん」じゃなくて

「ミチルの人生に手を出させん」なのが良い

 

76 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

今回のアキュラ、能力者を討つとかより妹本人を見る話になるのかね

 

77 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

G7全員相手に一人で突っ込むな馬鹿

 

78 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

でも行け!!!!!!!!!!

 

79 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

お前らどっちだよ

 

80 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

アキュラファンはだいたいこうなる

 

81 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

最後の

「未来へ進む少年少女の群像劇」

ってそういうことか

 

82 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

GV「帰れない」

アキュラ「昔に戻りたかった」

↓

未来へ進む

 

あー……

 

83 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

発売前から答え出すな

いや出してないわ何も分からん

 

84 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

ところで1960円

 

85 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

は?????????

 

86 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

また1960円かよ!!!!!!

 

87 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

もっと金払わせろ!!!!!!!

 

88 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

モルフォとRoRoのCD出せ

設定資料集出せ

限定版出せ

 

89 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

アステリズムフル出せ

 

90 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

まだ言ってて草

 

91 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

とりあえず二周目見てくる

 

92 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

俺はもう四周目

 

93 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

はえーよ

 

94 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

GV帰れ

 

95 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

アキュラも帰れ

 

96 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

シアンとミチルに怒られてこい

 

97 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

映画見ろ

 

98 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

ミニ四駆やれ

 

99 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

炒飯食え

 

100 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

結局そこに帰ってくるの草

 

101 :枯れた名無しの水平思考@無断転載は禁止

そこへ帰れって言ってんだよ!!!!!!

 

 

 

 




予告を見てくださった皆さん、ありがとうございます。

原作をご存じの方は、たぶん見ながら「ああ、ここはあれかな」と思うところもあったでしょうし、その一方で、

「神園博士いるの!?」
「イージスって何!?」
「アキュラ次期統領!?」
「ここで暴龍!?」

みたいに、

「……ふぁ!? どういうこと!?」

となっているところもあるでしょうか。

その辺は、今のところ好き勝手に予想してもらえればと思います。
たぶん当たっているところもあるでしょうし、全然違うところもあると思います。

今回も、日常をやったり、学校に行ったり、くだらないことで笑ったり、その一方で悩んだり、間違えたり、ぶつかったりしながら話は進んでいきます。

無印から二年経って、GVもシアンも、アキュラも、それぞれ少しずつ変わっています。
でも、変わったからといって全部うまくできるようになったわけではないですし、昔できなかったことが急に全部できるようになるわけでもありません。

今回は、そういうところをかなり書くことになると思います。

そして読者の皆様には「次はこう来るかな」と思いながら読んでいても、実際にその場面まで辿り着いた時に、

「ああ、やっぱここ好きだわ」
「分かってたけど、これは熱い」

と思ってもらえるような話にできればいいなと。

別に何もかも意外な方向へ曲げたいわけではないので、来るべきところではちゃんと来るべきものが来ます。

その代わり、

「お前そこをそう繋げるの!?」

みたいなところは、色々仕込んでいます。

まあ何より今は、

「神園博士なんでいるんだよ」
「このイージスとかいう連中なんなんだよ」
「アキュラ、お前いつの間にそんな立場になった」
「GVのアレ、どう見ても暴龍じゃねえか」

くらいの気持ちでいてもらえれば。

あと、予告だけ見るとだいぶ物騒ですが、ちゃんと日常もやります。

GVには学校にも行ってもらいます。
ミニ四駆もやってもらいます。
シアンとも普通に暮らしてもらいます。

その上でガンヴォルトします。

『爪』も、最後まで付き合っていただければ嬉しいです。


※ぜひこの「爪」展開についてさまざまな感想お待ちしてます!アンケートでも結構なのでご協力お願いします!まだ手探りなので

爪PV 期待値調査

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