原作とは順番や台詞が違いますが(今更感
今回マルコサイド→カイザー→マルコサイド
「ん、鉄屑の山。 スクラップ屋で売れそう」
「これが潜水艦だったの? ホントかなぁ?」
「本当よ。 私、見てたんだから。 それもマルコ先生1人でこんなになるまでボコボコにしたの!」
「ドローンの映像越しですが、私も見ました。 見た目は本当に潜水艦でした……」
「わぁ! 本当にいたんですね⭐︎」
遅れて到着した面々。
鉄屑の山を前に、シロコは金目の物と言い、ホシノは疑問を投げかけ、セリカとアヤネは証言し、ノノミは溌剌と反応した。
当の潜水艦は原型を留めていないのが悔やまれるが、マルコの強さは認める他ない。
「それにしても随分と派手にやらかしたね先生〜。 道中も鉄屑だらけだったけど、基地まで半壊してんじゃん。 おじさん達の出番は無いねぇ」
「そうでもない。 カイザーってのはデカいんだろ、この程度は挨拶だ」
「まさか全部を相手する気? 流石に厳しすぎるでしょ!」
ホシノはマルコ先生の強さを認めつつも、カイザーに喧嘩を売った事による未来を嘆いた。
それは他の面々もそうで、アヤネは通信越し、早速不安気な声色だ。
「その、マルコ先生……セリカちゃんを助けてくれたのは嬉しいんですが、この後って考えてます……?」
「一応な。 取り敢えずズラかるぞ、全員トラックに乗ってくれ」
不良の乗っていたトラックをパクるマルコ。
生徒達には荷台に乗るよう促す。
「待って。 スクラップも詰めてく」
「そんな事してる場合!?」
「したたかですね〜」
「急げよ。 増援が来る」
シロコがそこら辺の鉄屑を拾い集め、トラックにポイポイと投げた。 後で売るつもりらしい。 こんな時でも金策だ。 それだけ返済に真摯ともいえる。
その様子にマルコは苦笑い。 これから借金を踏み倒そうと考えている故に……。
「基地が襲撃されたと聞いて来てみれば、なんだこのザマは!?」
カ◯ジの◯槻班長をロボにしたような見た目のカイザーPMC理事が基地に到着するや、その惨状に怒り心頭。
ボロボロとなった軍服を着た指揮官ロボ……ジェネラルにアレコレと詰め寄る。
「ほぼ基地を丸ごと潰された挙句、潜砂艦まで失うとは! それも相手は設立されたばかりの連邦捜査部シャーレ、顧問のマルコただ1人だと!?」
「はっ……奴は鬼神の如き強さといいますか、なす術なく……」
「ぐぬぬ……たかが廃校寸前の生徒の為に、ここまでするとは。 だがツケはデカいぞ」
「また不良を使って高校を襲撃します?」
「それとは別に、今回の件を理由に信用度が下がったとして借金の利子を釣り上げ、一気に廃校寸前まで追い詰めてやる」
理事はローン会社へと連絡をとる。
PMC以外にもローン会社等も兼任している為、操作は容易い。
「───フハハハ! どんなに強かろうと、法的に則っているのはカイザー側! 借金をして基地を攻撃までしたアビドスの方が違反! シャーレだかなんだか知らんが、その点も含めて権利はこっちにある!」
「今までの地上げとか高校への嫌がらせとか、法外な利子とかは?」
「知らんなぁ。 証拠があったところで、弱小高校や、会長が行方不明で内部ガタガタの連邦生徒会に何ができる?」
理事、どう足掻いても勝利を確信。
事実、アビドスに法外な利子をふっかけているとはいえ、借金や土地売買の経緯や記録は本当だし、PMCが先に手を出したとはいえ、追われていた民間人の緊急保護の為だったと言い訳して、全ての責任をマルコ側にするだけの権力がカイザーにはあった。
「じわじわと首を絞めてやろうと思ったが、甘やかし過ぎた。 ここで一気に締め潰し、高校をカイザーの職業訓練校にでもして尊厳を破壊、アビドスを完全に掌握してやろう!」
理事の高笑いが砂漠に響く。
フィジカルだけでは、大人に勝てない。
果たしてアビドスはどうなるのか。
マルコ先生はどうする気なのか……。
「なんか校庭に生徒が集まってるぞ。 不良って雰囲気でもねぇが、アロナ分かるか?」
学校に戻って来た一行。
トラックのフロントガラス越し、そこにはまたも襲撃者らしきグループがいて、ラーメン屋ですれ違ったツノのある生徒だった。
手には銃ではなく箒をもっている。 ともすれば襲撃ではなく客なのか。 判断に困った。
「調べました。 便利屋68、全員ゲヘナの生徒さんです。 リーダーは陸八魔アルさん。 どうしてアビドス高校に来たのかは不明です」
「便利屋? 何でも屋みたいなモンか。 依頼者はまたもカイザーなんだろうが、不良よりは強そうだ」
「実際、ゲヘナの風紀委員会がマークしています」
「なら通報するか? いや、他の自治区が絡むと面倒になるか。 なら俺の出番だな」
マルコはトラックから降りて、赤髪で高そうなコートを羽織った、チョココロネみたいな角を頭部左右に生やした生徒……アルに声をかけた。
「よぉ、この高校に何か用か?」
「あっ! ええと、そうよ。 あなたはアビドスの関係者かしら?」
「シャーレのマルコ先生だ」
それに反応するは、白黒の髪に後ろに伸びた巻き角、髑髏のシンボルが描かれた服を基調とした生徒、鬼方カヨコだ。
「ニュースでやってた、連邦捜査部の顧問?」
「そうだ。 新任早々、こうも知れるとはな」
「着任早々、変な乗り物で派手に暴れたってなればね。 まさかこうも早く会えるとは思わなかったけど」
「サイン書こうか?」
「要らない」
「ブラック・デス・ポイズンじゃないからな」
「知ってるの?」
「いや。 だがその服、良いと思うぜ?」
「そう。 ありがとう」
穏便に済ませる為に、相手の趣味や格好に触れて褒めてみるマルコ。
ブラック云々というのは、音楽グループの名前であり、カヨコの服に描かれたシンボルはそのロゴか何かだ。
そんなやり取りに水を差すは、悪戯好きでメルヘンチックな服をした浅黄ムツキと、紫の帽子と制服をした伊草ハルカ。
「ねぇねぇマルコ先生! お近付きの印にぃ、ムツキちゃんにヘンテコな乗り物を見せて欲しいなぁ?」
「アル様の敵……? 敵なら倒さなきゃ倒さなきゃ、でも先生は生徒じゃないから駄目……?」
「どっちも駄目だ。 スラッグはさっき壊れて手元に無い。 あと戦う気は無い。 出来れば穏便に話し合おうじゃないか」
努めて戦闘を回避しようとするも。
便利屋としてはアビドス高校を襲撃するという依頼を、カイザーから受けてしまっている。
優しいけど真面目な性格もあって、やらないわけにはいかなかった。
「せ、先生には悪いけど、アビドスの生徒とは戦わせて貰うわ!」
「やっぱ、そうなるのかい」
「傭兵の皆、出番よ! 給料分、仕事して頂戴!」
号令をかけるや、どこからともなく工事用ヘルメットやニッカポッカを着た傭兵達が現れる。
が、どこかやる気のない、気怠い表情だ。
「そうはいうけどさ、私ら値切られてんだよね。 決められた時間分しかやらないから」
「わ、わかってるわよ……」
「カイザーPMCじゃなくフリーの傭兵か。 まぁいてもおかしくないか」
マルコ、再び拳銃を握る。
だが1人じゃない。 今回はアビドス生もいた。
「マルコ先生、援護するよぉ」
「ん、学校を狙ってきたなら容赦しない」
「オシオキですよ〜⭐︎」
「援護するわ。 恩返しもしたいし」
「サポートします!」
トラックの荷台から、兵員のようにゾロゾロと出てくる生徒達。
信頼されてきたなと実感するマルコであった。
後書き
アビドス生、砂漠に出撃中の際……
カヨコ「アビドスの生徒、いないけれど」
アル「なんですってー!」(代表的な台詞)
ムツキ「アルちゃん、またやっちゃったね」
ハルカ「アル様、今から探して潰します!」
(アル達は校舎掃除して待機)
アビドス生、帰還した今……
カヨコ「あ、帰ってきた」
アル「格好つかない! どうすんのよコレ!」
ムツキ「面白くなってきたじゃん!」
ハルカ「アル様に恥を。 許さない…」ガチャ
(戦闘開始の流れ)
アウトローに憧れてるけど、根は良い子のアルなら、待ってる間に掃除してそう……と妄想してみたり