記憶のない僕と、みんなが知ってる俺   作:からあげマヨネーズ

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みなさんたくさん見て頂いてありがとうございます!
モチベーションに上がります!

ここからほぼもってないキャラになるんで頑張ります


二話

新エリー都 ヤヌス区

 

ルミナスクエア

 

「メモに書いてあるのはこれで最後かな」

 

僕は今、ルミナスクエアに買い物に来ている。

 

「後は、『ティーミルク』でも買って帰ろうかな。……ん?」

 

最後に甘い物でも買おうと横断歩道を渡っていると、前に見たことのある狐のシリオンが、ぎこちない動きをしていた。

 

「――雅さん? 何やっているんですか?」

 

「む……? ああ、○○か。私は今、白線の上だけを歩く修行をしている」

 

「そ、そうなんですね……!」

 

この人は、星見雅(ほしみ みやび)さん。対ホロウ6課の課長さんで、虚狩り(うつろがり)と呼ばれるめちゃくちゃすごい人らしい。

 

「らしい」としか言えないのは、僕が会うときは毎回『修行』と称して不思議なことをやっているからだ。

 

「時に○○、お前は何をしていた?」

 

「僕は買い物を終えたので、甘い物でも買って帰ろうかと思っていたところです」

 

「ほう? ならば○○、私の修行に付き合ってほしい」

 

「な、なんの修行ですか……?」

 

「仲の良い異性と甘味を食べる修行だ」

 

雅さんは静かに笑いながら僕に伝えた。

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

近くのカフェに移動して、お互いにメニューを見た後、僕は金木犀のパフェ、雅さんはメロンパフェを注文した。

 

「やはりここのメロンパフェは美味だな」

 

「こっちの金木犀もおいしいですよ!」

 

そう言って食べ進めるうちに、雅さんが口を開く。

 

「そろそろ次の修行に移るとしよう。――食べさせ合いっこの修行だ」

 

「えっ――」

 

雅さんはそう言うと、僕が何かを言う前にメロンパフェの乗ったスプーンを僕の口元へ運んだ。

 

「どうだ? 美味だろう?」

 

「た、確かにおいしいですけど! いきなり口に入れられるとびっくりしちゃいますよ!」

 

「む……それはすまない。少し気持ちが早ってしまった」

 

そう言って雅さんは謝る。

 

心なしか、耳がピコピコと動いている気がする。

 

「次は、お前のパフェを食べさせてもらえないだろうか」

 

「いいですけど、スプーン新しいほうが良いですよね――」

 

「いや、○○が使ったもので大丈夫だ」

 

新しいスプーンを頼もうとした僕の言葉を遮って、大丈夫だと伝えてくる雅さん。

 

「でも……」

 

「大丈夫だ」

 

この虚狩り、無敵か?

 

そう思いながら、僕はパフェをスプーンに掬って雅さんの方に差し出す。

 

「うむ、こちらのパフェもなかなかのものだな」

 

雅さんは差し出されたスプーンを咥え、パフェを味わった後、そう言った。

 

(すごいナチュラルに食べさせ合いっこしてるし、間接キスまでしちゃったんだけど!!)

 

僕の頭の中は、もうめちゃくちゃだった。

 

(でも、雅さんは全然動じてないし、そういうの気にしない人なんだな。僕のこと、何とも思ってなさそうだし)

 

そう思いながら、僕は雅さんとのカフェでのひと時を楽しんだ。

 

「そろそろいい時間ですし、解散しましょうか?」

 

「そうだな。なかなかに有意義な時間を過ごさせてもらった」

 

そう言って席を立ち、会計を済ませて外に出た。

 

「むぅ……すまない。修行に付き合ってもらったうえに、ご馳走になってしまった」

 

「大丈夫ですよ! 今日は楽しませてもらったんで、気にしないでください!」

 

「しかし……」

 

「そしたら次は、違うお店に付き合ってください」

 

そう言うと、雅さんは笑ってうなずいた。

 

「ああ、今から次が楽しみだな」

 

「じゃあ! また!」

 

「ああ……! また」

 

そう言って、二人はそれぞれの方向に歩き出した。

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

新エリー都 スロノス区

 

H.A.N.D本部 対ホロウ6課オフィス

 

「今戻った」

 

「かちょ~! おかえり~!」

 

「課長、おかえりなさい」

 

「もう! 課長! どこ行ってたんですか!」

 

「すまない、○○と修行をしていた」

 

そう言うと雅は、今日のことを思い出し、フッ……と頬を緩めた後、自分の唇に触れる。

 

(今回の修行、あれはさすがに気分が高揚した)

 

「あ! かちょ~、すごい嬉しそうな顔してる~!」

 

「確かに、課長のこんなに嬉しそうな顔は久しぶりですね」

 

「む……顔に出てしまっていたか。まだまだ修行不足だ」

 

コホン……! と雅が咳払いをする。

 

「でも! 蒼角も○○のこと好きだから、来てくれないかな~?」

 

「それいいね、蒼角ちゃん! ○○が来てくれたら、僕の有休も申請しやすく――」

 

「――浅羽隊員……?」

 

「じょ、冗談ですよ……月城さん……!」

 

「何度も声を掛けてはいるが、毎回、煙に巻かれてしまってな」

 

そう言いながら、雅は当時の様子を思い出す。

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

「○○」

 

「あれ? 星見執行官じゃん?」

 

「今はもう執行官ではなく、対ホロウ6課の課長に就いている」

 

「そうだっけ? 最近忘れっぽくてね……! それで? 今回はどうしたの?」

 

「単刀直入に言う。○○、ホロウ6課に入れ。6課にはお前の力が必要だ」

 

そう言って『雅』は『俺』の目を見ながら話す。

 

「またその話? それは前に断ったでしょ? それに『俺』はホロウレイダーなの! グレーゾーン反復横跳びしてる人間がそんなとこ行ったら、すぐ捕まっちゃうよ」

 

そう言って『俺』はおどけて見せた。

 

「それに関しては問題ない。その辺りに関しては、私の権限でどうにかできる」

 

「それ大丈夫? 今のご時世、コンプライアンスとか厳しいから、無理やりは炎上するよ?」

 

「それにさ、『俺』なんかが行ったところで何にもならないでしょ。6課には、『月城さん』、『マサマサ』、『蒼角』、優秀な人材が集まってるんだから――」

 

「それでもだ」

 

凛とした声で『俺』の言葉を遮る雅。

 

「だとしても、6課には、いや、私にはお前が必要だ。それに――」

 

そう言って、雅は話し続ける。

 

「私が虚狩りになったあの日、『アルゴス』の中での犠牲者が想定より少なかった。助かった者は口をそろえて、あるホロウレイダーに救われたと話している」

 

「……」

 

「それも含め、○○。お前は然るべき待遇を受けるべきだ」

 

雅の凛とした目は、俺の返事を待っている。

 

「……だとしても、俺は6課には入らないよ」

 

「なぜだ……!」

 

「『俺』はまだ色々やりたいことがあんの! そのためには、根無し草のほうが都合いいんだよ」

 

『俺』は雅の方に向き直る。

 

「だから、悪いけど勧誘は他をあたってくれ」

 

「……っ、そうか」

 

「まぁ、今はまだ所属はしないけど、手伝いくらいならしてやるよ」

 

そう伝えると、雅は嬉しそうに顔を上げた。

 

「そうか。ならば今はそれで十分だ」

 

その時の笑顔は、とても輝いて見えた。

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

雅は昔の○○との思い出が蘇り、笑顔になる。

 

(あの時の記憶はまだ有効だろうか……?)

 

(記憶がなくとも、○○は○○だ。それが変わることはない)

 

雅は○○が記憶を失った事件を思い出し、目を伏せる。

 

(○○、次こそは私が必ず守ると誓おう。たとえこの身に代えても)

 

そう思っている雅の目は、濁っていた。

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

――ビクッ!!

 

「どうしたんだい? ○○」

 

「なんか、急に寒気がして……」

 

「……もしかすると、これのせいかもしれないね」

 

そう言ってアキラがスマホを見せてくる。

 

その画面には、

 

『虚狩り、星見雅熱愛発覚!? カフェデートで食べさせ合い!』

 

「……えっ、もしかして撮られてた……?」

 

「まぁ、雅さんは有名人だからね」

 

そんな話をしていると、奥からリンがすさまじい形相で出てくる。

 

「〇〇~? これどういう事!!」

 

「これには深い事情が……!!」

 

「問答無用~!」

 

「ちょ! アキラ助けて!!」

 

アキラの方に助けを求めると、アキラはサムズアップしながら奥に消えていく。

 

「もう修行なんてこりごりだ!!」

 




どのくらいふざけたり、キャラ崩したりの塩梅が難しいですね
こういう風にすれば等のアドバイスあればお願いします!
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