「百合って聞くと間に挟みたくなるよねw」「分かる〜w」 作:超かぐや姫!沼から抜け出せない人
また、感想、高評価をくださった皆様、誠にありがとうございます!励みになります!
感想返せてませんが、ちゃんと見てます。なのでどしどし送ってください!(乞食)
あと今回長くなったので分けて二話にします!気をつけて読んでください!
かぐやちゃんの秘密を聞いた翌日。昼前くらいに起きた俺は昨日とはまた別のカフェに向かい、待ち合わせていた芦花と合流した。
「おーっす、もしかして待たせた?」
「ううん、こっちも今来たとこだよ。もう一人もまだ」
「おっけー。んじゃ先に注文しますかー」
セリフだけ聞くと彼氏彼女のやり取りだが、そんな甘い関係なわけもなく。というか芦花が好きなのは彩葉ちゃんだし。
ただ現状、芦花も彩葉ちゃんとどうにかなりたいという気はないようである。彩葉ちゃんの負担になりたくないとか、自分じゃ支えてあげることができないとか、芦花も色々考えた上で何もしないことを選んでいる。
「何? こっち見て。もしかして何か顔に付いてる?」
「いやなんも」
「そう?」
もちろん俺としては百合が成立して欲しいので、なんとか芦花の背中を押せないかと日々試行錯誤している。しかし無理矢理に告白とかさせるのは本人の意思を無視しすぎているし、匙加減が難しいところ。ちゃんと納得して百合百合して欲しいしな。
ここにかぐやちゃんというダークホースが飛んできたので、いい起爆剤になるかもしれないと思っている。芦花の性格を考えると、芦花が身を引いてそのままかぐやちゃんが彩葉ちゃんとくっついちゃう可能性の方が高そうだが……
もういっそ、彩葉ちゃんが全員娶って百合ハーレム形成してくれないかな……それを俺が最後に頂けば完璧だし。
「あ、もう一人も来たよー。いらっしゃーい」
「揃ったね。丁度飲み物も来たし、始めよっか」
『今日もよろしくネキー!』
既に立ち上げておいたWeb会議アプリの画面に参加者が増える。ただ、顔が写っているわけではなく、音声もオフ。チャット欄にだけ挨拶が書き込まれた。いつものことなので、もう慣れたものである。
さて、俺たちが一体何のためにここに集まったのか。それは…
「じゃあ、『第五十八回・彩葉を護る会』を始めます」
「わーいパチパチ」
『いえええええい』
はい、『彩葉を護る会』という頭の悪い名前の組織の会議のためである。
名前の通りの活動を行っている組織で、彩葉ちゃんに集まってくる有象無象の男たちや竿役どもを排除するのが主な活動内容である。
組織とは言うが、所属している会員は僅か三人の小規模集団だ。少数精鋭と言えば聞こえはいいね。ブラック企業がよく使う言葉でもある。ここにアットホームな職場とかつき始めたらリーチだ。若いうちから重要な仕事を任せるとか書かれてたら完全にアウト(偏見)。
「そいじゃ、まずウチからねー。芦花から貰った情報は確かだったよー。その日の夜に片付けてきたから安心してね」
「ありがと、
「こちらこそいつも情報ありがとねー」
とりあえず俺から報告。一昨日の月曜日、彩葉ちゃんを狙って怪しい動きがあると芦花から情報をもらったので、現場に俺が向かった。この情報自体は少し前に貰っていたものだが、確度の高いものを改めて伝えられた形だな。
で、無事に彩葉ちゃんを狙う連中を排除。彩葉ちゃんに嫉妬した性悪な学校の先輩方が計画したらしく、竿役のチンピラがたくさんいたが……男である時点で、何人いようが俺にとってはカモでしかない。全員俺のエネルギーとなって干からびた。ごちそうさまです。
「まーとりあえずこれで先輩方は大人しくなったでしょ」
「了解。あとは初めての夏休みではっちゃけた後輩だけど、一件だけ怪しそうなのがあるから、あとで詳細送っとくね」
「ういー」
芦花に了承の返事を返す。芦花の情報は毎回正確で、俺としても精エネルギーをたくさん集められるからありがたい。
ではここで『彩葉を護る会』のイカれたメンバーを紹介しよう!!
「なんでこういう人たちってこんなに暑いのに元気なんだろうね…」
まず会員No.1 、会長の
元々芦花はインフルエンサー的な存在であり、在学している学校どころか、わりと全国的に影響力がある。メイクやコスメに詳しく、女子高生たちの憧れと言っても過言ではない。
どのくらい影響力があるかというと、なんと美容系インフルエンサーとしてツクヨミにファンが十七万人いるくらいだ。ちなみにSNSのフォロワーはその三倍くらいいる。
当然コミュ力も高く、学校内外に友人が多いので、リアルタイムで噂をよく拾って来れるのだ。裏サイトもあらかた把握しているらしく、彩葉ちゃんに危険がありそうならすぐに俺を出動させられる。
「まー夏休み前に厄介事を多少減らせたと思えばいいんじゃない?」
「そうだね…そう思うことにしよっか」
次、会員No.2、俺こと
また、サキュバスという俺の性質上、男にめっぽう強いので護衛も兼ねてる。
また、結局動くの俺なんだし芦花のやってることも俺一人でもできるんじゃない? という疑問に対しての答えは、Noだ。理由は簡単、俺一人では何の情報も集められない。
何せ、俺自身が女子に嫌われまくっているので女友達はほぼゼロ。なんと彩葉ちゃんと芦花と真実ちゃんしかいない。男子に関しては、まともなやつはまずビッチの噂(真実)がある俺に近寄って来ない。まともじゃない奴は俺に喰われて終わりだ。
そういうわけで、俺には彩葉ちゃんを狙う奴らの情報が集まらない。彩葉ちゃんの美貌に釣られて集まってきた奴らを片っ端から吸収すればいいと思うかもしれないが、俺も別に四六時中彩葉ちゃんと一緒にいるわけではないのだ。それやったらストーカーになっちゃうし。そもそも俺にも
じゃあなんで俺が協力しているかというと、何でか分からんが彩葉ちゃんを狙う竿役どもは結構いい感じの精力を持っていることが多いからだ。で、俺としてもそういう奴らから精力を搾れれば効率がいいわけだな。今のところはWin-Winの関係になってる。
いや竿役どもだけ負けてるか?ならWin-Win-Loseだな。負けて死ね。
彩葉ちゃんを狙う奴らがたくさん精力を持っている理由はマジで不明だ。ほんと何でだろね。
『私からもありがとう、夢魔!』
「いや、ウチ一人じゃ限界があるからね。お互い様ってやつだよー」
そして最後にもう一人、会議アプリに月見ヤチヨの画像アイコンで参加している、顔も声も出さない会員No.3。
役割は、芦花の守備範囲の外である学校外の広範囲の情報を集めてくる完全な情報収集要員。その名もyachi8000氏である。
yachi8000氏は元々俺のSNSの相互フォロワーで、俺がくだらないことや竿役に対する文句を呟くだけのアカウントを面白がってフォローしてきた人だ。
ただ結構付き合いは長く、俺がスマホを買って直ぐのことだから…知り合ってからもう十年近い。
yachi8000氏は筋金入りの月見ヤチヨファンだ。十年前に知り合ったときも、アイコンは白いウミウシの絵で、『ヤチヨのお部屋』という月見ヤチヨが運営していることになっているサイトのギャラリーの画像だった。
名前の由来は、一部界隈で月見ヤチヨと同一視されている掲示板のクソコテだそうだ。本人が言ってた。ファンなのに月見ヤチヨを汚すようなクソコテを名前にしているのはどうかと思うが……素直に応援するのが恥ずかしいというオタク特有のツンデレだろう。
あと俺と同年代って言ってたけど、多分年齢は四十代だと思う。流石にネットミームのネタが古すぎることが多い。この人普段の言動から察するに重度のねらーっぽいしな……いや、月見ヤチヨもそういう言動のときあるし、リスペクトしてるってことなのかな。分からん。
『まぁ夢魔は情弱だからねwwww』
「急にダークサイドの煽りカスにならないでよー、芦花が反応に困ってるでしょ」
「あ、あはは…」
それで、yachi8000氏が参加してきた経緯について。
この組織は大体一年くらい前に、芦花と俺が二人で彩葉ちゃんを護ろうという話になったときに出来たのだが、どこから噂を聞きつけてきたのかyachi8000氏がSNSで連絡を取ってきたのである。自分を情報収集員として参加させて欲しいと。
いやほんとどっから情報漏れたんだろうな。連絡来たの芦花と話しした次の日だぞ。怖すぎるんよ。
いくら長い付き合いとはいえ流石に怪しすぎたので、俺の淫魔センサーをフル稼働させたのだが…特にやばそうな反応は無かった。
以前から分かってはいたが、少なくとも女性であることは確定。そのときは芦花と相談して、注意しつつ、ということでメンバーに入れた。
能力については疑っていなかった。この人、どこから聞きつけたんだよと疑いたくなるくらいには地獄耳で、SNSでやり取りしてた時代でもやばいネタをネットニュースより先に仕入れてくることが多かったし。
「yachiさんは何かある?」
『彩葉のバイト先に、カフェの親会社から明日急に視察が来るって話を掴んでるよ〜。その人、あんまいい噂聞かないから怪しそうだったらヤっちゃっていいと思うな!』
「なるほど。じゃあ夢魔、よろしくね」
「あいよー」
しかし実際にメンバーに加えてみると、この人マジで凄腕なんだわ。その辺のチンピラの活動範囲から、一流大企業のお偉いさんの黒い話、さらには裏社会の人間の情報まで拾ってくる。それも的確に彩葉ちゃんに関わるところだけ。
しかも間違っていたことがこれまでで一度もない。怖い。プロハッカーマジぱねぇっす。
俺らは彩葉ちゃんを護るためにしかその情報を聞いていないが、多分この人が本気になったら三日で世界経済を崩壊させられると思う。
怖いし怪しいことこの上ないyachi8000氏だが、これまでの実績や、彩葉ちゃんに不利になることを言ったことがないということで、今では結構信用されている。俺も割と信用している。何で協力してくれてるかは知らんけどね。
でも多分悪い人じゃないよ。ただの直感だけどね。
「とりあえず今回はこんな感じかな。それじゃ、解散にしよっか。各自情報集めとか計画実行はいつも通りお願いします」
「ほーい」
『りょー』
諸々の報連相が終わったところで今日は解散となった。yachi8000氏が退出し、Web会議の画面が消える。
俺がアイスコーヒーを啜っていると、芦花がよく分からん名前の甘そうな飲み物をかき混ぜながら俺に問いかけてくる。
「そういえば、夢魔はヤチヨカップどうするの?」
「ヤチヨカップ…ああ、昨日発表されたツクヨミのイベントねー」
「その言い方、さては今の今まで忘れてたでしょ」
「てへ」
芦花に言われるまで忘れていたことから、そのイベントが俺の中でどのくらいの重要度かは推して知れるだろう。
ヤチヨカップというのは、昨日ツクヨミで発表された大規模イベントだ。これから一ヶ月の間、ツクヨミで活動するライバーたちが競い合い、最も新規ファンを獲得できたライバーが優勝、というもの。夏休みを利用した盛り上げイベントだな。
そして、優勝したライバーには、なんとツクヨミの歌姫、AIライバーの月見ヤチヨとコラボライブする権利が与えられるのだとか。
聞いた時には、彩葉ちゃんが発狂してそうなイベントだなーと思った。神推しが自分以外の誰かとコラボしてるとか、脳破壊されてそう。うける。
「別にー。ウチはどうでもいいかなー」
「そうなの? 夢魔なら優勝も狙えそうじゃない?」
芦花が俺にこんな質問をしてきたのは、俺が一応ツクヨミでライバーとして活動しているからだ。
理由は当然、精エネルギーを集めるためだ。
何とツクヨミを介していても、俺に性的興奮を抱いてくれれば精エネルギーを吸収できるのだ。スマコン買ってツクヨミで遊ぼうと思ったら、偶然嬉しい副産物を得られたというわけだな。
一人一人から得られるエネルギーはそこまで多くないが、数が集まると馬鹿にできない量になる。何より、全国の男たちからエネルギーを集められるというのが大きい。
効率で言えばもちろん直接奪った方がいい。しかし、それでは自分が住んでいる場所付近の男からしかエネルギーを得られないし、一度吸ったら暫くは吸えない。
でも配信なら広範囲にいる男から少しずつ得られる。吸う速度より回復のほうが早いので、枯渇も気にしなくていい。あと、ふじゅ〜投げてくれる人もいる。助かります。
なので、最近は芦花たちの情報で直接吸いに行きつつ、暇なら配信してさらに量を稼ぐという二回行動のようなことができる。
ただ俺は別に、ものすごく配信が楽しくてやってる、というわけではないので頻度はそこまで高くない。自己顕示欲があるわけでもないし。
「ウチは月見ヤチヨに特別な感情は抱いてないしねー」
そういうわけで、今回も積極的にファンを集めに行くという方針は取らない予定だ。もし友達が参加するというなら手伝うのは構わないが、芦花も真実ちゃんもそういうタイプではないので多分無いだろう。彩葉ちゃんはそもそもライバーじゃないし。
「ふーん…なんか勿体無いね、せっかく
「あはー、数字だけで中身が伴ってないよねー」
「そんなことないと思うけど…」
芦花のお世辞はありがたいが、俺のファン人数が多い理由は面白いからとかではない。
配信越しでも多少俺のサキュバスの力が貫通してしまうためだ。配信するまで意識したことはなかったのだが、どうやら俺が自発的に力を使わなくても多少パッシブみたいな感じで魅了の力が出てるっぽい。それでエネルギーが減ってるとかは無いんだけど。
大した配信してるわけでもない俺のファン人数が異様に多いのがその証拠だ。それにファンの内訳を見てみると、登録者の90%が男性。エロいアバター目的で見にきた男どもがサキュバスの力に引っかかって登録していくというわけだな。女性にはサキュバスの力が効かないので、普通に登録しない。男女比はそういうことだろう。
「勿論、芦花がその気なら手伝うよー」
「いや、私はそういうのはいいかな」
「だよねー」
予想通りの回答が得られたところで、俺の飲んでいたアイスコーヒーの中身が尽きる。そろそろ出るかな。吸精もしたいし、夏休みの課題も終わらせなきゃいけない。大学に行く気は今のところないが、高校のうちくらいはちゃんと勉強もしなきゃと思ってるし。
「じゃ、ウチらも行く?」
「そうだね。夢魔、この後の予定は?」
「んー? 吸精に行くか、課題しよっかなーって思ってたくらい」
「それなら、勉強道具持って集まって一緒にやらない? いっつも彩葉を頼るのも悪いし」
「いーよー。じゃ、集合場所送っといてー」
「了解」
夏休みに友達と一緒に勉強、これもまた青春というやつだ。いやでも俺的には、芦花には彩葉ちゃんを誘ってもらい、関係性を進めて欲しいのだが…
芦花は彩葉ちゃんに負担かけたくないと思ってるだろうしそれは無理か。よし、今度彩葉ちゃんのことを何かしら手伝ってあげて、芦花を巻き込んで勉強会するか。もしかぐやちゃんがぐずりそうだったら、一時的に俺が一緒に遊んであげればいいしな。
かぐやちゃんには悪いけど、俺は芦花のターンも作ってあげたいのだ。強欲なサキュバスだからな、ガハハ。
ちなみに前回オリ主がかぐやの舌技でほぼイキかけたのは、かぐやがテクニシャンだからという訳ではなくオリ主くんちゃんが女性に極端に弱いからです。