キヴォトスに来た太陽エンド後V概念   作:熱怨霊

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ボツにしたネタ

グッドモーニングキヴォオス!昨日の被害者数クイズの結果は手堅く30人!そのうち10人は連邦生徒会長が消え去ったシャーレ付近からだ!連邦生徒会にも被害者が出たから取り締まりが厳しくなるぞ。シャーレはかつての治安を取り戻そうと躍起だからな!ゲヘナはまたもや爆破。今回も美食研究会どもが気に入らない店を爆破したらしい。ミレニアムではエンジニア部が今も自分たちの作った機械の自爆装置を回収中だ。トリニティは、って言うと…まあ…相変わらずいつものトリニティだな。以上、キヴォトスといえばこの私、シノンがお送りしました!それじゃあ、また会おう。この青い都市で。

ボツ理由
シノンの口調じゃなさすぎるため


砂の海の乗り手

帰りはほとんどノンストップだった。何せ行き先を模索しないでもよいからだ。サンデヴィスタンを起動し、警備兵の前を突っ切り、物陰に隠れて再びサンデヴィスタンを起動…この繰り返しだ。

 

「……」

 

そんな中でもVは未だにあのデータのことが頭によぎっていた。警備兵をやり過ごす際にちらちらと内容を読み進めていたがどうにもきな臭い。軽く読んだだけでもとんでもない代物の兵器であることが分かった。

カイザーローンの裏手の窓から建物を出ると念のためあたりに誰も人影がいないことを確認しアビドス高等学校へと向かう。

 

「しかし…クイックハックが使えなかったのは痛いな」

 

少なくとも今現在Vが抱えている問題の一つがクイックハックがほぼ機能停止しているところだ。スキャンは使えるもののロボットや監視カメラといったものにアクセスすることができない。

 

「…まあ、今考えていてもしょうがないか」

 

気を取り直しVは歩を進めた。

 

砂の中に崩れた塀の校舎が見えると、門の手前に不安そうにVの帰りを待つ少女の影が二人見えた。

 

「悪い、遅くなった」

 

Vの姿を見たホシノとユメは安心したような表情を浮かべる。

 

「Vさん!よかったぁ〜何かあったのかと不安になっちゃったよ〜」

 

「…それで、収穫はあったんですか?」

 

「…あった、が、狙っていたモノじゃなかったな。…変なことを聞くがホシノとユメは船を見たことがあるか?」

 

「船?」

 

「ないわけではありませんが…アビドスは砂漠です。船なんて一隻もありませんよ」

 

「あぁ、それは俺もわかっている。ただな…」

 

Vは話し始める。カイザーローンに忍び込んで得た情報、ウ(・)ト(・)ナ(・)ピ(・)シ(・)ュ(・)テ(・)ィ(・)ム(・)の(・)本(・)船(・)について。

 

「うと、な…?そんなの聞いたこともないけど…」

 

「だろうな。奴らも躍起になって探しているみたいだが未だに場所もつかめていないようだ。解っている情報は巨大兵器で地中に埋まっていることだけだな」

 

「兵器…ですか。カイザーは何を企んでいるんですか…」

 

「さあな、ただ兵器を使うくらいには禄でもないってことだ」

 

「結局振出しに戻っちゃったねぇ…」

 

「少なくとも、奴らの目標はわかったので進展はあったということにしましょう。ありがとうございます、V」

 

「気になることといえばもう一つ…カイザーローンとやらに生身の人間はいないのか?」

 

Vが確認した警備兵はすべて人間ではなくロボットだった。だというのに自律的な意思や人間のような感情を持ち合わせているように見えた。ナイトシティーではそんな贅沢な性能をしたロボットなんて見たことがない。

 

「…?ええ、カイザーローンを受け持っているカイザー理事もオートマタです」

 

「マジか…」

 

Vは天を仰ぐと次の行動をどうするかを考える。

まだ生身の人間はホシノとユメ、最初に接敵したヘルメット団くらいだったが誰もサイバーウェアの一つもつけていなかった。まだ両手で数えられるほどにしかあっていないがうすうす感じているのはこの都市では改造人間という存在は珍しいということ。それ即ち人間に対しクイックハックが行えないことを意味する。

が、ロボットとなるとハッキングは可能だ。だが、アクセスすることができなかった。恐らくはナイトシティーのNETがローカル通信だったことによるこの都市との違い(ギャップ)。カイザーローン、つまりは金融機構を機械が運営している時点で街のインフラのほとんどはロボットが運営していると見たほうが良いだろう。Vはその事実に若干の気味悪さを感じながらも次なる行動方針を定めた。

 

「仕方ない。ウトナピシュティムの本船とやらの場所がわからない以上この件はここまでだ。できれば奴らに見つかる前にその兵器とやらを使い物にならなくすればベストだが…今は目の前の問題を片付けるべきだな」

 

「結局証拠は得られなかったですからね。今一番解決するべき問題は借金です」

 

尺には触りますがとホシノは付け足す。

 

「…ところで、機械とかデバイスについて詳しい情報を得られるところってあるか?」

 

「機械…どうして?」

 

「俺のサイバーウェア…あー、仕事に使う道具がどうもナイトシティとこの都市じゃ構造がかみ合わないらしい。それをどうにかしてもらうために腕のいいエンジニアかネットランナー*1を探したい」

 

「そういうのならミレニアムだね!科学技術に力を入れている学園だよ!」

 

「私も詳しくは知りませんが…少なくともそういうことでしたら力にはなるかと」

 

「学園…薄々思ってはいるがここは学園都市なのか?」

 

「え、今更ですか?」

 

Vのいたナイトシティー自体、学校というのは金持ちの行く施設であったし、学園都市ともなれば小説や映画にだけ出てくるような架空のものでしかない。

 

「あぁ、俺のいたナイトシティーじゃ学校は金持ちが行くところだったからな」

 

「…何というか、Vさんって壮絶な人生送ってるよねぇ…」

 

「まあナイトシティーじゃなければ公立の学校というのもなくはなかったが」

 

「…もしかしてVは学校に行っていないんですか?」

 

「学校は通っていたが、大体全員ドラッグやらBD*2を売りさばいていて授業どころじゃなかったな」

 

「……」

 

「……何というか…うん…」

 

「とりあえず俺はサイバーウェアを使える状態にできるようミレニアムとやらに行ってくる。稼ぐ方法も一緒に見つけることができればいいが、あまり期待はしないでくれ」

 

そう言い残すとVはミレニアムへと向かった。

 

半日かけ、ミレニアムへとついたころにはすでに日は落ちかけていた。

 

「…想像の数十倍は遠かったな…」

 

尤も不便だったのは車を呼ぶことができないこと。ナイトシティーでは遠出は車ですることがほとんどだったためにこれほどまでの長距離を徒歩で移動するというのは本当に珍しいことだった。

少なくとも、今日学校に入るというのは完全に不審者になってしまう。今回はステルスではなく中の人間に用があるのでできればもめごとは起こしたくないのがVの内心だった。

 

「何処かで泊まる場所を探すか…」

 

紙のお金ではあるが行く途中に出会った不良や以前倒したヘルメット団から手に入れた金がそこそこある。ホテルで一泊くらいならできそうだった。

 

ドッ

 

そんなことを考えていると目の前からやってくる人を避けることができず、ぶつかってしまった。

 

「…あぁ、すまん。考え事をしていた」

 

完全にこちらの不注意が悪いとVは謝罪を口にする。

ぶつかった子供、恐らくはミレニアムの生徒は小柄だ。ホシノと同じくらい、それかもう少しホシノが低いくらいだろうか。

何より特筆すべきことはその少女がメイド服を着ていたことだ。柄が悪そうな見た目とメイドという服装のミスマッチに少しVは困惑する。

 

「…あぁ?……いや、こっちも前見てなかった。気にしないでくれ」

 

そういうと少女はさっさと行ってしまった。そのあとを追うようにもう一人のメイドの少女も駆け出す。

 

気を取り直し、ホテルを探し前へと歩き出すVを尻目に、グラマラスな体系を持つメイド服の少女、一ノ瀬アスナは美甘ネルに問いかける。

 

「珍しい~リーダーが喧嘩売らないなんて」

 

「アスナ、お前はあたしのことを何だと思ってるんだ…」

 

アスナの言葉に溜息をつきながらもネルは言葉を紡ぐ。

 

「ア(・)レ(・)は相当強い。あたしとやりあっても下手すりゃ五分まで行くかもな」

 

「へぇ~リーダーがそこまで言うような相手か~」

 

だがそれは何となくアスナも感づいていたようですでに姿が見えなくなったVのいた後ろにちらりと視線を向ける。

 

「…まぁ、仕事じゃなきゃやりあわねえよ」

 

そういって二人は帰路へと歩を進めた。

*1:
ナイトシティーにおけるハッカーの総称

*2:
ブレインダンス。ヘッドマウントディスプレイを用い、視覚や嗅覚といった五感でより立体的な記録の再現の追体験をする技術




お待たせしました。ミレニアムに来ました。
ネルのことをアスナがこの時点でリーダーと呼んでいたのかはいささか怪しいところではあります。

学校についてはデータが少なかったのでナイトシティーの外で義務教育を終えた後、ナイトシティーのランチョ・コロナド高校みたいな学校に入学している設定です。その後はとあるコーポに入社してます。

本編開始後一番気になるのはどの章?

  • 対策委員会編
  • 時計仕掛けの花のパヴァーヌ編
  • エデン条約編
  • カルバノグの兎編
  • 百花繚乱編
  • 過ぎ去りし刻のオラトリオ編
  • Ex.デカグラマトン編
  • Final.あまねく奇跡の始発点編
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