照明が落ちた瞬間、巨大ホールを満たしていた白銀の光景は一度に闇へ沈んだ。
視界を奪われた直後ほど、訓練の差が出る。タケは反射的に銃口を上げかけたが、すぐに引き金から指を外した。敵味方が入り乱れている状況で闇雲に発砲すれば、味方を撃つ危険の方が大きい。隣ではハヤッティがスティール・ザ・グシオンの外骨格を低出力状態へ移行させ、レインは立っていた位置からほとんど動かないまま、先ほど人影が現れた天井方向へ意識を集中させている。
その闇の中で、二つの金色の光だけが浮かんでいた。
目だった。
先ほどまで白い仮面に覆われていたはずの人物。その仮面の奥から、まるで暗闇そのものを切り裂くように金色の瞳がこちらを見下ろしている。
「世界の生き残り……?」
タケが小さく呟く。
その言葉に反応したのは、天井の人物ではなかった。
テルテルだった。
「全員、そいつから目を離すな」
普段とはまるで違う声だった。
冗談も、軽さもない。
拳銃を構えながら、テルテルはゆっくりとシノンたちの前へ移動する。
「テルテルさん?」
「質問は後」
レインが僅かに横目で彼を見る。
「知ってる人?」
「知らない」
「でも、何か分かってる」
「……そのくらいならな」
その返答を聞いた天井の人物が、小さく笑った。
「相変わらず用心深いな、テルテル」
その一言で空気がさらに張り詰めた。
本人は知らないと言った。
しかし向こうは、明らかにテルテルを知っている。
「また俺だけ知名度高すぎない?」
テルテルが苦笑を浮かべる。
声だけなら、いつもの調子へ戻ったように聞こえた。
だがケンゾーには分かった。
テルテルの右手。
拳銃を握る指。
微かに力が入り過ぎている。
「名前を言え」
ケンゾーが低く命じた。
天井の人物は答えない。
代わりに。
「漆黒の英雄」
その言葉が闇の中へ落ちた。
ケンゾーの目が細くなる。
「その呼び方は嫌いだ」
「知っている」
「なら使うな」
「それも昔から変わらない」
ケンゾーの身体が僅かに固まった。
「……昔?」
まただ。
胸の奥。
頭痛とは少し違う。
聞いたことのある言葉。
知っているはずの声。
だが、そこへ手を伸ばそうとした瞬間、記憶の表面に何か透明な壁が現れる。
『神経活動上昇』
ゲシュタルト・レーヴェが即座に警告した。
『記憶封鎖領域へ負荷を確認』
「分かってる」
『負荷上昇を継続した場合、意識障害の危険あり』
「だから分かってる」
天井の人物はその会話まで聞いていた。
「やはり封印は残っているか」
テルテルの表情が変わる。
「それ以上言うな」
「なぜ?」
「分かってて聞いてるだろ」
「確認しているだけだ」
「その確認でこいつらが壊れたらどうする」
ケンゾーがテルテルを見る。
「俺たち?」
「……」
「またその言い方だな」
テルテルは答えなかった。
天井にいた人物は、ゆっくりと片足を踏み出した。
足場などない。
それなのに。
空中へ。
まるで透明な階段が存在するかのように降りてくる。
「……浮いてる?」
タケが目を見開く。
「違う」
Bが言った。
「空中に足場を作ってる」
『正確には空間固定だな』
フール・オブ・グレモリーが低く笑う。
『ギャハハ……嫌な技使いやがる』
「知ってるの?」
レインが尋ねる。
『技術系統ならな。使い手は知らねぇ』
フールの大鎌が僅かに傾く。
『空間の一点を固定して、それを床みてぇに踏んでやがる。古代兵器じゃねぇ。本人の生命エネルギー操作だ』
タケが眉を寄せる。
「生命エネルギー……」
また知らない言葉。
それでも、今まで何度も耳にしている。
「星の力とも呼ばれてた」
テルテルが思わず言った。
全員の視線が彼へ集まる。
「テルテルさん」
ハヤッティがじっと見る。
「今さらっと説明しましたよね?」
「……したな」
「じゃあもう少し説明できます?」
「無理」
「何でそこだけ戻るんですか!」
「線引きがあるんだよ」
「分かりづらすぎる!」
レインが小さく息を吐きながらも、視線は降下してくる人物へ向けたままだった。
「少なくとも、生命エネルギーっていうものを昔の人たちは使えた。それでいい?」
「今のところはな」
「じゃあ、あの人も昔の人間」
テルテルは数秒黙った。
「あのレベルで扱えるなら、その可能性は高い」
「テルテルさんより強い?」
タケの問いに。
テルテルは即答しなかった。
その沈黙が。
答えだった。
「……マジですか」
ハヤッティの声が少し引きつる。
その頃には、白い外套の人物は床から十数メートルほどの位置まで降りていた。
そして。
ふと。
姿が消えた。
「っ!」
全員が反応する。
「左!」
レインが叫んだ。
銃口を振る。
だが。
いない。
「違う」
レイン自身が目を細める。
「下!」
直後。
タケの足元。
影。
そこから白い腕が伸びる。
「うわっ!」
タケが飛び退く。
指先が戦闘服を僅かに掠めた。
「今の何!?」
「影から出た!?」
ハヤッティが驚愕する。
次の瞬間。
白い外套の人物がタケの背後へ立っていた。
「判断は悪くない」
「っ!」
タケが振り返る。
銃床を振るう。
だが。
届かない。
タケと相手の間には一メートルもない。
それなのに。
銃床は途中で止まった。
「何で!」
「距離が伸びた」
レインが即座に察した。
「見た目より遠い!」
「正解」
白い人物が僅かにレインを見る。
「空間の尺度をずらしただけだ」
「簡単に言わないでくれる?」
レインが発砲する。
三発。
白い人物へ。
弾丸。
止まらない。
曲がった。
「え?」
タケが目を見開く。
弾丸の軌道そのものが湾曲し、白い人物の左右へ逸れていく。
「距離だけじゃない」
レインが呟く。
「方向も変えてる」
「理解が速いな」
白い人物が僅かに楽しそうな声を出した。
「亡霊と呼ばれるだけはある」
「その呼び名、皆知ってるのね」
「お前は目立つ」
「本人にその自覚はないんですけどね!」
ハヤッティが叫びながら銃を向ける。
「レイン、下がれ!」
「分かってる!」
ハヤッティが撃つ。
連射。
しかし弾道が捻じ曲がる。
「くそっ!」
「弾道系は相性悪い!」
シノンがすぐに分析する。
「撃っても軌道を変えられる!」
「なら近接だ」
Bが動いた。
巨大な大鎌。
フール・オブ・グレモリー。
『ギャハハハハハッ! 面倒くせぇ奴ほど刈り甲斐あるぜぇ!』
「フール」
『おう!』
「黙って切れ」
『またそれかよ!』
Bが踏み込む。
大鎌を上段から振り下ろす。
空間が歪む。
刃が。
相手へ届く直前。
横へ滑る。
『あァ!?』
大鎌の刃は白い人物の右側を通過した。
「軌道をずらされた」
Bが即座に大鎌を引く。
『気に食わねぇ!』
「二撃目」
『言われなくても!』
横薙ぎ。
今度は。
白い人物が一歩後退する。
刃が。
外套の先端を僅かに切った。
『おっ!』
「完全には防げない?」
レインが見逃さない。
白い人物の金色の瞳が彼女へ向く。
「面白いな」
「何が?」
「もう気づいたか」
レインは答えない。
代わりに。
「Bさん!」
「聞いてる」
「あの人、空間を操作する前にほんの少し右手が動く!」
ハヤッティが目を凝らす。
「右手?」
「指」
レインは敵から目を離さない。
「多分、操作する場所を指定してる」
「なるほど」
Bが大鎌を構え直す。
『じゃあ腕を刈りゃいいってことだなァ!』
「単純すぎる」
『分かりやすくていいだろ!』
「俺は嫌いじゃない」
『珍しく意見合ったな!』
「相棒とは認めない」
『そこは譲れや!』
その瞬間。
白い人物が消えた。
「Bさん!」
レインが叫ぶ。
「後ろ!」
Bは振り返らない。
フールを逆手へ。
大鎌の柄が背後へ突き出される。
白い人物の掌と激突。
衝撃。
床が円状に割れた。
「……重い」
Bが低く呟く。
「人間の力じゃない」
『そりゃそうだ!』
フールが叫ぶ。
『生命エネルギーで身体そのもの強化してやがる!』
白い人物が左手を動かす。
Bの足元。
空間が歪む。
「跳べ!」
フールの声。
Bが飛ぶ。
直後。
床が上下逆さまになる。
「は?」
ハヤッティが声を失う。
正確には。
床そのものがひっくり返ったのではない。
その一角だけ。
重力方向が反転した。
砕けた瓦礫が一斉に天井へ落ちていく。
「重力まで!?」
「違う」
テルテルが叫ぶ。
「重力じゃない! 空間座標を反転させてる!」
「結果同じじゃないですか!」
「技術的には全然違う!」
「今そこ重要ですか!?」
レインが白い人物の動きを追う。
右手。
指。
僅かな動き。
そして。
「来る!」
今度は全員へ。
空間全体が揺らぐ。
「散って!」
全員が別方向へ走る。
だが。
走っているのに。
進まない。
「何これ!」
タケが叫ぶ。
足は動いている。
地面も蹴っている。
それなのに位置が変わらない。
「距離を伸ばされてる!」
レインが言う。
「前へ進む距離そのものを引き延ばしてる!」
「そんなのありかよ!」
ハヤッティが顔を引きつらせる。
白い人物が。
ゆっくり歩く。
その歩みだけは正常。
こちらは全力で走っているのに。
相手だけが。
普通に近づいてくる。
「ケンゾー!」
テルテルが叫ぶ。
「何とかできるか!」
「やってる」
ケンゾーはゲシュタルトを握りしめていた。
「ゲシュタルト」
『解析中』
「急げ」
『空間干渉パターンを取得』
「対抗できるか」
『完全無効化は不可能。ただし局所的な破断は可能』
「十分だ」
ゲシュタルトが変形する。
剣。
ではない。
細長い。
針のような槍。
黒い刃。
ケンゾーが前へ突き出す。
「切れ」
『了解』
何もない空間へ。
突く。
その瞬間。
ガラスが割れるような音が響いた。
景色が。
歪む。
「動ける!」
タケが叫ぶ。
「全員前へ!」
ケンゾーが踏み込む。
白い人物の金色の目が細くなる。
「やはりゲシュタルトは健在か」
「俺の相棒だからな」
ケンゾーが言った。
一瞬。
フールが反応する。
『おい!』
Bが大鎌を構えながら横を見る。
『何でそいつは相棒認定されてんだよ!』
「集中しろ」
『納得いかねぇ!』
「今それ言ってる場合か!」
ハヤッティが叫ぶ。
ケンゾーは一気に距離を詰める。
ゲシュタルト。
槍から剣。
変形。
黒い刃。
白い人物の首へ。
右手。
動く。
「レイン!」
ケンゾーが叫ぶ。
「見えてる!」
銃声。
レインの弾丸。
狙いは。
白い人物ではない。
右手。
「っ」
初めて。
白い人物が明確に回避した。
手を引く。
その瞬間。
空間操作が遅れる。
ケンゾーの剣。
届く。
金属音。
白い人物が左腕で受けた。
「……!」
外套が裂ける。
その下。
腕。
人間の皮膚。
だが。
黒い紋様。
幾何学的な線。
テルテルが目を見開く。
「その紋章……」
「テルテル?」
シノンが尋ねる。
「知ってるの?」
テルテルは。
答えなかった。
いや。
答える前に。
白い人物がケンゾーの腹へ蹴りを放つ。
「っ!」
ケンゾーは左腕で受ける。
肋骨の痛み。
身体が後方へ滑る。
『損傷部位への負荷増大』
「報告しなくていい」
『必要』
「融通効かないな」
白い人物は裂けた袖を見る。
そして。
レインへ。
「見事だ」
「二回目ね」
「お前の回避能力は、単なる反射速度ではないな」
レインが銃を構える。
「どういう意味?」
「攻撃が成立する前に動いている」
その言葉。
レインの目が僅かに揺れた。
「……何?」
「お前は軌道を見て避けているのではない」
白い人物が。
一歩。
前へ。
「結果を感じている」
ハヤッティが眉を寄せる。
「結果?」
「攻撃された未来」
レインの表情が。
初めて。
明確に変わった。
「……未来?」
タケも彼女を見る。
「レイン、お前」
「知らない」
即答。
「私はそんなの知らない」
「無自覚か」
白い人物が興味深そうに言う。
「それなら尚更面白い」
レインが一歩下がる。
それは。
敵の攻撃を避けるためではない。
言葉に。
動揺したから。
ハヤッティはそれを見逃さなかった。
「レイン」
「大丈夫」
「でも」
「今は敵」
レインは深く息を吸う。
そして。
銃口を戻す。
「後で考える」
「……分かった」
ハヤッティも武器を構え直した。
タケも頷く。
三人。
自然に。
横並びになる。
「今度は俺たちも行く」
タケが言う。
「相手相当強いぞ」
ハヤッティが答える。
「だから三人でだろ?」
レインが少しだけ笑う。
「いいじゃない」
「お前らなぁ……」
ハヤッティが苦笑する。
「まあ、そういう話だったな」
三人が動く。
タケ。
正面。
射撃。
ハヤッティ。
右。
スティール・ザ・グシオンによる加速。
レイン。
左。
白い人物が右手を動かす。
「来る!」
レインが叫ぶ。
「右へ!」
三人同時。
進路変更。
床の一部が歪む。
だが。
誰も捕まらない。
「タケ、撃って!」
「了解!」
連射。
白い人物が右手を上げる。
「ハヤッティ!」
「そこ!」
グシオン。
加速。
ハヤッティが右手へ突っ込む。
「おおおっ!」
拳。
白い人物が受ける。
空間操作が。
止まる。
「レイン!」
「行く!」
左から。
レイン。
銃。
至近距離。
発砲。
白い人物は頭を傾ける。
一発。
頬の仮面。
当たる。
白い破片が飛んだ。
「……!」
全員が。
一瞬。
止まった。
仮面の一部。
割れた。
その下。
顔。
男。
若く見える。
銀色の髪。
そして。
金色の瞳。
テルテルの顔が。
完全に変わった。
「……ありえない」
声が。
震える。
「その顔……」
男が。
ゆっくり。
テルテルを見る。
割れた仮面の奥。
口元が。
笑う。
「ようやく気づいたか」
「嘘だ」
「何が?」
「お前は死んだ」
全員がテルテルを見る。
男が。
静かに答える。
「死んだことになっている」
「俺は見た」
「何を?」
「お前の死体を」
男は笑みを消した。
「それが本物だったと、誰が保証した?」
テルテルの拳銃が。
僅かに下がる。
「……何で」
「簡単な話だ」
男が白い仮面を完全に外した。
床へ。
落とす。
乾いた音。
金色の瞳。
銀髪。
頬から首にかけて。
黒い幾何学紋。
「俺もまた」
その人物が。
言った。
「世界の終わりを生き残った」
テルテルが。
小さく。
名を呼んだ。
「……アルマー」
それは。
長い時間。
誰の口からも呼ばれなかった名前だった。
救出された女性が。
その名に反応して目を開ける。
「……アルマー……?」
男。
アルマーは。
その女性を見る。
そこで初めて。
表情が変わった。
「お前まで生きていたか」
優しさではない。
驚き。
そして。
僅かな怒り。
女性が震える。
「あなた……どうして……」
「それは俺の台詞だ」
アルマーの金色の瞳が。
冷たくなる。
「なぜお前がこの施設に保存されている」
テルテルが二人を見る。
「知り合いなのか?」
「知り合い?」
アルマーが笑った。
「随分と軽い言葉を使うな」
その瞬間。
救出された女性が。
弱々しく。
しかし明確に。
言った。
「テルテル……」
「何だ」
「その人に……近づかないで」
テルテルの表情が変わる。
アルマーの笑みが消える。
「どういう意味だ」
女性は。
テルテルだけを見る。
「超古代文明が滅びた最後の日……」
呼吸。
苦しい。
シノンが支える。
「無理しないで」
「言わないと……」
女性は。
アルマーを見る。
「封印区画を……開けたのは……」
テルテルの目が。
少しずつ見開かれていく。
「……アルマーよ」
沈黙。
そして。
ホールの奥で。
何かが。
また。
動き始めた。
今度は。
一つではない。
十。
二十。
それ以上。
『警告』
EVE-SEVENTHの声が響く。
『第五封印層――異常』
『複数生命反応を検出』
『識別開始』
アルマーが。
ゆっくり。
目を閉じた。
「遅かったか」
テルテルが銃を向ける。
「何をした」
アルマーは答えない。
「アルマー」
「俺は何もしていない」
「嘘つけ」
「本当だ」
金色の瞳が開く。
「今回に限ってはな」
施設全体が震える。
『識別完了』
EVE-SEVENTH。
『封印対象――二十四』
タケの顔が強張る。
「二十四……?」
『生命エネルギー濃度――上昇』
フールが。
大鎌を持ち上げる。
『ギャハハ……』
「笑えるの?」
Bが尋ねる。
『無理矢理な』
ゲシュタルトも警告する。
『対象群、接近』
ケンゾーが。
痛む身体を押して。
前へ出る。
「話は後だ」
アルマーが。
彼を見る。
「その身体でまだ戦うのか」
「お前には関係ない」
「昔から変わらないな」
「その言い方もやめろ」
ケンゾーは。
ゲシュタルトを構える。
「俺が覚えてないなら、今のお前は知らない奴だ」
一瞬。
アルマーの金色の瞳に。
僅かな感情が宿る。
「……そうか」
そして。
苦く。
笑った。
「それもまた、当然か」
奥の隔壁。
赤い光。
一つ。
二つ。
三つ。
無数。
暗闇の中で。
目が。
開いていく。
そのどれもが。
人間ではない。
しかし。
完全な機械でもなかった。
肉。
金属。
骨。
管。
古代兵器。
そして。
生命エネルギー。
混ざり合った存在。
テルテルが。
それを見て。
息を失う。
「……これ」
知っている。
名前。
記録。
失敗作。
戦争末期。
禁じられた研究。
「何ですか」
レインが尋ねる。
テルテルは。
答えるまで。
少し時間を要した。
「人間を」
喉が。
乾く。
「神に近づけようとした実験の……」
ケンゾーの頭痛。
また。
始まる。
「テルテル」
「……失敗作だ」
隔壁の向こうから。
最初の一体が。
歩き出した。
人のような。
獣のような。
四本腕。
白い骨。
黒い装甲。
顔の中央に。
一つだけ。
赤い眼。
そして。
その背中から。
未完成の翼が。
広がった。
「神を造ろうとして」
テルテルは。
呟く。
「神になれなかった奴らだ」
次の瞬間。
二十四体。
一斉に。
走り出した。