魔法少女金づる☆マギカ   作:紡縁永遠

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第壹話、金を払え

 俺は金が好きだ。なぜかと言えば金はすべての代わりになるからだ。物も買える。命も買える、人も買える、心も買える、幸せも買える、夢も買える。とても大切なもので、そしてそのうえでかけがえのないものでないから好きだ。

 逆にいうと俺はなかけがえのないものが嫌いだ。『あれ』がなきゃ生きていけないとか、『あれ』だけが生きる理由だとか、『それ』こそは自分の生まれてきた目的だとか。そういう希少価値に腹が立って仕方がない。

 何が言いたいのかって?俺の住む場所が無くなったって話だ。

 

 「どうするかねぇ、」

 

 ボロボロの制服、滞納しまくった借金の催促状、はぁ、神というのは不公平だ。当たり前すらとうとうなくなった。……まあ、金を払ってまで公平にしてもらうほど信心深くもないが。

 燃え盛る家を見ながら、俺はため息をついた。

 一銭の価値にもならないが、仕方あるまい、この家に火をつけた奴に報復に行くとしよう。

 

 「人の不幸は、人の絶望する感情は、上手いのか?上手いからそうするんだろうな、わかるぞ、俺も金のために、人を騙すし、嘘もつく。でもな、かわりになるとしても、かわりが手にはいるまで時間がかかるものもあるんだ。だからさぁ、落とし前はつけてもらわないとな」

 

 因果とは奇妙なものだ。あの日から、俺に魔女という魔物が寄生してから、こういうことがよく起こる。こういった存在に攻撃される。

 

 「俺の家を燃やすぶんにはいいが、その前に俺の家を買ってからにしてもらわないとな。小学生、いや、そういや一年前に小学生は終わったんだったな、まぁ、中学生でも生きる場所は必要だからだ」

 

 柏手一つで歯車一つ、もう一度叩けば歯車二つ、もう二度叩けば八に増える。

 

 「劇場開演、演目は百年戦争・乙女(ラ・ピュセル)

 

 なぜか槍先と斧がついた、5連ライフルが出てくるからそれを使ってガトリングのようにして、魔女に乱射する。

 近づいてきたら斧で叩き斬り、槍で薙ぎ払う。

 

 「ふむ、今回もあっけなく終わったな。金にならんが、金を奪うやつを生かしておく必要はないからな。ところで、君は誰だ?」

 「………そんなの、私が聞きたいよ、何者なんだ?見た目は女だが、その声、男だろ」

 「そうだな男だ。だからなんだと言うんだ」

 「何者かって聞いてるんだけど」

 「知りたいか?教えてやろう、金を払え」

 「いくらだい?」

 

 聞き分けがいいな、こういう奴は好きだ。

 

 「ふむ、そうだな、1000、いや、1500だ」

 「結構取るんだな」

 「必要だからな、俺の名前は、械機(かいき)木枯(こがれ)と言う。家を燃やされたから腹いせに、魔女を狩っていた。そしてこの力は、たまたま手に入れたものだ」

 「………続きは?」

 「これ以上は別途料金だ」

 「私は佐倉杏子、」

 「2円だな」

 「は?」

 「名前を名乗る程度では2円だ。魔法少女であることも、見れば分かるから金にはならん。それじゃぁな、」

 「ここは私の縄張りだ!二度と来るな!」

 「………分かった二度とこない」

 

 まったく横暴な女だな、商売道具はちゃんと回収できたしいいとしようか。今日はどこで寝ようか、天井と壁があればいいからな、廃ビルでも探すか、

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