四方世界のモンスターマスター   作:寝心地

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準備

大目玉を倒した後、一党は部屋の奥に飾ってある鏡をに目を向けていた。

 

「この鏡はご神体か何かでしょうか?」

 

そう言って神官が触れようとする。

 

「迂闊に触れるのは不味いのではありませぬか?」

 

「とは言っても調べない訳にはいきませんから」

 

神官がそう言い鏡に触れると何と神官の指先が鏡に飲み込まれ鏡は水面の様に波を打つ。

 

「わっ!?」

 

思ってもいなかった現象に神官は思わず手を引っ込め一党は警戒する。

 

すると鏡に全く別の場所が映りそこには魔王城の周辺の様な景色に無数のゴブリンがいた。

 

更に鏡に触れるとまた場面が移り鏡面に触れる度に場面が移り変わっていく。

 

「【転移】の鏡?」

 

「神話の時代の遺物と言うことでしょうか?」

 

「恐らくはそうでありましょうな、そして恐らくコレが小鬼共がこの街の地下に現れた原因でありましょうや」

 

そんな話をしていると背後から無数の足音と鳴き声が聞こえて来る。

 

「先ほどの爆発音はえらく響きましたからな、小鬼共の出入り口がここにあるとするならば」

 

「ああ、奴らは此処を取り戻しに来るぞ」

 

リザードマンの言葉にゴブリンスレイヤーがそう返し一党に緊張感が走る。

 

「安心しろ、問題にもならん」

 

しかし次のゴブリンスレイヤーの言葉にその緊張感も幾らか和らぎゴブリン共を迎え撃つ準備を進める。

 

「術は後幾つ残っている?」

 

「私は【聖壁】を1度使っただけなので後2回です」

 

「取っておけ、使い所がある」

 

「拙僧は【竜牙兵】を2体とも呼び出しましたので後2回ですな」

 

「儂は後2回って所かの」

 

「【竜牙兵】には盾を持たせて後衛の守りに専念させろ、お前の術は取っておけ、切り札だ」

 

ゴブリンスレイヤーはリザードマンとドワーフそれぞれに指示を出す。

 

「俺はどうする?」

 

「お前には入り口の1つを頼みたい、出来るだけ敵の数を減らせ」

 

「分かった、方法は此方で勝手に決めて良いのか?」

 

「ああ、ただし余り強過ぎる魔法は使うな、策が使えなくなる」

 

「分かった」

 

「ねぇねぇ、私は?」

 

調教師との話が終わると今度はハイエルフが尋ねてくる。

 

「奴らを引きつけてから仕留めろ、数を減らしつつ1匹でも多く誘い込む」

 

「難しい事言われてる気がするけど良いわ、やってあげる」

 

「そして拙僧はこの鏡を引き剥がせば良いのですな」

 

「そんな事出来るんですか?」

 

リザードマンの言葉に神官は質問を投げる。

 

「然り然り、おお、気高き惑わしの雷竜よ、我に万人力を与えたもう、【疑竜(パーシャルドラゴン)】」

 

リザードマンの筋肉が膨れ上がり鏡に掴み掛かると同時にゴブリン共が殺到した。

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