今回で二章は終わりです。
俺がこの学園に入学して早一年がたった。
そして、もうすぐ俺の十四歳の誕生日がやってくる。
スキルポイントも、この学園で50ポイントは稼げたからそろそろ頃合いかなと思いつつもだらだら学園に通い続けていた。
そんなある日、俺は担任に呼び出された。
何だろうな―としらを切りつつも内容は大体予想できる。
十中八九まだ卒業しないのかとかだろう。
俺は担任のいる部屋の前につくと、ノックをして扉を開けた。
「失礼します。ぷっちん先生に呼び出されて来たんですけどなんでしょうか?」
俺はあくまでいかにもなにも悪いことはやっていませんよ?というスタンスをとる。
「お前も紅魔族ならばわかるだろう?」
どうやら、この担任は俺の考えていることなどお見通しらしい。
さすが、腐っても紅魔族ってわけか。
「はい。わかっています」
「うむ。では、そのことなんだが、単刀直入に聞こう」
俺は言い訳を頭の中でめぐらせつつ、どうやって煙にまこうか考えていたが、いい言い訳がなにも思いつかないので、ここは紅魔族特攻の中二病っぽいセリフで切り抜けるか。
しかし、さすがにそろそろ卒業するかな。
同級生もほとんど卒業してるし、残りも今週中には卒業らしいからそいつらと一緒に魔法を覚えて卒業かな。
そんなことを考えて、ぷっちんの言葉を聞こうとする構えをして
「前から気になっていたんだ...お前のその...」
「はい。実はこれには深いわけが」
「オッドアイが!」
「ありまして...って、今なんていいました?」
「聞こえなかったか?お前のそのオッドアイはなぜだ!?なにか理由があるのか!?」
あれえ?
なんか思っていた話と全く違って、なんかくそしょうもないことを言い出したんだけどこの紅魔族随一の担任は。
「我々紅魔族は両目をも紅い瞳で、里の外の者と結ばれたその子も例外なく紅魔族で、両目とも紅目だ。しかし!お前は片方だけ紅いのだ!今までは何も触れてこなかったが、そろそろお前も卒業するだろう。だから最後に聞いておきたいのだ。その目はもしかして何かしらの封印がされていたり、過去になにかしらの呪いでそうなったのか...?」
「あ、はい。この目には深いわけがあり、これを他人に話してしまうと、呪いが...」
めんどくさいから適当に中二病発言しとけば勝手に納得するのでそうすることにした。
「なるほど!やはりそういうことだったのか...。俺の封印されし魔眼でもまだまだ解析が足りないようだ...。このことはもう触れないでおこう...」
こんなふうに自分で勝手に解決していく。
というか俺はまじでこんなしょうもないことを聞かれるために呼び出されたの?
一応もうすぐ卒業とかは言っていたけどめちゃくちゃおまけで意図して言ったわけじゃないだろうし。
それにこの片方だけ紅目なのはあのクソ女神が言っていた中途半端に付与されたチートで、見た目を優先しやがったせいなんだよ!
そのせいでアークウィザードにはなれなかったし!
俺はそんなことを思いつつも、こんなしょうもないことに時間を割いてうんざりして、席を立とうとしたところぷっちんに呼び止められた。
「ちょっと待て。話はこれだけではない。まあ、この話が本題ではあったのだが、一応卒業するやつらの進路については聞いておかないいけない決まりだからな」
よかった。こんなしょうもない話だけで終わりじゃなくて。
いや、このしょうもないのが本題だから何もよくはないんだが。
「それで、お前は卒業後どうするつもりだ?家業の方はニートの兄がいるから大丈夫だろう?まだまだ親父さんも現役だしな」
「はい。卒業後は冒険者になろうと思います」
「なるほど、たしかにお前は大量のスキルポイントを持っているし、冒険者だしな。冒険をすることを生きがいとする者となるだろう...」
「そういうことなので、あ、上級魔法はもう今日覚えるので、明日か明後日にほかのやつらと一緒に卒業しますね」
「そう...。ついにお前たち全員が卒業か...」
そうやってなんか感慨に浸り始めたろくでもない教師を置いといて、俺は部屋から出た。
俺は家に帰り、せっかくだからめぐみんの目の前で上級魔法を習得して、最初に見せてやろうと思い、めぐみんの家へ向かった。
めぐみんの家に着くと、ちょうどめぐみんが出てきた。
「あ、ちょうど今からカズマの家に行こうと思っていたんですよ」
「そうか、ならちょうどよかったな。それで、話があるんだが」
すると、めぐみんが若干目を光らせながら言ってきた。
「話ですか!紅魔族随一の天才の私にかかればどんな悩みも一発で解決ですよ。恋人がほしいとかですか?それならちょうど素晴らしい美少女が...」
「あ、いや悩みとかじゃなくてだな。普通にもうそろそろ卒業で、魔法を今から覚えようと思って声をかけたんだが...」
「そ、そうですか...」
なんかちょっと残念そうにしながらそう言ってきた。
なんだろう、普段頼りにされることなんて皆無だったから、なにか頼られると思って勝手にはりきっていたんだろうか。
「おい、今何か失礼なことを考えていなかったか?」
「いや、ナンデモナイデスヨー。そんなことより魔法をめぐみんに最初に見せたかったから誘ったんだけど、何か予定あったりするか?」
「大丈夫です。特になにもありませんよ。そうですか、私に最初に見せたかったんですか!しょうがないですね。しっかりと見てあげますとも!」
嬉しそうにそんなことを言った。
なんとか誤魔化せてよかった。
コイツ無駄に鋭いからな。
そして、俺は適当なところまで歩いて行って、里の入口付近の草原に来た。
「モンスターには撃たないのですか?」
「まあ初めてだし、めぐみんもいるからな。もし魔法が当たらなかったり、発動しなかったら怖いからな」
そう言って俺は懐から冒険者カードを取り出した。
そして、それをめぐみんに向かって見せた。
「見ろ。スキル習得可能な欄のところが光ってるだろ?これを押せば習得ができる」
「たくさんありますね。って、スキルポイントが120を超えているではないですか!」
「まあ、生まれつきスキルポイントと幸運値だけはあったからな。学校でも結構稼いだし」
「へー、すごいですね。ところでどの魔法を覚えるのですか?爆裂魔法ですか?」
「おい、そんな魔法を最初に覚えるかよ。つかまずまず爆裂魔法なんて見たこともないからいくらスキルポイントがあっても習得できないっての。最初に覚える魔法はやっぱり上級魔法だな。最初に使うならやっぱり攻撃魔法にしよう」
そうだ、使うのは攻撃魔法だが上級魔法には便利な魔法もある。
光を屈折させる魔法があり、これを使うと姿を隠すことができる。
潜伏と一緒に使えばどんなところだってバレずに潜入できるのだ!
いや、決してやましいことに使うつもりはない。
女湯に行って覗きをしようなんてするわけない。
魔法を使った犯罪は罪が重いのだ。
「カズマカズマ。なにやらとても犯罪者みたいな顔をしていますよ?」
「え!?い、いや、何も考えてないから。光を屈折させる魔法で女湯に行こうだなんて全くもってこれっぽちも考えてないから!」
「考えていたんですね」
うっ、めぐみんからの視線が痛い。
これはまずい、とりあえず話題を変えて、この話をなんとかうやむやにしなければ。
「よし!上級魔法を覚えたぞ!早速魔法を撃ってみよう!最初はどの魔法を使ってほしいですかめぐみんさん!」
「すごい露骨に話題を変えましたね」
「なるほど!雷が見たいんですね。それならやってみせましょう!」
「私はそんなこと一言も言ってないんですが。...はあ、しょうがないですね。魔法を使った犯罪は罪が重いんですから犯罪はやめてくださいね」
「わーかってる、わかってるって。それじゃいくぞ!」
そして俺は詠唱を始めた。
「闇色の雷撃よ、我が敵を貫け!『カースド・ライトニング』ッ!」
俺がそう唱えた瞬間、闇色の雷撃が草原に落ちた。
それと同時に音が鳴り響く。
「おおー、すごいですよカズマ。ちゃんと上級魔法を使えていますね。魔力の巡りとかはいまいちですし、威力もアークウィザードの補正がない分弱いですが十分ですね。詠唱もかっこよかったです!」
「ねえ、それってほめてるの?それとも貶してるの?」
「もちろんほめていますよ?」
めぐみんが笑顔でそんなことを言ってくる。
こいつは美少女なんだけどなぁ。
ロリッ娘なのがもったいない。
まあまだ11歳だし今後に期待するかな。
「また失礼なことを考えていましたよね」
「いや、めぐみんがロリッ娘なんて思ってないよ」
「そう言うならちゃんと目を合わせていってもらおうか」
いやだってめぐみんの目が光ってて怖いんだもん。
「よし、上級魔法の威力もわかったことだし、中級魔法と初級魔法も覚えちゃおう」
「また話題をそらしましたね!今度はそうはいきませんよ。私はもうあと数年で成人するのです。そしたら立派な大人ですよ!」
「大人、大人ねぇ...」
「おい、そこで私の胸に視線が行く理由を教えてもらおうか」
やばい、からかいすぎたのかこちらにいかにもとびかかってきそうだ。
「お、落ち着けめぐみん。たしかに気にしてるのにロリッ娘とか言ったのは、いくら本当のことだとしても悪かったよ。そうだよな。まだ11歳だからな。いくら同年代の里の女の子がすごいからって世間一般からみたらまだまだだよな」
「言いたいことはそれだけですか?」
俺がそう言った途端、めぐみんが襲い掛かってきそうだったので
「『逃走』!」
「あっ!」
俺は逃げました。
そして、逃げた後にめぐみんが追ってきてるので
「『潜伏』!『ライト・オブ・リフレクション』!」
潜伏と光の屈折魔法で完全に姿を消したら、めぐみんが周りをきょろきょろして、里の外の方に向かっていったので、慌ててモンスターに襲われないように出てきたら。
「めぐみん!そっちは危な...」
「やっぱりカズマはこうしたら出てきてくれると思いましたよ!」
クソ、紅魔族随一の天才をなめていた!
そのあと怒られました。
今はめぐみんを家に呼んで一緒に晩御飯を食べている。
すると、ぶっころりーが
「いやーついにカズマも卒業か!スキルポイントは稼げたのかな?」
「もちろん。結構稼げたからよかったよ。ありがとうなぶっころりー」
「ふっ、礼には及ばないさ。と言いたいところだけど、最近金欠でね。お礼として少しばかりお金を貸してくれないか?一万エリスばかりでいいから」
「弟に金をたかるとは兄としてどうなんですか?さすがニートのいう事は違いますね」
「め、めぐみん。これはいいことを教えてやった授業料としてだな...。と、ともかく、まじで今月は余裕がないんだ。働きたくはないが金は欲しい。親父が小遣いを減らしたんだよ」
ぶっころりーがプライドなどどこかに捨ててきたかのように頭を下げて俺に金をたかってきたので、俺は仕方なく。
「ほらよ。いいことを教えてもらった礼としてやるよ。これで貸し借りなしだからな」
「おお!ありがとう弟よ!やはり持つべきものは家だけではなく、胸まで貧乏な幼馴染なんかより弟だな!」
おい!その発言はちょっとまずいって!
「ほう?その幼馴染とは私の事を言っているのでしょうか?」
「もちろん。他に誰がいると...っちょ!めぐみん!悪かったから首を絞めないでくれ!ちょ、まじで苦しくなって...」
めぐみんが調子に乗ったニートを成敗した。
まあ当たり前だよな。
あんなことを言われたなら怒って当然だな。
「あ、そういえばさ、めぐみんって俺と一緒に冒険したいって言ってたじゃん」
「はい。そうですよ。なので冒険に出るのは私が魔法を覚えるまで待ってください」
「え?い、いやーちょっとそれはなー。あ、あとさ、俺の友達が一緒に冒険したいって言ってるからさ。一回めぐみんが卒業するまでには帰ってくるからさ。冒険に...」
「ダメです。あと、その友達って誰ですか?男友達ですよね?」
め、めぐみんさん。
目が光りまくって怖いです。
「も、もちろん。鍛冶屋の息子のあおあおだよ。だからさ、冒険...」
「ダメです」
「なんでか理由を聞いても...」
「それはもちろん私がカズマと一緒に冒険に行きたいからです。いいじゃないですか。あと2年もすれば卒業してみせますので!それまで里でお金でも貯めて待っていてください」
くっ、頑固だな。
しかしめぐみんはこうなったら結構考えを変えるのは難しい。
しょうがない、ここはこっそり行くとしますかね。
「あ、こっそり行こうとしても無駄ですよ。すべて私に阻まれるでしょう」
「ちょっ!俺の心読むなよ!」
「読んでませんよ。カズマの顔を見ればそのくらい一発でわかります。そういうことなので、あと2年待ってください。里の周辺の魔物は強いですが、上級魔法を覚えたなら楽勝でしょう。レベル上げでもして待ってください」
しょうがない、ここはいったん引いておこう。
正直魔法を覚えた今、俺は数多のスキルを操りし者として恥じない動きをできるだろう。
潜伏と光の屈折魔法でどうとでもなるだろ。
そう思って、俺は夕飯を食べた後、すぐに寝ようとしたが
「ねえ、なんでお前はついてくるの?」
「しょうがないでしょう。もう夜も遅いですし、ここに泊まらせていただきます。あなたの親御さんの許可もいただきましたよ」
「そうかー。じゃあ泊ってくのはいいからちょっと待ってろ。布団とってくるから」
「何言ってるんですか?必要ないでしょう。カズマの布団で寝ればいいじゃないですか」
「それもそうだな。そうするか」
俺はもう眠くてさっさと寝たいからどうでもよくなった。
そしてそのまま布団に入り、速攻で寝た。
「ちょ、カズマ!?...あれ?もう寝ちゃったんですか...」
そんな声が聞こえたような気がしたが、俺は熟睡した。
魔法を覚えてから数日、俺は学園を卒業した。
これで俺の同級生達は全員上級魔法を覚えて卒業したようだ。
俺はあおあおのところへ行って
「これで俺は魔法を覚えられたから、そろそろ旅に出ようと思うんだが...」
「そうか。じゃあ準備をしておく。具体的な日程は?」
「俺の誕生日が今週にあるから、その次の日に行こうかな。あと、ちょっと前言っていた幼馴染が冒険に出ることに反対してさ。なにやらそいつが魔法を覚えるまで待てっていうから、出発は夜中にしないか?テレポート屋を使ってささっと言ってしまおう」
「なるほど。お前も大変だな。そんじゃ、お前の誕生日の深夜にテレポート屋の前に集合ってことでいいか?」
「それでいいんだけど、もし邪魔が入っていけなくなる可能性を考えると、保険はあった方がいいから、とりあえず俺がお前の家に行くから、俺の誕生日の数日後はお前は荷物だけ準備して待っとけ」
「了解。それじゃ、そういうことで」
卒業式が終わった後、俺は装備を整えるためにいろいろな店を回った。
魔法使いとして必須なマナタイトをいくつか購入し、ほかにも野宿ができるような装備をいろいろと整えた。
そして、俺は家に帰り、親に魔法を覚えたので14歳になったら、冒険者として里の外へ旅に出ます。
と言って、とりあえず大体の人に伝えた。
ぶっころりーに伝えたときは、なんか日付と日時を詳しく聞かれたけど特に問題はないだろ。
そして、問題のめぐみんなのだが...
「あのー。冒険に出るのはあきらめたって言ったじゃん」
「ふーん。そうですか」
このように、まるですべてお見通しですよとばかりに返してくる。
しょうがない、ここは嘘の日程を伝えといてそれで油断しているすきに行ってしまおう。
「今日はもうカズマが14歳の誕生日ですね。今日旅に出るのですか?」
「え?い、いや?全然今日じゃないよ。明日行こうと思っていたんだよ」
「ほら、やっぱり行こうとは思っているじゃないですか」
クソ、カマかけやがったな!
どうしよう、バレたかもしれない。
いや、もうこの際バレてもどうでもいいや。
相手はめぐみん、紅魔族随一の天才と言っているが所詮魔法が使えなければ弱い。
俺の数多のスキルでまいてやる!
「めぐみん、俺は今日絶対に旅に行くからな」
「ダメです。待ってください」
「よく考えてみろ、お前が卒業するまであと何年もあるだろ?その間に俺が毎日のごとく旅に出ようとしてみろ。それをすべて止めるのなんて不可能だろ?」
「じゃあ、もし私に無断で旅にでたらこの里にカズマは年下の女の子の下着を奪って楽しむ変態だと広めてやりましょう」
「え!?ちょっと待て、それはやめろ。っていうか根も葉もないうわさ流すんじゃねえよ!」
「根も葉もない?年下のパンツを奪って逃げたのは本当の事でしょう?」
「うっ!確かにそれはそうだけども、あのあとちゃんと返したし、あれは事故だ!しょうがない!」
「なので、旅に出るようだったら広めてやりますからね」
くっ、こいつ本当に頑固だな。
そんな噂広められて、俺がデマだといっても過去にやっているのを出されれば俺の叫びなど一蹴される。
どうすればいいんだ!?
こんなうわさを流されたら俺はもうこの里を出歩けない...
ん?別にもう旅に出るんだしよくね?
正直もう里に帰るのは最低限にして、外で生活すればいい。
まあ、もしもの話だが。
「まあ、その話は置いといて、これから夕飯の買い物に行くんだろ?ささっと行こうぜ」
「それもそうですね。行きますか」
俺とめぐみんは買い物に行った。
夜になって、俺の家でめぐみん一家を呼んで誕生日パーティー兼俺の卒業祝いを開いた。
大量に食糧は買ってあるので、めぐみん達も腹いっぱい食えることだろう。
というか俺が旅に出たらめぐみんはたまに俺の家にきてご飯を食べていたがそれがなくなるのか...。
はっ!だから俺に旅に出てほしくないのか!?
クソ、それだったら確かにめぐみんがかわいそうだ。
それなら...
そう思い、俺は料理をほおばっているめぐみんに声をかけた。
「なあ、めぐみん。お前が俺に旅に出てほしくない理由がわかったよ」
「え!?本当にわかったんですか」
「ああ、だから心配するな。俺が旅に出ても、たまにならぶっころりーに言えば一緒にご飯を食べさせてもらえるって」
「...」
あれ?思っていた反応と違うな。
「はあ。もういいです。カズマに女心を理解しろってのは無理がありましたね」
「おい。なんかめちゃくちゃ貶されている感じがするのだが」
そのあとさんざん言いあったあと、俺はめぐみんに、もう寝るからと言って部屋に戻った。
そして、準備していた荷物の最終チェックをしたあと、それをロッカーの中にしまい、もう寝ることにした。
出発するのは夜中なので、それまで寝ようとしていたら。
「カズマ。まだ起きていますか?今日は一緒に寝ましょう!」
めぐみんが来た。
そう来たかー!!
くそ、確かに添い寝していればこっそり出ることは不可能。
旅に行くには強引にいかないといけない。
さすがのめぐみんだ。
もしかしたら強引にいく方の対策もしているのかもしれない。
「カズマ。今日はもう旅に出るのはあきらめて、一緒に寝ましょう?」
そう言って布団に入り込んできた!
やばい、守備範囲外なのはわかっているのにめちゃくちゃいい匂いがする。
風呂上がりなのはわかってるけど、同じシャンプーを使っているのになぜこんなにも違いが出るのか?
いや、違う、そうじゃない。
落ち着け、相手はロリッ娘、11歳のロリッ娘...。
よし、落ち着いた。
すると、めぐみんが抱きついてきながらこんなことを言ってきた。
「カズマカズマ。旅に出なかったら毎日一緒に寝てあげますよ?」
「なっ!?ぜひともお願いしますってそうじゃない!な、なにお前抱きついてきてるの?俺の事好きなの?」
「ふふっ、私はカズマのことは好きですよ?」
「!?」
なにを言ってるのだろうこのロリッ娘は。
もしかして俺に人生初のモテ期が!
「もちろん幼馴染としてですが」
「そんなんだろうと思ったよ!」
くそー!やっぱりそうかよ!
俺の心をもてあそんで楽しいか!
いや、待て相手はロリッ娘。
守備範囲外だから、例え俺のことを好きと言っても俺からしたら守備範囲外なわけで...
って違う!めぐみんのやつなんということだ!
まさか自分をまきこんで攻めてくるとは、これじゃ強引にいけないじゃないか!
まずい、そろそろ時間だ。
なんとかしてめぐみんをまかないと。
「な、なぁめぐみん。そろそろ離してくれないか?」
「嫌です。離したらどうせテレポートでも使ってしまうのでしょう?」
何!?コイツ、俺の最終手段まで見抜いているとは!
これはまずい、まずすぎるぞ!
テレポートの詠唱を強引にしようとしても絶対に邪魔されるし...
くそ、こうなったら最終手段その2だ!
「めぐみん。俺は旅に出て魔王軍幹部を倒さないとなんだ」
「なんでそんな危険なことをするのですか?確かに魔王軍幹部討伐は誰もが目指していることですか、わざわざ最初から狙いに行くわけじゃないでしょう?」
「そうなんだけど、行かないとなんだ。だからもう一年くらいは会えないかもな」
「なんですか?なんだかすごい嫌な予感が...。もし旅に出たら本当に噂を広めに広めまくりますよ!」
「それはできればやめてほしいけど、そしたら俺が里に帰ってくるのは当分先になるよ」
「っ!ですが...」
「だから、また一年後に会おうな。たまには里に帰ったりもするから」
「待ってください!カズ...」
「またな、『スリープ』!」
「マぁ...」
「よし、ちゃんと寝てるな。ゆいゆいさんに状態異常系の魔法を教えてもらっておいてよかった」
俺はめぐみんを眠らせた後、荷物をロッカーから取り出して部屋を出た。
そしたらなんかぶっころりーが部屋の前にいた。
「あれ?カズマ!めぐみんはどうしたんだ?」
俺はそれを聞いてこいつもめぐみん側と理解した。
それを理解した瞬間、俺は詠唱をはじめ、部屋に篭った。
「なっ!おい、開けるんだー!カズマ、俺は味方だよ。めぐみんに部屋にあるものを里のみんなにバラされたくなければ協力しろなんて脅されてめぐみんに協力なんてしてないぞ!」
「めちゃくちゃ自白してくれてるな!さらばだぶっころりー。次会うときは一年後かもな!『テレポート』ッ!」
俺はそれを唱えた瞬間、あおあおの部屋の中にいた。
「どうやらその様子だと邪魔はされたがなんとかなったみたいだな」
「ああ、だけどぶっころりーが邪魔する側だから、早めにテレポート屋に行こう。もしかしたら先回りされる可能性がある」
「準備はできている。行こう」
そう言って、あおあおは大量の刀を装備して移動した。
「なんでそんな刀持ってるの?多くね?」
「俺の戦闘スタイル上、最強の戦法を使う際に大量に刀がいるんだよ」
そんな戦法あるのか。
「というか、どこにテレポートしてもらうんだ?」
「ああ、王都とかでも良かったんだが、王都周辺の魔物は結構強いからな。俺はまだ低レベルだし、できればアクセルあたりまで行きたいんだけど、あいにくアクセル行きはないらしいから、アルカンレティアに行こうと思う。そこでプリーストのスキルを取りたい」
「なるほどな。じゃあさっさと行くぞ!」
俺達はテレポート屋まで走って行った。
そしたらそこにはすでにぶっころりーがいて
「よくレポートで逃げてくれたね。バレたからしょうがないけど、カズマを家に連れ戻さないとめぐみんに秘密をばらされてしまうからこれはしょうがないことなんだ!あおあお、悪いことは言わないから、家に帰るといい」
俺とあおあおはお互いを見て頷き、あおあおはぶっころりーに向かって突撃した。
「何!?」
ぶっころりーが何やら驚いているが、仮にも卒業したてのアークウィザード。
レベルが低いと踏んで接近戦を行うが
「痛でででででででで!ちょ、ギブ!ギブ!なんでそんな力が強いの!?レベル何だよ!」
「俺のレベルは31です」
「俺よりも10以上も高い!?」
するとぶっころりーは観念したのか力を抜いて
「観念したと思ったか!ニートを舐めるなよ!」
そう言って、テレポートの詠唱を始めたが、俺が近づいていって
「じゃあな。『テレポート』」
「えっ…」
ぶっころりーは家に飛ばされた!
0の経験値、あおあおがくすねていた10万エリスを手に入れた!
「よし、テレポート代の足しになったし、行くか」
「そうだな」
テレポート代は1人30万エリスだけど、親から俺らは貰ってきた。
あらかじめテレポート屋には事前に夜中に使わせてくれって頼んでおいたから待ってくれていた。
計60万エリスを払おうとしたが、2人で、おまけで50万エリスでいいと言われたので、50万エリスを払った。
そして、魔法陣の上に乗った。
そしたらあおあおが声をかけてきた。
「これからよろしくな」
「ああ、こちらこそ」
ついに待ちに待った俺の異世界での冒険が今、始まる!
俺はこれからの生活と冒険に期待をしながら、目を瞑った。
しかし、この時はまだ知らなかった。
なぜ日本からきたチート持ちを送っても、未だに魔王が倒せないのか。
なぜチートを持っていても幹部に殺されているのか。
なぜ、未だに魔王軍幹部は誰も倒せていないのか。
それは、この世界のモンスター達の強さが、そいつらのチートを上回っていたから。
俺は、このロクでもない世界の異常さをこれでもかとこの旅で思い知ることになるのだった。
次話は閑話で、あおあおの過去を書きます。
次話はオリキャラ視点で、閑話なので一応読まなくてもストーリー上に大きく支障はないと思います。
三章は基本カズマとオリキャラメインでいきます。
めぐみんや、他の紅魔族は三章では出てきません。
その代わりに四章でたくさん出ます。
物語のペースはどのくらいがちょうどいいですか?
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今くらい(少し早めかも?)
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今より早め(いろいろ飛ばしていく)
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今より遅め(めぐみんの出番を増やしたり)