Spider-Man in The hollow 作:スパイディサイコー
やぁ皆!僕の名前はピーター・パーカー、新エリー都のとある高校に通ってる少しオタク気質なティーンエイジャーさ。
普段僕は普通の学生をしているんだけど、僕には少し…いやかなりになるのかな?他の皆とは違う事がある。それは蜘蛛の力を手にした超人だってこと。
おっと、今そこの君!そんなのただの蜘蛛のシリオンだろって思ったでしょ?所がどっこい違うんだよね。僕の両親(僕が幼い頃に交通事故で亡くなって今はメイ叔母さんと暮らしてる)はれっきとした人間で僕も同じく普通の人間だったんだ。
だけどある日、校外学習で訪れたか研究所で特殊な力を身に着けた蜘蛛に噛まれた結果、蜘蛛の力を手にしたって理由。つまり後天的なんだ。
最初は驚いたものだよ。僕の視力ってかなり酷くてさ。厚底ビンみたいな眼鏡をしてないと何も見えなかったのに力を手に入れた次の日には裸眼でもはっきりと見えるようになってたんだ。他にも車を軽々と持ち上げる怪力だったり、指先だけで壁や天井に張り付いたり…幸い目が八個に増えたりお尻から蜘蛛の糸を出したりしないから良かったけどね。
蜘蛛の力に慣れるまでは物凄く苦労したよ。ちょっと力むだけでコップが壊れたりするからさ。いったい幾つのコップをメイ伯母さんに買い直してもらったことか…。
その後はやっぱり超人的な力を手に入れたせいかな…少し調子に乗っちゃって力を使ってみようととある地下格闘技に参加したりしたんだ。
だけど格闘技場のオーナーに報酬を出し渋られてイライラしてたんだ。そんな時にある強盗がそのオーナーの金庫から金を盗んだんだけど、僕はその強盗が逃げる現場を見ていたのに捕まえようとしなかったんだ。誰かが捕まえるだろうって…その結果、叔父であるベン叔父さんを死なせてしまう事になった。
僕はあの日、あの時強盗を見逃した事を後悔した。僕があの時しっかり捕まえて入ればベン叔父さんは死ぬ事が無かったのに…
ベン叔父さんは死ぬ直前、僕にある言葉を遺してくれた。それは「
特別な力は必ず特別な責任や義務が必ずある…昔からベン叔父さんが言っていた口癖の様なものだった。僕はそれまでただの口癖だと気にしていなかったけど、あの時、その言葉は僕に重く伸し掛かった。
きっとベン叔父さんは僕の力について知っていたんだと思う。だからこそ、最後にあの言葉を僕に遺したんだ。それから僕は叔父さんの最後の言葉を胸に刻み、この蜘蛛の力を正しく使おうと決意した。
ちょっと自己紹介のつもりが重たい話になっちゃったな…まぁそんな訳で、それから僕は自警団活動をしている。ちょっと特殊なコスチュームを着てね。
そのコスチュームは赤と青を基調に胸元に黒い蜘蛛のシルエットがある全身タイツなんだ。正直まだこのコスチューム着るのに恥ずかしさがあるけど、コレもきっと大いなる責任なんだって思い込んで恥ずかしさを打ち消してる。
因みに蜘蛛のシルエットを入れたのは蜘蛛の力を手に入れたんだからそのアイデンティティはしっかり組み込まなきゃって事で入れたもの。友人に頼んで数日でデザインしてくれたけどものすっごいセンスが良くて気に入ってるんだ。
暫くの間、自警団として迷子の子供のお世話とか、おばあちゃんに道案内したりしているといろんな人から様々な呼び名で呼ばれるようになった。
ウェブヘッドやウェブスリンガー…親愛なる隣人なんて呼ばれてたりする。でも一番呼ばれてる名前はスパイダーマン…かな?
スパイダーマン…すっごい単純な呼び名だけどシンプルで皆に覚えられやすい名前だから気に入ってるんだ。それに名前があるとスターライトナイトみたいなヒーローぽいしね。
そんな訳で自警団…いやスパイダーマン業かな?をしている僕が今、何をしているかって事なんだけど。今の時間って朝の8:45なんだよね。初めの方にも言ったんだけど僕って普段はとある高校に通ってるティーンエイジャーなんだ。
そして学校の授業が始まるのは大体8:30からなんだよね。まぁつまり…
「ものすっごい遅刻してるんだよねー!!」
叫びながら僕は両腕に取り付けてあるガジェット【ウェブシューター】から糸を発射してスイングする。このウェブシューターから発射される糸は僕が独自に開発した人口素材を使っている。良く伸びてかつ高強度、粘着性もある正に蜘蛛の糸だ。
ってそんな事はどうでも良い!遅刻しているのにそんな呑気に説明している場合じゃないんだ!急いで…急いで彼等を止めないと!
ウェブを次々に出してスイングを続ける僕の視線の先には道路を勢い良く走り抜ける暴走車が見えていた。
『そこの赤い車両!直ぐに止まりなさい!!』
暴走車の後ろには白と青で塗装された治安局のパトカーがパトランプを赤く光らせながらサイレンを鳴らして追い掛けている。
なんでこんな状況になっているかなんだけど、元々は授業が始まる時間ギリギリに学校に着く予定だったんだ。だけど登校中に目の前を走り抜ける暴走車、つまり今走ってる赤い車のことね。を見つけてさ!スパイダーマンとして見逃す訳には行かず、追いかける結果今こうなってるんだよね。
「クソったれ!おい蜘蛛野郎も出てきやがったぞ!」
「蜘蛛野郎に弾丸でも御見舞いしてやれ!!」
「うわっ!?急に撃ってくるなんて酷いじゃないか!」
しまった。流石に彼らにも気付かれたのか銃を撃って来た。一応蜘蛛の力のお陰か危険を事前に感知できる能力(スパイダーセンスって呼んでるんだ。カッコいいでしょ)で避けるけど、これ以上撃たせると街の皆に被害が出てしまう。
時間も掛けてられないし、少し強引な手段になるけどあの手をするか!
「よいしょっと!やぁ良い風だね!こんなスピード出すんならレーサーにでもなったら?」
ドンッ!と暴走車の上に着陸する。高校生の体重がウェブスイングの勢いも加味して飛び乗ったからか少し凹むけど、そのままサンルーフを開いて中にいた男達とご対面する。
「うるせぇスパイダーマン!そんなに風を感じるのが好きならもっと感じられる様に風穴空けてやるよ!」
「お生憎様、普段からたっぷり風は感じてるよ!それよりそんな物騒な物は君に似合わないよ!君にはマグショットで持つプラカードがお似合いさ!」
車の中の一人が拳銃を向けて来るけど、直ぐにウェブを発射して拳銃ごと彼を車の座席に固定させる。ついでにもう2〜3発、後部座席に座っていた奴等にも発射して捕まえる。
「後は君だけだね!そしたら特別に美味しいカフェに連れてってあげるよ!」
運転席で運転している男にウェブを発射、そのままウェブを引っ張って車外に出す。そのまま腕を勢い良く振って男をティンズコーヒーへと投げてウェブで男を壁に貼り付ける。
因みにティンズコーヒーの店長であるティンさんにはお世話になってて、毎日一杯、無料でコーヒーを奢ってくれる。僕はティンズコーヒーで淹れてもらうカフェラテが大好きでスパイダーマン業のお供にしているんだ。
っと話が逸れたけどコレで犯罪者達は全員確保!後はこの暴走車を停めるだけだ!
「さぁ自動車くん!そろそろ止まって…ねぇ!!」
ウェブを車のボンネットと建物に発射して繋げる。そして僕はウェブを力いっぱい引っ張って後輪を浮かせる!ギャリギャリと嫌な音が鳴り響きながらタイヤから摩擦熱による煙が上がる。
そうして数秒後、車の機能によってか自動でアクセルが解除されてエンジンが止まった。
「ふぅ〜…一件落着!」
暴走車は止まったことで騒動は一旦終了!側にある街灯の上に登って待っていると、追い掛けていた治安局のパトカーも追い付いて側に止まり、パトカーの中からは最近良く出会う顔見知りが出て来た。
「やぁ朱鳶さんに青衣さん!取り敢えず車は停めておいたよ!」
「どうもスパイダーマンさん」
「久しいなスパイダーマンよ」
降りてきた顔見知りである二人の女性は朱鳶捜査官と青衣捜査官。髪を後ろで束ねた長身の美人さんが朱鳶さんで緑髪を長いツインテールにしてる方が青衣さんだ。
二人はそれぞれ真反対の表情をしながら近付いてくる。青衣さんはまるで孫を眺める様な優しい(メイ伯母さんみたいな)表情に対して、朱鳶さんはなんだか眉を潜めている。
「あれ?もしかしてここって駐車禁止だった?罰金取られちゃう?」
「いえ、そういう訳では無いのですが…」
「朱鳶はお主を心配しているのだ。銃を撃たれていたようだしの。怪我をしてしまったのではないかとな」
青衣の言葉に目をパチパチと瞬きする。マスクをしてるから僕の顔は誰にも分からないけど、驚いてるって事はどうやら青衣さん達に伝わってるらしい。
「ちょ、ちょっと先輩!わざわざ言わないで下さい!」
まさか朱鳶さんから心配されるとは思わなかった。元々僕と二人は別の事件で会ったのが初対面だったんだけど、その時は容疑者として追われたりしたんだよね。その事件では別の犯人が見つかって容疑は晴れたけど、その後も何度か顔合わせをしてもあまり会話しなかったからさ。
「そうなの?だとしたら心配しないで!スパイダーコップはどんな危険な事件も無傷で潜り抜けるのだ…!」
そうやって巫山戯ると顔を真っ赤にしてた朱鳶さんははぁ…と溜息をついた。
「そうやって巫山戯ていられるなら大丈夫そうですね」
「まぁね!でも心配してくれてありがとう!」
僕は普通の人よりも頑丈だけど、それでも心配されるってのは少し嬉しい気持ちがある。
「いえ、お気になさらず…それより事情聴取をしたいのですが…」
「おっとゴメンよ!僕今実は遅刻中なんだよね!ってな訳で僕はおさらばするよ!じゃあね!」
「ちょっと!スパイダーマンさん!」
事情聴取なんて取られてたら更に遅刻しちゃう!流石にこれ以上遅れちゃうと先生からこっ酷く怒られちゃうからね。そんな訳で直ぐにウェブを発射してその場を後にした。
手首から発射された糸を使ってその場を後にするスパイダーマン。彼の後ろ姿を見送りながら朱鳶は再度大きな溜息をついた。
「ホッホッホ…中々元気で忙しい子よの」
「全く…危ないので出来ればやめて欲しいんですけどね…」
スパイダーマンを見送る2人に1人の治安官が近付いてくる。
「追いかけますか?」
彼の言葉には主語は無かったが誰を追いかけるのかは明白だった。
「いえ、構いません。それより容疑者達の確保を急いで下さい」
「了解しました!」
こうして今日も新エリー都の新しい一日が始まるのだった…
「朱鳶さん!この糸外れません!」
「…仕方ないので車ごと輸送しましょう…」
キャラのエミュ力がカス過ぎて口調とか合ってるかわっかんね…もしエミュが違っても許して…許して…
スパイディの軽口って見てて楽しいよね。