エンジニアのSAO Progressive ~NPCが売ってないなら作ればいい~   作:Edward

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91 牛のパンツと女王の騎士剣

第九層――高山地帯。

 

こっこたちが東にある森エルフの野営地を目指していた頃。

 

攻略組のトッププレイヤーであるキリトとアスナは、闇エルフの首都を目指してヒマラズから北西へと進んでいた。

 

目的地の名は――《リーンガルド》。

 

これまで訪れた闇エルフの集落とは違う。

彼らの王族が住まう、闇エルフ最大の都市である。

 

そして、ベータテスターであるキリトには、その場所についての記憶があった。

 

――はずだった。

 

キリト「……ここの、はずなんだが」

 

アスナ「何もないわね……」

 

二人の前に広がっているのは、どこまでも続く灰色の岩場。

 

標高が高いため背の高い木々すらほとんどなく、冷たい風が岩肌を撫でるように吹き抜けている。

 

街どころか、建物一つない。

 

キリト「おかしいな……。ベータテストの時は確か、この辺りに地下へ続く階段があったはずなんだ」

 

アスナ「場所を間違えたんじゃない?」

 

キリト「いや……地形には見覚えがある。あの岩も覚えてる」

 

アスナ「じゃあ、入口そのものが変わった?」

 

キリト「……あり得るな」

 

デスゲーム化して以降、アインクラッドではベータ時代には存在しなかったイベントや地形の変化が何度も確認されている。

 

ましてや、今進めているエルフの秘鍵を巡る一連のクエストは、ベータ版とはすでに別物と言っていい。

 

アスナ「とにかく探してみましょう」

 

キリト「ああ」

 

二人は周囲の岩場を調べ始めた。

 

怪しい岩壁。

 

隠し扉。

 

スイッチ。

 

地面の亀裂。

 

思いつく限りの場所を調べていくが、それらしいものは見つからない。

 

そして――。

 

アスナ「キリト君。これ……」

 

キリト「泉?」

 

岩場の窪みに、小さな泉があった。

 

高山地帯の真ん中。

 

周囲には水が流れ込む川もなければ、湧き水らしい場所もない。

 

にもかかわらず、水だけは不自然なほど澄んでいる。

 

キリト「……怪しいな」

 

アスナ「うん。すごく怪しい」

 

キリトは泉の縁にしゃがみ込む。

 

水面を覗いてみるが、光の反射で底までは見えない。

 

キリト「ちょっと見てみる」

 

アスナ「気をつけてね」

 

キリトは両手を岩場につき――。

 

ざぶっ!

 

顔を水の中へ突っ込んだ。

 

目を開く。

 

澄み切った水の底。

 

そこには――。

 

キリト「…………!」

 

見覚えのある石造りの階段があった。

 

ざばっ!

 

勢いよく顔を上げる。

 

キリト「ここだ!」

 

アスナ「本当!?」

 

キリト「ああ。底に階段がある! ベータの時に使った入口だ!」

 

アスナ「でも……」

 

アスナが泉を覗き込む。

 

階段は水底からさらに奥へと続いている。

 

少し潜れば済むような距離ではない。

 

アスナ「どうやって行くの? あんなの息が続かないじゃない」

 

キリト「……ベータテストの時は、水なんて張ってなかったんだ」

 

アスナ「え?」

 

キリト「普通に階段を降りていくだけだった。完全に地形が変わってる」

 

二人は顔を見合わせる。

 

アスナ「水中呼吸のアイテムが必要ってこと?」

 

キリト「でも、そんなアイテム……」

 

そこでアスナの表情が変わった。

 

アスナ「……あっ!」

 

キリト「どうした?」

 

アスナ「《Oxygen Leaf》!」

 

キリト「!」

 

アスナ「高山地帯で酸素不足のデバフを防ぐアイテム……。あれ、説明には『一定時間、酸素不足による状態異常を無効化する』って書いてあったわよね?」

 

キリト「そうか……!」

 

キリトもストレージから一枚取り出す。

 

八層のエルフの街で購入できた、一見すると何の変哲もない緑色の葉。

 

キリト「高山病対策だけじゃない。水中でも酸素不足には変わりない」

 

アスナ「つまり……」

 

キリト「こいつが《リーンガルド》への鍵だったんだ」

 

アスナ「なるほど……。だから八層で売っていたのね」

 

二人は感心しながら泉を見下ろした。

 

これなら長時間潜ることができる。

 

問題は――。

 

キリト「……アスナ、水着あるか?」

 

アスナ「…………」

 

キリト「…………」

 

アスナ「服のままじゃ駄目?」

 

キリト「駄目じゃないけど、長く泳ぐなら服は手足の動きの邪魔になるぞ。装備によっては水中でAGI補正も落ちるし」

 

アスナ「……キリト君は持ってるの?」

 

キリト「ああ。二層の牛軍団のドロップ品がある」

 

アスナ「牛軍団……?」

 

キリト「一応、水中判定でバフが付く」

 

アスナ「……私も持ってるわ」

 

キリト「じゃあ着替え――」

 

アスナ「あっち向いてて!!」

 

キリト「はいっ!」

 

キリトは即座に回れ右した。

 

しばらくして。

 

アスナ「……いいわよ」

 

振り返る。

 

アスナは白と赤を基調とした水着姿。

 

そしてキリトは――。

 

真っ赤。

 

アスナ「…………」

 

キリト「なんだよ」

 

アスナ「…………ぷっ」

 

キリト「笑うな!」

 

アスナ「だ、だって……! 何よ、その水着!」

 

キリト「だから二層の牛軍団のドロップだって言っただろ!」

 

アスナ「後ろ……!」

 

キリト「見るな!」

 

真っ赤なトランクスタイプの水着。

 

その背面には――。

 

堂々たる牛の顔。

 

アスナ「ふふっ……あはははは!」

 

キリト「これでも水中判定でバフがかかる逸品なんだよ!」

 

アスナ「わ、分かったから……! こっち向かないで……!」

 

キリト「なんで俺が恥ずかしいみたいになってるんだよ 」

 

ともあれ、準備は整った。

 

二人は《Oxygen Leaf》を口に含む。

 

キリト「行くぞ」

 

アスナ「うん」

 

カリッ。

 

葉を噛み砕いた瞬間。

 

視界の端に小さなアイコンが点灯した。

 

《Oxygen Supply》

 

効果時間――十五分。

 

キリト「やっぱりこれだ」

 

アスナ「急ぎましょう」

 

ざぶんっ!

 

二人は同時に泉へ飛び込んだ。

 

冷たい水をかき分け、底へ。

 

やがて石造りの階段へ辿り着く。

 

そこから先は奇妙な光景だった。

 

本来なら人が歩くために作られた階段を、二人は泳いで下っていく。

 

一段。

 

また一段。

 

途中には柱があり、壁には闇エルフのものと思われる装飾が刻まれている。

 

かつてキリトが歩いて通った場所は、完全な水没遺跡へと姿を変えていた。

 

(こんなの……ベータにはなかった)

 

キリトは改めて感じる。

 

この世界はもう、自分の知っているSAOではない。

 

知識は役に立つ。

 

だが――それだけでは攻略できない。

 

長い階段をさらに下る。

 

そして最奥。

 

アスナがキリトの肩を叩き、上を指差した。

 

「!」

 

遥か上方。

 

揺らめく光。

 

水面だ。

 

二人は階段を蹴り、上へ向かって泳ぐ。

 

そして――。

 

ざばあっ!!

 

水面を突き破った。

 

キリト「ぷはっ!」

 

アスナ「はぁ……!」

 

二人が顔を上げる。

 

その瞬間――言葉を失った。

 

そこにあったのは、暗い洞窟ではなかった。

 

巨大な地下空間。

 

天井から垂れ下がる青白い発光結晶。

 

岩壁を利用して築かれた幾重もの建造物。

 

黒曜石のような石材で作られた尖塔。

 

地下を流れる水路には小舟が行き交い、幻想的な灯りが水面を照らしている。

 

遥か奥には巨大な城がそびえ、その周囲を銀色の光が包み込んでいた。

 

地上の荒涼とした高山地帯からは想像もできない――。

 

壮麗にして、静謐なる地下都市。

 

闇エルフの首都――。

 

《リーンガルド》。

 

アスナ「……綺麗」

 

キリト「ああ……」

 

ベータテストで一度見たはずのキリトですら、しばらく言葉が出なかった。

 

地形だけではない。

 

街そのものも、記憶にあるリーンガルドより遥かに大きく、そして美しくなっている。

 

アスナ「キリト君」

 

キリト「ん?」

 

アスナ「とりあえず……」

 

アスナは周囲を見渡した。

 

水路の岸辺では、闇エルフの衛兵たちがこちらを見ている。

 

そして、その視線が――。

 

キリトの真っ赤な水着へ。

 

さらに――。

 

背中の牛へ。

 

アスナ「着替えよっか」

 

キリト「…………そうだな」

 

闇エルフの王都《リーンガルド》。

 

トッププレイヤー二人の到着は――。

 

牛と共にあった。

 

 

 

第9層――闇エルフ首都《リーンガルド》。

 

長い水中階段を抜け、ようやく辿り着いた闇エルフの首都。

 

高山の岩壁をくり抜くように造られた都市には、黒い石造りの建物が幾重にも並び、その奥には女王の居城がそびえている。

 

その一角。

 

人目につかない場所へ案内されたキリトとアスナは、待っていた人物の姿を見つけた。

 

アスナ「ギズメル!」

 

ギズメル「キリト、アスナ。無事だったか」

 

久しぶりに見る仲間の姿に、二人は安堵する。

 

――が。

 

キリトには、まず言っておかなければならないことがあった。

 

キリト「ギズメル」

 

ギズメル「なんだ?」

 

キリト「《酸素の葉》が必要なら、言っといてくれよ……」

 

ギズメル「…………」

 

キリト「俺たち、危うく高山病で倒れるところだったんだからな」

 

ギズメルは申し訳なさそうに目を伏せた。

 

ギズメル「済まない。この第9層では必需品だったな。失念していた」

 

アスナ「ランスロットさんも忘れてたみたいなのよね……」

 

キリト「二人揃って忘れるなよ……」

 

ギズメル「面目ない」

 

そこまではよかった。

 

ギズメルは少し考えてから、さらに付け加えた。

 

ギズメル「それに――雨季の時期は、あの階段に水が満たされることも、な……」

 

キリト「…………」

 

アスナ「…………」

 

沈黙。

 

そしてギズメルの脳裏に蘇ったのだろう。

 

水没した階段を突破するため、装備を外して水中へ潜ったキリトの姿。

 

特に――。

 

牛柄のトランクス。

 

ギズメル「…………ふっ」

 

キリト「おい」

 

ギズメル「いや……」

 

キリト「今、笑っただろ」

 

ギズメル「笑ってはいない」

 

口元が完全に緩んでいる。

 

キリト「笑ってるじゃないか!」

 

ギズメル「しかし、まさかキリトがあのような下着を愛用しているとは……」

 

キリト「あれはレアドロップなんだよ! 水中の!」

 

アスナ「…………」

 

キリト「アスナも黙るな!」

 

ギズメル「わかった、わかった。機能美を追求したのだろう。しかし……」

 

ギズメルは耐えようとした。

 

耐えようとはしたのだが――。

 

ギズメル「くくくっ……!」

 

キリト「ギズメルぅぅぅ!! 」

 

普段は凛々しく、生真面目な女騎士が顔を綻ばせて笑っている。

 

アスナも横を向き、肩を震わせていた。

 

キリト「もういい! この話は終わり! 重要な話があるんだろ!」

 

半ば強引に話題を打ち切り、三人は場所を移した。

 

人気のない一室。

 

扉を閉め、ギズメルは念入りに外の気配を確認する。

 

先ほどまでの柔らかな表情は消えていた。

 

そこにいるのは再び――闇エルフの騎士、ギズメルだった。

 

ギズメル「……二人には、話しておかなければならないことがある」

 

キリト「秘鍵のことか?」

 

ギズメル「ああ」

 

三人は小さなテーブルを囲む。

 

ギズメルは一度目を閉じると、静かに告げた。

 

ギズメル「私は――女王陛下に、すべてをお話しした」

 

アスナ「……え?」

 

キリトも目を見開いた。

 

ギズメル「秘鍵を巡って起きていること。そして森エルフとの争い。その裏で、何者かが魔法を一方だけに独占させようとしている可能性があることも」

 

キリト「ちょっと待て、ギズメル」

 

キリトの表情が険しくなる。

 

キリト「それって……」

 

ギズメル「ああ」

 

ギズメルは淡々と言った。

 

ギズメル「投獄は覚悟していた」

 

アスナ「ギズメル……」

 

ギズメル「場合によっては、処刑もな」

 

アスナ「そんな……!」

 

キリト「そこまでして話したのか!?」

 

ギズメルは二人をまっすぐ見つめた。

 

ギズメル「私は女王陛下に剣を捧げた騎士だ」

 

迷いはなかった。

 

ギズメル「陛下が誤った情報によって道を違えようとしているのなら、それをお伝えするのも騎士の務めだろう」

 

アスナは何も言えなくなった。

 

キリトも同じだった。

 

NPC。

 

本来なら、そう呼ばれる存在。

 

けれど目の前にいるギズメルを、そんな一言で片付けることなど、もう二人にはできなかった。

 

キリト「……それで、女王は?」

 

ギズメル「人払いを命じられた」

 

キリト「人払い?」

 

ギズメル「ああ。陛下と二人だけで話をした」

 

そして――そこでギズメルは、思いもよらない事実を知った。

 

ギズメル「魔法の力を我ら闇エルフが独占すべきだと、もっとも強く陛下へ進言している者がいる」

 

アスナ「誰?」

 

ギズメル「……宰相だ」

 

キリト「やっぱり上の人間か……」

 

ギズメルは頷く。

 

だが、話はそれだけではなかった。

 

ギズメル「宰相はすでに、自らに従う者たちを集めているらしい」

 

アスナ「組織を作ってるってこと?」

 

ギズメル「ああ。表向きは女王陛下を支え、闇エルフの繁栄を願う者たちだ。しかし実際には――魔法が復活した、その時のための準備を進めている」

 

古い魔導書。

 

失われた魔法体系を記した文献。

 

儀式。

 

魔力の扱い方。

 

宰相の息がかかった者たちは、それらを密かに集め、読み漁っているという。

 

キリト「まだ魔法が復活するかどうかもわからないのに……?」

 

ギズメル「だからこそだ」

 

ギズメルの目が細くなる。

 

ギズメル「もし魔法が復活した瞬間、誰よりも早く扱う方法を知る者たちがいたらどうなる?」

 

アスナ「……その人たちが、圧倒的に有利になる」

 

ギズメル「そうだ」

 

キリトは腕を組んだ。

 

ただ魔法を独占するだけではない。

 

魔法が復活した、その瞬間。

 

その新しい力を扱える者を自分の側に揃えておく。

 

それができれば――。

 

キリト「闇エルフの中でも、宰相が一気に力を持つ……」

 

ギズメル「それだけではない」

 

二人を見るギズメルの表情がさらに険しくなる。

 

ギズメル「いずれは女王陛下と、その親衛隊すら自らの影響下へ置くつもりらしい」

 

アスナ「……!」

 

キリト「国を乗っ取るつもりなのか?」

 

ギズメル「そこまでは断言できない。だが、少なくとも魔法という力を利用して、自らの発言力を飛躍的に高めようとしていることは間違いないだろう」

 

しばらく誰も口を開かなかった。

 

やがてアスナが尋ねる。

 

アスナ「女王様は、そのことを?」

 

ギズメル「警戒されている」

 

キリト「だから人払いしたのか」

 

ギズメル「ああ」

 

女王もまた、すべてを鵜呑みにしているわけではない。

 

だが、宰相は長年にわたり宮廷の中枢にいる人物。

 

証拠もなく排除すれば、逆に国そのものが割れる危険性がある。

 

だからこそ――。

 

ギズメル「陛下は、キリトたちに頼みたいと仰せだ」

 

キリト「俺たちに?」

 

ギズメル「宰相は私を警戒している。お前たちと私が頻繁に接触すれば、すぐに気付くだろう」

 

アスナ「つまり……表立って協力できない」

 

ギズメル「そういうことだ」

 

そしてギズメルはキリトを見つめた。

 

ギズメル「キリト」

 

キリト「うん」

 

ギズメル「宰相の野望を――潰してほしい」

 

静かな依頼だった。

 

けれど、その言葉にはギズメル自身の覚悟と、女王から託された重みがあった。

 

キリトはアスナを見る。

 

アスナも小さく頷く。

 

キリト「……わかった」

 

ギズメル「すまない」

 

キリト「今さらだろ」

 

キリトは笑った。

 

キリト「ここまで一緒にやってきたんだ。最後まで付き合うよ」

 

アスナ「もちろん、私も」

 

ギズメル「……ありがとう」

 

ほんの一瞬。

 

騎士ではなく、一人の友人としての笑顔がギズメルの顔に浮かんだ。

 

そして彼女は思い出したように立ち上がる。

 

ギズメル「そうだ。キリト」

 

キリト「まだ何かあるのか?」

 

ギズメル「ああ。陛下から預かっているものがある」

 

ギズメルは、部屋の端に置いてある布を剥がす。

 

中にあったのは一振りの片手剣だった。

 

キリト「……!」

 

細身の長剣。

 

刀身は夜を思わせる深い色を帯び、その中央には淡い紫色の紋様が走っている。

 

柄には闇エルフ王家を示す意匠。

 

明らかに市販品ではない。

 

ギズメル「《クイーンズナイトソード》」

 

アスナ「女王の……騎士の剣?」

 

ギズメル「ああ」

 

ギズメルは剣を両手で持ち、キリトへ差し出した。

 

ギズメル「陛下からだ。そして――」

 

少しだけ微笑む。

 

ギズメル「私からの、友情の証でもある」

 

キリトはしばらく剣を見つめた。

 

そして、両手で受け取る。

 

キリト「……ありがとう。大事にする」

 

ギズメル「ああ」

 

キリトは剣のステータスを開く。

 

性能も申し分ない。

 

いや――現在の攻略層を考えれば、かなりの上物だ。

 

思わず口元が緩む。

 

アスナ「よかったわね、キリト君」

 

キリト「ああ!」

 

ギズメル「牛の下着にもよく似合うだろう」

 

キリト「台無しだよ!! 」

 

アスナ「ぶっ……!」

 

ギズメル「くくくっ……!」

 

重苦しかった部屋に、再び笑い声が戻った。

 

こうしてキリトとアスナは――。

 

闇エルフの内部で密かに進められていた、もう一つの企みを知ることになる。

 

魔法の復活。

 

秘鍵を巡る森エルフと闇エルフの争い。

 

その裏側で。

 

まだ存在すらしていない《魔法》を手に入れた後の世界を見据え、すでに動き始めている者がいた。

 

そしてキリトたちは――。

 

女王にも、ギズメルにも直接動くことのできない戦いへ、足を踏み入れることになった。

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