キヴォトスにある1つのカフェ 作:ミハマ
修学旅行行ってたもんでちと遅れました
それとあら^〜とアッラーって似てますよね
時刻1106
場所、アビドス砂漠カイザーPMC基地より18.2km地点
「お前らブリーフィング内容…忘れてねぇよな?」
「もちろん」
「そら」
2個分隊各々が返事を口から出してゆく
アウクデストは市街地で民間人救助と誘導を行っているから離れて行動だ
「ブリーフィングを覚えている優秀な君達を持てて嬉しいよ…だが一応おさらいをしておこうか」
「先ず我々は5km先カイザーPMC補給用基地にて行進、編成中の2個大隊とルーウィス3、うちの強化ローダー6機の破壊だ」
「優秀な君らなら赤子の手をひねるが如く容易く破壊してしまうだろう…だから今回?特別に??」
「特別に〜?」
「やっこさんの強化ローダー一機にハックを仕掛けてリミッターをフルオープンさせて激強状態にして放ちまーす!それを破壊した分隊は俺が良い飯を奢ってやろう、破壊し損ねた分隊には普通の飯を作ってやろう」
「…社長の飯だと…?」
飯を作ってやる
と言う言葉を耳に挟むと両分隊員達の目がギラリと変わる
良い飯を食べたい…
ミコトの飯を食べたい…
はたまたどっちも食べたい…
そんな事を頭に浮かべ葛藤をしている子達もちらほら
「だがぁ!俺が先に破壊した場合は俺の飯を食わせてやる」
「今回の報酬はそれでいいか?」
「YES!」
「社長!やっておしまい!」
「社長の飯をくわせろぉー!」
「HAHAHAHA!元気で大変よろしい!」
「では諸君!状況、愉快な遠足の始まりだ!出撃!」
「「応!」」
────────────────────────
PO゛N!目的地周辺です(200m圏内)
「あぁ〜…思ったより基地の規模せめぇな」
「ですねぇ、もう3haはあると思ったんですが…」
「まぁただの補給基地だからな、ガソリン貯蔵庫と火薬庫ぐらいがあればいいんだろうよ」
「だとしても外壁と言いますか、フェンスに有刺鉄線すらないのは流石に酷すぎません?」
「違ぇねぇな」
「んじゃ、とりあえずトールを4発ぶち込んだら各位突撃、自分が蒸し焼きにならないよう気をつけてな」
「言われなくても承知してますよ」
俺はスペスター5…まぁ通信兵である相模原リコから少し離れ、自分の持ち武器のひとつ
「トールアックス…やはりいいものだな…」
トールハンマー
普段はパワーローダーやゴリアテ、戦車に穴を開ける為に作ったパイルバンカーだったものだ
近距離でこんなクソでかい(170cm)物体を腕につけるんじゃ動けんだろうから計画は没
代わりに俺好みの使用にして、杭はもちろんミサイルも放とうと思えば放てるよう特殊な小型高性能ミサイルを開発して搭載できるようにしている
ちなみに、ガントレット型で腕の部分に水平2連の穴があり、そこに杭があればトールハンマーで、ミサイルがあればトールアックスと呼ぶことにしている
ガントレット単品ではトールとでも読んでたりする
「セーフティシステム稼働確認、安全弁解放、スラスター吸気口解放、観測器正確照準機能正常、後方確認よーし、スラスター点火」
ガントレットの指を動かすとスラスターが点火される
「再度後方確認よーし、目標ガソリン貯蔵庫」
指をトリガー引く形にする
「おねんねの時間だ」
指を引くモーションをすると両腕に着いている四本のミサイルが敵基地目掛けて飛び立つ
「推定ガソリン量はそんな無いらしいからなぁ、誘爆に期待はしない方がいいかもしれんな…」
「おつかれ」
「おう、状況は?」
「着弾して間もなく埋蔵されてたガソリン達に引火、火災発生」
「そしてトールアックス4発のうち1発が火薬庫にあたって誘爆」
「敵勢力混乱中により突撃がし易い…ってとこかな」
「火災状況は?」
「1haまるまる火の海ってところかな?」
「何故か航空機用燃料も混じってたらしくて結構長い間燃えるだろうね」
「敵残党数は?」
「数個分隊が火災発生時に分断、多分まともに連携取れてないんじゃない?それで、敵強化ローダーとルーウィス未だ健在」
「ただ、搭乗員が怪我でもしてるのか、それとも内部のシステムデータがイカれたのか、動きが少しぎこちなく感じるかな」
「パーフェクトだ」
「ん、このままにしとけばいずれ相手は全滅すると思うんだけど…?」
「本番はこれからだからな、主役は2個分隊だからな」
「まぁ俺も遊ぶが」
「へぇ〜ま、私も社長のご飯食べたいから社長も頑張ってよね〜」
「当たり前だ」
俺は無線機を口の前あたりに持つと一言
「総員前進」
その言葉で全員が雄叫びを上げながら突進して行った
「社長の飯を食わせろォォォ!」
「戦じゃぁぁぁぁぁ!」
「愛してるんだ君たちをはははっ!!!!」
「敵のパワーローダーを発見!」
「…元気だなぁ…」
しみじみと思う
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さて、俺も見てるだけじゃいかんな
そう思い前へ足を動かそうとするが瞬間に通信が飛んでくる
「…」
「〜♪〜!」
リコに反応はなし
ということは秘匿回線だ
少しリコから離れたところで交信を開始する
「誰だ?」
『クックック』
『貴方の元同僚…とでも』
この話し方といえば
「黒服?」
『クックック!正解です!お久しぶりですね』
「あぁ…久しぶりだな」
再度説明するが
コイツは黒服
キヴォトスに来てまだ間もない頃に色々と助けてくれたホシノを狙う
最後に会ったのもかなり前なんだが
急になぜ?
「それで、急にどうした?」
『これといって要件はないのですが…まぁ、貴方が元気かどうか気になりまして』
「そんなやつじゃなかっただろお前」
「んで?本当は?」
『クク!本当にそのつもりだったのですが、まあいいでしょう』
『これからカイザーPMC周辺の建物だとかを破壊するのでしょう?』
「一応はそのつもりだな」
『では、もしの場合でいいので、ビナーを見つけたら好きに戦闘をするか行動パターンの観測を頼めないでしょうか』
「ビナーって…アイツか?なんでまたあの砂鯨の…」
『最近何故だか動きが活発になりましてね、何かあるのでは無いかと思いまして』
『データがあればいいので本格的な戦闘であってもなくても構いません、どうです?』
『もし現れればで構いませんので』
「んー…まぁいいぜ?報酬は今度飲み誘うから全部奢れ」
『クク!交渉成立です』
『では頼みましたよ』
上機嫌な黒服の声が聞こえると少しして通信はプツリと消える
前を見るとパワーローダー一機を残し全員健在で立っている
「祭りの時間か」
そう思いリコに近づき耳打ちをする
「パワーローダーリミッター、セーフティリミッター全部切れ」
「あいよ〜」
リコがキーボードをカタカタと叩き少しすると向こうにいるパワーローダーの動きがいっきに加速し始める
「さぁ、パーティータイムだ」
俺はリコを尻目に走りの構えをする
「えっちょっ!こっから飛ぶの!?」
「そらそうだろ!色々頼んだぞー!」
「ここで飛んだら機材に砂がっ」
「行ってくるー!」
一気に走り出し加速すると思いっきり砂を踏み飛ぶ
およそ40メーター程飛んだだろうか
トール付けていた加速用ブースターで一気に進む
「あぁっ!砂がァァァァァ!」
リコの悲鳴が聞こえてきた
一体誰がリコを…
元々いた場所から200m飛び、ブースターを止めると拳を突き出しパワーローダー目掛けて自由落下を開始する
移動中に上昇修正していたので高度は90、ここから落ちれば確実に破壊できるだろう
「チャージ」
«パイルチャージ»
単語を放つと完走していたトールハンマーの杭の部分が後退していく
「さぁ諸君!花火はお好きかな?」
大きな声で言う
そして皆も言う
「大好きだ!」と
思わず笑みがこぼれるね
皆が好きなら答えよう
最大まで引いたパイルを敵の脳天目掛けて突き出す
そして時は来た
「っふん!」
パイル部分を脳天に当てると同時に思いっきり指を引く動作をする
するとパイル2本が脳天目掛けて前進する
パイルのパワー+自由落下のパワーを当てちまえば…
「ぶっ壊れるよなぁ!」
ジリジリと出していた火花が次第に大きくなっていき、着弾より2秒もしないで頭部が凹みそのまままた大きな火花を散らし大爆発を起こす
起こす前、速攻で俺は退散
「「たーまやー!」」
「ふぅ…状況終了…ってところか」
「総員撤収準備」
「しゃあ!社長の飯確定だァ!」
「社長のご飯に比べてそこら辺の飯屋はカスや」
「クワセロ」
各々任務終了に歓喜を表すが大体が俺の飯を食えることに対する喜びのように見える
んな美味いのか?
この光景を見て一言こぼれる
「なんだこれ、地獄か?」
装備の確認や使用した消耗品の確認等をして仮設HQへ帰投した
「それで?先生、なにか手伝うことはあるか?」
3個分隊と少しの子供達が話している様子を背景に俺は先生と通信をしていた
『もう終わったんですか!?』
「おう」
『アヤネからパワーローダーとか、ルーウィス?ってのが厄介だって聞いてたんですけど』
「俺とうちの子達なら速攻で終わらせられる簡単な仕事だったからな」
「それで?何をすればいい?」
『じゃあ…これから旧アビドス本校舎に対してゲヘナ、トリニティ、そしてアビドス』
『この3校で総力戦を仕掛けます』
「それに1枚噛めと」
『はい、できる限りで構いません、ゲヘナトリニティは既に周辺で散策や編成、市街地を襲っているカイザーPMCの制圧に乗りでています』
「そういうことなら、アビドスと合流して校舎を叩けと?」
『そういうことになりますね…どうか頼まれていただけませんか?』
「構わねぇよ、分隊2つをゲヘナトリニティの支援へ当てる、残っている1個分隊は引き続き市街地に残っている民間人の救助誘導を行う」
「アビドスへの支援は俺が引き受けよう」
『助かります、集合地点の座標は…』
「構わんよ、もう直行しようとしてるからな」
『え』
突然突拍子も無いことを言った自覚はある
先生もびっくりしているよだ
「合流するより直行して現地合流の方がいいだろう?」
『えっちょっ一人でやるんですか!?』
「?」
「当たり前だろ?」
『無茶です!敵の本拠地に単騎でとつげきするなんて!』
「先生よぉ…あんたちょっと俺のこと舐めてんだろ」
「あの木偶の坊どもに負けるつもりはねぇぞ?」
『だとしても…!』
「あ゛〜!うるせぇ!切るからな!」
『ミコトさっ!』
プツリと音を鳴らして通信が切れる
「そういうことだ、少し出かけてくる」
「あいよ、ご飯のこと忘れないでねぇ〜」
「おう、お前も本部と連絡取りながら動けよ」
「もちろんわかってるよ」
「じゃあな」
リコに挨拶を交えそのまま持ってきていたジープに乗り砂漠を駆け出す
「ステゴロでいいか」
片方の手は運転、もう片方は車載の武装解除装置に突っ込みトールを外している
片方が外し終えるとハンドルを握る手を交換しもう片方のトールも外す
「蒸れるんだよなぁアレ」
「クーラーでも内蔵してみるか…?」
次の改造が楽しみになりアクセルをベタ踏みして走り出す
「さぁ、もうひと仕事だ、気張っていこう」
────────────────────────
ミコトさんとの通信から十数分
私達は旧校舎を目指してアヤネ以外の4人とで車に乗りこみ砂漠を走っている
普段はアヤネが運転してくれていたけど、今日はシロコが運転してくれている
免許なくてごめんね…
現地でと言っていたので校舎側にいるはず
…無事だといいのだけれど…
「アヤネ、旧校舎の方って映像映せる?」
『そうですね…何故か強力なジャミングが掛かっているせいで映像撮れませんね…』
「そっか…」
「まぁ、アイツなら大丈夫でしょ」
「すこーし癪に障るけど、なんたってあのホシノ先輩より強いんでしょ?」
「なら平気よ!」
「私もそう思いますよ〜」
「両親に聞いてみたんですけど、かなりお強いという事でしたので!」
「ん、いつか倒す」
なんか変なの混じってなかった?
まぁそれは置いておいて
「だとしても1人で3個大隊を相手取るなんて…」
「ん、あの人なら大丈夫だと思う」
「だから今はとにかく旧校舎に行こう」
「…うん!そうだね!」
「待っててくださいよミコトさん…すぐ行きますから!」
そこからまた十何分ほど車を走らせると黒煙を数本上げている旧校舎が見えてくる
「っ…」
ミコトさんが心配になり車から飛び降り走る
「先生?」
「…ここからはあるて行こう、瓦礫があるせいで車は無理かも」
「そうだね…みんな、行こう」
「うん!」
「わかりました!」
歩いていくと激しい銃声と鉄が鉄に勢いよく当たったような音が聞こえてくる
少し足を早めて音の場所へ行くと
「…えぇ…」
セリカが困惑の声を漏らす
そこは地獄絵図だった
何百のオートマタ達が腕がもげ、足がもげ、死屍累々といった感じで山のように積み上がり気絶している
中には意識があるのか何かを呟きながらガタガタと震えているのもいる
「ミコトさーん!」
山を現在も作り続けている犯人に声をかけると反応しこちらを見る
「おっ!遅かったな!」
「ほぼほぼ終わっちまったぜ?」
「終わっちまったぜ?じゃないわよ!」
セリカも心配していたのかすごい剣幕で近寄りながら言う
「まぁまぁ、無傷なんですから〜とはいえ一人で無理はダメですよ?」
セリカを宥めながらも一言苦言を呈するノノミ
「でもよ、お前らは消耗品をあんま使わねぇほうがいいんだろ?なら俺がやった方がいいじゃねぇか」
「そういう問題じゃないんですよ…」
思わず頭を抱え言う
「貴方は仮にも私と同じヘイローのない人間なんですよ!?」
「それなのに貴方は防弾チョッキどころかシャツとスラックスだけって…」
「別に死なねぇからいいだろ」
「俺は無駄に頑丈なんだからよ」
「アンタねぇ…」
「もしもの事があるかもじゃないですか!」
口論のごとく激詰めしているとミコトさんの表情が一瞬変わり私の真後ろへ行く
そして両腕を胸の前でクロスするようにして片足を前に出し、もう片方を後ろへと出し衝撃に耐えるポーズをする
「一体どうし…」
「少し煙くなるぞ、先生」
「ん!」
煙くなるという言葉に反応したシロコが私の体をグイッと引く
それから数秒もしない間に1発の砲弾が飛んでくる
ガァン!と砲弾が鋼鉄の塊に当たったような音がすると同時にミコトさんの体が数cmほど後ろに下がる
そしてミコトさんから左奥が爆発する
生身で弾いたようだ
「…歳か?最近はデスクワークだけだったからな…」
ブツブツとミコトさんは呟きながらそこら辺にあった鉄パイプを手に持ちそれをやり投げのように投げる
数百m先にはクルセイダーが1台鎮座しており、再装填中なのか未だにこちらを見ながらその場にじっとしている
すると先程投げた槍がなんと装甲を貫通し弾薬庫に当たったのか爆発を引き起こす
「投擲スキルは衰えてねぇのか…じゃあただ単に体がなまっただけか」
「先生よぉ、歳ってのは怖ぇよなぁ?気付かぬ間に力が衰えてたりするんだからよ」
「今、年齢だとかそういうのより、私は貴方が怖いですよ?」
「え?なんで?」
「なんでって…ヘイローを持ってたとしても砲弾を弾くなんて想像できるはずないんですよ??」
「それはまぁ…ルミナクラスラボ驚異の技術力って事で頼む」
「????」
「ともあれ敵は大体ヤった、とっとと暁のアホ毛2号とアホ毛1号を回収しに行くぞ」
私もアビドスの子達もみんな困惑の言葉を漏らす中ミコトさんはどんどん前へ進んでいく
どうやったんだろうか…
「あんま深追いしようとしてくれるなよ?企業秘密なんでな」
…バレてたようだ
さて、戦車一台片付けたところだが…ちと訛ったか?まぁそんなことは別に良くって、今すべきことは2人の回収だ
ベースキャンプの奴らの中には腕のいい医療班のやつもいるからとりあえず回収しちまえばこっちのもんだ
そういう事なんで全員で目的地の旧校舎の地下室へと歩み始める
「…じゃあなんだ?アイツはユメの事を助けるから〜あと借金も減るから〜つって言って消えたって訳か?」
「ん、そう」
「1回ホシノ先輩には痛い目を見てもらったほうがいいと思う」
「同感だな」
「そこまでに至るまでに苦渋の決断があったはずなんだし、ホシノをあんまり責めてあげないで欲しいな…でも、流石に相談無しに行っちゃったってのは先生としても、大人としても頂けないね」
「…ちゃんとセンセイらしい事言ってんだな」
「…流石に失礼じゃないですか?」
「かもな」
話してたら目的地その1だ
ユメの居る牢屋だな
あいつのいる房…あった
アホ毛1号は鉄格子に背を向けて横になり丸くなっていて…
「ひん…ひん…」
なんか泣いてるな
「起きろ、来たぞ」
「ひん…ついにミコトさんの幻聴まで聞こえてきちゃったよ……私が騙されて捕まっちゃったからホシノちゃんにも迷惑かけて…本当に私は…」
「幻聴じゃねぇよ本物だアホ」
「…え?」
声をかけると起き上がりこちらを見てくる
「ミコト…さん?それに…みんな?先生も…」
「夢…?」
「夢じゃねぇよ」
「お前が攫われたって言うから来てやったんだ、感謝しろよ?」
「…わ…私のせいで…また迷惑かけちゃ…」
「別に迷惑だなんて思ってねぇからよ、落ち着け」
またひんひん泣きそうだったんで宥める
グニャッ
「は?」
「でも…」
「俺がかけていないと言ったらかけていない!それでいいだろ?」
「ほら、立てるか?」
1人房に近づき
鉄格子を自前の腕力でこじ開け中に入って行き肩を貸し立たせようとする
「何平然と鉄格子曲げてんのよ??」
セリカが信じられないみたいな顔をしながら言ってきやがる
「別にお前らもできない訳じゃないだろ」
「そうかもしれないけどっ!」
「んなこたぁ今はどうでもいい、誰か
「じゃあ私が…」
房の外にいるセリカが名乗りあげようとする
が、そこでユメが待ったをかける
「私も、ホシノちゃんの所に行きたいです…!」
「はぁ?大人しく医者に診てもらえよ」
「私が迷惑をかけたせいでこうなってるんです!だから、私の口からホシノちゃんに謝りたいんです!」
「…そうか、別にいいが体調が悪くなったら言えよ?」
「はい!」
パーティーにユメが加わった
ならば次やることは、すぐにアホ毛2号の元へ行くことだ
全員が牢屋から出て何もいない空間
そこが急に歪みひとつの人影が出てくる
「クックック…お迎えに上がりましたよ梔子ユメ…さん?」
キョロキョロと周囲を見渡す、何も無い牢屋、曲がった高強度の鉄格子
しばらく何かを考えているとなにか納得したかのように頷き
「なるほど、先客がいたのですね」
「おそらく…ミコトさんとアビドスの皆様、それにシャーレの先生と言ったところですかね…まぁいいでしょう」
ユメさんが解放されたのなら契約完遂ですからね
といい歪みに入り消えていった
───────────────────────
アビドス旧校舎地下の黒服の研究室
そこに私はいる
「ユメ先輩…無事かな…」
ユメ先輩…私の先輩で、優しくて、可愛いくて、少し抜けてて、それであって時々頼もしくって、大好きな人
そんな先輩が捕まったって黒服から聞いて、色々あってアイツと契約を結んで今ここにいる…契約じゃ、私の身柄を引き渡せばユメ先輩を解放してくれる…という契約だ
アイツは嘘をつかない
それっぽい言い回しをして来るけど、そこの点は信頼ができる
…それでも心配なものは心配だ
「会いたいなぁ…後輩達にも…何も言わずに消えちゃったし…きっと怒ってるよなぁ…」
一応ユメ先輩を助ける為に、出て行く旨の手紙を書いて置いておいたんだけど…怒られちゃうよなぁ…
「本当にごめんねぇ…」
なんだか急に寂しくなって来ちゃったなぁ…
「あいたいなぁ…」
寂しさで狂いそうになっていると
なんだか声が聞こえてくる
「みんな!ここだよ!」
「う゛ぅ゛〜!あかないですっ!」
「ノノミ先輩!頑張って!」
ザワザワ
可愛い後輩と先生の声が何故か聞こえてくる
「ついに幻聴まで聞こえてきちゃったなぁ…」
「俺がやる、どけ」
パァン!
「…え?」
私がしみじみしていると、突然目の前の両開きの扉がなにかが弾けるような音を鳴らし吹っ飛んだ
「よぉアホ毛2号」
扉のあった場所には一人の大柄の男の人と見慣れた影達が並んでいた
「私達に相談もせず消えるだなんて…」
「水臭いですよ☆」
「ん、歯ァ食いしばって」
「シロコステイ!」
『ホシノ先輩…帰ってきたらお仕置ですからね?』
「はは…みんな?」
思わず声を漏らすと先生が近づいてくる
「まだ1人いるよ」
と一言漏らす
もしかしてと思って入口の方を見ているとひとつの影が飛び込んでくる
私が大好きでみんなが好きで、誰にでも深い愛情を見せてくれる人
「みんな〜!待ってぇ〜!」
「ユメ…先輩?」
ぜぇぜぇと息を吸ったり吐いたりしているユメ先輩
少し落ち着いたのか1度大きく吸うと私の方へ近づいてきて膝をつき口を開く
「ホシノちゃん!」
「は、はい」
ユメ先輩の大きな声に少しびっくりして背筋を直してしまう
「ホシノちゃんはもっと自分の事を大切にして!」
「私の為にって、もちろん嬉しいけど…私がいっちばん嬉しいと思うのは、ホシノちゃんに他の後輩ちゃん達と一緒に居ることなんだからね!」
「だから、もし今回みたいなことがあったら先生やミコトさんに相談して欲しいの、もちろん私でもいいから」
先輩は「だから」と付け加え、私の事を抱きしめる
「せんぱっ!?」
「いい?ホシノちゃん」
「全部一人でやらなくてもいいんだよ」
「ホシノちゃんが私達を大切にしてくれてるのと同じで、私達もホシノちゃんが大切なの」
「だから、1人で全部塞ぎ込まないで相談して欲しいな」
「…はい」
「…ごめんなさい」
「うん、わかったならよろしい!」
先輩はぎゅーっと力を入れ頭を撫でてくれる
…なんだか、昔を思い出すなぁ
昔卒業する時に、寂しくなって一人で泣いてた時に
【確かに私はこの学校から居なくなるかもだけど、二度と会えなくなる訳じゃないんだよ?】
って諭されて
進学祝いにって盾を私にくれて…
私なんもできてないのに頼ってばっかりだなぁ…
「む」
そんな事を思っているとユメ先輩が体を少し離し
私の顔をじっくりと見る
「先輩…?」
「今ホシノちゃん自分の事頼りないって思ったでしょ」
「えっなんで…いや違くて…」
「ホシノちゃんは優しくて、人一倍仲間の事を大事にって頑張ってくれてる子なんだよ?頼りないわけないよ!」
「昔っから私はホシノちゃんに頼ってばっかだったんだし、頼れる子だったから頼れたんだよ…だからホシノちゃん」
「もっと自分に自信を持って欲しいな」
「…頑張ってみます」
「ふふ!じゃあみんなからも…」
先輩はそういうと私から離れ、入れ替わるように後輩達が私の目の前に来る
「ホシノ先輩…」
セリカちゃんが気づいたら拘束が解かれていた私の手を掴み私の体を引く
「うわっとっと…」
その勢いで立ち上がった私に後輩たちはどんどん迫ってくる
「どっどうしたのかなぁ?おじさんかわい子ちゃん立ちに囲まれて嬉しいけど…」
「「おかえりなさい!」」
「…え…?」
後輩達は私のことを抱きしめてそういう
「もう!ホシノ先輩ったら急に姿を消したと思ったらこんな所で泣いてたなんて!」
「ホシノ先輩の可愛いところを見れて私は大満足ですよ〜♤」
「ん、昔は私が心配掛けてたのに今じゃホシノ先輩が心配かけてる」
みんなが一言づつ私に言ってくれていると、少し離れたとこで飛んでアヤネちゃんのホログラムを投影していたドローンから声が聞こえてくる
『私も心配したんですからね?』
『本来なら私もホシノ先輩の事を抱きしめたかったんですからね!』
先生もミコトちゃんもなんだか微笑ましそうに見ている
「ふふ…はは…私って幸せ者だなぁ…みんな迷惑かけてごめんね…」
みんなの顔を見ているとなんだか待っているような表情だ
「これって…あのセリフを言わなきゃ行けないやつ?」
「ん!」
シロコちゃんが反応して肯定してくれる
「うん…なんだか恥ずかしいけど…」
「ただいま!」
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こうして終わったアビドスでの一件
あれからカイザー理事は左遷と降格という形でアビドスの地から消え本社側の免罪符になりそうだったが、うちの諜報から上がっていたカイザー本社とPMC並びにその他関係各所との黒ーい部分が露見したもんでスクープモノになり、株価も大暴落の一途を辿っている
スッキリしたもんだ
ちなみに俺はと言うと
「しゃちょー、クロノススクールからまたメール来てますよ〜」
「何件目だよ!?何度も断ってんだろうがっ!」
クロノスからの度重なるオファーに悩まれていた
新聞記事には
【「ルミナクラス」代表取締役社長アビドスを救う!?】
なんて大々的に書いてるもんだからクロノスのみならず他の局からもオファーが来る始末
変装でもしておくべきだったか?
「ミコトちゃーん!ドリンクのおかわりどこー!」
「ちょっと待ってろ!持ってくるから!」
ちなみに今日はアビドスでの一件で関係者に対する感謝として何故か俺個人の所有する敷地でBBQをやることになった
なお、調理係は俺、ユメ、ミサト、アビドス生徒とゲヘナ風紀委員数人とで百何人分の肉を焼いたり飲み物を出したりしている
地獄か?
「この1件が終わったら久々にのんびりしようとか思ってたのに…っ!」
頭を抱えながらブツブツと呪文を唱えるかのように独り言を喋っていると
背中から声が聞こえてくる
「ちょっといいかしら…?」
「肉は今焼いてるからもう少しま…て?」
振り向くとそこには立派な角と"ヘイロー"があり、視点を少し下に傾けるとそこにはモップかと思うほどの毛量を持つ白髪の少女が立っていた
「…風紀委員長?」
その少女はゲヘナ風紀委員会の長であり、圧倒的武力を持つこのキヴォトスの中でも片手に入るほどの実力者、空崎ヒナ
その人だった
なんだ?喧嘩でも売られるのか?
「…なんか用か?」
「ええっと…ご馳走になってるからお礼をと思って…」
…いい子か?
「迷惑だったかしら…だとしたらごめんなさい」
なんだか申し訳なさそうにしている
いい子だな(確信)
「別にそんな事はねぇよ、ちと考え事してたもんで気が張ってたんだ。すまねぇな」
「私の方こそ急にごめんなさい」
「でも、美味しかったから思わず…」
そういうと片手に持っている何も乗っていない紙皿を見る
「最近仕事詰めで味を感じにくなってたのだけれど…なんだか久しぶりに食べ物を美味しく感じれたわ、ありがとう」
その言葉に俺は思わず肉を返す動作を止める
こんな子供が?仕事詰めで?味を感じなくなってる?
「おい」
「?」
「なにかしら…」
「椅子持って来てやるからそこ座っとけ」
そういい俺は少し離れたとこに置いてあったパイプ椅子を取り広げて置く
「あんた疲れてんだろ?なら大人しくこういう時は休んどけ」
「????」
こいつわかってねぇな?
「今日、あんたはうちにBBQをしに来た子供だ」
「私…そんな子供って程の年齢じゃ…」
「いーや子供だ」
「子供は大人しく肉が焼けるのを座って待ってろ」
「…?」
「…貴方ほどの人が言うのなら、わかったわ」
ようやく納得?したのか大人しく座りバーベキューコンロの上の肉を眺め始めた
じゅう…じゅう…と肉が焼ける音と、香ばしい匂いが辺りに充満して行く
だんだんと時間が経っていく
するとぐぅ…と誰かの腹の音が鳴る
辺りを見回すと…というか、俺の近くにいるのは一人しかいないな
真後ろに居る委員長が顔を真っ赤にして腹を抑えていた
「えっと…今のは違くて…」
顔を赤くしながら言い訳をしようとしている姿がどうしても可愛くて声が出てくる
「はっはっは!いいんだいいんだ!子供なんてそんぐらい腹の音が鳴ってるぐらいがちょうどいいんだからよ!」
そういい焼けたばかりの肉を委員長の紙皿に盛る
「食べ盛りは食ってなんぼだ!たーんと食えよ!」
「…ありがとう」
俺は再び背を向け
再び肉を焼き始める
少しすると
「あち…」と小声で聞こえてきた
可愛いヤツめ
評価ヨロシク
ほんへとは別に日常話だったりだとかを書いてみよう思てます、ここに無いものでも感想に書いていただけると嬉しいです
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葛城親子のお散歩withキヴォトス
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スペスターや他の子達との日常ストーリー
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仕事に疲れて発狂するミコトの話
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ユメパイとミコトのデート話
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ミサトとお友達の話
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ミコト×学園陣営等の掛け合い
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もっと選択肢ないんかタコ
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本編かけやタコ
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誤字脱字多いんやタコ