Blue Archive Fam-made Gamebook ゲーム開発部と未完成のゲーム 作:瑠璃色ゲンソウ
直せるところは直したい。その気持ちは、四人とも同じだった。
モモイは感想の紙を引き寄せ、上から指でたどった。
モモイ「これも直せそうだし、こっちも……。せっかく見つけたのに、残すの嫌だよ」
ミドリ「私も、この印は直したい。場所が分かれば、そんなにかからないと思う」
ユズは修正画面を開いた。自分の担当にも、すぐ手を付けられそうなものがある。
アリス「では、直ったところからアリスが遊びます!」
モモイ「よし、どれからやる?」
四人は感想の紙をのぞき込んだ。自分に直せそうなところが、まだいくつもある。
感想の横へ担当の名前を書いていくと、紙はすぐ埋まった。ミドリは印、モモイは文章、ユズは操作。アリスは直ったところから試す役だ。
モモイ「よし、これなら全部いける!」
ユズ「う、うん。終わったら教えてね」
全員がすぐ作業を始めた。アリスの指摘はどれも具体的で、何を直せばいいかは分かっている。机の上では、少しずつ終わった印が増えていった。
アリス「ミドリ、見つけやすくなりました! さっきは通り過ぎてしまったのに!」
ミドリ「よかった。じゃあ、次の場所も同じ印にするね」
モモイ「こっちの文章もできたよ!」
ユズが両方を入れると、印と文字が重なった。ミドリは文字を少し横へ動かしてほしいと言い、モモイはそれだと説明する場所から離れてしまうと答えた。
二人とも、自分の担当だけを見た時には正しかった。合わせた時の配置を、先に決めていなかっただけだ。
アリス「えっと……両方あると、どちらから読めばいいか迷います」
ミドリ「うん、そうだよね。いま、少し減らす」
モモイも一行削った。直したばかりの文章を消すのは惜しかったが、アリスが困ったままでは意味がない。
別の場所では、ユズが短くした戻り道へ、ミドリの新しい矢印が向いていた。もう戻らなくていい場所だ。そこも直しているうちに、確認する時間が過ぎていく。
ユズ「最後、もう一回通したいんだけど……」
ミドリ「搬入の準備もあるね」
モモイ「私がすぐやる! 寄り道しなければ間に合う!」
最短の道なら遊べた。困っていた項目もいくつか減った。でも、寄り道した人や説明を読み直した人がどう感じるかまでは、もう確かめられなかった。
アリスは終わった印と、まだ空いている印を見比べた。
アリス「いっぱい直ったのに、まだ少し残っていますね……」
ユズ「うん。でも、教えてくれてありがとう。次に直すところも分かったから」
アリスはうなずき、紙を丁寧に揃えた。忘れないために持っていく。皆が頑張ったことと、全体を見直す余裕が足りなかったことは、どちらも今夜の結果だった。
片付ける前に、ミドリは直した画像へ日付を付けた。以前のものと取り違えたら、今夜の作業まで戻ってしまう。
ユズ「ゲームの方も、同じ日付にするね」
アリスは二つの名前を見比べてうなずいた。十分に確かめられなかったところはある。それでも、明日持っていくものは四人で揃えたかった。