Blue Archive Fam-made Gamebook ゲーム開発部と未完成のゲーム 作:瑠璃色ゲンソウ
TITLE:UNTITLED
PLAYER 1:発明家(名称未定)
PLAYER 2:ロボット(名称未定)
CORE:未確立
DESIGN:未着手
TEAM:未着手
部室の画面に、発明家とロボットのラフが並んだ。
モモイ「名前は?」
ミドリ「もう少し形が固まってから。絵が変わるかもしれないし」
アリスが二人の間を指した。
アリス「この二人、一緒に冒険するんですね! 完成したゲームで、早く遊びたいです!」
ユズは今日の成果をまとめる、本制作用のフォルダを作った。ここから、発表に出す一作へ仕上げていく。
部室の机に二枚のラフを並べると、モモイはすぐに小さい方を手に取った。
モモイ「この発明家、鞄から何でも出せるの?」
ミドリ「何でもは困る。とりあえず工具だけ」
アリス「回復アイテムも入れたいです! 冒険には必要ですから!」
ユズ「今回は、戦わないゲームでもいいかなって……」
アリス「そうでした! では、お弁当を持っていきましょう!」
モモイ「それは私も持っていきたい!」
ミドリは二人を見て笑った。何を持たせるか考えるだけで、まだ名前のない人物に少しずつ生活ができていく。実際にゲームで使う道具とは別に、描いておくと楽しいものもありそうだった。
ロボットの方は、指の数でも意見が分かれた。モモイは五本、ミドリは少なくした方が小さく表示しても見やすいと言う。アリスは両手を開き、何かを持つ真似をした。
アリス「細かいものは、発明家にお願いしていいと思います! こっちは大きなものを運ぶので!」
ユズ「うん。それなら、操作する時にも違いが分かりそう」
二人の得意なことだけを、ユズは紙の上へ書いた。細かい仕掛けを扱うこと。重いものを運ぶこと。増えそうになる能力は、いったん欄の外へ出す。
モモイ「ロボットは飛べない?」
ミドリ「飛べたら、穴を越える仕掛けがいらなくなるよ」
モモイ「じゃあ、すっごく低く飛ぶ!」
ミドリ「歩こうよ、そこは」
ユズは笑ってから、画面の二人を同じ床の上に並べて止めた。四角の代わりに、ミドリの仮絵を当ててある。清書は後でいい。
動きを止めると、二人の体格の違いがよく分かった。それでもモモイは自分の使いたい方を指し、アリスはもう一方を選んだ。すぐに交代したくなって、二人とも同じ絵を指す。
ミドリ「順番に遊べばいいでしょ。いまは作る方!」
ユズ「まず、ここまで保存するね」
新しいフォルダへ、取材のメモと仮絵を入れた。今日分かったことも、まだ答えが出ないことも一緒に置いておく。後から見返した時に、できたつもりで進まないように。
モモイは明日の予定を一行書き、隣へ二人分の丸を描いた。いよいよ、誰かに動かしてもらえるものへ変えていく。
ユズは取材のメモへ日付を入れた。ミドリが主人公二人の絵を揃え、アリスはなくさないようクリップを探す。モモイは余白に大きく続きと書いた。
ミドリ「何の続きか、あとで分かるようにしてよね」
モモイ「今日の続き! 明日の私なら分かる!」
ユズは笑って、次に試したいことも一行添えておいた。
アリス「待っている方は、何をしていればいいのでしょう?」
ミドリ「……そこ、まだ決まってないんだよね」
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