本名:レナ・コガサキ
年齢:22歳
所属:ロケット団・一般構成員
所属歴:3年目
立場:したっぱ。ただし新人ではなく、そろそろ中堅扱いされ始めている
目標:給料アップ。そして職員寮の相部屋から個室へ移ること
出身:カントー地方グレンタウン
備考
鮮やかな赤橙色のボブヘアに水色の瞳が特徴的な女性。顔立ちは少し悪そうというか、ニヤリと笑うといかにも「悪の組織の女したっぱ」らしい雰囲気が出る。
ただし実際の中身は、極端な悪人でも武闘派でもない。かなり現実的で生活感が強く、「危険を冒して出世するより給料が上がって部屋が広くなった方が嬉しい」というタイプ。
スタイルが良く見目も整っているためロケット団に入っていなければグラビアアイドルになっていたかもしれない。
性格は明るく、図太く、かなり庶民的。仕事中もよくぼやくが、任された仕事そのものはきちんとこなす。倉庫整理でも警備でも捕獲任務でも「面倒くさい」と口にしながら最後まで働くので、上司からすると妙に使いやすい人材である。
一方で野心はかなり低い。
「給料上がんないかなぁ」 「個室欲しい」 「休日増えないかな」 「食堂の限定メニュー明日も残ってないかな」
くらいになっている。
ただし能力が低いわけではない。むしろ三年間生き残っているだけあって、したっぱとしては結構優秀。
ロケット団員としては妙にまともだが、この性格のおかげで三年間大きな怪我もなく生き残っている。
捕獲任務、施設警備、物資運搬、倉庫整理、偵察、新人教育まで一通り経験しているため、専門家ではない代わりに大抵の仕事をそつなくこなせる万能型。派手なエースにはなれないが「とりあえずレナ入れとけば何とかなる」と思われ始めている。
本人はそれを知ると仕事が増えそうなので、あまり嬉しくない。
戦闘力だけなら「強めの一般団員」。
超一流トレーナーへ正面から挑めるほどではないが、一般トレーナーや普通の野生ポケモン相手なら十分戦える。
それより評価されているのは経験値。
異常事態が起きても慌てにくく、逃げ道、周囲の人数、手持ちポケモンの残り体力を自然に確認する癖がついている。
また三年間の雑用経験によって、本部施設のことに妙に詳しい。
倉庫のどこに傷薬があるか、どの廊下が近道か、どの自販機の商品が安いか、食堂の何曜日のメニューが当たりか、新人が迷子になりやすい場所はどこかまで把握している。
ある意味、冒険者ではなく職場人として完成しつつあるロケット団員。
弱点
朝に弱い。
財布管理が甘い。
限定商品に弱い。
ポケモンに甘い。
頼まれると結局仕事を引き受ける。
そして「ベテラン」「中堅」「先輩」と呼ばれることに地味なダメージを受ける。
本人の認識では未だに、
「私なんてまだ三年目だよ?」
なのだが、新人から見ると十分すぎるほど先輩である。
手持ちポケモン
チィ コラッタ♀
レナの最古参であり、一番付き合いの長い相棒。
ロケット団へ入る以前から一緒にいるポケモンで、レナとの意思疎通はかなり高度。簡単な指示なら言葉一つで理解し、戦闘だけでなく捜索や小物の回収までこなす。
レナから最も甘やかされている。
本人は、
「別に贔屓してないよ」
と言うが、明らかに贔屓している。
高級ポケモンフーズ、新商品のおやつ、健康診断などには躊躇なく金を使うため、レナの金欠原因の結構な割合を占める。
戦闘では素早さと小回りを生かした接近戦型。派手な火力はないものの、三年間実戦経験を積んでいるため、普通の野生コラッタとは比べものにならないほど戦い慣れている。
モク ドガース♂
のんびりした性格のドガース。
チィ同様ロケット団に入る前からの付き合い。
レナの周囲をふわふわ漂っていることが多く、本人以上に緊張感がない。ただし健康状態と育成状態はかなり良く、サカキ本人から状態の良さを褒められたことがある。
その一件以降、レナの中では密かな自慢。
「うちのモク、ボスに褒められたことあるからね」
と時々言う。
ただし肝心のモク本人は多分何も理解していない。
ズバット♀
三匹の中では一番新しい手持ち。
ロケット団から支給された個体だったが、現在では完全にレナの手持ちとして馴染んでいる。洞窟や暗所での索敵を担当することが多く、外勤では非常に頼りになる。
レナは最初こそ「支給ポケモン」という感覚だったが、一緒に暮らしているうちに普通に情が移り、今ではチィやモクと同じ扱いになっている。
同期 ジン
22歳。ロケット団所属3年目。レナとほぼ同時期に入団し、研修時代から付き合いが続いている男性団員。
これまで第1話からたびたびレナの隣にいた「同期の男団員」は基本的に彼。
レナとは恋愛的な関係ではなく、完全に気心の知れた同期仲間で、三年間一緒に働いた結果、互いの失敗談を大量に握っている。
性格はレナより少し冷静で、ツッコミ役になることが多い。
「お前それ経費で落ちると思ってんの?」 「限定って書いてあるだけで買うなよ」 「だから昨日のうちに準備しろって言っただろ」
などと言いながら、結局レナが困っている時には手を貸す。
レナが給料日前に金欠になっていると「貸そうか?」とは普通に言うし、任務で負傷すれば真っ先に傷薬を持ってくる。ただし本人は世話焼き扱いされると嫌がる。
レナとは仕事観もかなり近く、
「幹部になって世界征服!」
ではなく、
「給料分ちゃんと働いて、なるべく怪我しないで帰る」
という現実派。
ただしレナより金銭管理は上手い。給料日前でも普通に数千円残っているため、三十二円まで追い込まれたレナを本気で理解できなかった。
手持ちはアーボ♂の「ジャック」とコイル。
アーボは入団時からの相棒で、本人に似て少し冷めた性格。コイルは施設警備任務で扱っているうちに正式な手持ちになった個体で、電子機器の異常確認などでも活躍する。
戦闘ではレナと同程度。突出した強さはないが、三年間の実戦経験があり、二人で組むとかなり安定する。レナが前へ出てチィやモクで撹乱し、ジンがアーボの拘束やコイルの電撃で援護する形が得意。
入団当初の夢は「幹部になって専用車を貰う」。
現在の夢は、「賞与増えないかな」である。
レナとの定番のやり取りは、
「ジン、百円貸して」 「嫌だ」 「まだ理由言ってないじゃん」 「お前が百円借りる理由なんて九割食い物だろ」 「ポケモンのおやつ」 「残り一割だったか……」
みたいな感じ。
先輩 ミレイ
27歳。ロケット団所属7年目。
レナとジンが新人時代に面倒を見てもらった先輩で、現在も同じ区域で勤務している女性団員。
赤紫色の長い髪を後ろで雑にまとめており、制服の上から薄手のジャケットを羽織っていることが多い。勤務態度は一見かなり適当で、休憩時間になると誰よりも早く椅子へ座る。
しかし仕事の処理速度は非常に速く、トラブルが起こった時ほど頼りになるベテラン。
新人時代のレナからすると、
「なんかいつもダルそうなのに滅茶苦茶仕事できる人」
だった。
口調はのんびりしており
「はいはい、慌てない慌てない。倉庫が爆発したわけじゃないんだから」 「……爆発した?」 「じゃあ慌てようか」
くらいの温度感。
ロケット団の内部事情にもかなり詳しく、「誰に何を頼めば早いか」「どこの部署へ申請すると書類が止まるか」「どの幹部が細かいか」といった、マニュアルには載っていない職場知識を大量に持っている。
レナの新人時代にはよく、
「まず逃げ道確認しな。仕事で一番大事なのは帰ってくること」
と教えていた人物でもあり、現在のレナの撤退判断の早さはかなりミレイの影響を受けている。
だからレナが新人へ同じことを教えているのを見ると、
「ちゃんと先輩になったじゃん」
と笑う。
レナはそれを言われる度に、
「やめて、まだ若いから」
と抵抗する。
手持ちはゴルバット♀、ラッタ♂、ベトベター♂。
七年間現場にいるだけあって三匹ともかなり鍛えられており、一般団員の中では明確に強い部類。ただし本人は必要以上に戦わない。
特にゴルバットは偵察能力が非常に高く、暗所や建物内部での任務では班内でも頼りにされている。
出世には興味が薄く、以前一度だけ小隊長候補に名前が挙がったものの、
「責任増えるじゃん」
という理由で積極的には手を挙げなかった。
レナから見ると数年後の自分に一番近い人物であり、班長から見ると「能力はあるのに管理職になりたがらない困ったベテラン」。
ただし後輩はかなり可愛がる。
レナが本当に困っている場合には何も言わず助けるが、本人が自力で解決できそうならニヤニヤしながら見守る。
「先輩、助けてください!」 「まだいけるいける」 「捕獲ネット絡まってるんですけど!」 「新人の時も同じことやったよねぇ」 「昔話してないで助けて!」
という関係。
班長 クロダ
35歳。ロケット団所属12年目。
レナたちが所属する班の責任者。
短く刈った黒髪と鋭い目つきが特徴の男性で、黙って立っているとかなり怖い。新人からは最初「失敗したら消されそう」と思われがちだが、実際には極めて常識的な管理職。
無駄話には厳しい。
遅刻にも厳しい。
報告書の未提出にはもっと厳しい。
しかし無茶な任務を部下へ押し付けることは嫌いで、現場の安全をかなり重視している。
「命令だから死んでこい」ではなく、
「無理なら撤退しろ。撤退理由を報告書へ書け」
というタイプ。
レナが新人教育係に選ばれたのも彼の判断で、レナ本人が思っているより彼女を高く評価している。
評価している部分は戦闘力ではなく、
「仕事を選ばない」 「ポケモンを粗末にしない」 「危険な相手から撤退できる」 「必要な報告を忘れない」 「三年間大きな事故を起こしていない」
という点。
クロダにとって、派手な成果を一回出す団員より、毎日八十点を取り続ける団員の方が信用できる。
だからレナから、
「私なんかが新人教育でいいんですか?」
と聞かれた時も、本心では、
「お前みたいなのにやらせたいんだ」
と思っていた。
ただし絶対に本人にはそのまま言わない。
褒める時も、
「悪くない」 「その判断でいい」 「今回は問題なし」
くらい。
レナは三年間働いているため、すでにそれが最大級の褒め言葉だと理解している。
手持ちはマタドガス♂、アーボック♀、ゴルバット♂。
現場時代から育てている三匹で、班内では頭一つ抜けて強い。特にマタドガスとの付き合いが長く、クロダがまだ若いしたっぱだった頃からの相棒。
現在は管理業務が増えて自ら戦う機会は減ったが、古参団員からは、
「班長を怒らせてバトルする羽目になるくらいなら始末書書いた方がいい」
と言われている。
本人はその噂を聞いて「始末書はちゃんと書け」とだけ返したとか。