スパイダーマンになったが別にヒーローする気はないのでアメフトやったりハイスクール生活を漫喫しますが、MJとは絶対に付き合いません 作:ヘルメット助教授
ハリーが来訪した
外見は全く変わってないが顔色が悪くて目の下に隈があり、呼吸も浅いし、もうとにかく落ち着きがない
ハリーを部屋に通すとメイ叔母さんが2人分の暖かいココア持ってきてくれた
「ありがとうございます。叔母さん」
「久しぶりねハリー、ゆっくりしていって」
叔母さんが1階に降りたのを確認したハリーは俺と向き合うと、最初の言葉を慎重に選んでる様子
「とりあえず叔母さんのココアを飲もうや。一息入れるのは何にでも大事なことだぜ
チームの奴等はもう少ししたら来るからよ、そしたら街に繰り出して派手に遊ぼうぜ」
「うん…」
五月蠅い隣人は揃って留守なのか、部屋の内外は静かなもんだ
マグカップを傾け、無心になってココアを飲み干す
「ピーター、今の僕さ…その、いつもと何処か違って見えたりするかな?」
来たときよりはマシになったが、それでもハリーは落ち着かず
少し重苦しいな。音楽でも流そう
俺はハリーの質問に答える前に椅子から立ち上がり、幾つかのレコードの中からお気に入りのヤツを回した
バイオリンのソロから静かに始まり、デュエット、トリオ、カルテットと楽器が増えて曲に厚みと深みが増していき、曲の終わりに近づくにつれて次第にまたバイオリンのソロに戻り、優しく終わる
「これはクラシック…少し意外だね」
「激しいロックや楽しげなラップも良いが、なんかに打ちのめされた時は、立ち止まって落ち着ける曲を聴けば良い」
「うん、ありがとう。良い曲だ
ところでピーター、さっきの質問だけど君にはどう見えてる?
いつも通りの僕かい?」
俺はハリーに向き直り、口を開く
「違うね。いつもはもっと落ち着いた爽やか好青年だけど今日はなんだか、初めて万引した子供が直ぐに親に出くわした時みたいな、そんな顔をしてるよな」
「子供の万引って…外見とかは?」
「は?今日もイケメンだよ。嫌味かこの野郎?」
「そんな、そんなんじゃないんだっ」
「ハリー、俺はX-MENとかのテレパシストみたいに心は読めない。だから正直に言ってやる
お前の外見はまるで変わってない、昔からのお前そのものだ
その挙動不審以外はいつも通りの親友【ハリー・オズボーン】、だから俺はいつものピーター・パーカーとしているんじゃねぇか
高校で顔を合わせてる俺や、久しぶりに会う叔母さんだって外見の変化に気付いてない
親父さん、ノーマンさんだってそうじゃないのかよ?
あんまりしつこく聞くと、その服を全部脱がせて身体検査すっぞコノヤロー
それにもしもその外見が変わってても、実は変な能力に覚醒してましたって後で発覚しても、俺はお前の親友を辞めるつもりはねーぞ?分かったか?」
「うんっ」
泣きそうな顔をする親友に、どう察するのが正しいのか脳筋な俺には分からない
だから笑いに逃げる
「但し、例外もあるのは忘れてないよな?」
「分かってるよ。君との友情を壊したく無いからね
警告を受けた日からあの子には気を許してない」
「それで良い」
漸く笑顔が戻ったハリー。しかし俺は気になる事が幾つか存在するので周辺の警戒を密にする
部屋の中、下層、屋根裏から始まり、窓から上半身を乗り出して厳しい視線と感覚で探知を行う
空を見上げ、地球を周回する人工衛星にまでそれは広がった
確認できた中にはスターク社の人工衛星、ゴームズ関係の監視衛星、軍部の衛星、気象衛星、出所も分からないヤツを含めると無数に存在していたが、俺に危害や監視をするヤツは無いので安全は確保されたと言える
「あのよハリー、そこまで何か変わったかなアピールされると、逆に気にして欲しいのかなって気分になるし、違くても気にならない方がおかしいんだが」
「あ、うん。ゴメン…実は」
ハリーはゆっくりと確認するように話し始めた
内容はやはり新薬の影響で、楽に車を持ち上げる程のパワーと微かな音や痕跡を逃さない鋭角な感覚が備わった【超人】に目覚めてたということ
事の始まりは、改善されたサンプルの実験を疲弊しきったノーマンさん本人にやらせられないと、ハリーが独断で決行したからだとも話してくれた
原作ゴブリンのように心を乗っ取られるような事は皆無らしいが今はとにかく、溢れるパワーや慣れない感覚に戸惑いがMAXなだけだった
「へ~」
「いや、へ~って
普通じゃないでしょ?なんでそんなに落ち着いてられるの?車だよ?車を持ち上げるんだよ?この僕が
それに今まで聞いた事もない位に色んな音や色や匂いが頭になだれ込んできて、もうパンク寸前なんだけど?」
「ウン、スゴイネ
でもさ、別にそんなのお前だけじゃないし」
俺は外付け超人のアイアンマンや、それこそ血清で超人になったキャプテン・アメリカ、先天的だったり後天的だったりするX-MENのミュータントの話をしてやった
弓が得意なおじさん、ホークアイ
銃火器と暗殺が得意な普通人、パニッシャー
優れた頭脳と科学力で独裁国家を営む悪魔博士
日本のヒーローやヴィランなんてそんなの何人いたよ?
宇宙人、アスガルドやモジョーワールドなどの異世界人、並行世界の人間も追加すればもう、わんさかだ
「とりあえず今日はチームの皆と遊ぼ。そしたら揃ってノーマンさんに相談しようぜ
大丈夫、あの人は必ずハリーを守ってくれるさ
なんならアイアンマンみたいにオズコープ社の誇るスーパーヒーローとして素顔で活動するとか?
丁度、開発してるグライダーやそれ専用のスーツだってある。物事をプラスに考えればオズコープ社の存続と繁栄に繋がるんじゃね?」
「…素顔だとグライダーに乗った時や戦闘時に色々と支障が出る、マスクは必須だね」
「後は瓦礫や虫対策もな。なにせ夜中に自転車で走ってる時に高確率で顔面にブチ当たってくる甲虫の衝撃は、まさに弾丸みたいだしよ」
「はははは」
「お、やっと歯を見せて笑ったな
お前にはその笑顔が1番似合う
って、うおっ!?」
急に視界が暗転したと思ったら、爽やかな微笑みを浮かべたハリーは長い腕で俺を包み込みやがった
息苦しくて、顔を上に向ける
くっ、身長差が憎いぞイケメンめ
悪意の無い行動は俺の危機察知がスルーするらしく、スローモーションにならないのか
それとも、これもハリーの特殊能力だったりする?
「ふふふっ…いつもありがとう、ピーター
これからも僕らは親友だよ」
こちらこそ、ありがとよ
但し耳元でそのイケメンボイスはマジで勘弁してくれ
なんか腰と背中がゾワゾワしてくるんだよ!
「わかったら離せっ
他のヤツに見られたら誤解され、るから」
頭1つ大きいヤツを突き飛ばそうにも、さっきまで泣きそうだった親友を傷付けたくないし、このままだと
「なんか、色々とヤバい気がするんだよ!」
「へぇ、例えばぁ?」
第三者の声が扉の方向から聞こえ、俺はなんとか頭を回転させて確認すると血の気が引いた
いつからだ?いつから居た?フラッシュ
「なっ、なんで」
「ヒューッ!これは予想外だがまぁ気にしてないぜ
お前等は昔馴染みでお互いに思春期だし、フットボールはコンタクトスポーツだし、学校の女は跳ねっ返りばかりだしで仕方ないよなぁ
うんうん、仕方ない仕方ない
心配すんなよ、こう見えてフラッシュ様は口が堅いんだ。まぁお前が俺をリスペクトし続ける限りは、な?」
途轍もないドヤ顔を浮かべるフラッシュは今後が約束されたようなモノで、とことん勝ち誇ってやがる
「おい待て、フラッシュ」
「どうしたのピーター、あらあらあらあら」
これは不味い、メイ叔母さんまで来ちゃったよ
故人曰く、女性はゴシップが大好きである
メイ叔母さんも例に漏れず、満足するまで眺めると1つ頷いてフラッシュに声を掛けた
「下に戻りましょフラッシュ、今はお邪魔のようだし」
「そうですね叔母さん。オホホホ」
高笑いするフラッシュが居なくなり、漸く俺を解放したハリーだったが俺は自分の顔がメチャクチャ暑いことに気付き、その場で両膝を曲げて両掌で顔面を覆った
「大丈夫ピーター?耳まで赤いよ?
それに何で小さく蹲ってるの?」
誰のせいだよバカ野郎
「るせぇ、下に行ってろ。そんで2人にちゃんと1から説明しとけよ。誤解されたままだったら今日は俺いかないからな」
「それは困るね…分かった。何とか僕達の事を説明してみるから。呼んだら降りて来てね」
「早く行け」
ハリーが2人を追い掛けて階段を降りていくと、残りのチームメイトが来訪したようで玄関が一気に賑やかになるだ
最悪のタイミングでは無いが、ここはハリーに任せよう。嫌…ハリーが悪いから全部おしつけてしまおう
それが良い。とにかく今は顔の熱を下げる事を最優先にして…ん?
ぞくっ
俺は視線を感じた
ねっとりとした。とてもとても嫌な視線を
部屋の外?、いや家の外
これは…隣の家の部屋の中からだ
眼球だけ動かして其方の方向を見ると、居た
MJだ。三日月みたいに口をこれでもかと引き延ばしたヤツは、窓ガラスに両手とオデコも貼り付けて微動だにせずに俺を直視していた
なんなら瞬きもしてないと思う
執念めいたものを感じて怖い。凄く怖い
もし、視線を交わしちゃったら…ヤバいヤバい、体が勝手に窓の外を
「ピーター、終わったから降りて来てー」
ハリーの言葉が無ければ俺はヤツの眼を見てしまう所だった
分かった。と口に出したいけどあまりの恐怖に言葉が出ない俺は何とか歩を進め、変わらぬ視線を横から感じつつ部屋から出て、扉に背を預ける
膝が震えて立ってられない。こんな恐怖は初めてだ
「ピーター?早くー」
「早く遊びに行こーぜ!」
「今…いく」
ヨロヨロと階段を降り、バカ面したチームメイトと絡むハリーを見てから漸く気持ちに余裕が戻った
行こう行こうと玄関から外に出て行く面々、俺はハリーの袖を引っ張り問い詰める
「で?上手くいったのかよ?」
「ああ、皆わかってくれたよ
秘密のヒーローをするから僕の体は話してないけど、僕らの事はしっかりとね」
「そうか、それなら良かっ」
僕らの事。とは一体?
それと矢鱈、しっかりの所が強調されてましたが?
「親友として、だよな?変に誤解を招くような事は言ってないよな?」
悪戯っぽく微笑みを浮かべたハリーは何も言わずにチームメイトを追い掛けて行くと気付いた。背後からメイ叔母さんといつの間に帰ってたベン叔父からいつもより暖かい視線を向けられていた事に
「えっと、行ってきます。夕飯はいりませんので」
居ても立ってもいられず俺は飛び出すと、隣の家からの視線を背後に浴びつつチームメイトを追い掛けるのであった
ファーストフード店で昼食を済ませ、今後の予定を駄弁りながら相談した俺達は最寄りの雑貨屋で食料やらを買い漁り、それを両親が不在のメンバーの家にてドンチャン騒ぎをする流れとなった
歩いてると暇になったので、ハリーに新薬の粗筋を尋ねてみた
協力者ゴームズからは適当な謝罪文のみだったらしいが、俺の興味はそこじゃない
新薬の依頼主と使用目的だ。まぁ殆どを濁されたがどうも軍部の人間が関わってるとのことだが、中々に傲慢な奴らしい
開発の前倒しを頻繁に指示してくるわ、無理なら莫大な違約金を発生させるだのプレッシャーが凄かったと
またグライダーや専用スーツもその前倒し依頼に含まれてる
ふむ、超人化を目的とした薬を欲する尻の穴の小さい軍部の人間
まさか、ハルクに出てきた【ロス将軍】か?
それともヤツの関係者?
奴らならば普通にやりかねん。新薬の完成を急がせ、無理なら莫大な違約金を請求すると民間会社を脅すような奴は
国家権力を笠に強固な姿勢を貫く職業軍人
常に自と国が正しいと疑わず、国益のためなら国民や企業の犠牲はなんのその
国の為、己の益のために娘のボーイフレンドを悪用して怪物ハルクを生み出しておきながら、邪魔と判断すれば容赦せずにハルク=ブルース・バナーを国の所有物とみなし、モノ同然の扱いで世界規模で捕獲を企てる冷酷非道な人物
己の失敗でハルクを作り出した事を隠蔽する為、今は全精力を捧げてる状態なので実の娘の必死の懇願すらフルシカトだ
ハルク捕獲に失敗し続け、打開策の為に封印されてた超人血清で、化け物アボミネーションを作ってたのは忘れて無いぞ
いやいやいや、ちょっと待とう
そんな奴はこの世界に沢山いるじゃないか
ロス将軍とは別の軍関係者か
単純に名を騙ってるテロリストか
トニー・スタークに対抗するプライドが化け物な奴か
ちなみにキャプテン・アメリカのような超人が広く認知され、許されてるこの世界では原作X-MENのような人間VS善側ミュータントVS悪側ミュータントの泥沼抗争には発展してない
寧ろこの世界の超人やミュータントは表沙汰になってるので、多種多様な侵略者から国を守る存在に位置づけされており彼等は、中々に良い待遇を受けてるとのこと
素顔でヒーロー活動して賞賛を浴びて富を得るヤツもいれば、マスクを被って活動しつつ普段は一般人として生活するヤツもいる
個人でヒーローやるアイアンマンは前者、弁護士をこなしつつ夜には治安維持を行うデアデビルが後者か
他にも顔が割れてる者だと、軍に所属しているキャプテン・アメリカとかウォーマシン、ブラックウィドウやホークアイは表の部隊で動いており
X-MENのミュータント達が多く在籍する部隊は主に裏で動く。原作だと反対勢力の親玉だったマグニート、アイツはそんなミュータント部隊の司令官をやってるらしいよ
ちなみに参謀役と人材発掘と人事担当はプロフェッサーXね
人材発掘と言っても、この国では産まれた時に超人検査を強制的に受けなければいけないので、先天型や潜在型の奴はそこで国から管理される
ヒーローとして国に尽くす事は正義だ、正しい行いだと国が大々的にPRして、一般企業もヒーローを広告塔にして大金を稼ぐシステムが出来上がってるし
貧困層でもあっても無償で検査が受けられるので万が一、自分の子供が超人であれば後年、豊かな恩恵に預かれるとそれを狙って子供を大量に作り、超人でなければ処分や売却する毒親も存在するらしく、そこまでではないが社会問題になっている
俺やハリーみたいに事故や投薬で覚醒する奴は極めて稀だろう。しかし安全な超人血清が出来れば途轍もないビジネスになると思う銭ゲバは当然存在するからこそ、オズコープ社に超人化血清を作らせたのだろう
しかし超人になるのは勝手だが問題を起こしたりするのは勘弁だし、飽きたり、思ってた能力じゃなかったので普通人に戻ったりするのはまだまだ目処が立ってないらしいので、無闇な超人化は金ドブであろうに
ボンヤリした情報ばかりだが、何しろ表沙汰にならないんだ。ソッチの分野に長けてるミュータントでもいるのかね?
話が相当に逸れた。まさか…日本の悪の組織かな?
その可能性は低いか、基本的に連中はプライドのバケモンで本気になれば博士ごと誘拐するのがセオリーだし
へっ、考え出したらキリが無い
俺はごく一般的な高校生フットボーラー
ちょっと力が強くて壁に貼り付けて危険察知能力に優れただけの見た目が十代の普通人だ
あの卑怯女が血迷って俺を公表しなければ大丈夫
「うお、見ろよスゲー美女!しかも2人!
ほら彼処のカフェ!」
え?どこどこ???
複数の美女という殆どの男性が即反応するキラーワードに釣られて視線を向ければ、そこには確かに抜群にスタイルの良い美女が居て。他に【車椅子に腰掛けた剃髪の男性】が相席してた
2人の美女、褐色肌で白髪の美女と赤髪美女を侍らせながら男性はカフェを楽しんでる
ように見えるが俺は今、その3人にもの凄い既視感を覚えてしょうがない
だって車椅子の人。プロフェッサーXだもん
X-MENのチャールズ・エグゼビアその人だもん
褐色美女はストームで、そして赤髪はジーンだもん
「ピーター、どうしたの?」
何でも無いと返すとプロフェッサーXがいるカフェまではかなりの距離があるが、少し念じてみる
もしもしチャールズ・エグゼビアさん
初めまして、俺はピーター・パーカー。その辺の高校に通う普通の高校生です
もしかして此方の声が聞こえてますか?
返事はいらないので、聞こえてたら右手でピースサインを此方に…あ、聞こえてらっしゃるのね
幾つか質問をしてもよろしいですか?
良ければサムズアップ、無理なら腕を降ろして下さい
あ、結構です。では続けさせて頂きます
尋ねた事が正しいなら軽く頷いて、違うなら目を閉じて下さいね
ここに来たのはぶっちゃけ俺か、俺達の誰かの勧誘が目的ですか?
あ、そうですか
その相手とは俺ですか?それとも連れのヤツ?
違うと、ならば俺と連れの両方?
成る程、両方ですか
ちょっと連れに確認しますね
「ハリー、お前はスーパーヒーローのチームから勧誘を受けた場合、それに入る気持ちはある?」
「いきなりだね
う~ん、父さんや会社や高校のこともあるし、会社専属のヒーローとして働く事は僕の中で既に決定してる
父さんの説得が成れば会社を上げての一大プロジェクトに発展するし、忙しすぎてチームに入らないよ」
「そっか、サンキュー」
お待たせしました
ハッキリと断っときますが俺はフットボールでプロの世界の頂点を目指してて、連れのハリーは会社の専属ヒーローをやると心に決めている。だから俺達はチームには入らない
貴方は公正な人だと聞いてます。激務の合間にこうした地道な勧誘をされて、それでいて街や住民を守ってらっしゃるのは素直に頭が下がります
ただ、俺の気持ちはフットボールに有り、ヒーロー活動に関心がない。そんな奴をチームに加えるのは全てにおいてよろしくない
本当に申し訳ないですが、お断りさせて頂きます
ご足労ありがとうございます。俺達は行きますけど、これからも頑張って下さい
お体にお気を付けて
「皆、美女に鼻の下伸ばしてないで買い出しに行こう」
名残惜しそうにする連中を引き摺り、表通りから外れた古い雑貨屋になだれ込むのであった
陳列された棚を見てて、ふと思う
もしかしたら俺みたいに後天的に覚醒し、正体を隠して生活してるミュータントも不特定多数いても不思議じゃないと
ゼロでは無いだろうが、外見が明らかに人間と違えば登校すら難しいかもだぜ
X-MENだとサイクロプスは校則違反でもサングラス必須だし、ローグは地肌同士で触れあっただけで相手には致命傷だし、ビーストは薬で押さえ込まないと青い毛玉になるし、モーフやミスティークの完全変身系は僅かな油断が命取りになるし、ジュビリーはテンション次第で直ぐ機械をショートさせるし
気性の荒さで有名なウェポンX関係者のウルヴァリンやセイバートゥース、オメガレッドにデッドプールは論外。って言うかあいつらが大人しく学校に行くタマかね
有り得るとしたら…ガンビット?
アイスマンとかは、まぁ夏場ならモテモテだろう
宇宙忍者の弱火マッチ棒の能力者でイキリ小物ヤンキーことファイヤーボーイの認知度はあるので、自分で炎を出せないパイロとかは普通にいけそうだ。年齢とかは知らないけど
うん、そんなにいないのかな
「あっ、」
「おっと失礼。」
考え事をして酒棚を物色してたら不意に伸ばされた女性の手を掴んでしまい、互いに驚いた衝撃で棚から落ちる酒瓶を空中キャッチ、俺は直ぐに解放して女性に対し謝罪した
ありゃ、こりゃあ美人さんだ
ピチッとしたボディスーツなのでボリュームのある肉体が丸わかり、長い手脚、冷淡そうな整った顔立ちと金髪ポニテが眩しい
ただ、何処かで見覚えが…待て待て待て、ボディスーツ系の女性とかを思い出すのはヤバい気がする
ここはさっさと別れよう
「こちらを御所望ですか?さぁどうぞ」
「どうも…」
サッと彼女に酒を手渡し、俺はその場から素早く離れて死角から監視すると、彼女は会計を済ませて表に出るや止めてあったバカでかい高級車の運転席に乗り込んだ
マジックミラーなので後部座席は確認し辛いが、シルエットは分かる
うん、体はとてもデカい。どう見ても男だな
髪の毛とモミアゲはフサフサで、首の周りに特徴的なファーを巻いてるのも分かる
ボディスーツの金髪ポニテ美女を侍らせた高級車を乗り回す上記の特徴を持つ人物
あ、セイバートゥースだわ
原作X-MENの主人公格、ウルヴァリンの仇敵というか好敵手というか義兄弟というか元チームメイトだかのセイバートゥースだわ
アダマンチウム合金は入ってないけど怪力と牙と爪、ウルヴァリンと同等の超治癒能力、2㍍半の図体だがその動きは猫科のように俊敏かつダイナミック
ライオンや虎を彷彿させるワイルドな風貌で、その性格は執念深くて破壊と殺戮を好むバーサーカー
途轍もなく厄介なヴィランだが単純明快な能力とバトルスタイルもあり、実はウルヴァリン並に好きなキャラクターだ
となるとあの金髪美女はセイバートゥースの相棒だかで、多彩な銃火器を容赦なくブッ放すバーディーだったのか
あぶねぇあぶねぇ。不死身の猛獣セイバートゥースのお気に入りに近づいたら文字通りズタズタにされちまう所だったよ
「ねぇ」
そもそも高級車を乗り回すヤローが、こんな下町チックな雑貨屋で美人さんに酒を買わせるなっての
「ねぇ、そこの君」
「はい?」
オゥ、目の前にまたバーディー
つーか、いつの間に近くに来てた?
マジで気付かなかったぞ
「あ、さっきのお姉さん。どうしましたか?」
紳士スマイルで対応するが手が震える
いやだってさ、なんかね、店の入り口にさ
とんでもなくデカくて威圧感がヤバいオッサンが、葉巻を吹かしながら俺に視線を向けてやがってるのよ
「君さ、アタシのこと知ってるよね?」
「いえ、全く。」
「嘘。さっきから心の中でボスやアタシの名前を呼んでるのは聞こえるから」
俺は目を剥く
まさかのバーディーはテレパスの持ち主だった
てっきりセイバートゥースの運転手と身の回りの御世話(意味深)をこなすボディガードじゃなかったのか
どうする?考えてる事が読まれてるのを前提にした場合、あのセイバートゥースを刺激するのはマズすぎる
どうにか穏便に話をまとめたいが
「それが良いよ
アタシがボスを呼んだら、この小さな店は本日で閉店になるし、明日は貴方の葬式になる
でも安心して、アタシが知りたいのはどうして貴方が名前を知ってるのか、それだけよ」
なるほど、これは素直に話さないと待つのは死か
彼等からの勧誘を断った身だ、こうなった場合の対処も学ばないとだね
簡単に説明すると、俺が貴女を知ってるのはセイバートゥースが格好いいと思うからで、彼をよく調べれば貴女も知る流れだから
バーディー、デッドプールって知ってるかい?
あの支離滅裂な言動を繰り返す赤と黒のスーツを着込んだ狂人で、関わらない方が何倍もマシな変わり者の傭兵だよ
俺は彼と同じで頭が少し変なの
実はこの世界は外からの干渉がされてるのを俺は知ってるんだ。そして今この瞬間も創造主の意思で俺の考えが定められてることや、進められる何もかもが創造主の意思と気分、あとは読者アンケートによる意向で決められちゃってるのもさ
バーディーが俺に話かけたのも制作者の気分か、それは分からんけどまだ話は書き終わってないみたいだから、ただの暇つぶしか尺繋ぎか、あるいはバーディーが好みなのかも
もし興味があるなら是非その辺について深く語り合わない?バーディーみたいな美人さんなら大歓迎だわさ
「ストップ。もう充分よ
アタシは行くわ。次に街で会っても素通りするから安心して」
え~まだ誰にも話したことない真実だったのに、連れないなぁ
ねぇねぇバーディーちゃーん、実は君ってセイバートゥースに扱き使われ続けた後に何故か付き合って直ぐに死んじゃうだけのキャラの薄い存在なんだけどさ、それはあまりに勿体ないと思うよね。なので再就職を考えてるなら俺のマネージャーにならない?スーパーボウルを目指す俺には君くらいに特別な美女さんなら大歓迎さ
「お待たせしました、ボス」
脳内でデップーのように話しまくるとバーディーは我関せずの姿勢を取り、待たせていたセイバートゥースの所へ戻っていった
セイバートゥースはギロリと肉食獣の眼光を向けるが、俺を取るに足らない存在だと感じたのか鼻で笑って高級車に乗り込み、バーディーの運転で車は去って行った
物陰からバーディーを見て鼻の下を伸ばしてた奴等を回収、移動した俺達は夜までドンチャン騒ぎした
すっかり持ち直したハリーに連れられ、俺はノーマンさんが待つオズボーン邸へと向かう
ノーマンさんに自身の能力を説明したハリーは、自分は会社専属ヒーローとして会社のため、世のため、人のため、そしてノーマンさんの為に尽くしたいとハッキリ伝えた
「ハリー、お前の決心が揺るがないのは母さんに似たからな。もはや私が何を言っても譲らないのだろう
だからこそ、この言葉を送る
【大いなる力には、大いなる責任が伴う】
今のはピーターの叔父さんと飲んだ時に私が例の新薬に行き詰まり、会社を畳もうか悩んでると話した時に彼がそう諭してくれたんだ
お前が改良薬の影響でこうなったからにはこれからは親子二人、会社一丸となってお前を全力でサポートしよう」
言って2人は熱い抱擁をした
俺は完全に蚊帳の外の要らない子だから、親子水入らずの場を濁すのは良くないと廊下で待機した
「ピーター、お待たせ」
少し目元が赤くなったハリーが出てきて、それにノーマンさんも続く
「ハリーから聞いた。能力を話したのはピーターだけだと
君にはフットボールがあるのは知ってる、だから無理難題は頼まない
高校や大学の在学中にハリーが出動時の対応は学校側を前もって説得しておく、君は何もしなくて良い
息子の安全と人生の為に秘密裏にしてもらう事を条件に、会社から多大な融資をして黙らせてやるさ」
「ノーマンさん、ありがとうございます
俺にまで気を遣って頂いて感謝です」
「気にするな。これからもハリーを頼んだぞ
但し…」
「はい?」
「同性愛はいかんぞ。非生産的だ
ハリーに相応しい女性を見つけるのは片親である私の役目、なにより孫の顔を見るまでには死ねん
そこだけは譲らんから、ハリーとの関係は諦めろ」
なんだこれ、どういうこと?
いきなりノーマンさんが親バカ発動させて、俺とハリーの関係が同性愛レベルだから非生産的な行動は諦めろって?んん~?
「し…親友…」
「そこは認めよう。だが繰り返すが同性愛はいかん」
「はい。勿論です」
俺はノーマンさんに答えつつハリーを細目で睨んだが元凶?は、にこやかな表情を浮かべているだけ
しかし息子が超人に目覚めて自分と会社の為に粉骨砕身すると覚悟を決めた程度で、ノーマンさんの変わり様は違和感が……いやハリーは一人息子だし、イケメンだし、父親大好きだし、自己犠牲の塊だから仕方ないのか?
もしかして俺もなんか家でハリーにハグをされた時…なんか変になって、気が付けば長いことハリーの側に居た
まぁ少し離れると直ったみたいだけど、やはりこれはハリーの能力だったりするか?
ハグをした相手を一時的に依存させる能力。的な
そんな全世界のスケコマシが泣いて悔しがる能力を、清廉潔白なハリーが悪用するとは微塵も思えんが、場合によるな
そう、非常に不味い
あのMJみたいなゴリラ女とハリーが間違ってハグをしたら激烈にウザったい事にしかならん
「あのノーマンさん、1つ相談したいことが」
「言いたまえ」
「もしかしたらハリーとハグをすると……」
言い終わるやノーマンさんは顔を真っ赤にしてハリーに詰め寄り、誰彼構わずにハグをする事を厳禁にした
「心配しないでよ、僕はその気が無い人と距離を置くのは知ってるでしょ?」
「いや、それでも心配だ!お前は優しいからな
だからピーター、君に頼みがある。ハリーがモテなくなる為に伝授して欲しい。君のそのダサさを」
「ダサ…え?」
「大丈夫、それも君の魅力だ」
「まずは髪型、服装、伊達眼鏡も必要になるな
あ~、学校側に問い詰めて素行の悪いメスガキを徹底的にピックアップさせて」
忙しい忙しいとブツブツ言いながらノーマンさんは行ってしまった
なんかコーディネーターも自分でやる気なら、俺のダサさを指摘しなくても良かったのでは?
あ、ついでに
「ノーマンさん!俺の家の隣に住んでる女生徒は特に危険人物なのでまずはそこから始めるのがよろしいかと!」
俺の密告に、情報提供を感謝する!とノーマンさんは今度こそ足早に去って行った
これで良い、資本主義国家で金持ちを敵に回すと恐ろしいからな。家庭環境の酷さはあるが同情はしない。アイツは同調圧力で世の中を乗り切ってきたゲス女だし
「じゃあ帰るわ。また学校でな」
「ピーターこれを渡しておくよ」
玄関外で手渡されたのは片耳イヤホンのようなモノで、映画でキャプテンやらが使ってた無線機みたいなヤツ。と言えば分かると思う
「ほ~ん、これをどうしろと?」
「君を巻き込んですまないと思う。しかし備えあれば憂い無しだよ」
「俺はヒーローやる気持ちは無いけど?」
「知ってるよ?僕は君のことが心配だからさ」
受け取らないという選択肢は無いらしい
諦めて無線機を受け取り、ポケットに捻じ込むと帰路につく
富裕層街のオズボーン邸からは距離がある。昔のダウンタウンであるヘルズキッチンがあったりするが、まぁ明るい所を歩けば夜でも比較的安全だ
しかし路地裏はDQNとジャンキーの溜まり場になっていて、地元民でも迂闊に踏み込まない魔窟である
まぁ最近はヘルズキッチンを拠点にしてる夜勤型のヒーロー、デアデビルの活躍で前よりマシになったらしいので
「おっ、デアデビル!」
ひょいと路地裏を見れば今まさに、赤いスーツを纏って多才な格闘技とステッキ技を使うヒーローが多数の悪党相手に無双をしている最中だった
幼少期に特殊な液体を目に浴びた少年マットは盲目となったが、聴力と空間認識能力が超人化。慣れない感覚に苦しむ息子を勇気付ける為に金貸しの回収屋からボクサーとして復帰した父親だったが、悪党からの八百長を断った事で殺された
以来、マットは昼は凄腕の弁護士として正義を執行し、夜は悪党を罰するデアデビルとなり頑張ってる
吹っ飛ばされた悪党が静かにナイフを抜いて立ち上がり、背後から不意を突いても無駄だ
デアデビルは直前にステッキをフック状にしてナイフを引っ掛け、悪党の手首を捻って腕を極めると片膝を関節蹴りで破壊。ついでにナイフを蹴り上げて壁の上に飛ばすとそのまま無力化した
う~ん。流石は本物のヒーロー
動きに無駄がないぜ
終わったようなので俺は拍手をし、彼を労う
「いつもありがとう!
そいつらは俺が警察に通報しとくから後は任せろ」
目元が覆われた赤い覆面が振り向き、少しだけ微笑むと彼はステッキからワイヤーフックを上空に飛ばし、三角飛びみたいに壁を昇り、また闇夜に消えて行った
スタイリッシュかつ爽やかだねぇ
聴力と空間認識能力以外は普通の人だし、ステッキ捌きは努力の賜物。父親とのエピソードや昼夜問わずに奔走する姿から、俺の中でデアデビルの好感度は高い
さてと…
「おら、クソ外道。動くんじゃねぇよ」
俺は身バレ防止の為に羽織ってた上着で即席の覆面を造り、悪党を丸裸にするとソイツらの衣類でギッチギッチに縛り上げる
たまに反抗する奴もいたが、1㌧を楽に超える俺の握力の前には無力である
後頭部を掴んだまま地面に押し付け、頭蓋骨にヒビが入る音を存分に聞かせてやったら降参したようで、大人しく縛られてくれた
すると被害者と思われる若い女性(娼婦)が隠れてたので警察の到着まで付き添うと、彼女は警察から参考人として事情聴取を受ける立場にあるのでパトカーに乗って行く
俺?デアデビルにやられたヤツを縛るだけの簡単なお仕事をしただけですので、その場で簡単な聴取を受けてオサラバですわ
あばよ悪党ども。俺がパニッシャーやヴェノムじゃなくて良かったな
次の登校日、隣に生息するゴリラ女は何故かクラスに現れなかった
登校する姿は見た奴がいるらしく、来てはいるがクラスには合流してはいない
常にグループの中心でふんぞり返り、誰にでもマウントを取らないと呼吸が出来ないようなMJなので、これは妙だ。これは問題が露見して呼び出しコースか?
まぁアレは来ない方が学年全部で喜ばれるタイプだし、これは有難いね
「アイラです。前の学校ではフットボール専属チアをしてました!
この学校でも続けますので、よろしくね!」
「ヒューッ!」
代わりに転校生として、アイラが仲間の1年生チアをたくさん引き連れて現れた
アイラは先日、他校との練習試合で相手のチアをやっており、試合終了後に俺達の高校に転校宣言をしていたが、叶ったようでなによりだ
知ってたがチア軍団はアイラを始め粒揃いの美女ばかりだったので、チアのコスでなくとも既にクラスの男子生徒の殆ど(俺とハリー以外)がハートを鷲掴みにされている
「あ、ピーター!また会えて凄く嬉しいよ!
みんなで応援するから、試合がんばってね♪」
「応。まあ見とけって
レギュラーシーズンだけなんてケチなこと言わねぇ、バッドブラックはお前らを州王者戦に連れてってやんよ」
アメリカの高校フットボールの公式戦は、州や地域によって異なるが、レギュラーシーズン(公式戦)通常は約9〜10試合から行われ、その後に成績上位チームが地区・州ごとにプレイオフ(トーナメント戦)が開催される
残念ながらこの世界のアメリカでも全国大会(全米王者決定戦)は存在せず
各州の州王者(ステート・チャンピオン)を決める試合がシーズンの最終戦となる
尚、公式戦の開催は秋から冬にかけて行われ、基本的に金曜の夜に試合が開催される。アメフトは国民から特に愛されており、高校の公式試合であっても地元民の応援で相当に盛り上がる事で有名だ
ウチは昔からヘボだったので人気は全く無かったが、その辺も良くなるさ
美人転校生アイラと別嬪チアリーダーズは、目出度くバッドブラック専属のチアリーダーとなった
彼女達のファンクラブは1日で出来上がったらしく、熱心な彼等が厳重に護衛しつつアイラ達は輝く汗を流す
だがクラブ活動もしないDQNの3年や2年が、美人チアにもてはやされているバッドブラックを妬み。下卑た笑顔を浮かべてグランドを占拠する事件が発生した
「おい歳だけ重ねて人生なめる事に特化しただけのクソ邪魔な粗大ゴミ野郎共。テメーらはアレだろ?チアリーダーからキャーキャー言われる俺達が羨ましいだけなんだろ?そんであわよくばここに留まった上で彼女らと知り合ってパコりたい。その程度の浅知恵で毎日シコシコして生きる、チ○コから生えてる猿みたいなナマモノなんだろ?」
整えられた芝生に寝転がるゴミの山を見て、俺の邪口は最初からフルスロットルである
「なんだとぉ!?」
「おいおい怒るなよ。ボウフラにも劣るナイスな面が台無しだぜぇ~」
上背と無駄なプライドだけは高い奴等が俺の口撃に瞬間湯沸かし器となり突っかかってくるが、俺は1番身体がデカい野郎を投げ飛ばす
「ありがてぇ、その身体でチームの役になろってか?
おーーい!ここに転がってる生肉サンドバッグ共が練習前の準備運動をさせてくれるってよぉ!」
「おっ、マジで?」
「やるべやるべ」
ガチムチのオフェンスとディフェンスのラインメンバーが笑顔で召喚された
哀れなDQN(笑)は鈍重な脚で逃げようにもタックルで潰されて引き摺り戻され、泣いても喚いても叫んでも漏らしても繰り返しタックルの練習台になってくれる
寝てれば助かると思ったのか、気絶したフリをする奴もいたが遠慮無く踏まれるだけだ
「おーい、いつまでも遊んでるな!練習するぞぉ!」
「うーーす」
レックスの掛け声にチームメイトが離れた後、そこに残ってたのは何だったか俺も忘れてしまったよ、気付いたら帰ってたし~全校生徒の前で漏らしてたし~次の日から学校に来てないし~
「ピーター、話があります
今から医務室に来るように」
卑怯女のDr.リクチルが練習後に現れて嫌がる俺を医務室に連行した
エロそうな尻、じゃなくて偉そうな身体しやがって
すれ違う男子や教員が鼻の下伸ばしまくってら
「検査の結果を…何をしてるのですか?」
俺は医務室に入ると内鍵を掛け、部外者が居ないか盗聴器と隠しカメラを置いてないかなど念入りにチェックする
スパイダーセンスを全開にし、僅かな電磁波も逃がさない
「信用ありませんね」
「当然だろうが、卑怯女め」
「へぇ~天井に楽々と張り付けるのですか、しかも片手で上下逆さまになれる。これは指先まで検査をしないといけませんね
あ、良かったら隅に溜まってる蜘蛛の巣を掃除してくれますか?とても届かないの」
「ほらよ……満足か?」
「ありがとう」
妖しい物は無かったので俺は床に降り立てば、天井に張り付いてた俺の指先をマッドな医学者は目を輝かせて観察し始めた
「全指の腹にビッシリと細かい毛が生えてる、でもそれだけで1人の体重を支えられる訳がないわ。どうやら貴方の筋肉にも秘密がありそうね」
「DNAの結果は?」
「良いわ。そちらから話しましょう
まずピーター、貴方は本当に人間なの?いえ、人間と何かのDNAが混ざり、人間本来が持つDNAに何かを強引に上書きされた形跡があるから、人間らしき存在というのが正しいわね
なにせ採取した爪の強度は桁違いで計算上は合金レベルの堅さと充分な柔軟性を持ってるし、唾液には様々な防耐を持った新種の細胞やらがわんさか居て中には癌細胞まで食い散らかすのが存在するし、血液なんてもう…云々」
「うるせぇぞオタク女
その口に練習後のチ○コ捻じ込んで黙らすぞ」
「あら、だとしたら話は早いわ。これに貴方のを出してちょうだい」
言った卑怯女は密閉型の紙コップ、そしてポルノ雑誌を手渡してきた
「これは、まさか…」
「そう、次は貴方の精子も調べたいと思ってたの」
「拒否権は?」
「勿論あるわ。でも先ほどの検査結果を聞いてた様子から推測すると、貴方自身がどんな事になってたか知らなかったんじゃなくて?
いずれは結婚して、子供を作るときに必要な情報が無料で入るのは有益では?
他の検査だと、筋肉や指先を隅々で検査するにはここだと設備不足だし、それ以上に貴方を拘束し続けるのは危険だから
どうする?」
「ソレを寄越せ」
ポルノ雑誌と容器を奪うと、俺はパーテーションで仕切られた個室?に入り、そこで致そうとした
だが偉大なる我が息子は乗る気になれないらしく、激しくストライキを続けるのであった
あ~、駄目だこれ。このポルノ雑誌は好みじゃないし、利用される感があるからデカくなりもしねぇ
「おい、家でやってくるのは?」
「鮮度が命なのよ、そういうのは」
「しゃーねーな。おい卑怯女」
俺は結局、寝台で女医スタイルの尻デカ女に手伝ってもらう流れにした
ゴム手袋をしたままで口も下も無し、ひたすら手で扱かれるただけだ
しかし暇だった俺は卑怯女の尻を堪能、感覚センスを鋭くさせて着衣の上から5回は絶頂させてやった
頬が赤くなって腰砕けになった女を見て、軽く勝ち誇ってやるとプライドが傷付いたらしく女は激しく上下運動をするが、残念ながら俺は絶頂すらコントロールできるみたいなので、それはマッサージに過ぎない
弱音を吐かず、眼光だけで早く出せと圧を掛けてくるがそれは逆効果だよ
「ほい、お疲れさん。結果が出たら教えな」
卑怯女が20回目ほど絶頂したのを確認すると、俺はコントロールを解除してさっさと吐精
酷いアヘ顔のがに股で痙攣する美人女医を目に焼き付け、帰宅が楽しみになった俺であった
誤字報告と感想、アンケートへの解答ありがとうございます。
ハリーには秘密のヒーローとして頑張ってもらう事になりました。身体能力は超人。親愛の心を持ってハグをすると相手を短時間だけ依存させる力があります(予定)
ピーターの立ち位置はヒーローはしないけど、解ってる市民のスタイルで行こうと思います
後処理係とか応援要員ですかね。尚その戦闘力
デアデビル、個人的にはとても好き
喋るMJのゴリラ女はそろそろ退場です。まぁヴィランとして復活させるかもですが
蛇のミュータントみたいに変化して、相手と視線が合うと強烈なデバフを授けるみたいな
タグにR-18を追加しましたが、エロは苦手なのでそんなガッツリやりません
感想を頂けますと筆にブーストが掛かりますので、よろしくお願いします
ありがとうございました