〜虚弱田中に転生〜『原作知識チートがチートじゃない世界で【恐ろしすぎる大魔王・蝉原勇吾】と相対する話』   作:楓舞星

81 / 81
74話:最終回〜そして二度目のトラック転生〜

 

 心臓に杭が刺さったかのような状態である。死にかけだ。

 でも、これで全てが解決した...蝉原の脅威も、私たちを囲む宿命も...

 

 私はゴフッと血を吐きながらセンと合体を解除する。そうすると、無傷のセンが私に駆け寄ってくる。

 

「おい!ムラハネ!大丈夫かっ!」

 

 私はなんとかサムズアップしてみせるが、限界は近いであろう。

 

 だが、これで全てが終わったと思うとなんだが、晴々とした気分になる。だってそうだろう?学生時代からの目的を達成出来たのだから。  

 

 今後の展望としては、センが死ぬまで異世界に行くことはないだろう。だが、ラムドに呼び出されるという『運命』は変わっていない為、多分、普通にセンのコアオーラとラムドがくっつきそこで活躍することになる。原初の世界では、本編蝉原が色々手を打ってくれるだろうから、原作のストーリーはそのまま続くはず。

 

 ......田中家という異物はこの世からシグレ以外いなくなり、センという英雄のみが残った。確かに、蝉原の無茶により世界人口は40億人をきりかける事態となったが、それでも、皆は健気に生きている。

 

 300人委員会も壊滅しているとはいえ、類似組織はまた出来ることだろう。

 

 だから、大丈夫だ。

 

 私の『タイジするシガナイ運命』の能力は、基本的にも『運命』に強くなったり、運命属性相手に強くなったり、目の前の物事が『運命』かどうかを見分けることが出来る...だが、本質は『運命を破壊する力』を『代償を払って』得ることが出来る能力。端的にいえばそれまでの能力だ。だが、それのおかげで3000vs800という差を覆すことができた。

 

 暴露のアリア・ギアスも積みに積んだ。それがなかったら、負けていた可能性もある。

 

 良かった...本当に...

 

「トウシ...ようやく、私も向こうに行くからね」

 

 虚数アルファのここがどういう魂魄処理機構を通っていくのかは定かではないが、私の場合だ。まともなリサイクルはされないだろう。転生などはもうしない。

 

 そんなことを考えていると...

 

「た、頼む...し、死なないでくれ」

 

 センが私にせがんできた。なんでだろう?

 

「なん...で?」

 

「も、もう一度合体するぞ!それで傷を治して、話はそれからだ!」

 

「シグレ姉さんもトウシも...ゴンズおじさんも殺された...もう、この世界にほとんど未練はない。それに、これは私の能力の代償だから...」

 

 蝉原が爆発するという運命を打破する代わりに死亡する...その程度しか、私には出来ることはなかった。

 

 もういい。私がそういうと、センは黙った。

 

 私は死ぬんだろうなと、どくどく溢れる血を見ていた時だった。その血がだんだんと、私を囲んで魔法陣の形になっていく。

 

 なんだろうと思い、『形見』であるウェスタを召喚すると...

 

 ピカピカとウェスタは光っていた。そして、

 「キュイイイィィ!!!」と声をあげる。

 

 何が始まるんだと思った時だった。視界が光に染まった...それは転移の光景と同じだった。気づいたとき、私は、道路の交差点におり...

 

 

 

 

 

 

 彼、センエースが私の状態を見てか一瞬動揺した顔になった。

 

 み つ け た。

 

 そう思った。

 

『最愛なる奔放なるモノへ』。発動。

 

 目の前にはセンと私が重なるように直線上にトラックは線を轢いてーーー

 

 ーーー2度目の、トラック転生をすることになった。

 

 

 

 




ご愛読ありがとうございました!最終回まで無事にやって来れてよかったです。正式続編はまだ続いているので、どうかよければどうぞ!(╹◡╹)https://syosetu.org/novel/427417/

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
点
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

『原作知識チート』と『異能力チート』で意図せず原作主人公の相棒になってしまう話(作者:楓舞星)(原作:センエース〜舞い散る閃光の無限神生〜)

トラックに飛ばされた私は鬱蒼とした森で目を覚ました。


総合評価:8/評価:-.--/連載:17話/更新日時:2026年10月04日(日) 08:39 小説情報

俺の終わってるハズレスキル『名字が田中になる』が、ダンジョン配信で不本意にバズってる。(作者:閃幽零)(オリジナル:ファンタジー/冒険・バトル)

俺の名は砦トウシ。半年前、俺たちはクラス転移に巻き込まれた。▼皆が女神から授かったのは、どれもとんでもないチートスキル。▼対して、俺が得たスキルは――『名字が田中になる』(効果:スキル使用中、近くに田中姓の人間がいると、『同じ苗字の人がいる!』とちょっと嬉しくなって、少しだけ元気を分けてもらえる)▼……な、ナメやがって……▼他の連中は、どんどん強くなり、▼気…


総合評価:68/評価:4.67/完結:82話/更新日時:2026年08月19日(水) 07:27 小説情報

閃光少女ノ魔女裁判(作者:楓舞星)(原作:魔法少女ノ魔女裁判)

少女は見知らぬ天井を見る。そこは14名の人間が共に過ごす牢屋敷であった。そんな状況の中、彼女は自身の記憶が欠落していることを自覚する。▼まのさば既プレイ推奨です!センエース〜舞い散る閃光の無限神生〜の方は未読でも問題ないです。


総合評価:175/評価:9.2/完結:17話/更新日時:2026年09月09日(水) 06:00 小説情報

センエース(作者:閃幽零)(オリジナル:現代/冒険・バトル)

闇金で金を借りタイムリープで踏み倒す。――クラス転移に巻き込まれなかった教師は責任を取らされクビになる。ダンジョン配信者になるが上手くいかない。ある日『タイムリープ権:購入額100万円』を得たので必死に人生を立て直す。▼――(あらすじ詳細)授業中、教え子達が一斉に消えた。呆然としていると、女神が現れ、「あの子たちには異世界に行ってもらいました」と告げてきた。…


総合評価:376/評価:7.17/連載:71話/更新日時:2026年10月04日(日) 07:55 小説情報

いじめられっ子にとりついたのは、異世界帰りの経済ヤクザ。理想の未来はヒラ公務員だったのに、裏社会での成り上がりが止まらない―蝉原勇吾は怖すぎる―(作者:閃幽零)(オリジナル:現代/冒険・バトル)

いじめられっ子の僕は自殺を決意した。▼だが、死のうと思ったその時、脳裏に声が響いた。▼(君の脆弱さは称賛に値する。契約しよう。君の人生を半分くれたら、俺の人生を半分あげよう)▼「あなたと契約したら、僕は普通に生きられる?」▼(極上を約束しよう)▼「……理想はヒラの公務員なんだけど……」▼(それは叶わない。俺が動けば世界が瞠目する)▼どうせ死ぬだけなら……と、…


総合評価:409/評価:7.26/完結:91話/更新日時:2026年08月19日(水) 07:17 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>