ポケットの中の毎日 作:GPTに書かせてみた
イワンコは、夜が苦手だ。
日が沈むころになると、だんだん眠くなる。
夕飯を食べる。
水を飲む。
お気に入りの場所をぐるぐる回って、
「ふぁ……」
大きなあくびをする。
そして、丸くなる。
それがいつものイワンコだった。
だから、夜遅くまで起きているなんて、とても無理だった。
ところが最近、ひとつだけ気になることがある。
トレーナーが、夜になるとよくテレビを見るのだ。
画面に映っているのは、まよなかのすがたのルガルガン。
鋭い目。
逆立ったたてがみ。
暗い場所でも堂々と立っている姿。
トレーナーは、いつも少しだけ身を乗り出して見ている。
「かっこいいなあ……」
その声を聞くたびに、イワンコはテレビを見る。
ルガルガンを見る。
そして、自分を見る。
……似ているところもある。
岩のような毛。
四本の足。
犬のような姿。
でも。
「ふぁ……」
眠い。
ものすごく眠い。
ある夜。
トレーナーが言った。
「イワンコ。今日も一緒に見ようか」
「わん!」
イワンコは元気に返事をした。
テレビの前に座る。
やがて、まよなかのすがたのルガルガンが映った。
「やっぱり、かっこいいなあ」
トレーナーが嬉しそうに言う。
イワンコも画面を見る。
じっと見る。
……じっと。
まぶたが重くなる。
頭が少し下がる。
「イワンコ?」
「……わん」
顔を上げる。
「眠い?」
「わん!」
元気に否定する。
でも、五分後。
「……すぅ」
眠っていた。
トレーナーは笑って、毛布をかけてくれた。
次の日。
イワンコは考えた。
トレーナーは、まよなかのすがたのルガルガンが好き。
だったら。
夜まで起きていたら、喜んでくれるだろうか。
イワンコは、頑張ることにした。
その日の夜。
夕飯を食べる。
水を飲む。
いつもなら、ここで寝る。
でも今日は寝ない。
トレーナーの足元に座る。
テレビを見る。
時計を見る。
まだ八時。
「わん!」
余裕だ。
九時。
「……わん」
少し眠い。
十時。
「…………わん」
かなり眠い。
十一時。
イワンコはソファの端に座っていた。
頭が、こくん。
上がる。
こくん。
上がる。
こくん。
……上がらない。
「イワンコ?」
トレーナーが振り返る。
イワンコは目を細くしながら、必死に起きていた。
「眠いなら寝ていいんだぞ」
「わん!」
寝ない。
今日は寝ない。
まよなかのすがたのルガルガンみたいに、夜を過ごすのだ。
トレーナーは少し不思議そうに笑った。
十一時半。
イワンコは床に座っている。
十二時。
まだ起きている。
ただし、目はほとんど閉じている。
トレーナーがテレビを消した。
「今日はもう寝ようか」
「……わん」
イワンコは立ち上がった。
ふらふらする。
トレーナーについて寝室へ向かう。
その途中で、
「ころん」
と転んだ。
「大丈夫?」
トレーナーが慌てて抱き上げる。
イワンコはその腕の中で、うっすら目を開けた。
トレーナーの顔が見える。
「……イワンコ、頑張ったな」
その言葉を聞いて、イワンコは嬉しくなった。
でも。
もう限界だった。
「わ……」
そのまま眠った。
翌朝。
イワンコはいつもより早く目を覚ました。
窓から朝日が入っている。
体を伸ばす。
あくびをする。
「ふわぁ……」
そこへトレーナーがやってきた。
「おはよう、イワンコ」
「わん!」
「昨日、遅くまで起きてたけど……」
トレーナーがしゃがむ。
「もしかして、ルガルガンみたいになりたかったのか?」
イワンコは固まった。
図星だった。
「わん……」
耳が下がる。
トレーナーは少し黙ってから、イワンコの頭を撫でた。
「そっか」
そして笑った。
「でも、無理しなくていいよ」
イワンコが顔を上げる。
「俺が好きなのは、まよなかのすがたのルガルガンだけじゃない」
ぽん、と頭を撫でる。
「眠くなったら寝ちゃうイワンコも好きだよ」
イワンコは、しばらく動かなかった。
それから。
「……わん」
小さく鳴いた。
その夜。
いつもの時間。
イワンコはお気に入りの場所で丸くなっていた。
テレビには、まよなかのすがたのルガルガンが映っている。
トレーナーが言う。
「やっぱり、かっこいいなあ」
イワンコは目を開ける。
画面を見る。
ルガルガンを見る。
そして、トレーナーを見る。
「わん」
トレーナーが笑う。
「今日はもう寝る?」
「わん!」
イワンコは元気に返事をした。
そして、くるりと丸くなる。
目を閉じる。
テレビの音が、遠くで聞こえる。
まよなかのすがたのルガルガンは、夜の中で堂々と立っている。
イワンコは、そんな姿に憧れていた。
でも。
夜に強くなることだけが、かっこいいわけじゃない。
眠いときに眠ることも。
大好きな人のそばで安心して目を閉じることも。
きっと、イワンコにしかできないことだ。
「……すぅ」
トレーナーが小さく笑った。
「おやすみ、イワンコ」
その声を聞きながら、
イワンコは夢を見る。
いつか大きくなったら。
まよなかのすがたのルガルガンみたいに、夜の中でも堂々と立てるだろうか。
そんなことを考えながら。
今日もイワンコは、
夜更かしをしない。
それでも、
大好きな人の夢の中では、
少しだけ夜更かししていた。