ポケットの中の毎日   作:GPTに書かせてみた

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晴れときどきアメモース

 天気予報には、アメモースのことは書かれていない。

 

 晴れ。

 

 ときどき曇り。

 

 午後から雨。

 

 そんな予報の片隅に。

 

 「アメモース一匹」

 

 なんて書いてあったら。

 

 私はきっと笑ってしまう。

 

 でも、この町では。

 

 アメモースが飛んでくる日は、本当に天気が変わることがある。

 

 朝はよく晴れていた。

 

 雲ひとつない空。

 

 洗濯物がよく乾きそうな日だった。

 

 私は商店街の端にある小さな写真店を開ける。

 

 店先の看板を出して。

 

 掃除をして。

 

 カメラを磨く。

 

 そのとき。

 

 ひらり。

 

 店の前を何かが横切った。

 

 アメモースだった。

 

「ああ、今日は来たか」

 

 アメモースは店の軒先に止まった。

 

 羽を閉じる。

 

 赤い触角が、風に揺れる。

 

「でも、今日は晴れだぞ」

 

 アメモースは何も言わない。

 

 ただ。

 

 空を見ている。

 

 私も空を見上げた。

 

 やっぱり晴れだ。

 

「雨、降るのか?」

 

 アメモースが少しだけ羽を動かした。

 

 それから。

 

 商店街の奥へ飛んでいった。

 

 昼前。

 

 空に雲が出てきた。

 

 最初は小さな雲だった。

 

 それが少しずつ大きくなる。

 

 店の前を通った八百屋のおじさんが言った。

 

「こりゃ降るな」

 

「アメモースが来てましたよ」

 

 私が言う。

 

「ああ、それでか」

 

 おじさんは笑った。

 

「便利だなあ、あいつは」

 

 私は少し考えた。

 

 便利。

 

 確かに。

 

 アメモースが来ると、雨が近いことに気づく。

 

 洗濯物を取り込む人もいる。

 

 傘を持って出る人もいる。

 

 でも。

 

 アメモース自身は。

 

 天気を変えているわけではない。

 

 ただ。

 

 雨の気配を感じているだけなのだ。

 

 午後。

 

 雨が降った。

 

 商店街の人たちは、軒下へ入った。

 

 道路が濡れる。

 

 車が水を跳ねる。

 

 写真店のガラスにも、小さな雨粒が並ぶ。

 

 アメモースは。

 

 店の軒先で雨宿りしていた。

 

「入るか?」

 

 扉を開ける。

 

 アメモースは少し迷ってから。

 

 店の中へ入ってきた。

 

 濡れた羽を、ぱたぱたと動かす。

 

「そこは濡れてるぞ」

 

 私は古いタオルを置いた。

 

 アメモースはその上に乗った。

 

 しばらくすると。

 

 店の電話が鳴った。

 

「はい、写真店です」

 

 近所の女性からだった。

 

「今日、写真を受け取りに行こうと思ってたんだけど……」

 

「雨ですからね」

 

「明日にしてもいいかしら」

 

「もちろんです」

 

 電話を切る。

 

 店の外を見る。

 

 雨はまだ降っている。

 

「雨の日は、みんな予定を変えるな」

 

 アメモースを見る。

 

 アメモースは、タオルの上でじっとしている。

 

「お前はどうする?」

 

 アメモースは答えない。

 

 やがて。

 

 羽を少し広げた。

 

 窓の外を見る。

 

 雨の向こうに。

 

 商店街が見える。

 

 人は少ない。

 

 いつもより静かだ。

 

 私はふと思った。

 

 晴れの日は。

 

 みんな外へ出る。

 

 買い物をする。

 

 仕事へ行く。

 

 遊びに行く。

 

 写真を撮る。

 

 雨の日は。

 

 みんな少しだけ足を止める。

 

 予定を変える。

 

 屋根の下で雨を眺める。

 

 温かい飲み物を飲む。

 

 雨が止むのを待つ。

 

 どちらがいいというわけではない。

 

 晴れの日には晴れの日の時間があり。

 

 雨の日には雨の日の時間がある。

 

 アメモースは。

 

 その両方を知っているように見えた。

 

 夕方。

 

 雨が止んだ。

 

 雲の切れ間から、夕日が差し込む。

 

 濡れた道路が光る。

 

 アメモースが店の外へ出た。

 

 羽についた水滴が。

 

 夕日に照らされて、きらきら光った。

 

「綺麗だな」

 

 思わず呟く。

 

 アメモースは振り返る。

 

「晴れの日も」

 

「雨の日も」

 

「お前がいると、ちょっとだけ好きになれるよ」

 

 アメモースは。

 

 何も言わない。

 

 ただ。

 

 ふわりと飛び上がった。

 

 商店街の上を。

 

 低く飛んでいく。

 

 翌朝。

 

 空は晴れていた。

 

 昨日の雨が嘘みたいに。

 

 青い空。

 

 白い雲。

 

 店先には、まだ少し水たまりが残っている。

 

 私は開店準備をする。

 

 すると。

 

 店の前に。

 

 アメモースがいた。

 

「おはよう」

 

 アメモースは、こちらを見る。

 

「今日は晴れだな」

 

 アメモースは飛び立つ。

 

 商店街の屋根を越える。

 

 その先へ。

 

 私は空を見上げた。

 

 天気予報では。

 

 今日は一日晴れ。

 

 たぶん。

 

 でも。

 

 空というものは、いつ変わるか分からない。

 

 晴れる日もある。

 

 曇る日もある。

 

 雨が降る日もある。

 

 だから。

 

 今日が晴れなら。

 

 今日の晴れを楽しめばいい。

 

 雨なら。

 

 雨の日を過ごせばいい。

 

 そして。

 

 もしアメモースが飛んできたなら。

 

 少しだけ空を見上げてみよう。

 

 何かを知らせるように。

 

 羽を揺らしながら飛んでいるかもしれない。

 

 晴れときどき。

 

 雨。

 

 そして。

 

 ときどき、アメモース。

 

 それくらいの予定外があるほうが。

 

 毎日は、少し面白い。

 

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