曇り硝子に描く刹那 狭間の地へ迷い込む   作:雨垂れ石

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...運命は、我が月と共に


湖のリエーニエ編
満月の女王 レナラ


ゴドリックを倒した場所から先へ進み大きな扉を開けるとそこには大きな空間があり、そこの中心には大きな玉座があった。

ゴドリックはそこに座っていたのだろうか、体格的には座れない気がするが、体を繋ぐ前では座っていたかもしれない。

 

玉座から見て左側に通路が見えた、道なりに進みハシゴを降りた時、またしても扉があった。

扉を押して開くと、木々が生い茂っている場所があった、進んでいると、大きな湖がノアの視界いっぱいに広がっていた。

 

 

 

 

湖のリエーニエ

湖のリエーニエ

湖のリエーニエ

 

「……広い」

 

見渡す限り、全部が湖なのだろう。

しかし、ここから見る景色は壮観だ、もしもキヴォトスにもこんな景色があれは、大事な友人達を連れてピクニックに誘っていたのだろう。

 

「……ッ」

 

そう考えると、虚しくなってきた。

今、ミレニアム……セミナーはどうなっているのだろうか。

特に大事な親友、ユウカはどうしているのだろう、自分が行方不明になり必死に探しているのだろう。

もしも帰ってきたとき、『セ(・)ミ(・)ナ(・)ー(・)の(・)生(・)塩(・)ノ(・)ア(・)』ではなく、

『褪(・)せ(・)人(・)の(・)生(・)塩(・)ノ(・)ア(・)』を見たユウカはどの様な反応をするのだろうか。

変わってしまっても、変わらず接してくれるのか。

変わってしまったことに落胆し、拒絶されるのか。

どっちなのかは、帰らなければは分からない。

 

だが同時に怖いのだ、変わってしまった自分を大切な友人に見せるのが。

会ったとしてもどんな顔をして会えばいい?

まだ青春を送るべきのはずの少女が、何度も死に、何度も殺してきた、そんな自分の姿を見せるのが怖い。

思い上がりなのかもしれない、だが他の人が自分と同じ立場になってみればわかるはずだ。

しかしだ、これで帰るのやめるとは言わない。

大事な友人の元へ帰る為、何度も挑み続けると言ったから。

たとえどんな反応をされようが構わない、帰れればそれでいい。

ノアは指笛を吹き、トレントを呼び出す。

そしてそのまま奥に見えた大きな建物へと向かって行ったが突如として道の外れたところから複数の敵が飛び出してきた。

人間の形をした獣の様にこちらに飛び掛かってくる、ノアは剣を抜き飛び掛かってくる敵を切り落とす。

先へ進んでいると、ある廃墟のような遺跡のような場所にたどり着いた。

だが、今度は地面から敵が湧き出てきた。

 

「数が多い......」

 

数的不利を感じたノアは、湧き出来た敵を無視し走っていく。

するとある一つの建造物の中に何かしらの装置を見つけた。

 

「これは......」

 

そう考えているうちに、どんどん敵がそばに迫ってくる。

ノアは謎の装置に触れた瞬間視界が暗転する。

目を開けると、そこは大きな『門』であった、中へ入ろうとするが、謎の紋章によって先に進めなくなっている。

 

「何か鍵になる物がいる?」

 

モモイが作ったゲームでよく見た光景だ、こういうのは大抵何かしらの『鍵』で開かれるもの。

だが残念な事にその『鍵』に対する情報を一切持っていないという事だ。

 

「......」

 

思い当たる節が無い、これはかなりの時間迷子になるだろう。

トレントを呼び、しらみつぶしに探してみるとする

 

あれから数時間、一人の女性のペンダントを取り返して『火山館』の招待所をもらったり、巨人の鍛冶屋と出会ったりしたが、鍵に繋がる情報は見つけられなかった。

あとペンダントを盗んだ人から茹でたエビを貰った、食べてみたが意外と美味しかった。

何気に久しぶりの食事だった。

あと一つ探していないのは、地図から見て左上のところだ。

トレントでその場所へたどり着くと。

 

「.........ドラ...ゴン?」

 

その場所には、眠ってはいるがドラゴンの姿がはっきりと見えた。

ノアはゆっくりとぐるりと回り、ドラゴンに気づかれないように鍵を取ろうしたとき。

 

パキッ...

 

「あっ......」

 

木の枝を踏んだことにより音を立て、それによりドラゴンは目を覚まし咆哮を上げる。

 

「失礼しましたああああああああ!」

 

ノアはすぐさま鍵を取り、トレントに乗って一目散に逃げていった。

 

「はぁ...はぁ......」

 

ドラゴンから逃げたノアは息を切らして祝福で疲れ果てて休んでいた。

とりあえず鍵となるものは手に入れた、これで入れる。

そうしてノアは再び紋章へ手を伸ばす、すると手が通り抜けた。

さらに進むと、体全体が通り抜け、門を越えた瞬間視界が暗転した。

目を開けると、ある広場にたっていた。

 

「入って来れた……」

 

リフトに乗り上へと上がると、かなり巨大な建物が目に入る。

物語に出てくるような見た目をしていて、どことなく神秘的だ。

 

 

 

 

魔術学院レアルカリア

魔術学院レアルカリア

魔術学院レアルカリア

 

先へ進むと、先程まで明るかった外の景色が暗くなった。

時間が進んだ感じはしない、魔法なのだろうか。

そうだとするとここは魔法関係の建物だと予測できる。

建物の門をくぐると、杖を持った人物がいた。

ノアを見つけるなり杖を構え魔法を放ってきた。盾で受けようとするが謎にダメージを受けてしまった。

 

「くっ.....なら!」

 

盾を構えるのをやめ、自分に向かってくる魔法を剣で斬りながら走る。

普通ならあり得ないことだが、気にしたら負けだ。

魔法を飛ばしている奴の前まで接近して、胴体へ剣を突き刺す。

引き抜き、その勢いそのままもう一人をぶった斬る。

剣を鞘に納め、倒した敵を見る。

 

「......石像の...頭?」

 

倒した敵の姿はみんな同じ服装だが、共通として頭に石像の頭をかぶっている。

なぜそれをかぶっているのか分からない、この建物での規則だろうか。

まぁ、気にするようなことではないだろう、扉を開け先に進むことにする。

扉の先は何かの教会らしき部屋だった、前には杖を持った敵。

一歩を踏み出した瞬間、天井から何かが落ちてきた。

よく見るとからくり人形のような感じがする、生きている気配が感じられなかった。

奥の奴が遠くから魔法を放ってくるので、柱を盾にしながらからくり人形を倒していく。

倒したあと、魔法を使う奴もぶっ飛ばしていった。

 

近くに祝福があったので休息をとり、先へ進んでいく。

進んだ先はいくつもの墓が並ぶ場所、辺りには骸骨のような何かがいる。

気味が悪いのでさっさと進むことにする。

吊り橋を渡り、門をくぐったら上に動く足場があった。

 

「正規ルートってこの上?」

 

奥にも進めそうだが、行き止まりに見える。

つまりこれに乗って上へ上がるのが正解なのだろう。

タイミングを見計らって飛び乗る。

上へ着いたので降りて見になりに進むと、祝福があり休む。

休んだ後、進もうとして道を覗くが、魔法を使ってくる敵が多く見られる。

ちまちま倒してもキリが無いだろう、強行突破一択だろう。

 

準備を整え、走り出す。

敵はこちらに気づき魔法を放って来るが、剣で弾きローリングで避けたりする。

走った先は大きな広間だった、入った瞬間奥から赤色の獣が出てきた。

 

『ラダゴンの赤狼』

巨大な赤い狼で、素早く身軽な動きに加え、複数の魔術も使用する。

 

こちらに気がついた瞬間、頭から剣が現れこちらに飛び上がり斬りかかってくる。

ローリングで回避をして反撃をするが、動きが素早く避けられてしまう。

すると狼は、魔法陣を出し魔法の剣をこちらに飛ばしてくる。

幸い横に走れば避けられる、だが狼は魔法陣を展開しながらこちらに襲いかかってくる、動きを制限され狩られそうだ。

狼は頭の剣を出し、2回転斬りをしてくるが動きの動作が見やすいため容易く避けれる。

攻撃をしていくうちに、狼が大きく仰け反り地面へ倒れる。

その隙を見逃さず頭へ剣を突き刺し、引き抜くがまだ立ち上がる。

 

「……頭……刺しましたよね?」

 

毎回思うが、この狭間の地の強敵たちは屈強な体をしている。

首を刺したり、胴体の心臓部分に突き刺したりしたのにピンピンしている時がある。

あの者たちが特別おかしいだけだろうか。

それからも何度も狼の攻撃を避け、攻撃をしている間に狼はダウンし、ノアは剣を狼の頭に突き刺し、引き抜くと狼は倒れ灰となって消えた。

 

「......倒せた」

 

今回は一回で倒せた、いつもなら数回死んでやり直してきた、相手の動きが分かりやすかったかもしれないが、確実に強くなってきている。

狼を倒した場所に祝福が出てきた、休憩と自分を強化し先へ進む。

かなり広い場所へ出てきた、大きな階段を上っていた時、奥の建物の上から巨大な鉄球がこちらに向けて転がってきた。

 

「嘘でしょ......嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘!?」

 

転がってくる鉄球から逃げるように走るノアだがそれもむなしく鉄球に潰され即死してしまった。

 

YOU DIED

 

「......」

 

祝福に戻ってきたノア、だが様子がおかしい。

かなりのニコニコ顔になっており、大抵こういう顔をしたノアは『(・)か(・)な(・)り(・)ブ(・)チ(・)切(・)れ(・)て(・)い(・)る(・)時(・)の(・)顔(・)』(・)である。

ニコニコ顔から真顔になり......

 

「......ふざけんな」

 

っと、ノアが絶対に言わないようなことを吐くのであった。

再び鉄球に挑むノア、鉄球は壁に当たり方向転換してくるがよく見ると通り抜けられる間がある。

そこを見極め、隙間に滑り込むように回避をする。

鉄球の場所を乗り越え、先に進もうと思ったが、先には待ったぞと言わんばかりに騎士が一人立っていた。

 

「...はぁ......」

 

ノアはため息をつき鞘から剣を抜く。

騎士もこちらに気づき、剣と盾を構えてノアへ襲い掛かる。

攻撃の仕方はストームヴィル城にいたいように強い騎士とそう変わらないが、魔法の大剣を出したり、魔法を放ってくることがある。

ここ特有の攻撃の仕方だなって思いながら、ノアは魔法を弾いたり剣をパリィしたりする。

体制を崩した騎士は、ノアに鎧の隙間を突き刺され灰となって倒れ消えていった。

その場にはあの騎士が使っていた盾が落ちていて拾うが、上手く扱える気がしない。

黄金のハルバードの時もそうだったが、祝福で自分を強化しないと扱えない武器が存在する。

どれも同じだろって思うかもしれないが、適正って言った方がいいのだろうか、そういった感じだ。

騎士を倒したノアは、左側にショートカットできる扉があったので開け、騎士のいた先にある昇降機の乗り上に上がる。

上がった先の建物へ入っていく、中は暗く周りには本棚がたくさんあった。

図書室なのだろうか、そう辺りを見渡しながら歩いている時。

 

「ん?」

 

足に何かがぶつかった気がする、本だろうかと思っていたが、本にしては柔らかいような...

言ってしまえば、人間のような感覚がした。

その正体を確かめるためにしたを向くと。

 

「え?」

 

ぶつかったのは子供だった、しかも一人ではない。

 

「嘘でしょ......」

 

奥を見ると明らかに多すぎると言えるような数の子供がいた、それに妙なことに全員が同じ顔をしていて下半身が無い。

気味が悪くて後ずさりをするノア、すると子供達は全員上を見上げた、ノアもつられるように上を見上げると。

 

「ああ、貴方...」

 

「きっと良い子に産んであげるわ...」

 

その人物は金色の卵?のようなものを抱え語りかけている。

 

『満月の女王 レナラ』

元レアルカリア魔術学院の統治者であり現カーリア王家の最後の女王。王配ラダゴンの元伴侶で、魔女ラニ、星砕きのラダーン、冒涜の君主ライカードの母。彼女自身はデミゴッドではないが、ラダゴンから贈られた琥珀のタマゴに大ルーンが宿っている。

若き日からレナラは英雄たる力を持っており、月の魔術を以てアズールやルーサットを退け学院の長となり、そして騎士達を率いてカーリアを王家とするまでに栄えさせ、最終的にはその王家の女王となった。

現在は学院の最奥に位置する大書庫に囚われ、その中で琥珀のタマゴにより魔術学徒達が産まれ直しを延々と繰り返している。

 

レナラは黄金のバリアをまとわせると、一人の子供が歌いだす、誰が歌っているのか分からないかもしれないが、よく見ると歌っている子供だけ黄金の光のようなものが出ている。

たぶんだが、歌っている子供を倒せばレナラのまとっているバリアがはがれると思われるが。

子供を殺すのはすごい抵抗感がある、しかし思っているうちに子供たちが本を浮かばせてこちらに飛ばしてくる。

罪悪感はあるが、やらなければやられる、ノアは剣を抜き歌っている子供に斬りかかる。

斬られた子供は倒れ灰となって消えた、それと同時にレナラにまとっていたバリアにヒビが入った。

この感じだとあと二人倒せば割れてレナラに攻撃が通るはずだ。

続けて二人目、三人目と歌っている子供を倒すとレナラが落ちてきてそれと同時にバリアが割れる。

これで攻撃が通る、レナラに攻撃を続けるが、バリアを張られてしまう。

けど、今のをあと何回かやれば倒せる。

そうしてもう一度同じようなことをやり、レナラにとどめを刺そうとした時、レナラは地面を張って黄金タマゴの方へ寄る。

 

「ああ、私の愛し子...」

 

「待っていてね。すぐに、抱いてあげるわ...」

 

「......」

 

ノアはレナラの方へ寄ろうとした時。

 

「ずっと、ずっと、ずっと、ずっと、貴方たちは産まれてくるの」

 

すると、黄金の卵から黒い煙が出てきて、ノアは足を止める。

黒い煙は天井まで登り、部屋全体へと広がっていく。

 

「魔女ラニの名において告げる」

 

「わが母の、泥濘の眠りを侵すことなかれ」

 

「この声......レナさん?」

 

聞き覚えのある声、この声は廃墟で出会い霊呼びの鈴をもらった魔女レナの声。

しかしレナではなくラニと名乗っているし我が母とは、まさかレナラはレナ...いやラニの母ということになる。

そう考えていくうちに、黒い煙から人が浮き出てきてさっきまで本でいっぱいだった部屋が変わり一面水で星空が見える場所へと変わった。

 

「罪人よ」

 

「語り継ぐがよい」

 

「カーリア最後の女王、満月のレナラの」

 

「気高い夜の有り様を」

 

その出てきた人物はレナラだった、しかもさっきの様子とは打って変わって女王としての気迫が感じられる。

レナラは杖を構えて魔法をためていく、何か嫌な予感がしたノアは走りだすが杖から出された魔法ビームによってノアはあたかもなく消し炭にされた。

 

「...運命は、我が月と共に」

 

YOU DIED

 

 

「......」

 

祝福に戻ってきたノアは座り込んでいた、初見であんな大技を出されて避けれるわけがない。

 

「はぁ.............」

 

ノアは大きなため息をつく。

そんなノアの背中をさすっているメリナ。

 

「......頑張って」

 

「うん......」

 

メリナに励まされ、再びレナラに挑む。

 

count2

第一形態は楽々突破、第二形態初手の魔法はタイミングを合わせてローリングで回避をする。

レナラは宙へ浮き、その前に月のようなものが出てき、ノアに向かって飛ばしてきた。

動きはゆったりであるが、ノアに向けてホーミングしてくる。

月が地面についた瞬間、爆発してノアは吹き飛ばされた。

 

「うっ...見た目と反して威力が......」

 

油断できない。

立ち上がるノアだが、レナラはお構いなしに魔法を撃ってくる。

結晶をショットガンみたいに放ってきたり、ホーミングのついた魔法を飛ばしてきたり一発の魔法が高威力過ぎる魔法など多種多様な攻撃をしてくる。

だが幸いにマルギットやゴドリックとは違って通常攻撃で怯む、押していけばいけるだろうが、侮ってはいけない、杖を飛ばしてきたり回転させたりと近接にも対応している。

そうして、レナラとやりあっていた時。

 

「盟約の巨人よ!」

 

レナラがそう唱えた時。足元の魔法陣が展開し、ノアの数倍の大きさの巨人が召喚された。

 

「召喚魔法まで......一体どれだけ持っているの......」

 

魔法使いなら召喚魔法を持っているのはおかしくはないが、もう少しスケールを考えてほしいんのだ。

召喚された巨人はノアに接近して地面に拳を振り下ろす、衝撃はと共に襲いかかるがノアはローリングで回避をする。

少し経つと召喚された巨人は消えていった、戦灰とは違うシステムらしい。

接近してレナラに斬りかかろうとした時

 

「盟約の竜よ!」

 

巨人の次は、なんとドラゴンまで召喚してきた。

 

「......嘘でしょ」

 

召喚されたドラゴンは炎のブレスをノアに向けてはなってきた。

でも動きがゆっくりだったためローリングで回避できた。

ドラゴンが消えた時にレナラに全力疾走をする。

レナラは距離をとり魔法を放ってくるが、剣で弾きながら接近してそのまま一閃。

 

「...ああ、ラニ、私の小さな娘よ」

 

「貴方の夜をお行きなさい...」

 

レナラはそう言い、塵となって消えた。

消えたあと、ノアの手元に大ルーンが現れる。

 

『産まれなきも者の大ルーン』

満月の女王、レナラの抱く琥珀のタマゴ

産まれなかったデミゴットの大ルーン

 

「産まれ直し」を完全なものにする

 

レナラの産まれ直した子供たちは

皆脆弱であり、また短命である

それは完全ではなかったのだ

 

大ルーンを手にした瞬間視界が暗転して元の部屋へと戻ってきた。

前には、琥珀のタマゴを抱えたレナラがいた。

 

「...どこへ行ってしまったの?私の良い子たち」

 

「......」

 

さっきまで部屋いっぱいにいたはずの子供達が誰一人といない。

いるのはノアとレナラと......もう産まれることもない琥珀のタマゴだけだった。

 

ノアはレナラに近寄り話しかける。

 

「...あら、貴女...」

 

「もしかして貴女も、産まれ直したいのかしら?」

 

「私の愛し子、タマゴから、産まれ直したいのかしら?」

 

『産まれ直し』

ゲームで言うステータスの振り直しなのだろう、武器の適性が合わない時などにこればいいのだろう。

しかし今やっても意味はない、また来るとしよう。

そうして魔術学院から離れ、祝福で休んでいる時レナラの事を思い返してみる。

 

レナラは精神が壊れている、理由は分からないが何かしらの大きな悲劇というのがあったのだろう。

彼女は『子供』に未練が残っていた気がする、でなければあんなに多くの子供のような何かを生み出すはずがない。

……あの子供達は彼女にとっては心の拠り所だったのだろう、それを、ノアは……

 

「……ッ」

 

「……ん?ノア、顔色が悪い」

 

そうメリナに心配される、メリナは時々祝福で休んでいる時によく姿を見せる、そしてこの狭間の地の話をしてくれたり、逆にノアがキヴォトスについて話したりなど一友達のような感じになっている。

だが今日は、ノアは何も喋らずずっと俯いたままだ。

 

「大丈夫……少し疲れただけ……」

 

レナラの心の拠り所だった子供も、殺した。

エルデの王になるためと言ってしまえばそれまでだ。

だが、それでも……

 

「(私が……殺した……)」

 

 

そうだ、お前が殺した。

 

 

頭の中にその言葉が響いた瞬間。

 

「うっ……うぐっ……!」

 

激しい吐き気が襲いかかり、ノアは後ろを向いて吐瀉物を吐き出した。

 

「……ッ!?ノア!?」

 

メリナは立ち上がり、ノアの方へ急いで寄り背中をさする。

 

「うっ……オエッ……ゲホッ……」

 

「ノア、大丈夫!?」

 

吐瀉物を吐き出したノアは口を吹き、メリナの方へ顔を向ける。

 

「……ッ」

 

ノアの顔を、酷く疲れきった顔をしていた。

 

「……あの人は、子供達が唯一の心の拠り所だった」

 

「分かってる、エルデの王になる為には仕方の無い事だって……」

 

「でも、それでも……大切な物を奪うのは、とても……」

 

「……ねぇメリナ、私はあと何人殺せばエルデの王になれるの?あと何回死ねばキヴォトスに帰れるの?」

 

「……」

 

何も言えない、正直分からないからだ。

 

「ノア、今は休んで」

 

「……うん」

 

「私の膝、使っていいから」

 

「うん……」

 

そうしてノアは寝転がり、頭をメリナの膝に乗せる。

 

「……もし帰っても、こんな私を見たユウカちゃんは……幻滅してしまいますかね」

 

「大丈夫、大切な友人なら、それでも受け入れる」

 

「……………そう」

 

ノアはそう言い、静かに眠りに落ちる。

メリナはノアが眠った事を確認して、ノアの頭を撫でる。

 

「(ノアは、かなり精神がやられている……)」

 

「(偶然迷い込んだとは言え、こんな少女に……どれだけの苦しみを与えれば気が済むの?)」

 

「(これからも、ノアはこれ以上に苦しむ)」

 

「(私は何も出来ない、霊体だから、何もしてあげられない)」

 

「(もっとできる事を探さなきゃ……)」

 

霊体でも何かできるはずだと、そう心の奥で考えるメリナ

 

そして、少しずつ精神が壊れていくノアであった。

 




満月の女王 レナラ戦でした。
……ノア、かなり精神がぶっ壊れて来ていますね、メリナがケアしてくれているからまだ耐えれるとは思うけど

ゲーム本編だとメリナとの関わりが少ないからここでは関わりを多くしたい所。

あと余談ですが、エルデンリング1周目をラニエンドとして終わらせました。
ラダゴン戦スッゲエ楽しかった。
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