レッドウィンターがソ連モチーフ?んでゲヘナはドイツモチーフ?
へーじゃあ、(レーニン)出すね。

最初は独ソ戦っぽい話をやるにあたって、スターリンを出そうとしてたんだ。
でも、スターリンは色んな意味で強すぎたし、人格が破綻しすぎてた───ので、こうなった。

※この作品は戦争や近現代史における政治ネタを扱うので不快に感じる可能性が少しでもある場合、ブラウザバックを推奨します。

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第一革命『第一次列帝戦争・開幕』

 雪原に広大な土地を持つレッドウィンター連邦学園。

 後にレッドウィンター事務局と置き換わる、レッドウィンター人民委員会議執務室に二つの影があった。

 

 片側の()()は大柄のコートを羽織り、目を細めながら用意された資料を見つめていた。

 

 

 ……抑圧と支配による制圧を目指す『雷帝』がゲヘナを掌握しつつあり、その魔手がこのレッドウィンターにすら伸びるかも知れないと?

 

 よろしい。ならば、私が()()()となろう。

 

 

「──────」

 

 

 ああ、そうだ。───我々、レッドウィンターは総力を挙げ、此度の君たちゲヘナの『革命』に力添えを行うことを約束しよう。

 

───……ふむ、具体的にどのようにするのか、と?

 

……君はこう思ったことはないかね?

 『羽沼マコト』。

 

 

 手っ取り早く民衆を統制する手段として、彼らに銃を突きつけるのはこれ以上無いほど合理的であると。

 

 

───正しく継承された()()の思想はやがて傾倒し、揺らいでいく。

 

 

 銃を持たない集団は、銃を持つ個人に従わざるを得ない。

 

 

───これは片側が銃を持たないからこそ、活用できる方法だ。

 

 

 銃を持った人間を銃で脅しても撃ち返されて終わりだ。

 

 

───であればどうするか。

 

 

 銃を持つ個人は、銃を持つ集団で脅し、銃を持つ集団を脅すためには、より強い武力と知略と権力で圧し潰すのが効果的である。

 

 

 安心しておくといい。あの者のやり口は()()()()()が教えてくれる。

 一週間だ。一週間をもってして私は雷帝を封殺してみせよう。

 

───今日は帰りたまえ。

 自治区を出るまで、護衛と案内を就かせよう。

 

 


───後日、■■■■年6月22日。

 

 レッドウィンター連邦学園から、ゲヘナ学園全土への宣戦布告が行われた。

 それは反雷帝派であり、レッドウィンターと直接取引を行った羽沼マコトも、後のゲヘナ最強である情報部の空崎ヒナも、当然雷帝すらも、全くもって預かり知らぬことであった。

 

 

 宣戦布告当日、早朝にレッドウィンター連邦学園の中央学区では『彼女』自身による街頭演説が行われていた。

 冷たい強風により、バタバタと靡くロングコートと黒く艶のある頭髪、そしてベレー帽のような帽子を手で抑え、風が止むと同時に語りだす。

 

 

「───レッドウィンター生徒諸君。各々話には聞いているはずだが、私は此度ゲヘナの統治者である雷帝に気取られること無くゲヘナ生徒に武装蜂起を促さなくてはならない」

 

「そのため平時、治安維持に派遣される【臨時労働者赤軍代替部】や【最新鋭科学兵器開発部”テクノクラート”】、【軍事戦術研究会】を始めとした諸部活群に加え、【反革命・サボタージュ取締委員会】、あるいは『レッドウィンター秘密警察』。いわゆる『チェーカー』を自治区外で起用することとした」

 

 

 どよめきが流れる。自治区内で圧倒的な〝権〟と〝武〟の力を持ち、『指導者』からの一定数の信頼を得ていることが明確であった、その勢力が自治区外で用いられる。

 つまりはそれほどの相手であることの証左であった。

 

 その予想は続く言葉によって補強されていた。

 

 

「また『最新鋭化学兵器開発部〝テクノクラート〟』に関しては私の名の下、広域破壊兵器以外のあらゆる武装・兵器の使用を承認するものとする」

 

 

 その瞬間───レッドウィンターの雪雲に切れ目が生じ、隙間から光が差す。

 

 

「目標はゲヘナ勢力の雷帝側を完全に叩き潰すことにより雷帝に通じる者の排除と同時にゲヘナ側との繋がりを悟らせずにゲヘナの反雷帝への寝返りを促すこと。そして可能な限り、雷帝の意識を此方側に引きつけることである。あとは私が上手く扇動しよう」

 

 

───指導者の名は、レッドウィンター第三学年『列寧(れいねい)シェヴィ』。

 

 自治区内では最高指導者『列寧(レーニン)』として、自治区外では『ウラジーミル・レーニン』というペンネームを使用した物書きとしての立場を同時に有していた。

 

 

「【能力に応じて働き、必要に応じて受け取る】。全ては(みな)平等に過ごせる”国家(楽園)”を創り出すためにある。そのための永続的大革命へと繋げるため───今こそ諸君らによるゲヘナプロレタリアに対しての革命的救済が必要である!」

 

「さぁ生徒諸君。革命の狼煙を上げよ!我らが同志『ゲヘナ学園』のプロレタリアは今現在、雷帝の敷く圧政により悲鳴を上げている。我らレッドウィンターの力を必要としているのだ!」

 

 

───堂々とした演説を行うその姿は、紛れもなく雪で埋もれたレッドウィンターにとっての光であり、同時にその身に宿すカリスマは、彼女のレッドウィンターにおける万全の個人崇拝体制を築き上げるに足り得る『指導者』としての姿であった。

 




名前は漢字表記レーニンとボルシェヴィキの文字り。
名前:片仮名、名字:漢字でしっくり来る名前がなさすぎたことによるもの。

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