レッドウィンター歴代最高指導者『列寧(レーニン)』vsゲヘナの『雷帝』   作:地霊殿の壁

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第二革命『臨時労働者赤軍代替部(クラースナヤ・アールミヤ)vs偉大なるゲヘナ軍vsヴァルキューレ(ゲヘナ支部)』

───レッドウィンターとゲヘナの武力衝突は早朝過ぎに行われた宣戦布告の丁度半日後から始まった。

 

 レッドウィンターの誇る第一の戦力『臨時労働者赤軍代替部』は当時1年にして、クーデターをみごとに成功させレッドウィンター生徒会長───否、レッドウィンターの最高指導者の席に就いた同志・列寧(レーニン)の手によって作り出された帰宅部の代替とも言える部活動である。

───故に代替部という名前が付けられている。

 

 所属生徒数は全校生徒の半数以上。

 そうなった原因として挙げられるのが、部活に入っていないレッドウィンター生は須らくこの部活に所属していることとなること、そして元が帰宅部なだけあってその活動内容はほぼ無いに等しいこと。

 

 簡単に言えば、最高指導者である例寧(レーニン)からの命令以外に縛られることが無い自由な部活ということだ。

 

 そんな臨時赤軍部は兵器開発部『〝テクノクラート〟』の手によって改造を施された武装戦闘用車両六両を用いてゲヘナの地上境界線へ向かっていた。

 

 自治区境界線を超えようとした、その先に見えたのはヴァルキューレ警察学校の制服を着た生徒が八十名程度、ゲヘナの校章を携えた生徒が二百程存在し、さらには同じくゲヘナの校章が大きく記された巡航戦車九両が堂々と待ち構えていた。

 

 

「第二臨時赤軍代表兼通信部より報告。───敵戦力は巡航戦車十両、ゲヘナ風紀委員は二百名程……一塊でないことを見るに二個小隊でしょうか? 連邦生徒会の首輪付き(駄犬)……んん、ヴァルキューレ警察学校の生徒は凡そ80〜100人程度。人数からしてゲヘナ支部からの招集でしょう。さて、此方(こちら)はどのように動きましょうか?」

 

 

 今更であるが、レッドウィンターにヴァルキューレの支部は存在しない。

 それはレッドウィンターの過酷な環境に加え、自治戦力が充実していたこと、また、それらを引っくるめて、指導者列寧(レーニン)がヴァルキューレ支部の建設に強く反対したことが大きく関連していた。

 

 皆が平等な社会主義を目指した列寧(レーニン)の手によって、皮肉にも個人崇拝的中央集権化が実現してしまっているレッドウィンター自治区内では指導者である列寧(レーニン)が赤といえば、それは赤となり、それが人民の進むべき道となるのである。

 

 尚、その際の演説がやや上手く行き過ぎたことによって、ヴァルキューレを首輪付き、駄犬、あるいは連邦生徒会(反動)の狗、などと蔑み始めるレッドウィンター生が出始めたのだが、それはまた別の話。

 

 

「そうだな。まずは───」

 

『愚かなレッドウィンター諸君!!今すぐそこで止まれ!この先は我々偉大なるゲヘナの自治区である!お前達も、このような無謀な真似をしたそちらの無(・)能(・)に従う必要など無いことくらいは理解しているだろう!今すぐそちら側の情報と兵器を全て提供した上で直ちに降伏しろ!!』

 

 

 メガホンを用いて此方に降伏を提示してくるゲヘナ三年生らしき生徒。

 

 

「あ゛?……よし、今すぐにこのゴミどもを片しましょう。なんならこの能無しのクズを生け捕りにしたまま、目の前でゲヘナごと更地にしてやります」

 

「……気持ちは分かるが、止めておけ。臨時赤軍(われわれ)の役回りを忘れたか?此処でこちらから軽率に手を出したらどうなるか、分かっていないわけじゃないだろう。指導者様から失望の眼差しを貰いたいのか?」

 

「ッ……わ、わかりました……」

 

 

 臨時赤軍・指揮官である三年生の言葉で、動揺を見せ、発言を撤回する第二学年の生徒。

 

 

「それでいい。……さて、こちらも声明を出すとしよう」

 

『ゲヘナ諸君、勘違いするな。偉大なのは人民を働かせ安全域から吠えることしか出来ぬ貴様のようなゴミクズでも、雷帝などという負け犬でもない。───真にゲヘナを導くべきは先頭に立ち、自由を求め、革命を起こさんとするゲヘナのプロレタリアート諸君である……! さぁ革命の灯火を大火と為すのだ。砲(・)撃(・)用(・)意(・)───!!撃て!!!』

 

 その瞬間1週間に続く、レッドウィンター連邦学園VSゲヘナ学園の戦いの火蓋が切られたのであった───。

 




現実ではナチス・ドイツがポーランド→スターリン政権時代のソ連に侵攻し、第二次大戦が勃発しましたが、今回は表面上はレッドウィンター(ソ連)がゲヘナ(ドイツ)に侵攻しています。

当然、連邦生徒会(アメリカモチーフ)やその防衛室直轄下のヴァルキューレも黙って見ているわけはありませんし、既にゲヘナと冷戦下にあるトリニティ(イギリスモチーフ)も表立って他国と戦争しているゲヘナを見て行動を起こそうとするでしょう。
結果、第二次世界大戦と同じようなことが起きるってわけです。

余談ですが、2ndトレーラーに一瞬写ったヴァルキューレ警察学校の位置を現実世界に照らし合わせれば、ゲヘナはドイツ、レッドウィンターはソ連、ワイルドハントはイタリア、そしてヴァルキューレはポーランドと同じになります。(恐らく)
ですが、後発のストーリー曰くヴァルキューレ自体は自治区を持たないとのこと。
そのため、今作ではレッドウィンターとゲヘナは隣り合っているという設定で書いています。
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