ハリー・ポッターと墓場に還りし者   作:ムササビ

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幕間1

※本編でここまでに描かれた情報のみを記載しています。

 

        ◇

 

## 墓場鬼太郎(はかば きたろう)

 

- **年齢**:十歳(1980年1月1日生まれ・元日)

- **出自**:父はイギリスから日本へ逃れてきた魔法族のスクイブ。母は神主の家系に生まれたマグル。追手を避けるため、母方の姓「墓場」を名乗って暮らしていた

- **経歴**:六歳のとき、闇の魔法使いの残党によって両親を殺害される。その際に前世の記憶が断片的に覚醒。以後、日本の裏社会で生き延び、八歳で渡欧。現在は魔法界のアンダーグラウンドで賞金稼ぎを生業としている

- **容姿**:黒髪に青みを帯びた瞳。人形のように整った顔立ちで、表情に乏しい。服装は黒系統で統一された、実務本位のもの

 

### 人物

 誰に対しても丁寧な言葉遣いを崩さない。ただし、それは好意や敬意を意味しない。

 

 基本的に不干渉主義であり、自分の邪魔にならない限り他者に関心を示さない。逆に「邪魔だ」と判断した相手は、人であろうと容赦なく排除する。

 

 極めて強い研究気質を持ち、未知のものに対して抑えがたい興味を抱く。この世界の歴史も、魔法という体系も、彼にとっては解き明かすべき対象である。

 

 倫理観は独特で、「弱い者は死に、強い者は生き残る」という摂理を当然のものとして受け入れている。他者の死を悲劇とは捉えない。一方で「世話になった分は返す」という貸し借りの感覚だけは、彼の中で揺るがない規則として機能している。

 

 気に入った相手は、壊れないよう丁重に扱う。それは彼にとって最大級の好意の表明であるが、向けられた側にとっては必ずしもそうではない。

 

### 前世

 荒廃した異世界の住人。「ケガレビト」と呼ばれ、デビルサモナーとして活動していた。悪魔たちから「悪魔よりも悪魔」と恐れられた規格外の人間。

 

 世界の崩壊に際し、ある男と共に神を討った。だがその後、理想の食い違いから全力の殺し合いに及び、敗北して命を落とす。最期に「とても楽しかった」と満足し、「今度は勝ちたい」と言い残した。

 

 その願いは、転生後も自覚を保ったまま持ち越されている。

 

### 能力

 前世の術を、記憶の回復に伴って断片的に取り戻している。これらは杖を必要とせず、精神力を消費して行使される。この世界の魔法体系とはまったく異なるため、既知の防御呪文では防ぎにくい。

 

- **アギ**:火球を放つ。着弾時に炎が広がる

- **ジオ**:電撃による攻撃

- **ブフ**:対象を凍結させる

- **ザン**:不可視の衝撃で打ち据える

- **プリンパ**:対象の精神に干渉し、正気を奪う

- **ディア**:損傷した肉体を即座に修復する

 

 加えて、前世由来の体術と銃器の扱いに習熟している。ただし現在の肉体は十歳であり、本来の得物である拳銃は反動を制御しきれないため、小型のハンドガンを使用している。

 

 精神力の総量は、覚醒当初に比べれば飛躍的に増しているが、全盛期には遠く及ばない。

 

 なお、彼自身もこの世界の魔力を保有している可能性が高い。ただし他人の杖では微弱な反応しか示さず、検証は保留されている。

 

### 二つ名

 魔法界の裏社会では「杖なしで殺しをするガキ」として知られている。魔法使いにとって杖は身体の延長であり、それを持たずに術を行使する者は、達人以外にはあり得ない。ゆえに、彼の存在は異常事態として恐れられている。

 

        ◇

 

## アリー・アル・サーシェス

 

- **年齢**:二十代後半

- **出自**:スクイブ。魔法族の生まれでありながら、魔力を持たない

- **職業**:傭兵。護衛業を中心に、魔法界とマグル双方の裏社会を渡り歩いている

 

### 人物

 粗野で挑発的な物言いをする。強者との殺し合いを至上の喜びとする戦闘狂であり、残虐さを隠さない。

 

 魔法界からは「魔法も使えないスクイブだが、使い勝手はいい」程度に侮られている。だがそれは、魔法使いたちの慢心に過ぎない。

 

### 能力

 魔法が使えないため、武装はマグルの銃火器が主体。二挺拳銃を扱い、格闘にも長けている。十数年にわたり魔法使いを相手取ってきた経験から、「盾の呪文は鉛玉には効かない」という一点を独力で見出し、それを頼りに生き延びてきた。

 

### 経緯

 見世物小屋の護衛として雇われた際、鬼太郎と遭遇。彼が三十数名の魔法使いを壊滅させる光景を目の当たりにし、恐怖ではなく歓喜を覚えた。

 

 その後、自ら殺し合いを申し込むも、鬼太郎に「壊したくない」という理由で手加減され続け、自ら戦いを降りた。

 

 現在は「いつか必ず殺す」と宣言した上で、その機会を待つために鬼太郎に同行している。

 

        ◇

 

## キーノ・ファスリス・インベルン

 

- **年齢**:鬼太郎と同年代

- **出自**:人間と吸血鬼の混血

- **容姿**:透けるように白い肌と、銀に近い色素の薄い髪。人形のように整った顔立ち

 

### 人物

 口数は少なく、声も小さい。長く見世物小屋に囚われていたため、自分の意思を問われた経験がほとんどない。

 

 それでも、どれだけ損なわれても「生きたい」という願いだけは失わなかった。鬼太郎が彼女に関心を抱いたのは、その一点による。

 

### 能力

 吸血鬼の血に由来する再生能力を持つ。四肢を断たれ、体を砕かれても、血を与えられれば数十秒で元通りになる。

 

 ただし万能ではない。再生には外部から与えられる血を必要とし、失われた体力までは回復しない。また、痛覚は常に正常に機能するため、何度再生しようと苦痛が軽減されることはない。

 

### 経緯

 見世物小屋において、「何度殺しても死なない少女」として繰り返し見世物にされていた。

 

 鬼太郎による惨劇の後、「生きたいか」と問われ、肯定した。彼から「助けたわけではない」「あなたは私の所有物になる」と明言された上で、自らの意思で同行を選んでいる。

 

        ◇

 

## アルバス・ダンブルドア

 

- **立場**:ホグワーツ魔法魔術学校 校長

- **人物**:魔法界において最も高名な魔法使いの一人。穏やかな物腰の奥に、周到な計算を隠している

 

### 二つの予言

 彼は過去に二度、シビル・トレローニーの口から本物の予言を聞いている。

 

 一度目は、闇の帝王に立ち向かう者の誕生についてのもの。これは既に、彼の計画の中心に据えられている。

 

 二度目は、それから数年後。職員室での何気ない会話の最中、突如として告げられたものだった。

 

 曰く――ダンブルドア自身の血を引く者が、墓から生まれる。その者は誰にも縛られず己の道を貫き、邪魔する者は容赦なく消される。白にもなり、黒にもなる。たとえ血を継いでいようと、それは善人であることを意味しない。血は、ただの血でしかない。そして、決して仲間と思うな――と。

 

 彼は直ちに血統記録を調べた。だが、該当しそうな人物は、どこにも見当たらなかった。

 

### 現在の動き

 二度目の予言から数年。彼はいまだ、その者の正体を掴めずにいる。

 

 一方で、いくつかの不可解な記録が魔法省に残されている。数年前、職を追われた元闇祓いが不審な死を遂げた現場に残された、どの登録とも一致しない魔力反応。そして直近、魔法界の裏側で三十数名が一夜にして死亡した事件。

 

 彼が、これらの点と予言とを結びつけるかどうか――そこから先は、まだ誰も知らない。

 

        ◇

 

## 現在の状況

 

 三人は見世物小屋を焼き払い、その場を後にした。

 

 鬼太郎にとって、サーシェスもキーノも「気に入ったので手元に置いた」対象であり、その扱いに差はない。

 

 一方、魔法界には三十数名が一夜にして死亡したという事実だけが残された。

 

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