異世界召喚された俺、魔王と共に元の世界へ戻る。   作:生焼け肉

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●転生先の邂逅

 

 

八幡side

 

 

八幡「………完成、だな。」

 

ベル「えぇ、やっと………ね。」

 

 

転生魔法の創作をする事数年。やっと陣を完成させた。俺達が確実に同じ世界に辿り着けるように、念には念をという事で色々と術式を組み込んだ。おかげで中々に規模の大きい魔法陣になったが、このくらいだったら俺とベルの魔力でも何とかなる。

 

 

ベル「……やっと、行けるのね。」

 

八幡「何だ?最初は泣いて止めてたじゃねぇか、今は行きたくなったのか?」

 

ベル「貴方の世界を見てみたくなったんだもの。魔法や争いの無い世界なのでしょう?良いじゃない。」

 

八幡「そうかよ。まぁこの世界よりかは平和だと思うぞ。」

 

ベル「何で断定しないのよ?」

 

八幡「お前だって知ってるだろ?どの世界でも恐ろしいのは人間だ。おまけに俺達はこの世界と違って魔法は使えない、だから身を守る術ってのは護身術くらいしか無い。」

 

ベル「勿論分かってるわ、それに私は生身でも強い自信はあるわよ。」

 

八幡「あっちに行ってからじゃないと分からないか……まぁとりあえず準備しておけ、お前の魔力も借りる事になるんだからな。」

 

ベル「えぇ、分かってるわ。」

 

 

準備という程の事でも無いが、一応って事だ。そしてその間に俺は術式を起動して転生する準備をしていた。

 

 

ベル「待たせたわね。」

 

八幡「待ってないから大丈夫………おい、何でソイツが?」

 

ベル「ついて来るって聞かないのよ。」

 

「私はベルフィーノ様に生涯の忠誠を誓いました。行く先何処までもご一緒する所存でございます。」

 

八幡「………まぁお前がそう決めたのなら俺は止めない。一応言っておくが、この世界には2度と戻ってこられないかもしれないが、それでも構わないか?」

 

「構いません。」

 

ベル「そう……じゃあ決まりね。この城に住んでる子達には私が居なくなる事はもう伝えてあるわ。これから先は自由に生きなさいとも、ね。」

 

八幡「そうか………じゃ、始めるぞ。」

 

ベル「えぇ………」

 

八・ベ「術式展開。」

 

 

俺とベルがそう言った瞬間、足元の魔法陣が光り始めて、俺達の視界を飲み込んだ………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

八幡「………ん、んん?」

 

 

此処は………何処だ?何処かの家の中?いや、微かに見覚えがある、此処は………俺が居た世界の俺の部屋?

 

じゃあ転生に成功したのか!いや、でも喜ぶのはまだ早い、早くベルを探さねぇとっ!

 

 

ーーー1階ーーー

 

 

ガチャッ

 

 

八幡「此処は……居間か。」

 

小町「あっ、お兄ちゃんやっと起きた。休みだからってダラけ過ぎじゃない?小町的にポイント低〜い。」

 

八幡「(妹?向こうで300年も生きてるとこっちの事はもう殆ど何も覚えてないな。)おう、悪かったな。それよりも小町、この辺りで1番広い場所って何処だ?」

 

小町「え、何その質問?お兄ちゃんなら「いいから。」う、うん……この辺りでなら無難に千葉駅とかじゃない?」

 

八幡「場所は?」

 

小町「嘘でしょお兄ちゃん……そんなの自分で調べてよっていうかスマホあるじゃん。それで調べれば一発じゃん。」

 

 

どうやらこれ以上聞き出すのは無理みたいだな。仕方ない、自力でやるか。

 

 

八幡「分かった、邪魔したな。」

 

小町「………本当に大丈夫かな?」

 

 

千葉駅……千葉駅……此処か。でもコレじゃ行き方が分からん。おっ、ルート案内ってのがあるな。コイツが道案内してくれるって事だな。よし、行くか。」

 

 

八幡「少し出てくる。」

 

小町「………あのお兄ちゃんが自発的に外に出るなんて、本当にどうしちゃったんだろう。」

 

 

ーーー外ーーー

 

 

八幡「300年ぶりに見る景色だってのに懐かしさを感じない。完全に向こうの世界の住人だったんだな、俺って。しかし歩きか走りでしか移動出来ないのも考えものだな、さっさと行くか。」

 

 

さっきチラッと鏡を見たが、容姿は完全に俺そのものだった。だからベルの容姿もきっとそのままだろう……っと思いたい。

 

けど今は千葉駅に行かないとな。ベルがどんな行動を取るかは分からないが、こっちに来る前に現地で1番広い場所で落ち合おうって話してたからな。例え会えなくても会うまでそこに行くまでだ。

 

 

ーーー千葉駅ーーー

 

 

八幡「……此処か、確かに広いな。待ち合わせにはピッタリって事か。さて、此処で少し待つか。」

 

 

ザワザワザワザワ…

 

 

八幡「………」

 

 

………待つにしても手持ち無沙汰だな。何も持ってこなかった。唯一持って来たのは道案内用に持って来たコイツだけだ。そもそもどうやって使うんだったか……全く分からん。

 

 

???「八幡………よね?」

 

八幡「っ!………その顔、ベルか?」

 

???「……えぇ、そうよ。こっちの世界での名前は鳴神(なるかみ)鐘子(しょうこ)が私の名前よ。」

 

八幡「鐘子……いいや、ベルの方が良いな。」

 

ベル「私も貴方にはベルって呼んでほしいわ。前の世界でもこの世界でもこの愛称を呼べるのは1人だけ……会いたかった………本当に会いたかった!」ダキッ!!

 

 

ベルは人目も気にせず俺に抱き着いてきた……けど、会えて本当に良かった。

 

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

ベル「それで、貴方の名前は?」

 

八幡「俺は前のと同じで八幡だ。」

 

ベル「そう……良かったわ、名前が変わっていたら覚えるのが大変だもの。そのままで良かったわ。」

 

八幡「俺もお前の事はちゃんと名前で読んだ方が良いか?」

 

ベル「ベルでいいわ。さっきも言ったけど、私がそう呼ばれたいの。貴方だけに許した私の愛称だもの。」

 

八幡「そうか。じゃあベル、こっちの世界でもよろしくな。」

 

ベル「えぇ、よろしく八幡。」

 

 

 

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