異世界召喚された俺、魔王と共に元の世界へ戻る。 作:生焼け肉
ーーーーーー
ベルが総武高校に転校した初日。午後最後の教室が終了して、最後のHRの時間だった。心なしか八幡とベル以外のクラスメイトの表情が非常に疲れ切っていた。その理由はきっと朝の時間と関係しているのだが、途中から変わってしまったのだろう。
担任「はい、連絡事項は以上です。それでは日直の方、挨拶をお願いします。」
そして今日1日の学校が終わった。
ベル「八幡、終わったわね。八幡はどうするのかしら?」
八幡「別にする事は無いからこのまま帰る。部活に入ってるわけじゃないしな。」
ベル「そう、じゃあ帰りましょう。」
八幡「あぁ、行くか。」
荷物をまとめた2人が並んで教室を出た瞬間、教室からドッと空気が落ちたような雰囲気になった。
「はぁぁぁ~………つっっっっっかれたぁ~!!!」
「うん、本当に……俺達今日1日でとんでもないもんばっか見せられてた気がする。」
「休み時間の度にくっつくし、昼休みになって落ち着くと思ったらお弁当を食べさせ合うし、何かもう……ダメ。」
「見たくないけど気になって見ちゃうみたいな無限ループになってたよね………今日は私達全員おかしかったと思う。」
「けどさよく考えてみろよ。これから今日みたいなのが毎日続くんだろ?」
すると、教室の空気が凍り付いた……
「もう、お腹いっぱいなんだけど。」
「あの甘々な空間に耐えながら最後に部活?俺、マジ無理なんだけど……」
「ウチの高校にあれ以上のカップル………居るわけ無いよな。居たらそれはそれで噂になってるし。」
「だよね……頼んでみる?少し自重してほしいって。」
「鳴神さんが聞いてくれると思う?男子の……名前が分かんない。聞き入れてくれそうだけど、鳴神さんはきっと無視すると思うなぁ……だってあの男子にしか興味無いって感じだったし。」
「同感。だって今日鳴神さんと話せた人って居る?」
再び教室の空気が変わった……
「……もう、この教室から出ない?」
「そうだな……俺も部活行ってくるわ。」
「私も。」
「私達はまっすぐ帰らない?何か、何処かに行く感じじゃなくない?」
「うん、今日は早く休みたいかも……」
こうして八幡とベルのクラスメイトは解散した。全員一致していたのは、朝の盛り上がりは消え失せて意気消沈しており、部活に行く者、下校する者の足取りが重かった事だった。
ーーーーーー
八幡side
八幡「んで、どうだった?ウチの学校初日は。」
ベル「勉強は別に大した事ないけれど、八幡が近くに居るのに何も出来ないって言うのが不満だったわ。あんなの拷問じゃない。50分に1回しか貴方と話せないなんて許せないと思わない?」
八幡「一応言っておくがアレが普通だからな?この生活にも慣れてもらうからな。」
ベル「仕方ないわね、分かったわ。」
八幡「んで、俺は自転車で登校したがお前は?」
ベル「送ってもらったけれど、これからは貴方と一緒に登下校するわ。だから貴方の家に行く事にしてるの。」
八幡「そしたら俺はこれから歩きの方が良いか?」
ベル「そうね、お願い出来る?」
八幡「あぁ、分かった。じゃあ明日からは歩きな。」
ベル「お願いね。そうそう、今日はデートはせずそのまま帰るわ。少しだけ疲れちゃったもの。」
八幡「まぁ初めての環境だったしな、無理も無い。俺もある意味初めてだったからな、もう覚えてもいないし。」
だって300年前だからな、そりゃこの辺りの土地勘や同級生の名前も忘れるって。家族の顔もピンと来てないし。
ベル「八幡はどうするの?このまま帰る?」
八幡「そのつもりだ。俺も少し疲れたからゆっくりしたい。」
ベル「そう、良かったわ。」
八幡「どういう意味だ?」
ベル「もし貴方が何処かに行くって言い出してたら、私絶対に一緒に行くって言ってるもの。」
八幡「おいおい、俺だってそこまでバカじゃねぇよ。お前をほったらかして何処かに行くと思うか?前の世界でもちゃんと言ってから旅に出てただろ?」
ベル「そうね、貴方はそういうところはちゃんとするものね。」
八幡「そうでもしないとお前が拗ねるからだろ、既に経験してるから分かってんだよ。」
ベル「ふふふ、私の事をよく分かってくれてるみたいで何よりだわ。」
外に出るにしても、ベルの好きなシュークリームは勝って帰らないとダメだな。とりあえず今日のところは家で大人しくするか。
ーーー比企谷家・居間ーーー
八幡「ただいま。」
小町「あ、お兄ちゃんお帰り~。」
八幡「あぁ……」
とりあえず水飲むか……
小町(お兄ちゃん、恋人を連れてきた時からっていうか夏休みの中盤辺りから急に変わったんだよね~。何か雰囲気が全然違うっていうか、堂々とするようになったっていうか……よく分かんないけど、本当に別人になったって感じ。)
小町「そういえば今日は彼女さんと一緒じゃないの?」
八幡「転校初日だから疲れたんだと、だから今日はそのまま家に帰った。俺も久しぶりの学校で疲れたしな。」
小町「お兄ちゃんはいつも家でぐうたら……はしてなかったか。あの人を紹介してからはデートに行く日が増えてたしね。」
八幡「それなりにな、そんなに気になる程でも無いだろ。」
小町「前のお兄ちゃんに比べたら凄い変化だから。」
そんなに違うのか……まぁ、それもそうか。召喚前の俺は妹曰くぐうたらだったらしいしな。