異世界召喚された俺、魔王と共に元の世界へ戻る。 作:生焼け肉
八幡side
八幡「………」
ベル「すぅ……すぅ……」
魔王ベルの居城で一夜を過ごした翌日。俺はベルと一緒のベッドで目を覚ました。隣ではベルが気持ち良さそうに寝息を立てながら眠っている……俺の腕を枕にして身体を抱き枕にしながら。
八幡「にしてもベルの奴、前以上だったな……」
ベル「あら、私が何かしら?」
八幡「起きてたのかよ。」
ベル「今ちょうど。前以上と言うのなら貴方もでしょう?前よりも激しかったもの♪」
八幡「お前、ホントに遠慮が無いな。」
同じベッドで横になっているとはいえ、俺達は今裸の状態だ。そんな状態で抱き枕にされている俺は超が付くくらい幸せな状況だろう。
ベル「夕食に精のつく料理を食べておいて良かったでしょう?だって記録更新よ、前よりも長く出来たんだもの。」
八幡「あの時は疑ってなかったけどさ、お前昨日の夕食に何か盛っただろ?」
ベル「えぇ、精力剤をね。」
八幡「お前なぁ………」
ベル「だって少しでも一緒に居たかったんだもの。それに貴方だって幸せだったでしょう?数ヶ月ぶりに私を抱けたんだから♪」
八幡「まぁ否定はしねぇ。」
ベル「数百年立ってもその素直じゃないところは相変わらずなのね。そういうところも好きよ……じゃあ着替えて食堂に行きましょう、朝ご飯を作るから。」
八幡「変なもん混ぜるなよ?」
ベル「大丈夫よ、そんな事しないわ。」
昨日の夕食に一服盛った奴が言っても説得力無いんだよ。
ーーー食堂ーーー
八幡「……やっぱ美味いな、お前の作る料理は。」
ベル「あら、ありがとう。お嫁に欲しくなったかしら?それで、いつ貰ってくれるのかしら?」
八幡「絶対その話を持ち出してくるよな。」
ベル「だって早く貴方に貰われたいんだもの。」
八幡「しかも隠さないし……っていうかお前、この城に誰か入れないのか?この城に住んでるのお前とメイド数人だろ?」
ベル「だって多過ぎたらうるさいもの。200年前くらいに入れた時あったでしょ?その時なんて私に魔王の座を賭けて挑んできたり、嫁に貰ってやると言ってきたりで毎日とてもうるさかったじゃない。」
八幡「あぁ〜確かにうるさかったな。お前が出歩く度に周りの男共がワーワーしてたよな。」
ベル「特に八幡の事を貶した命知らず達は本当に今でも許せないわ。また蘇生させて殺すを繰り返させようかしら?」
八幡「やめてやれ。俺も蘇生させて本音を聞いたが、『もう2度と生き返りたくない。』だってよ。お前のキレた顔や死に戻りが余程堪えていたみたいだぞ。」
ベル「訂正してくれるかしら?私は怒った時の顔だって美しいわ。」
八幡「悪かった悪かった。お前はいつも綺麗だ。」
ベル「貴方が初めて惚れた女だもの、当然よ。」
………まぁ、そういう事にしておこう。
コンコンコンッ ガチャ
メイド「お食事中のところ失礼致します。ベルフィーノ様、八幡様、急ぎご報告が。」
ベル「何かしら?」
メイド「召喚された勇者が第一砦を突破しました。」
ベル「そう……それで、強さは?」
メイド「ベルフィーノ様、八幡様には遠く及ばないかと。今も尚第二砦に向かって進行中ですが、足取りは早くありません。寧ろこれまでと比べて遅い方かと。」
ベル「じゃあ此処まで来るのはまだまだかかりそうね。そのまま監視を続けなさい、下がっていいわ。」
メイド「かしこまりました、失礼致します。」
八幡「……俺達には勝てないって言ってたが、実際はどのくらいなんだろうな?」
ベル「もし第一砦でスキルを使っていたら期待外れもいいところね。」
八幡「だな。最低でも第三砦まではスキルは温存してほしいところだが……あのメイドの口ぶりからして、多分スキル使ったんだろうな。」
ベル「貴方もそう思う?」
八幡「仮定の上での予想だけどな。まぁメイドの言う通り、此処まで来るのは相当な時間がかかるだろうな。」
ベル「その間は貴方と2人で過ごせるわね。」
八幡「俺が何処にも行かないって保証は無いぞ?」
ベル「あら、何処かに行くの?」
八幡「いや、行かない。暫くはゆっくりするつもりだ。」
ベル「でしょう?だから今度、町に行きましょう。貴方が居なかったから私も出かける気にならなかったのよね。だから今度……いいえ、今から行きましょう?」
八幡「急に予定早まったな?」
ベル「だって行こうと思った矢先に勇者が来ました、なんて冗談にしても笑えないもの。うっかりその勇者を消し炭にしてまた蘇生しての繰り返しをするかもしれ……いいえ、するわ。」
八幡「巻き込まれた勇者が可哀想……とは思わないな。」
だって、攻め込んで来たんだから返り討ちに遭うのはある意味当然だしな。
ベル「さっ、行きましょう。早くしないとお店が閉まっちゃうわ。その前に色々と見て回らないと。」
八幡「まだどの店も開いとらんわ。どうせ瞬間移動でひとっ飛びなんだからまだまだのんびりしても大丈夫だろ。」
ベル「それもそうね。じゃあ時間になるまでゆっくりしましょう。」ギュッ!
八幡「この体勢は変わらず、なんだな。」