異世界召喚された俺、魔王と共に元の世界へ戻る。 作:生焼け肉
ベルside
ベル「ただいま。」
『お帰りなさいませ、鐘子様。』
飛鳥「鐘子様、本日14時頃に葉山弁護士からご連絡がございました。先日と同じご用向きで鐘子様にお会いしたいとの事でした。」
ベル「断ったのよね?」
飛鳥「はい。今は学業にご専念するとご説明させていただきました。」
ベル「それでいいわ。向こうは何か言ってきたかしら?」
飛鳥「いえ。そういう理由でしたらとすんなり引き下がりました。」
ベル「……分かったわ。」
向こうの出方が分からないわね……何がしたいのかしら?私の予想としてはユキノシタ建設との提携だけど、それ以外の目論見があるのかしら?
飛鳥「お食事、ご入浴の用意も出来ております。何なりと申し付けください。」
ベル「えぇ、分かったわ。」
ーーーベルの自室ーーー
ベル「……どう思うかしら、葉山弁護士の事。」
橘「現時点では何とも……やはりご本人とお話してみない限りは分からないかと。」
ベル「そうよね………仕方ないわ、葉山弁護士まで繋いでちょうだい。」
橘「かしこまりました。」
ベル「………」
さて、鬼が出るか蛇が出るか……
橘「もしもし、葉山弁護士事務所でしょうか?こちらは鳴神家に仕えております、メイドの橘と申します。所長の葉山弁護士はお手隙でしょうか……はい、よろしくお願い致します。」
ベル「繋がったみたいね。」
橘「はい、少々慌てたご様子でした。何かあるのは確実かと……こちら鳴神家に仕えております、メイドの橘と申します。本日はご連絡ありがとうございます。つきましては鐘子様がお話をお聞きになられるとの事なのですが、お時間のご都合等は……承知致しました、ではお繋ぎ致します。鐘子様、どうぞ。」
ベル「えぇ、ありがとう……お待たせしてごめんなさい、鳴神鐘子よ。」
葉山父『既にご承知の事とは思いますがご挨拶申し上げます。葉山弁護士事務所所長の葉山と申します。』
ベル「早速だけど、最近どうして私とコンタクトを取ろうとしているのか、理由を聞かせてもらってもいいかしら?」
葉山父『はい。この度ご連絡させていただいたご用件は、雪ノ下建設との提携についてです。』
やっぱり……
ベル「そう……けど生憎と私は貴方達が有効活用出来そうな土地なんて無いし、業務提携も資本業務提携もするつもりは無いわよ。」
葉山父『そうですか……でしたら、売られている土地にご興味はありませんか?』
ベル「私、別に自分の土地を増やそうとか面倒な事は考えてないの。それよりも私は貴方の目的の方が興味あるわね、どうしていきなり私にコンタクトを取ってきたのか……何故かしら?さっき貴方が言っていた雪ノ下建設との提携がメインじゃないの?」
葉山父『……仰った通り、雪ノ下建設との提携が1番の目的です。』
ベル「そう……それなら残念だけど、私は貴方達と提携をするつもりは無いわ。だってそうでしょう?いくらこの辺りで有数の建設会社と弁護士事務所とはいえ、私は貴方達の事を何も知らない、そんな相手といきなり提携しましょうと言われても疑うのが普通でしょう?」
葉山父『それは……尤もですね。』
ベル「それとこれは私情だけど、貴方の息子さんが嫌いなのよ。」
葉山父『っ!愚息が何か?』
ベル「別に貴方に何かしてほしいとは全く思っていないけれど、一言で言うならしつこいが的確かしら。私には恋人が居て2人の時間を大切にしているのだけど、それを邪魔してくるのよね。彼が何を考えて私達の所に来るのか、どうして邪魔をしてくるのかなんて興味無いけど、少し目に余ると思ってるのよ。」
葉山父『……愚息がそのような事を。分かりました、事情を聞いてみる事にしてみます。この度はご迷惑をおかけしまして申しわけございません。』
ベル「別に貴方は悪くないでしょう、貴方が謝る必要は無いわ。」
葉山父『鳴神さん、少々急用が出来ましたので失礼致します。』
ベル「えぇ、構わないわ。じゃあ……ふぅ、やっぱり提携が目的だったわね。」
橘「恐らく相互に利益のある関係を築きたかったのでしょう。そうでなければこのようなお話はしませんから。」
ベル「でも1つ……いいえ、2つか3つくらいは悩みの種は消えたわね。関わるのはもうこれっきりにしてもらいたいわね。はぁ……何だか疲れちゃったわ、最初はお風呂にしようかしら。」
橘「では準備を。既に湯は張ってありますのでいつでも入浴出来ます。」
ベル「えぇ、ありがとう。」
ーーー風呂場ーーー
ベル「はぁ………気持ち良いわね。」
……明日からどうなるかしらね。今頃あの男は父親からこってり絞られているでしょうけど、私には関係の無い事。あぁ、私達に関わらないようにって伝えておけば良かったわ……まぁ学校でも言ってるし、そのくらいは理解出来るわよね……でも期待出来ないわね。だって話を理解しているかどうかも怪しいくらいだもの。
ベル「はぁ……まだ不安の種は消えないのね。」
今日の事は八幡にも話しておきましょう。電話でも話す事は出来るけど、直接話した方が分かりやすいものね。