異世界召喚された俺、魔王と共に元の世界へ戻る。 作:生焼け肉
八幡side
ベル「完成、かしら?」
八幡「そうだな。それらしい部室になったな。」
ベル「一息つきましょう?」
八幡「お茶でもしようってか?」
ベル「えぇ、久しぶりに私が淹れてあげる。」
八幡「あぁ、頼む。けど確かに久しぶりだな、いつもなら橘か飛鳥さんが淹れてくれるから、それが当たり前になってた。」
ベル「八幡は座って待っててくれる?」
八幡「あぁ。」
部活を正式な形で設立してから3日後。漸くこの部屋も部室らしくなったってところだ。幸いな事にこの3日間で入りたいって生徒は居なかった。まぁこれから増えるかもしれないが、そこは部長のベルが決める事だし、俺は大人しく構えている事にする。
ベル「お待たせ、お茶菓子もあるわよ。」
八幡「あぁ、ありが……コレ明らかに高いのだよな?」
ベル「有名な老舗洋菓子店で買ったの、美味しそうだったから。」
八幡「ティーカップじゃ似合わないが、とりあえず部室完成を祝して乾杯とするか。」
ベル「そうね、アクセサリー作りは明日から少しずつやっていきましょう。貴方にも色々と教えてあげるから。」
八幡「あぁ、頼むぞ部長。」
ベル「だから今日はお茶をしながら魔法の事を色々と試してみない?」
八幡「偶に忘れちまうが、そっちが本命だったな。どんな魔法から試すか?」
ベル「そうね……じゃあ回復魔法からにしない?炎魔法とか水魔法とかだったら危ないもの。」
八幡「それもそうだな。じゃあ前世の魔法を使う感覚でやってみる。」
魔法を使えるかどうか色々と試した。無詠唱、詠唱、手を使う……だが特に何も起きなかった。どうやら魔法はこの世界では引き継がれなかったみたいだ。純粋な身体能力だけみたいだ。
ベル「魔法はダメみたいね……」
八幡「だな。回復魔法だけじゃなく解毒魔法や解呪魔法とかも試したんだが、全く何も起きないな。」
ベル「別の何かが起きているって感じもしないから、本当に何も無いみたい……何だか拍子抜けね。」
八幡「じゃあ本当にアクセサリーを作る部活……同好会みたいになったな。」
ベル「暫くは貴方に作り方とか教えてあげる。大丈夫、難しい事は何も無いから。作り方を知らなかった私でも作れるようになったんだから。」
八幡「最初から完成度高かったよな、初めて見た時は驚いたもんだ。」
ベル「何か趣味を作らないとって思っただけよ。だって私、こっちに来てからやっていたのが投資だったでしょう?だから女の子らしい趣味を探したところ、コレに行きついたのよ。」
八幡「女の子らしい、ねぇ……もっと他にあったと思うけどなぁ。」
ベル「そう?じゃあ八幡の思う女の子らしい趣味って?」
八幡「ん~……よく考えたらお前殆ど出来てるわ。料理も読書も物作りもするから……ごめん、他に何あったっけ?」
自分から言っておきながらこのザマは少し情けないな……
ベル「そうね~……何があるのかしら?」
八幡「お互いに分かっていなかったみたいだな。あっ、でも他の学校とかではコスプレとか流行ってるらしい。大人でもやってる人や職業としている人も居るみたいだしな。」
ベル「じゃあ試しに魔王の頃のようなドレスを着てみるのはどうかしら?」
八幡「良いとは思うが、他の連中にお前の素肌とかは見せたくないな。魔王城で着てたドレスはそれなりに露出あっただろ?あの恰好は流石にな……」
ベル「そうね、私も他の人に肌を晒したくないし、そんな事もしたくないわ。だからこの学校に水泳学習が無くて本当に良かったと思っているわ。」
八幡「それは確かに思った。男子も女子もお前に釘付けになるだろうしな。」
ベル「さっきのコスプレじゃないけど、他の人には見せたくないわ。だからもし、水泳授業があっても見学してるかもしれないわね。」
ベルだったら本当にやりそうだな……まぁ他の生徒がガン見して授業にならなくなるくらいならそうなった方がマシだな。
八幡「まぁ、それも無いから大丈夫だろう。」
ベル「それがそうでもないのよ。男女別で体育をやっているからそこまで気にならないけど、女子からも視線を感じる時があるのよね。特にこの胸に。」
八幡「まぁお前のそれは同年代に比べたら大きい方だしな。」
ベル「そうなのよ。だから肩凝りが酷いのよ……お風呂上がりには必ずマッサージをしてもらっているの、前の世界でもそうしてもらっていたし。貴方にもお願いしていたでしょう?」
八幡「そうだったな。にしても、こっちでもそういう悩みってついて回ってくるんだな。」
ベル「出来れば無くなってほしいところだけど、身体の事だからどうしようも無いみたい。だからその内、貴方にお願いするから。」
八幡「素人の俺で良いのなら。」
ベル「貴方だからいいのよ。勿論、肩以外も触っていいわよ。」
八幡「おいおい、そんな事言ってもいいのかよ?」
ベル「いいのよ。それなりに耐性もついてきたし、1度だけ押し倒された時があったでしょ?どのくらい耐性が出来たのか試してもらいたいって思っているのよ。」
八幡「いや、止めよう?俺もあの時は割と恥ずかしかったから思い出したくないんだ……」
今だから正直に言う、あの時襲わないようにするの結構耐えてた……次は無いと思う。