異世界召喚された俺、魔王と共に元の世界へ戻る。 作:生焼け肉
八幡side
ベル「ねぇ八幡、私がこの前拷問にかけた勇者が今どうなってるか気にならない?」
八幡「ん?別に興味ねぇけど?」
ベル「あの僧侶の子が居たでしょ?1回だけあの子を連れて行ったんだけど、腰を抜かしていたわよ。」
八幡「だってアレだろ?肉はあるけど壊死してたり溶けたりしてグチャグチャになってんだろ?骨だって剥き出し、内臓もズタズタ、そんなだろ?アンデット系よりもアンデットな見た目してんだからそりゃ腰抜かすわ。」
ベル「もう少し此処に居ればいいのにって思ったけど、私達の事や勇者の事を報告しに行ったのだから無理には止められないわよね。」
八幡「あの頑固なソーブ王国が僧侶1人の言葉をそっくりそのまま信じるとは思えないが、残りの勇者パーティーを送ったらそれこそ逆効果だしな。お前の事を更なる悪としてみなすだろうからな……ずっとあそこに留めておくのが1番か。」
ベル「ねぇ、見に行きましょう?」
八幡「俺が見に行って何になるんだよ?」
ベル「あの重戦士、あの池に入ってから叫びっぱなしなの。それでこの前行った時、叫びながら謝ってきたのよ?でも私は何もされてないから別にそんなの要らないって言ったの、そしたら今度は貴方に謝りたいって。」
八幡「ん〜つっても俺も別に何とも思ってねぇしなぁ……気にするも何も無いから解放していいぞ?」
ベル「それじゃ私の気が済まないから嫌。」
どうやらこの魔王様はただ解放するだけじゃダメらしい……さて、どうしたものか。別に俺が頭を悩ませる必要は無いんだけど。
八幡「しょうがねぇな、分かったよ。」
ベル「よろしい。じゃ、行きましょ♪」
俺が立ち上がると同時にベルは俺の腕に抱き着き、勇者パーティーが居る所まで転移した。
八幡「此処に来るとつくづく思う、天と地の狭間に居るんだって。」
ベル「そういうコンセプトで作ったもの。」
そう、此処は本当にそういう所だ。方や触れれば傷は回復、損傷箇所は瞬時に復元、蘇生も可能な素晴らしい聖水。方や触れれば猛毒、壊死や溶解は当たり前、数分吸ったり浴びたりすれば死は必須の悍ましい毒沼だ。勇者御一行はその2つが混ざった混沌とした池に全身浸かっちまってる………自業自得なんだが御愁傷様としか言えん。
ベル「さっ、あの3人の所に行きましょ。」
八幡「一応聞くけど、会わせてお前はどうしたいんだ?さっきも言ったが、俺は別に何とも思ってないぞ。」
ベル「別に何も?」
八幡「お前マジか……」
え、俺ただ見に行くだけ?
そして3人の居る池に着いたのだが………
葉山「う……ぁ、う………」
魔法使い「あしゅ………めけ………」
重戦士「あが……あ………」
八幡「………」
なんか………人間の形を保ててる事に感謝しないとって思っちゃうな、コレを見ると。コレ本当に人間?って疑っちまうくらいには酷い有様だ。だってほら、伸ばした手が溶解して………ボトッと池の中に。
ベル「前より酷くなってるわね、まぁずっと此処に入れてるし出られないから当然だけど。」
八幡「だって声すらまともに出せなくなってるぞ?こんな状態で謝るとか普通に考えて無理じゃね?いやまぁ………何となくコイツ等の訴えかけるような目で分かるけどよ。んで、謝りたいってお前から聞いてるけど、こんな状態で話せるのか?」
ベル「無理っぽいわね。」
八幡「いや、それで終わらすなよ。命の聖水に投げ入れるとかすればいいだろ。」
ベル「嫌よ。見た目もそうだけど八幡を馬鹿にしたんだから助けたくないもの。生かしてあげてるだけ感謝してほしいくらいだもの。」
八幡「きっとコイツ等はその内もしくは今この瞬間にでも早く殺してくれって切願していると思うぞ?とりあえず重戦士の奴だけでも喋れるようにするか。」
俺は重戦士の男に回復魔法をかけた。顔の形がみるみる元に戻り、元の姿に戻った。
八幡「さて、これで話せるようにはなったな。ベルから一応聞いてるが、お前の口から聞かせてもらおうか。」
重戦士「ぐ、ぐぁぁぁ………わ、悪がっだ……っ!お前の、ごどを……バグァに、じでぇ……!」
八幡「……謝罪は受け取った。俺は別に何とも思ってないが、まぁ本心だろう。こんな事言ったら期待を裏切っちまうようになると思うが、ベルの気が済むまではずっとこの場所だと思う。死ぬ事は無いだろうが、まぁ………悪い、かける言葉がねぇわ。」
ベル「八幡、こんな連中に同情してるの?」
八幡「流石に俺だってここまでやろうとは思わねぇよ。ひでぇ事になってんじゃねぇか、少しは手心を加えて……やる気無いもんな、お前そういう性格だし。」
ベル「八幡を馬鹿にした相手に手子心を加える必要なんてあると思う?逆に考えてくれる?私を馬鹿にする人はどうするの?」
八幡「痛覚倍加の魔法をかけてから手足をバイバイさせる。んでくっつけて同じ事をさせる。」
ベル「貴方も私と負けてないわよ?」
八幡「ダメなのか?」
ベル「いいえ、嬉しいわ。だって私の事をそのくらい想ってくれているのでしょう?」