異世界召喚された俺、魔王と共に元の世界へ戻る。   作:生焼け肉

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頭の固い国

 

 

僧侶side

 

 

僧侶「陛下、どうか私のお話に耳をお貸しくださいっ!」

 

ソーブ王「くどいぞ僧侶……何度も言った筈だ。魔王は悪、この世界を滅ぼそうとしている完全悪だ。貴様は運良く逃れられたに過ぎん。でなければ勇者を含めた3人は何故帰って来ない?」

 

僧侶「そちらについてもお話した筈です。あの3人は魔王の怒りを買いました、その結果私でも分からない場所に連れて行かれたのです!」

 

ソーブ王「何故連れて行かれたと断言出来る!?殺されたとは思わんのかっ!?」

 

僧侶「私はかの魔王と対話しました!あの方がそのような事をするような方には思えませんっ!」

 

王子「父上、どうやら彼女も魔王に洗脳されてしまったみたいです。恐らく勇者を目の前で殺され、そのショックで心が壊れたところを付け込まれたのでしょう。」

 

ソーブ王「うむ、修道院に知らせよ。僧侶は魔王の手により洗脳されてしまったと。時間はかかるだろうが、洗脳を解くようにとな。」

 

「はっ!!」

 

 

………またもあらぬ誤解をされただけでなく、勝手な解釈をされてしまいました。魔王と比企谷さんのお話を聞かされてから、私の世界はガラリと変わりました。流石はこの世界唯一の魔王敵対国、私はこのような狭い国でずっと魔王を敵視していたなんて………今思えば恥ずかしいと思うばかりです。

 

 

「さぁ、こちらへ。」

 

僧侶「結構です、自分で歩けます。」

 

王子「おい僧侶、落ち着いたら私を呼ぶがいい。特別に介抱してやろう。」

 

 

………王子の私を見る目、何と穢らわしい事か。

 

 

僧侶「っ!!」

 

 

すると目の前から突然魔法陣が出て来ました。この魔法陣は……転移魔法っ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

八幡「………よぉ、僧侶。」

 

僧侶「ひ、比企谷さんっ!?どうして!?」

 

八幡「いや、少しお前の事が気になったから様子を見に来た。その様子だとこの国の頭の固さは全く治ってねぇみたいだな。」

 

僧侶「……お察しの通りです。」

 

八幡「だろうな、バカ丸出しだ。」

 

「貴様何者だっ!!」

 

「突然出て来たかと思えば、此処を何処だと思っている!!」

 

八幡「ソーブ王国の王城だろ?バカでなくてもそのくらい分かる。」

 

王子「おいそこの下民、貴様は一体何者だ?」

 

八幡「……んで僧侶、お前これからどうすんの?自分の部屋にでも戻んのか?」

 

僧侶「いえ、少々行きたい場所がございますのでそちらに。」

 

八幡「そうか、じゃあ俺も城下を見てみるか。」

 

王子「おい、聞いているのかっ!!?」

 

八幡「美味そうな料理売ってる露店とかってあるのか?」

 

僧侶「はい、ございますよ。串焼きや果物、菓子類も売っています。」

 

八幡「じゃあ最初はそこに行ってみるか。」

 

王子「貴様っ!!!私の声が聞こえないのかっ!!?」

 

八幡「うるせぇな、見て分かんねぇのか?取り込み中なんだよ。」

 

王子「貴様如きの用事よりも王子である私の言葉の方が何十倍も価値があるのだっ!!それにその僧侶は私の部屋に呼ばせているのだ、貴様の命令を聞く道理など無いっ!!」

 

八幡「兵士がバカなら王族は下心が丸見えだな。んで、お前はアイツの部屋に行くのか?」

 

僧侶「いいえ、お断りさせていただきます。」

 

 

すると、もう1度魔法陣が現れました。次に出て来たのは魔王でした。

 

 

ベル「……此処がソーブ王国なのね、何だか落ち着かないわ。装飾が凝り過ぎているからかしら?私とは価値観が合わないわね。」

 

八幡「俺も同じ感想だ。もう2度と来ないと思う。」

 

ベル「それに居るだけで息が詰まりそう……もう居たくないわ。」

 

王子「ほう……そこのお前、中々良い女だ。どうだ、私の女にならないか?望みは何でも叶えてやるぞ。」

 

ベル「こんな所早く出て町へ行きましょう。」

 

八幡「俺もそう思っていたところだ。」

 

王子「ならば金か?欲しい額を言え、いくらでもやるぞ。」

 

ベル「……八幡、この喋る豚は誰?」

 

八幡「この国の王子らしい。」

 

ベル「………こんなのが王子なのね。この国に仕えている兵士達も大変ね、助ける価値も無い私服を肥やすだけしか脳の無い無能貴族に使えているんだから。それとも知らないのかしら?」

 

八幡「いや、魔王と敵対してるのはこの国だけだから知ってると思うんだけどな。周りの国や町は魔王の恩恵受けてんだぜ?この国だって声はかかったのにそれを断ったんだ、ボッチになるのは当然だろ。」

 

ソーブ王「貴様等、一体何者だ。突然現れて世迷言を……呪い師の類か?」

 

八幡「そんな怪しい連中と一緒にするな。もっと簡単だよ。」

 

僧侶「この方は300年前に召喚された勇者、比企谷八幡様です。そしてこちらの女性が魔王城の主人、魔王ベルフィーノ様です。」

 

八幡「300年前の勇者だ。」

 

ベル「魔王よ。」

 

ソーブ王「魔王だとっ!!?」

 

 

周りの兵士は一斉に武器を構えて、矛先を魔王に向けました。

 

 

ベル「……ねぇ、そんな物をこっちに向けないでくれるかしら?こっちは戦う気なんて無いの。それに敵意も無いのに、殺意を向けられたら気分も悪くなるわ。」

 

ソーブ王「黙れっ!!貴様は世界滅亡を目論む魔王だ!そんな危険な者の言葉など「世界滅亡?何でそんな面倒な事をしなきゃならないのよ。」な、何だとっ!?」

 

ベル「世界を滅亡させて誰が喜ぶのよ?それに私は今他の事で忙しいの、この世界の存亡はどうでもいいのよ。私の今住んでる場所が無事ならそれでいいわ。」

 

 

 

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