異世界召喚された俺、魔王と共に元の世界へ戻る。 作:生焼け肉
八幡side
国王「嘘に決まっておる!!そのような嘘で我々を騙そうとしているのだろうっ!!」
ベル「何でそうなるのか分からないわ。それに、もしその気だったら既にこの国なんて滅んでるわよ。」
八幡「だな。全部この国のご立派な妄想だってのに……おい国王、俺もお前の先祖に唆された身だから言わせてもらう。この国の魔王に対する敵対心は異常だ。此処以外の国の殆どはもう魔王と和平っていうか普通に仲良くしてるぞ?つまり表立って魔王と敵対してんのはテメェ等だけって事だ。つかベルは最初からこの世界滅ぼそうとかスケールだけ無駄にバカデカい事なんて考えてねぇし。」
国王「魔王に毒されたか勇者〜……っ!!」
八幡「毒されてねぇよ。いや、ある意味そうなのか?」
ベル「私も貴方の毒にやられている最中よ。貴方の愛という猛毒に、ね。」
八幡「にしては身体に影響無さそうなんだけど?」
ベル「貴方の愛が弱いからじゃないかしら?もっと私の事を可愛がってくれていいのよ?その方が私も嬉しいもの。」
八幡「まっ、気が乗ったらな。とりあえずもう行かね?コイツ等に話してもダメそうだし。話が分かるのなんて僧侶くらいしか居ないし。」
ベル「それもそうね。それじゃあこの国の城下に行ってデートしましょう。」
国王「行かせると思うかっ!!」
ベル「………ねぇ、私達の逢引を邪魔するって事?もしかして死にたいのかしら?」ギロッ
国王「っ!!!?」
ベル「勘違いしているかもしれないけど、こっちの方が立場上なのよ?国王だろうが何だろうがこっちはデコピンだけで瞬殺出来るのよ?死にたくないのなら早まった事はしない方が賢明よ?」
少しベルが殺気を放っただけで大人しくなりやがった。何年経っても勇者頼みの無能な国だな。300年?経っても全く成長してねぇな……300年前の事なんてもう全く覚えてねぇけど。
ベル「行きましょう八幡?早くしないと日が暮れちゃうわ。その前に楽しまないと。」
八幡「そうだな、じゃあ行くか。」
そして俺達は固まっている国王その他大勢を無視して城下へと転移魔法で向かった。
ーーー城下ーーー
ベル「ふぅん……こうなってるのね。」
八幡「意外と賑わってるんだな。あの国王、情勢に関しては無能なのに政策に関しては優秀みたいだな。」
ベル「こういう事が出来るのに何で私を敵だって思い込んでるのかしらね。少し外に目を向けるだけで分かりそうな事なのに。」
八幡「もしくは………お前、この国に何かしたんじゃねぇの?」
ベル「しないわよ。あったとしても精算してるわよ。向こうの勝手な言いがかりでしょう?」
八幡「まっ、お前ならそうだよな。この話は終いにして、散策するか。」
ベル「えぇ、そうしましょう。」ダキッ
俺達は久しぶりの街歩きを楽しみながら2人の時間を満喫している。え、久しぶりじゃないだろって?2人で城下を歩くのは、かれこれ10年ぶりだからな。だって何回も言ったところで何かが変わってるわけじゃねぇし、する事も大体一緒だからな。
「らっしゃい、そこのお似合いのカップルさん!串焼きどうだい?2人になら安くしとくぜ!」
ベル「あら、お上手なのね。それともお世辞かしら?」
「アンタみたいな別嬪さんに嘘なんかつかねぇよ!そっちの男前のオメェさんもどうだい?彼女さんが奥さんに串焼き!」
八幡「どっちでも無いんだが……まぁそうだな、このまま手持ち無沙汰で回るのもアレだし、貰おうか。」
ベル「そうね。それじゃあ3本ずつ貰える?」
「毎度!しかしアンタ達、この辺りじゃ見ない顔だけど、何処から来たんだい?」
八幡「魔王城の辺りからだ。」
「あぁ〜成る程な、だったらこの国はさぞ窮屈だろ?俺もこの国に来てそれなりだけどよ、前に住んでた町の方が暮らしやすかったぜ。この国は『魔王は悪だ!』だの『悪の根源を許すな!』だのとうるさくて敵わねぇよ。」
ベル「そう、大変なのね。」
「この国の王様の考えが変わんない限り、この国のこういうところは治んねぇだろうな。っと、暗い話して悪かったな!はいお待ちっ、別嬪さんにはおまけしておいたぜっ!」
ベル「あら、ありがとう。」
「また来てくれよ〜!」
1人から事情を聞いただけだが、どうやらこの国の考え方には国民も辟易しているみたいだな。まぁでもこのくらいの事だったら隣国や隣町に行けば分かるけどな。今はそれなりに栄えてるけど、その内この国から誰も居なくなりそうだな……知らんけど。
ベル「美味しいわね、この串焼き。あの人、腕が良いわね。スカウトしようかしら?」
八幡「してどうすんだよ?城に呼ぶわけじゃないんだろ?それに毎日こんな脂っこいのばっか食ってたら太るしテカテカになるわ。」
ベル「貴方、それ分かってて言ってるでしょ?私達にそんな心配は要らないわよ。」
八幡「気持ちの問題だよ。だってこの国の王子見たろ?間違い無く食い過ぎだろあんなの。俺はあんな脂肪の塊にはなりたくねぇ。」
ベル「確かにあんな風になるのは嫌ね。それはそうと八幡、転生魔法の事だけど、まだ続けるの?」
八幡「可能性がある限りは続けるつもりだ。この国に来てまだまだ足りない事が多いって分かったしな。その術式も組み込みたいって思ってる。」
ベル「一応聞いておくけど、それって?」
八幡「年齢や容姿とかスタイルだな。時間軸は別にどうでもいいとして、俺達が指定していたのは場所だけだったからな。その辺りの細かい術式も組んだ方が確実だろ?」
ベル「そうね……帰ったらやってみましょう。」