Side相澤
「HRを始め……おい、鬼道。魁離はどうした。視咲と雨璃も重い空気をまとっているが……」
L、A、B合同のHome Room。連絡を受けていない魁離の欠席、家族だから知っているはずの、視咲と雨璃は終始無言で何も話さない。
「ん?ああ、魁離は家出少女を追って今日は休みだ」
「はぁ?体育祭の連絡があるんだぞ」
『聞いてるからそのまま続けてくれ』
「電話をつないでいますので、そのままお願いします」
時雨が電話を持っていた。コイツラのこういう連係は本当に便利だな。
「いや、お前今どこにいるんだ?」
『京都』
「は?いや、まて、お前なんで京都に?!」
『家出少女を探してる』
「そもそもどうやって、」
何を考えたら家出少女を探して京都に行くんだよ。
『黎明街の知人を頼ってちょっとな、少々高いが、まぁ気にするな』
「黎明街を頼ったのか?」
『故郷の知人を頼って何が悪い、それに、黎明街だからってヴィランばかりじゃねぇよ。視咲、雨璃、お前らの責任じゃない、何かあれば親衛隊につなげば、こっちも行動しやすい。それじゃぁ切るぞ』
時雨の手元にあったスマホに、通話終了の画面が現れた。
Side魁離
朝六時、雨璃から兎雪が家出したと伝えられた。
「取り敢えず、言いたいことはわかった。でもな、俺はアイツから認められてないんだよ。というか、虫が良すぎる」
「でも…」
「……わかった。小遣いから、一人5000だせ、流石に今から京都に行くなら、早いほうがいい。黎明街じゃないにしろ観光地は色々と面倒だ」
「移動代金?」
「そうだ」
電話を取り出して、とある人にかける。
「すいません、
『よかよ〜予約もなしにって言いたいばってん、ほかでもなか君ん頼みやけんね。一万でよかよ、』
「助かります、行き先は京都で」
『はいは〜い、ちょっと待っとってな〜』
十分後、俺達の家の上空に、馬鹿みたいにデカい翼で作られた建造物が現れた。
「お待たしぇ〜」
「お久しぶりです、光台さん」
「さんはいらなかよ、ばってん標準語はとってほしかね。ちょっと壁ば感じるけん」
「では遠慮のう。妹が家出ばしたけん京都に送ってくれん」
「じゃあ三万もらうばい」
そうして、京都に来た。
光台
「帰りはどげんする?」
「自力でなんとかするばい。安心してくれん」
「ならまた会おうね」
「はい」
ということで、京都にきて。電話がかかってビデオ通話をしていたわけだ。
「観光地は外国人も多いからな、治安悪化は必ずあるし、何より人が多いから探しづらい」
そもそも、なんでこの時期に家出したんだ?ほかの三人はこの時期になると不機嫌になるって言ってたが……アイツの過去を聞いておくんだった。