じゃあなんすか、この山越えハンマーを撃つ為だけに特化させたガッシャ君は、使えなくなるってことすか。
どうも。
この世界に来てから、大体半年が経過いたしました。
ガミラスのMS開発は順調な様で、最近では肩が丸っこいザクを大量生産しているらしいです。
我々も負けじと、沢山の惑星へMSを広めております。
その甲斐あって、現在16の惑星がガミラスに独立戦争を挑み、絶賛戦争中との事。
ちなみに、今は地球歴で2196年の8月頃。
来年頃に、地球にもMSを持って行こうか、などと考えながら日々を過ごしております。
「えー、では、我がニセールジオン初の艦隊結成を祝いましょう。乾杯!」
「かんぱーい! うおらぁ!」
「ウィルシェナ。乾杯とは、グラスを掲げたり、軽く合わせたりする行為です。出来立てのグワジン級にグラスを投げ付けるのは止めて下さい」
此処は、ドロスの艦艇用格納庫。
元々、全長40kmを超える超大型艦が保有する格納庫である事に加え、各所に空間拡張装置を設置した為、馬鹿みたいに広大な空間が広がっている。
具体的に言えば、THE ORIGIN版のドロスが4隻は入る程だ。
そんな格納庫に、十数隻の艦艇が整然と並んでいた。
ムサイ級軽巡洋艦、12隻。
チベ級重巡洋艦、4隻。
そして、艦隊旗艦として運用するグワジン級戦艦が1隻。
合計17隻の艦艇が、格納庫にずらりと並んでいる。
んで、現在俺達が居る場所は、グワジン級の真下。
仮面を被った奴と赤色小娘、そして金髪生首という、何とも言えないメンバーでお祝いの真っ最中だ。
さて、それでは新たに建造した艦艇の説明に移ろう。
まずは、大きさから。
ガミラスの艦艇に見劣りしない様に、ムサイ級とチベ級は原型艦の1.2倍。
グワジン級に至っては、ゼルグート級に対抗する為、何と3倍に巨大化させている。
具体的な寸法は、以下の通りだ。
グワジン級戦艦(3倍)
全長:882m
全幅:643.8m
全高:202.8m
チベ級重巡洋艦(1.2倍)
全長:282m
全幅:135.84m
全高:119.28m
ムサイ級軽巡洋艦(1.2倍)
全長:236.4m
全幅:118.08m
全高:95.28m
とまあ、こんな感じになっている。
原型艦の大きさだと、ガミラスから笑われるかも知れないからな。
少しばかり、見栄を張らせてもらった。
別にデカくしたところで、大したデメリットも無いしな!
夢と希望と戦艦は、デッカくだ!
……素直にTHE ORIGIN版の艦艇を出せば良かったのに、だって?
一応、登場させる兵器はファーストガンダム系正史(偶に脱線する)で統一しとるんじゃ。
今更、やっぱりオリジン版に変更します、なんて出来んよ。
さて、お次はMSの搭載機数について。
ムサイ級とチベ級は原型艦から変更しておらず、それぞれ4機と8機となっている。
ちなみに、ムサイ級は艦首下部のコムサイにもMSを2機搭載出来るが、恐らく使う事は無いだろう。
戦闘中にコムサイを切り離すなんて、危なくて出来んしな。
そして、グワジン級の搭載機数は、何と60機!
大きさ的にもっと搭載出来るのでは、と思うかも知れないが、格納庫の後方には小規模なMS製造工場が設けられている。
その為、通常のMS格納庫として使える空間は、意外と限られているのだ。
続いて、艦艇の内部構造や装備について。
動力炉には、艦艇用のブラックホール機関を採用した。
勿論、艦が爆発したからといって、その場にブラックホールが発生しない様、安全対策はちゃんと施してあるぞ!
(わざと負荷を掛けて、人為的にブラックホールを発生させる事も出来る)
そして、今回の魔改造における最大の目玉が、全艦に搭載されたエネルギー防壁!
何と、波動防壁と同等のエネルギーフィールドを展開出来るのだ!
ムサイ級とチベ級に関しては、2202のドレッドノート級と同程度の防壁性能を持たせている。
え?
波動防壁よりも、強固で使いやすいシールドが有るだろって?
せっかく宇宙戦艦ヤマトの世界に居るんだし、なるべくヤマト関連の技術を使った方が良えじゃろがい!
「ねえ総帥。グワジンに付いてる、あの丸いの何?」
「アレはエネルギーコンデンサーだな。簡単に言えば、エネルギーを溜めておく装置だ」
原型艦では推進剤タンクだった8つの球形構造物。
それらを全て、大型エネルギーコンデンサーへと変更している。
そして戦闘時には、内部に蓄積された膨大なエネルギーを防壁へ集中供給。
これにより、他の艦艇とは比較にならない程の防御能力を発揮出来るのだ!
……それ、コンデンサーを破壊されたらヤバいだろって?
やれるもんなら、やってみろぉ!
(厚さ4mものガンダリウム合金製装甲と、異常なまでに頑強なエネルギー防壁で守られている)
「ところで、艦名はどうしますか?」
「グワジン級1番艦は、そのままグワジンで」
「グレート・デギンじゃないんですね」
「デギン公王が乗ってないのに、その名前を使うのは流石にね……」
さてさて。
艦に名前が決まったら、絶対にやらなければならない事が有る。
うん、そうだね。
試験航行だね!
「マリ島ちゃん。艦隊にMSを搭載しておいてくれ。ちょっくら試験に行って来るわ」
「はぁ? 艦に乗る人が居ませんが?」
「自動操縦で行くから問題無い。あ、ドロスは目立つから此処で待機ね」
「まあ、分かりましたけど……何処へ向かわれるんです?」
そうだなぁ。
今居る星系から近くて、ガミラスの監視が緩い場所が良いから……。
「プロトマル星系だな。あそこまでジャンプして戻って来るよ」
==========
場所は変わり、エピドラ浮遊大陸。
その一角に設けられた簡易造船所では、既存の輸送船を利用した新たな軍艦が、次々と生み出されていた。
全長260mの、丸みを帯びた扁平な船体が特徴的なその艦は、元々重機材運搬船として使用されていた船である。
『宇宙戦艦ヤマト2205』で、移民船として徴用されていた船と言えば分かるだろうか。
本来は重機材や大型貨物を輸送する為の船であり、バラン方面では原生生物の運搬にも使用されていた。
そんな輸送船に、現在は大規模な改装が施されている。
船内の貨物区画は、モビルスーツを収容する格納庫へと変更。
機体の固定架台や整備設備、発艦・回収装置などが新たに設置され、艦体各所には自衛用の対空兵装も増設されていた。
これこそが、ガミラス軍が新たに開発したMS運用改装航宙母艦。
ガルネリア級改装航宙母艦である。
ガルネリア級改装航宙母艦
全長:260m
全幅:100m
全高:65m
(全幅、全高は重機材運搬船の画像から、AIに測定してもらった大きさです。間違っている可能性も有りますが、本小説内ではこの大きさで行かせて頂きます)
もっとも、元々は輸送船だ。
最初から軍用として設計された空母と比較すれば、防御力や戦闘能力は決して高くない。
しかし、現在のガミラス軍が必要としているのは、直ぐにでも使えるMS母艦。
そして、今後の専用母艦開発に必要となる、運用経験と各種データである。
そもそも、MS専用母艦を一から設計しようにも、あらゆるデータが不足しているのが現状。
故に、まずは既存の艦艇からMS運用に適した物を選び、改装を施す事にしたのである。
「MSの搭載機数は12機。出撃時は艦首底部のハッチから発艦し、帰還時には艦尾のハッチから収容する方式を採用している」
ガルネリア級の艦内を歩きながら、タランは同行する2人の軍人へ説明を行っていた。
1人は、第6空間機甲師団司令にして、MSの戦術開発を一任されている、エルク・ドメル中将。
そしてもう1人は、短く刈り込んだ白髪と、右目を覆う黒い眼帯が特徴的な老軍人。
ヴェム・ハイデルン中佐である。
ドメル幕僚団の先任参謀にして、歴戦の艦長でもある彼は、鋭い眼差しで艦内の設備を観察していた。
「なお、カタパルトは設置していない。設計上の余裕が無い事に加え、そもそもMSに適したカタパルトがどの様な物なのか、未だ研究段階だからね」
「なるほど。つまり、MSの展開能力には難が有るという訳ですな」
タランの説明に、ハイデルンは僅かに眉を顰める。
これまでガミラス軍は、ガイペロン級多層式航宙母艦の様に高い航空機展開能力を持つ空母や、ゲルバデス級航宙戦闘母艦の様に、前線での砲撃戦までこなせる艦を運用して来た。
そんな彼等からすると、ガルネリア級は非常に使い勝手の悪い艦に見えたのだ。
「まあ、そう悲観する事も無い。今後、運用データが蓄積されれば、MS専用母艦を開発する事も出来るだろう。それまでは、この艦を上手く使っていくしかないさ」
そう答えるドメルも、苦笑いを浮かべていた。
「だが、悪い事ばかりでも無い。元が民間の重機材運搬船だったお陰で、短期間に数を揃える事が出来た」
タランの言う通り、重機材運搬船は元々多数が建造されていた為、改装に使用出来る船を直ぐに確保する事が出来た。
更に、貨物区画以外の構造は殆ど変更していない為、従来の重機材運搬船を建造していた造船所も、そのまま利用出来る。
その結果、短期間で14隻のガルネリア級を確保する事に成功。
合計168機、つまり100機を優に超えるMSを運用出来る母艦戦力を、早くも整える事が出来たのである。
「第6空間機甲師団には、このガルネリア級と対MS戦闘を主眼に改修された、各種艦艇の性能試験を頼みたい」
タランはそう告げると、隣を歩くドメルへ視線を向けた。
「それに、デスラー総統から直々に下賜されたゼルグート級、ドメラーズⅢ世の試運転も済ませておいた方が良いだろう。ゼルグートⅡ世と比べて、随分と様変わりしているからね」
ゴッグによって無惨な姿にされたゼルグートⅡ世。
その戦訓を踏まえ、新たに建造されたドメラーズⅢ世には、数々の対MS兵装が取り付けられていた。
まず、艦橋周辺に増設されていた4連装対空砲は、大口径の2連装砲へと変更。
これは、単純に弾幕の密度を高めるよりも、1発当たりの威力を重視した方が良いと判断された為である。
更に、同型の対空砲を艦体各所へ増設する事で、可能な限り射撃の死角を減らしていた。
そして、最も大きく変更されたのが副砲である。
従来の330mm3連装陽電子ビーム砲を撤去し、代わりにクリピテラ級が装備する133mm2連装陽電子速射砲を、4連装化した物へ換装していた。
当然ながら、砲口径の縮小によって、従来の副砲と比較すれば単発の火力は低下している。
しかし、今回の改修で求められていたのは、敵艦を撃沈する為の大火力ではない。
小型で機動性に優れたMSを、確実に撃墜する為の迎撃能力である。
特に、ゼルグートⅡ世を壊滅させたゴッグへの対策は、最優先事項とされていた。
「ゴッグを一撃で撃墜出来る威力と、連続して射撃を行える速射性能。この2つを兼ね備えた兵装が必要不可欠である」
ゼルグートⅡ世の惨劇を生き延びた将官の、そんな進言が採用された結果、今回の副砲換装が決定されたのだ。
「確かに、慣れん艦を操るのは骨が折れますな。それに、若い連中も随分と意気込んでおります」
ハイデルンの言う若い連中とは、訓練を終えたばかりの新兵達の事だ。
本来ならば航空機のパイロットになる予定だった者達なのだが、MSの台頭によって進路が変更され、MSパイロットとして再教育を受け、このエピドラ浮遊大陸へ送り込まれて来たのである。
「やる気が有るのは良い事だが、放置し過ぎるのも考えものか……」
ドメルは、新兵達が此処へ着任した日の事を思い出していた。
皆、まだ歳若く、希望に満ち溢れた目をしていた。
しかし、その姿がどうにも危なっかしく見えて仕方がなかったのだ。
「訓練ばかりで気が滅入る。実戦はまだか」
そんな不満を口にする新兵達が、いずれ問題を起こす可能性も否定出来ない。
ならば、一度実機を使用した演習を行い、彼等の実力を確かめると共に、溜まった鬱憤を晴らさせてやるべきだろう。
ドメルは、そう判断した。
「何処もかしこも人手不足だ。熟練兵を回す余裕も無く、此処にも新兵を寄越して来るぐらいだからね」
タランは深いため息を吐くと、更に言葉を続けた。
「エピドラ浮遊大陸で働いている者達も、その殆どがガミロイドばかりだ。便利では有るが、いささか機械に頼り過ぎている気がするよ」
「いよいよ、拡大政策の付けが回って来ましたか……」
刻一刻と悪化していく自国の現状に、3人は揃って顔を曇らせた。
「……さて、辛気臭い話は此処までにしておこう」
タランは気を取り直すように表情を改めると、ドメルへ視線を向けた。
「それで性能試験の件だが、実施場所は君の好きに決めてくれて構わない。何処か希望は有るかい?」
その言葉に、ドメルは腕を組んで考え込んだ。
(MSが有るとは言え、所詮は劣化コピー品。パイロットの練度も、まだ十分とは言えない。敵襲の可能性を考えれば、あまり目立つ場所で試験を行うのは避けるべきだろう)
何せ、ガミラスの敵はニセールジオンだけではない。
独立した植民地や属国。
小マゼランに侵攻を繰り返すガトランティス。
そこに加えて、ガミラス内部の反デスラー派。
これらの敵が、無理矢理にMSを奪取しに来る可能性が有る以上、目立たない様に行動しなければならなかった。
それに、今回の試験には新兵達の慣熟訓練も兼ねさせたい。
となれば、周囲の警戒が比較的容易で、艦隊を動かすのに十分な空間が確保出来る場所が望ましい。
暫く考えた末、ドメルは隣に立つ付き合いの長い老軍人へ声を掛けた。
「ハイデルン。プロトマル星系を覚えているか?」
「あの星系ですか! 懐かしい、ドメラーズⅡ世の慣熟航行で訪れた場所でしたな」
「ああ。昔の練習場所に、顔を出すのも悪くなかろう」
ドメルさんて、ドメラーズⅢ世乗る前は何に乗ってたんでしょうね?
モチベ維持の為、高評価と感想をよろしくお願いします。
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割とマジで、これだけを励みに書いております。
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