てか、お気に入りが100件超えてる!?ありがたい限りですよ本当に…!
───ミレニアムサイエンススクール、セミナーにて
「(『先生達は廃墟へ向かった』、か……)」
ユウカがゲーム開発部に向かってからおよそ30分後、
ボクはフミエから送られた暗号を読み解いて、情報を得た
今は原作で言う時計じかけの花とパヴァーヌ編、その第1章レトロチック・ロマン。その最初だ
これから、先生達は廃墟でAL-1Sもといアリスを発見する......って流れだけど
「(大丈夫かなぁ…)」
内心、かなり不安だ
ボク達はムトン達と全くと言っていいほどコンタクトが取れない
別に、ムトン達と連絡のやりとりは普通にできる。…できるが、このミレニアムにおいて、そのやりとりひとつがどれほど自分の首を絞めることに繋がるのか、分からないボクではない。ムトンもそれを分かっているから連絡をくれない
常に監視されているとは、そういうこと
……ヒマリとリオという二大巨頭がいる限り、ボク達に下手な行動はできない
まぁふたりがいなくてもヴェリタスなんかのハッカー集団もいるので結局できないけども
要するに、こっちで何かあってもボク達がムトン達にそれを知らせる術はないし、ムトン達もそれを知る術はない
だからオペレーターのムトン、裏工作最強のミゾレ、そのふたり抜きでのセミナーのボクとエンジニア部のフミエとのツーオペになるのだが……大丈夫な気がまるでしない
ボク達ふたりは、転生者達の中でも弱い方に区別されるため、荒事には基本向かないのだ。そもそも私達は戦闘どころか運動するような部活じゃないし……というかミレニアムで運動神経がいいのはC&Cとトレーニング部ぐらいしかないし……
だから、私達は自作の機械に色々と頼ることが多いけど……その機械をヒマリ達のハッキングかなんかで奪われる可能性だってある
はっきり言ってボク達は手札が乏しいのだ。正直終わっているとしか言えない
だから想定外が起きたその時、対処ができない
まぁ、唯一の救いと言えるのが、このパヴァーヌ編1章はリオとヒマリが仕組んだひとつの
……まぁ、ここまで考えたが、要するにだ
無力なボク達は指揮を仰ぐこともできないし助けを呼ぶこともできない、挙句、想定外に対する打開策もない、事が起きたら、泣き寝入りくらいしかすることがない。それが今のボク達の現状だ
……暗躍系転生者ってこんな無い無い尽くしでいいのだろうか……ボクは訝しんだ
「……フミエちゃん?何か考え事ですか?」
「んー。まぁそんなところだよ、ノア」
「………」
「(……まぁ、でも)」
だからといって、ただ見るに徹するわけにはいかないだろう
そして、それはムトン達も同じはずだ
*****
───ミレニアムの廃墟地帯にて
「(……出てきましたね…)」
ある廃ビルの屋上から、今しがた廃墟から出てきた4人を見て、私はスマホのメモに記録する
スマホはオフラインにしているため、例えシッテムの箱の住人であろうと、このメモを覗くことはできないだろう
「(……今のところは原作通り、彼らもあとは部室に帰るだけ)」
4人は数々のオートマタから隠れつつ、ミレニアムの校舎に向けて進んでいた
今も、オートマタに気付かれるギリギリ手前で物陰に隠れたりしていたりと色々危なっかしいが、先生が居る手前、問題はないだろう
見届けるだけ見届けたら、私も帰投するとしよう。ここに残り続ける必要もないし、逆にそれはリスクになる
というのも、この廃墟地帯は今、ここで見つかった兵器の危険性を把握するために、リオとヒマリが観測している可能性がある。というかしている
そんな観測されている空間で活動しようものなら、いくら透明化していようとも、あのふたりならば勘付く可能性が大いにあり得るのだ
私の『厚化粧』のステルスは特殊なものであるため、剥がすのは非常に困難である
ただ、剥がせはしないが、「何者かによるホログラムがある」という
そして、そんな特殊なホログラムを用いる存在は、ミレニアム、ひいてはキヴォトスにおいてただひとり、私だけなのだ
私は、ミレニアムにおいてのお尋ね者
バレたら色々と面倒なことになる。それこそ、カラスが覆面水着団を襲撃した時以上に
そう考えていると、4人は既に遠く、校舎の方まで戻っていた
これで本当に、私がここに残る意味はなくなった
「………これより、帰投します」
返事は返ってこない
まぁ、普段は付けているインカムだって付けていないのだから、返ってくるはずがないのだが
……こうして、完全に単独で任務を遂行するのはいつぶりだろうか。下手をすれば、まだ私がC&Cとして活動していた頃にまで遡るのではなかろうか
過去を思い返しながら、私は帰投の準備を始めていた
*****
───ミレニアム、エンジニア部部室にて
「……なるほど、だいたい把握できたよ。新しい仲間により良い武器をプレゼントしたい……と」
先生とアリスがミレニアムに来たその翌日、原作通り、エンジニア部の部室にはアリスの武器を貰いにゲーム開発部が来ていた。今は、ヒビキがアリスにBluetooth機能(とその他諸々)付きの拳銃を勧めていた
……同じエンジニア部として言っちゃアレだが、それスマホで良くね?
アレがロマンの括りに入るのかはさておき、アリスの視界は少し離れた場所に置かれている
大きく、ぶ厚く、重く、そして大雑把すぎた
そりゃあ大きくもなるだろう。なにせ、計り知れない量の技術と情熱と予算を注ぎ込みまくっているのだから
そんなアリスを見て、ウタハ達はそれの説明を始めて
「バカだ!頭良いのにバカの集団がいる!」
それから間もなく、モモイの絶叫が聞こえる
確かに、一部否定できない部分もあるかもしれないが、それはそれとして、その言葉に反感を覚えない私ではない。
そろそろ顔出しくらいはしておこう、そう思い、隠れていた物陰から出る
「バカとはなんだね?賢いモモイよ」
「!?……そ、その声は!」
「君毎度そのネタやってるよね(いかにもだよ、賢いモモイ)」
「ふっ、フミエ先輩!」
なんだその色々言いたげな、抗議の眼差しは
私は君にそんな目を向けられる謂れはないはずなのだが
「フミエ先輩!なんでこんなの作らせちゃったの!?止める理由なんていくらでもあったよね!?」
「ふむ…」
なるほど、つまり私はモモイからすればエンジニア部の理性側だと言いたいのだな?
残念だが、私はこっち側であってそっち側ではない。この3人を止めるどころかアクセルをベタ踏みする側なのだよ
「何故、止める必要があるんだい?」
「……え?」
「我々のロマンは立派だろ?」
「どこが!?」
「これだからしろうとはダメだ!もっとよく見ろ!」
「見ても分かんないよ!!?」
何故、我々以外にこのロマンを理解できる人物がいないのか……コレガワカラナイ
「ていうかだよ!なんで宇宙戦艦のレールガンから先に作っちゃったのさ!?普通エンジンとかじゃないの!?よくわかんないけど、レールガンは最後とかじゃないの!?!?」
モモイはそう叫ぶ
その言葉は一理あった。普通なら設計図から始まり、そこから骨組みやら何やらを色々作っていく。我々も宇宙戦艦を作った経験はないため、詳しい流れは分からないが、少なくとも、レールガンからではないだろう
それに対して、3人は
「あった方がかっこいいじゃん」
「宇宙戦艦のレールガン、アレ自分で使いたくないですか?」
「ちょっと質問の意味が解らないな。
「もう終わりだよこのエンジニア部」
モモイは救えないモノを見るような目で我々に言った
なんで終わるんだ。むしろ始まりだろ
そう憤慨したい気持ちでいっぱいになるが、そろそろこの原作に話を戻そう
「……まぁ、それはさておき」
「さておけないよ…」
「エンジニア部の情熱が注ぎ込まれた、この武器の正式名称は……『光の剣:スーパーノヴァ』さ!」
「また無駄に大げさな名前を……」
大げさとはなんだ、卑しいミドリよ
キヴォトスにおいて神秘パワーなしで光の弾撃てるのはこれぐらいしかないんだぞワトソン君。言っても大半の生徒は理解できないだろうことなので黙りつつ、アリスがその名前を聞いて反応したのを見た
やはり分かるか、アリスには。我々はロマンってのが
「……これ、欲しいです」
………まぁ、本当は違うのだろうけれど
*****
あれから実に5分の時が経った……
アリスは光の剣を持ち上げ、それを扱える証明をした。実際に見て、140キロoverのそれを持ち上げるのは正直すげぇ(小並感)としか言えない
アリスが部室の天井をぶち抜き、明るい陽光が我々を照らした後、ウタハはヒビキに処分要請を受けたロボットとドローンを全機出させ、その兵器に並ぶ形で私とコトリはゲーム開発部の前に立ち塞がった
現状を簡潔に言うなら、「そう簡単に武器は持って行かせない!」のパターンである
尤も、それは建前であって、本音は光の剣の実戦データを取るためというものであるが
「その武器を本当に持っていきたいのなら……」
「私たちを倒してからにしてください!」
ウタハの言葉を繋ぐ形でコトリが言葉を続ける
「まぁ、王道の展開よな。「資格」のために、戦わざるを得ないっていうのは」
「…!」
「ただ……そう言うゲームは、往々にして面白いよな………君はどうだ?アリスよ」
私はアリスに問いかける。まるで、因縁の敵が、主人公に投げかけるように
アリスは何かを言おうとしたが、言わせる前に動く
「戦闘支援プログラム、起動」
「!」
「PoD-E-Mシステム、オールグリーン」
私は、まるで魔法使いが呪文を唱えるように、言葉を立て並べる
言葉を並べると、私を取り囲むように色んなメーターや数値が載った多数の青いホログラムの画面が次々と浮かび上がる。とくに拘った部分だ、やはりかっこいい
ひとしきり呪文を言い終えると、ホログラムは横に浮かぶひとつを残して消え、右手に持つARがガシャン、と音を立てて第2のセーフティを解除する。こんな大げさなことをしなくとも、ボタンひとつで解除できるのだが、全てはロマンに優先されるのだ
私は一歩前に出て、アリスにARを向けて、言った
「……見せてもらおうか。君がその剣を扱うに足る、資格を」
「うわぁ!フミエ先輩の厨二病が発動したぁ!」
「黙れ小娘!」
貴様にロマンが分かるか?分からんだろう
いいだろうならばお前からだ、ということでモモイに標準を変更し、射撃を始めたところで戦闘が開始する
横に浮かぶホログラムからロボット及びドローンの全機に指示を出しつつ、私はモモイに射撃を続ける
後ろからドローンとコトリのMGからの射撃が始まり、弾丸の雨が一斉にゲーム開発部を襲う
前衛にロボットが出ていき、ゲーム開発部からの攻撃がそれらに向いたのを確認してから、ホログラムから我がPoD-E-Mシステムを弄る
「出力10%!光弾は君だけの専売特許じゃあないってこと、見せてやる!」
「えっ!?」
「「電撃弾をくらえ!」をくらえ!!」
「ぐわぁぁーーっ!!」
そう言って、モモイに光の弾を乱れ撃った。光の弾をモロに受けたモモイは典型的な悪役が使いそうな断末魔を上げながら倒れた
先程、光の弾が撃てるのはキヴォトスでも光の剣しかないと言った気がするが、アレは嘘だ。私が改造したこのARだって、光弾は撃てるのだ。攻撃力に天と地と程の差はあるが
聞こえてくる馴染み深い幻聴を流しつつ、前衛として出ていったロボットが全滅したのを確認した。
「オーバークロック・ファイアーー!!」
ホログラムからいくつかのドローンの前に出るよう指示を出したところで、それに合わせてか、横に大きな箱が落ちてきた
ブラックボックス
コトリのEXスキルであり、ここからシールドを得ることができる。私も右も左も分からない先生として活動していた頃は、お世話になったなぁ……
内心感傷的になりながら、ブラックボックスからシールドを得る。これで多少の無茶が通るようになっ
「ドットを打つように、緻密に……!」
た瞬間、横からミドリのSR───フレッシュ・インスピレーションだったか───が火を吹き、前衛に出たドローンと、私のシールドを計5回の射撃で破壊した
アレはミドリのEXスキルか。学園交流会のミレニアムCでのそれひとつで私の部隊が壊滅したのは良い思い出だ
……カラスだったら、今のも避けられたのかな
理不尽の擬人化のことを思いつつ、ホログラムから残りのドローンも前に出す
「私の、怒りの弾丸をくらえ!!」
と、ここで先程まで倒れていたモモイが立ち上がり、私に向けてAR───名は確かユニーク・アイディア───の弾丸を乱れ撃つ
出たわね、怒りの弾丸
私は冷静に横にあるブラックボックスに隠れてやり過ごす。前に出したドローンは今ので消し飛んだが、仕方ないとして割り切る
……後ろから「あ゙ぁぁぁあああ!!!」とコトリは悲鳴を上げているようだが、それはブラックボックスが撃たれたことへの悲しみか、それともそのブラックボックスを盾として使った私への怒りか、はたまたモモイの攻撃をモロに受けたことへの悲鳴なのか、あるいは全部なのか
……そういえば、コトリはブラックボックスからシールドを得たのだろうか
ホログラムを見ると、コトリは倒れていた。どうやら答えは3番目だったらしい
これで、私の陣営には私と3機のドローンだけが残り、向こうは未だに3人が健在している。ドローンは不良のひとり倒せないようなポンコツなので実質1対3である
現状を見るだけではほぼ詰みであるが、頭の良い私にはここから打開できる策があるのだ
「ふっふっふ…諦めるなら今のうちだよ!」
「お姉ちゃん、それは負けフラグだよ…」
モモイが分かりやすく調子に乗り、ミドリがそれに気を取られている……今!
「出力50%ッ!!スタンショットォォォ!!!」
「「アバババババババババ!!?」」
「うっ!!」
不意打ち気味の光速の弾を3人に向けて3発ずつ放つ。モモイとミドリには命中したが、アリスには掠っただけで命中はしなかった
スタンショット
「光速」と「拘束」を掛けたARの出力50%の攻撃。拘束とあるように、命中した相手を痺れさせて動けなくするのだ。モモイ達であれば、だいたい1分は動けないだろう。おまけに光速とあるようにバカにならない弾速をしている
ただ、弱点もあって……
『OVERHEAT!!』
ホログラムの画面に、そんな文字が浮かんでいる
スタンショットは発熱がひどく、今のように3発撃つだけでオーバーヒートしてしまう。ARはガシャガシャ音を立てて変形し、冷却を開始した
「……さて、後は君だけのようだね?アリス」
「っ!」
1分すればモモイ達が復活するとは知らないであろうアリスに、もうふたりは倒したと取れる発言を───俗に言うハッタリをかます
アリスは動揺したようだったが、しかし自信に満ちた顔で言った
「えぇ……ですが、光の剣の魔力は100%までチャージ済みです!!」
「ほう…向かってくるというのか?このフミエに」
「はい!!」
アリスの持つ光の剣は青白い光で溢れていた
アリスの言う通り、最大チャージの光よ!が飛んでくるに違いないだろう
なるほど、なるほど…
「ならば、こちらも抜かねば無作法というもの」
左手を前方へ突き出し、人差し指と中指を縦に立てる
私が作り上げた、ひとつの傑作を見せるとしようではないか
アリスは身構える。私は動かない
「ぁ…あ、アリっ、ス…!」
「っ!モモイ!」
「に……げ………」
「モモイーーー!!」
今なお痺れているモモイはアリスにそう言って、倒れた。スタンショットは攻撃力はそこまで高くないので、あれは演技だろう。多分
「……アリス、行きます」
モモイの死(死んでない)を経て、アリスは覚悟を決めた目で私を見て、そして光の剣を構えた
「……「アリス」って言うのかい、贅沢な名だね…」
「…?」
「おっと、これは…」
「勝ちフラグ…だね……」
離れたところから見ているウタハ先輩とヒビキがそう言うのが聞こえた
光の剣は今にも火(火というよりは光なのだが)を吹きそうだが、私は努めて冷静に、言った
「…今からはお前は「あ」だ!!」
「!?」
「いいかい「あ」だよ!?分かったら返事をしな「あ」!!」
「うわ〜ん!アリス、周回プレイヤーみたいな名前はイヤです!!」
色々と下らないことを喋ったが、これは相手の攻撃タイミングを伺うために図ったものだ
何故そんなことをする必要があるのか
それは、私のこれは、相手の攻撃タイミングが分からなければ意味を成さないからだ
……まぁ、してから思ったが、アリス相手ならそんな回りくどいことをする意味もないかもしれないが
なぜなら
「─────光よ!!!」
そう、叫ぶだろうから
それに合わせて、私はそれを展開する
「学歴フィルターッッッ!!!」
私を、白いバリアが包み込む
光の剣のビームは、そのバリアに命中し
そして……弾かれた
大きな物音を立て、弾かれたビームは天井をぶち抜いた
*****
「くっ、悔しい……ですが、これが結果ですね!」
その後、私は立ち上がったモモイとミドリにリンチにされ、私とコトリはゲーム開発部に惨敗した
まぁ、エンジニア部のSPECIAL生徒であるウタハ先輩もヒビキも見るに徹していたため、支援のひとつなかったのだから、負けてもしょうがない節はあるだろう、多分
そう考えていたところ、遠くでウタハ先輩がヒビキに光の剣の使い方を教わっているアリスを見て、何かを考えているようだ
何やらブツブツ言っているようだが……おそらく、これは原作でもあった部分だろう
遠くで、さらに小さな声での独り言は、普通聞こえないが、私が常備装着している「聴こえるちゃんMark4」ならば聞こえるのだ
声を拾う
『最低でも1トン以上と推定される握力、発射時にもブレない安定した体幹バランス、強度や出力は勿論、肌全体に傷すら見当たらない綺麗な肉体……いや、
『つまり、最初から厳しい環境での活動を想定し、ナノマシンによって「自己修復」することを前提として作られた体……』
『その目的は、きっと……』
「『……「戦闘」、だな』」
「やっぱり、先輩もそう思いますか」
「おっと…」
悟られないようウタハ先輩の横まで移動して、そう言う。聞かれていないと思っていた独り言を聞かれていたと知ったウタハ先輩は、それなりに驚いているようだった
「……フミエも、アリスは戦闘のための機械だと?」
「そうだと思いますよ。損傷を前提としているのならば、戦闘以外の用途に何かあるでしょうか?」
みんなには届かない声量で話す。アリスの事実を知るゲーム開発部はともかく、ヒビキやコトリには気付かれないように
「…さぁね……君はどう思う、アリスを」
「……そうさね…」
勇者、あるいは魔王
ゲーム開発部、あるいは名も無き神々の王女
アリス、あるいはAL-1S
そんな彼女をどう思うか
そう聞かれたら、私は
「可愛い後輩……ですかねぇ…」
「…君も、そう思うかい」
「えぇ」
実際、可愛いだろう
最凶最悪の存在になり得たとて、それでも後輩は後輩、アリスはアリスである。兵器だとか王女とかは愛でない理由にはならない。そしてこれはケイも同様である
ヒビキと笑うアリスを見て、私はそう思う
そんな折、
「セミナーの庶務だよ〜……なんかものすごい物音がしたって連絡受けて来たんだけど……って、なんだあの大穴ッッ!?!?」
「おや、メグミじゃないか。どうかしたのかい?」
「どうかしたじゃないよ!!なんだよあの天井に空いたふたつの穴は!!?」
「しょうがなかった、ってやつだよ」
「くッ……ウタハ先輩はダメだ!おいフミエ!あの大穴はなんだ!!?」
「必要犠牲、あるいは不可抗力ってやつだよ」
「なんだアンタら!!ロマンの為なら天井の穴ぐらい安いとでも言いたいのか!?」
「「そうだが?」」
「そうだったアンタらそういうヤツだった……!!」
セミナーのメグミが来てしまった。ユウカ並みに口うるさいからアタシゃ嫌いだよ
「なんだふたりしてその「口うるさいヤツだな…」みたいな顔は!口うるさくしてるのはそっちだろ!!」
「当部活では正論は受け付けておりませんので……」
「(コクリ)」
「ユウカ呼ぶぞ」
「止めてくれ、ユウカは勘弁してくれ」
「君はそれが死刑宣告と同意義だと知らないのかい?」
「知ってるから言ってるんだよ!!」
「あれ?メグミじゃ〜ん!どうかしたの!」
「モモイも居たのか……ちょうどいい。モモイ、あの天井のあn」
ヌ゙ーッ!!ヌ゙ーーッッ!!
「やべぇユウカ警報だ!!隠れるぞウタハ先輩!モモイ!!」
「あ゙ッ!?ちょい待て!!どこに行く!?おい!!おいッ!!!!!」
………多分、原作通り進んでいる。多分…
学歴フィルターを武器にする生徒()
ちなみにフミエの学歴フィルターは学歴によって性能が変わるようなことはありません。故にミレニアムの全知たるヒマリが使っても、ミレニアムの無知たるモモイが使っても性能は同じです
・唐沢フミエ
フミエは、かつては暴走するエンジニア部のストッパーとしての役割を果たしていたが、彼女らの熱意にあてられ続けた結果、それは今では機能していない
「人の本質は欲である」
それを免罪符に、フミエは今日もロマンに狂う
EX: 学歴フィルター(cost 3)
短時間、高出力のシールドを展開し、全ての攻撃を跳ね返し、ダメージを与える(1.5秒間)。あまりに短時間過ぎて使用用途が限られるため、キヴォトスではあまり強い性能はしていない
フミエ曰く「いくら光の剣を持った勇者だろうと、学歴を前にはひれ伏すのみだよね」とのこと