イベストを「休日読みばいいや」といって後回しにするのはやめておけ。ネタバレを食らう(自業自得)
てか、レーシングヒフアズにラナ実装!?この流れでユキノ来ないマ!?
ナギサ!!待て!止まれ!!うわあああああ!!!
(訳 : 実装ありがとうございます。このペースで、なるべく早くトキチャンの4着目を出しやがれください(圧))
(そういや、前話の適当に隠した文字に気付いた人は居るのだろうか……)
───百夜ノ春ノ桜花祭にて
「…どこにいたんだ?」
「んー?そらお前、色々だよ」
「そうか……戦闘してないな?」
「あー……襲ってきた赤い面の野郎共なら、ちょいとな」
「……………そうか」
その日の夜、カラスはムトンにひとつ隠し事をした
ちょっとした、隠し事を
*****
───その日の夜
「だぁぁあああっ!!!また割れやがったあああ!!」
「ハハハ!残念だったな嬢ちゃん!また来な!」
アタシはこの「かたぬき」ってのをやっていた。ちっこいガキンチョ共が寄ってたかってやってたもんだから気になったのだ
そして今、既に5回目の挑戦だが、結果はこのザマだ
5回やった上での残念で賞ってことか、アタシにりんご飴無料券なるものだけ渡してハチマキを巻いた大人の犬は手を振った。先のガキンチョ共より上手くいかないことに腹を立てつつ、それを受け取ってその場を後にする
……まぁ、楽しかっただけ儲けもんだろう
戦闘と比べたら小さなもんだが、それでも楽しさは確かにあった
わいわい、がやがや
人混みからなるだけ避けるように、りんご飴の屋台を探す。つっても、そこかしこ人(アタシの知っている人間はまるで居ないが)で溢れて、混んでない場所はないため、人混みを縫うように歩く
「(………そういや)」
思い返してみれば、アタシはこんな感じの、人が沢山居るような場所に来たことは無かったな。ブラックマーケットにも屋台みたいのはあるし、人もいるにゃいるが、ここまでの規模ではない。何より、活気がまるで違う
前世は勿論、今世でも来てなかったことに、自分が生きてきた世界の狭さを感じた
『他にもあるはずだよ!カラスちゃんが楽しいって思えること!』
そんなことを思ったとき、ふと、どこか間の抜けた声が耳に蘇る
どっかで聞いたことのある声だった。誰の声かは忘れたが
…そん時のアタシにとって「戦うこと」以外にも楽しいことがあるのかつくづく疑問だった。一番楽しいことがあるのに、それ以外に楽しいことを探す理由が分からなかったなぁ。けど、今こうして見りゃあ、存外あるのかもしれない
まぁ、だからといって戦闘をやめる気はさらさらないが
………
……もう、いいか
人混みの中で、アタシから常に一定の距離を取ってついて来ている何者かに気を向ける
天狗面を着けた雑多集団なのか、あるいは他の誰かなのかはわからんが……ただ、アタシが目当てなのは間違いないだろう
アタシはHGに手を掛けつつ、ずっと後ろからついてきている何者かに問いかけた
「なぁ、りんご飴の屋台ってどこにあるか知ってっか?」
「りんご飴でしたら、このまま真っ直ぐ向かった右に並んでいますよ」
「お、おう…?」
てっきり逃げ出すか、仕掛けてくるかと思ったが、そんなことはなく普通に質問に答えたことに面食らった。ブラックマーケットだったら即ドンパチだろうが………いや待て、今の声は
振り返ってその人物を見る
質の良さそうな着物に、何かの面を着けた、赤と黒の狐耳
あれは、間違いない
「っ!お前……!」
「えぇ、お久しぶりですね」
「ナントカの、ナントカ…!久しぶりだな!!」
「嘘でしょう貴方?」
いいや、嘘じゃない。覚えてる
戦禍の金曜日に、めちゃくちゃに殺り合った狐だ
アタシにとって初めての友人との再会に、面の内側で笑顔になる
「あぁ?あん時名乗ってたかお前?」
「名乗ってはいませんでしたが……ここだと、少々人目に付きますね」
「?」
周りの人を見ながら、狐はそう言う
人には言えないような、アタシみたいな後ろめたいことでもあるのだろうか
……そういや、コイツは犯罪者なんだったか。なんか、ムトンがそんなことを言ってた気がする
「ひとまず、りんご飴屋に行きませんか?」
「おう。いいけど、お前の無料券はねぇぞ?」
「私は人からうばっ………自分で、買いますので」
「………?」
何かを言いかけたが、人から奪うみたいなことを言いかけてたが、無視する
「世界には知らなくても良いことがある」って、フミエの演説中に耳を塞いできたミゾレの気持ちが、なんとなく、分かった気がした
*****
「この辺ならいいでしょう」
「……こんなに歩く必要あんのか?」
「えぇ、ありますとも」
「ほーん…」
無料券でりんご飴を交換してもらった後、アタシは狐の後を追い、そしてこの人気が随分なくなった空き地までやってきた
近くにあった腰掛けに狐は座り、そしてアタシに隣に座るよう促したため、すぐ隣に座る
「……距離、近くないですか?」
「?そうか?ダチいた事ねぇからわかんねぇんだわ」
「それは…つまり、私が最初の友人であると?」
「そー」
狐は何か言いたそうだったが、アタシはそれよりもずっと手に持ったりんご飴に気を引かれていた
すれ違うガキンチョ共がみんな持って食べてたコレは、きっと美味いんだろうな
「いただきまーす」
「初手齧るんですか…?」
面をずらして、ガリッ、と一口噛むと口いっぱいに甘いのが広がる。久々の甘さに思わず驚いた
ブラックマーケットじゃこんな美味いもんは売ってないだろう、間違いなく
「……お気に召しましたか?」
「おう!めっちゃな!」
「そうですか」
ガリガリとりんご飴を齧っていると、狐もそう言った後にりんご飴を食べ始める
ずらした面からは口元しか見えない
……そういや
「…アタシら、なんでここに来たんだっけ」
「嘘でしょう貴方?」
この狐はここまで案内してくれたが、その肝心の理由を忘れた
ダチョウやそこらと同じくらい記憶力が悪いと言われたことがあるが、正直自覚はあるため何も言えなかったことを思い出した
「……記憶力が悪いっていう噂、まさか本当だとは…」
「あぁ?」
「いえ、何も。…ここまで来たのは、色々話したかったからです」
「話?」
あー……そういやそうだっけ
わざわざ離れる必要があったのは、人前じゃ話し辛ぇからか
「まずは、自己紹介でもしましょうか。戦禍の金曜日はそんな余裕もなかったので」
「おー」
そう言った狐は、面を外した
整った顔立ちと、金色の目が印象的な狐はアタシに名乗った
「私は狐坂ワカモ、災厄の狐と呼ばれる七囚人のひとりです」
「…へぇ」
……ワカモ、か。なるほど、覚えたぜ
んじゃあこっちも、と名乗ろうと思ったが、ムトンから本名は名乗るなという言いつけを思い出した。アイツ、言いつけ守らねぇとうるせぇんだよなぁ……こっちが悪いことがほとんどだから大人しく黙るが
……まぁでも、いいか
「アタシは鳥澤カラス。バケツ被った傭兵だ」
そう名乗ったら、狐……いや、ワカモはそうですか、と笑った
D√のアイツらはダチと言うよりは身内だろう。その上で、アタシにとって……俺にとっても、初めて心の底から友人だと思えたヤツの名前と顔を、ようやく知った
「…あー……ダチってのは、何するもんなんだ?殺り合うもんなのか?」
「分からないのですか?」
「……アタシにとってワカモが初めてのダチなんだよ。だから分かんねぇんだわ」
「そう、ですか………殺り合うのであれば、私は喜んで殺りますが」
「アタシは今回パスな。流石にHGとナイフだけじゃワカモにゃ勝てねぇよ」
HGとナイフ以外全て取り上げられている今、そんな行き過ぎたハンデではワカモには到底敵わないだろうし、何より今回は戦闘行動をする気もないしな
だが、ワカモは「そうでしょうか?」と疑問に首を傾げていた。…なんだ?アタシならそのふたつだけでも十分勝てるとでも言いてぇのか
「…なら、しょうがないですね……実は私も、友人とは何をするものなのか、いまいち分かりませんの」
「あぁ?お前もダチ居ねぇの?」
「それほど仲の良い人は私には居ませんので」
殿方は居ますが、と続けたワカモは頬が赤かった、気がした
……とのがた?ってなんだ?戸のガタ?
「……顔赤ぇぞ、熱か?」
「うぇっ、な、なんでもありません!」
ワカモはりんご飴を手から滑らせそうになりながらも否定した
……間違いなく、嘘だな。嘘を付くのがアタシよりも下手だ。まだそこらの雑多集団の方がマシに取り繕えるだろうな、など思ったが詮索はしないでおく
ただワカモは、「ところで…」と、新たな話題で今の話を逸らした
「あの日から気になっていたのですが……貴方、支援者が居ますね?」
「スポンサー……?」
「裏で支援する人、です」
…まさか、ムトンのことバレてんのか?
誤魔化せるなら誤魔化してぇが……いや、もう無駄か
「……あぁ。口うるせぇのが、な」
「やはり、そうなんですね…」
「なんで分かった?」
「……実は、私にも支援者が居りまして、その方の情報から推察したまでですよ」
「お前にも居るんだな。そのスポンサーってのが」
そっちの方が有能じゃね?と思った
こちとらロクに様子見しなかったせいでこうして出張ることになったというのに
そっちのスポンサーが有能過ぎるだけなのか、ムトンが無能過ぎるだけなのか、あるいは両方か。どちらにせよ、相対的にムトンが無能に見えてくる
「……もし、よろしければ」
「?」
「私の支援者に、貴方のことを紹介して上げましょうか?」
「……?それってどういう…」
「こちら側に鞍替えしてみてはいかが?ということですよ」
そんな私を見かねてか、ワカモはそう提案してきた
随分と魅力的な提案だと思う
そっちに行けば、ワカモと話もできるし、もしかしたら満足に戦えるかもしれない。アタシ以上に強いヤツも居るかもしれない
そっちに行くのは、アリ寄りのアリだ
が、
「悪ぃが、それは結構だ」
ほとんど即答だった
ワカモは「…そうですか……」と、ややしょんぼりしたようだった。表情と耳が垂れてるのを見るに、そうだろう
「……借りか、それとも契約か何かですか?」
「まぁ確かに、アタシを拾ってくれた恩はある。けど…」
「けど?」
「……アタシにとって、アイツが初めてアタシに優しくしてくれた大人なんだよ。だからかさ、どうにも居心地が良いんだわ」
アタシがムトンのところから離れないのは、それが理由だった
『もし嫌なら、出て行ってもらっても構わない』
アタシがあそこに来てすぐ、ムトンはそう言った
アタシが居なくなりゃ、ひとりきりになっちまうのに、それで良いのかと思って聞いたっけか
そんで……
「なるほど……」
っと、思い出に耽ってる時じゃなかったな
ワカモのそんな言葉で思考がようやく戻ってくる
「単純な利害の一致での関係ではない、と」
「?まぁ、そうなるな」
「では、勧誘はこの辺にしておきましょう。次は……」
その時、遠くで何の風を切る音がしてきた
あの雑多共の迫撃砲か?恨みを買われることは多いが、こんな時に限っ、て…?
遠くでそれが見えた
それは白い筋を残して、真上に飛んでいた
そして、爆発した
「───……」
あんぐりと、色とりどりに光り散っていくそれを眺めていると、大きな爆発音が遅れて届いて来た
あれは、一体……
「綺麗、ですね……」
「……ワカモ。アレ、なんだ?」
「嘘でしょう貴方?」
とんでもないものを見るような目でワカモはアタシを見た
だぁ、しょうがねぇだろ見たことねぇんだからよ
「あれは、「花火」です」
「花火?」
「えぇ。聞いたところによりますと、今年の花火はホログラムの花火らしいですよ」
へぇ、と相槌を打つ
なるほど、じゃああの花火は偽物ってことか。そう思うと虚しいと思えてくる
けど
「綺麗だな。すごく」
「えぇ…」
そう言って、自分に驚く
自分にそう思える感性があるとは思ってなかった
前世にもあったのか?だとしたら相当悔しいな。花火なんてものも知れずに死んじまうなんて
「………さて、私はそろそろ行きますね」
「あ?行っちまうの?」
「えぇ、「人」が来たみたいなので」
「人?マジで?」
ワカモはそう言って、面を付け直しながら腰掛けから立ち上がる。アタシはキョロキョロと辺りを見渡すが、それっぽい人は見えない
「カラスさん」
ワカモは少し歩いたところで、振り返りながらアタシを呼んだ
面を一度外して、期待するような、何か惜しむような目で言ってきた
「あん?なんだ?」
「また、会いましょうね」
「! おう!」
そう言うと、ワカモは少し微笑んだ後、夜の闇の中に消えてった
アタシは、また遭いたいという願望と、次は殺り合うのだろうかと仄かな期待が胸に残る
そんな折、
「やっと見つけましたよ、カラス」
後ろから、聞き馴染みのある声がした
振り向くと、そこには透明化を解除しながら歩いてくるミゾレが居た
「おう、ミゾレ。何か用か?」
「拠点に帰りますよ」
「あ?もう?」
「はい」
ミゾレは左腕のデジタルの腕時計をアタシに見せてきた
そこには、アタシが思っている以上に遅い時間が表示されていた
「……もうちょい遊んじゃダメか?」
「ムトンがキレますよ」
「ったく、しゃあねぇなぁ…」
「ガキですか、貴方は」
「ガキだろ」
怒られたくはねぇだろ、誰だってよ。ガキなら尚更だろ
重くため息を吐きながら腰掛けから立ち上がる
「……誰かと、居たのですか?」
不意に、ミゾレはそんなことを聞いてきた
なんでそう思うのか、と、聞くのは悪手だろうか。こないだはそれでバレたし
………
「ちぃと友人と、な」
別に、戦闘行動がダメなだけで、友人を作るなとは言われてないし、正直に打ち明ける
尤も、誰とは言わないが
「そうですか…それは良かったですね」
「おう」
「では、行きましょうか」
「うーい」
そう言い、ミゾレに付いて行く
持ち直したりんご飴は、さっきからほとんど変わっていなかった
*****
───ブラックマーケット、某所にて
「……また行きてぇなぁ、祭り」
「思い出話しながら倒さないでくれるかな?」
ナレ死みたいじゃん、と訓練場の上で仰向けに倒れるイツコはアタシにそう抗議の目を向けてくる
「なら、もうちょい耐えりゃいいだけの話だろ」
「その割には本気で潰しに来てたよね君」
「全力出さねぇで何が訓練なんだ」
「訓練?蹂躙の間違いだろう?」
まぁ確かに、コイツはずっと防戦一方だったな
余裕がなかったからだろうが、ロクな反撃をしてこなかった
「……転生特典とか、本当にないんだよね?君。未来とか見えてるんじゃないの?」
「だぁ、未来なんて見えてねぇよ。見えてんならこの模擬戦なんて10秒で終わってるだろ」
「………」
コイツがよく言ってる転生特典は、聞くに転生した際に神様から貰う不思議な能力みたいなもんなんだと。それをしきりに気にしてる辺り、コイツにはその特典とやらがないんだろう
……しかし神様、ねぇ…
「前世の行いとかが悪かったんじゃねぇの?因果応報って言うだろ。知らねぇけど」
「……そっか」
心当たりでもあったのか、未だ倒れたままのイツコは黙って、天井を見る
そんなら、神様が笑ってくれるわけがねぇよな
「んなもんに縋ってねぇで銃持てばいいじゃねぇかよ」
「……私には使えない」
「あぁ?なんでさ?」
「………弾が、絶対外れる」
「それなら、ちょい練習すりゃあなんとかなるだろ」
横になったイツコに近づいて、手を引いて無理矢理立たせる
そこの倉庫に、的と訓練用の銃とゴム弾が幾らかあったはずだ。ろくすっぽ使ってねぇしメンテナンスもしてねぇから、使えるか怪しいが
まぁ、そん時は実弾でもいいだろう
この後、的のひとつをダメにしたためムトンにバカみたいに怒られた
時代遅れもいいところの、バカみたいなナンパをしてきた人物が自身の尊敬する先輩だった時のミヤコの心境やいかに
俺氏はナンパ相手がミヤコだったことまで含めてゲラゲラ笑ってました
・狐坂ワカモ : 1
バケツの友人
またカラスと全力で殺り合いたいと思っているワカモは、先生と出会ったというカラスと俗に言う「恋バナ」をするためにカラスに接触した
かつて、バケツと呼ばれる傭兵が気になり、それなりの戦力を以て遊びに行き、そして邪魔をしてきたマーケットガードを共に蹴散らしたことがある
肩を並べ、息を合わせて蹂躙していたその時、ワカモはバケツを心の底からの友人と思えたらしい
【ア。〜 アンケートの使い方について 〜】ところで、読者の皆様は……
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1.曇らせるな───!!
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2.曇らせよ、晴れと共にあれ!
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3.世に曇らせのあらんことを!
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4.俺は、ただの熊になりたい