魔法少女リリカルなのは 星詠みのレゾナンス 作:物書きの成り損ない
練習回その2です
「もう一回」
〈了解〉
深呼吸して私は、カデンツァを握り直す。
そして、昨日のフェイトちゃんを思い出す。
あの速さと強さそして、迷いのなさを。
今の私は遠く及ばない。
だから、せめて一歩ずつでも前へ進みたい。
〈魔力を集中してください〉
「わかってるよ……でもちょっとイメージが難しいかな」
〈イメージは音を繋ぐことです〉
「音を繋ぐ……」
目を閉じて紫の魔力を展開する。
あの時、なのはちゃんと共鳴した時の流れるような旋律。
それを思い出す。
〈そのまま維持してください〉
指先へ魔力が集まっていく感覚がある。
小さな……しかし確かな光が集まる。
一つ。二つ。三つ。
「出来た!」
私の前に三つの光球が現れた。
昨日よりも安定している気がする。少なくとも暴走はしていないから成長を感じた。
〈維持成功ですね〉
「やった!」
思わず声が弾む。
だが、目の前の先生は結構スパルタだった。
〈発射してください〉
「えっ」
〈発射してください〉
「もう、急だなぁ!」
急にステップが進んだことに慌てながら前方の木を見る。
あれを目標にしよう。
「シュート!」
光球が木の方に飛ぶ。
一発目は木の横を通リ抜け、二発目は地面へ着弾。
そして最後の三発目は……何故か真上へ飛んでいった。
「…………」
〈命中率〇%〉
「一発も当たってない!」
〈一般的にはそれをノーコンと言います〉
「今日はやけに厳しくない!?」
〈通常運転です〉
「ぐぬぅ……」
あまりにもあんまりなマジレスに少し悲しくなった。
だが、諦めるつもりはない。
再び魔力を練る。
「……カデンツァ、もう一回!」
〈はい〉
そして、また派手に失敗した。
~
一時間後。
「はぁ……」
疲労困憊な私は芝生へ倒れ込む。気が付けば夕陽はかなり傾いていた。
服の下まで汗で濡れていてちょっときもちわるい……
私の想像以上に魔法は体力を使うらしい。
〈本日の訓練結果を集計します〉
「やめて、怖い」
〈Arpeggio発動回数五十三回〉
「そ、そんなに使ったんだ……」
〈目標命中数三〉
「……少なくない?」
〈命中率五・六%〉
「うわぁ……」
思わず頭を抱える。
だが、最初は0%だった。そう考えると少しは前進している。
ポジティブ思考に切り替えて立ち直ろうとしたその時だった。
〈警告、魔力反応を確認〉
「っ、ジュエルシード!?」
カデンツァの警告に慌てて飛び起きる。
しかし、返ってきたのは否定の一言だった。
〈否定〉
「え?どういうこと?」
〈対象を確認〉
私は顔を上げる。公園の外れにある電柱の上。
太陽が沈みかかった空を背に少女が立っていた。
長い金髪、黒い服、赤い瞳。見間違えるはずもない。
「フェイトちゃん……」
思わず呟く。
フェイトちゃんは近づくこともなくただ、こちらを見ていた。
「いつから……」
〈詳細不明〉
もしかして……
訓練している所を見られていたのだろうか。
そんなことを考えてると無性に恥ずかしい気持ちになった。
あの無様な命中率を見られていた可能性がある。
それは、なんか嫌だ。とても嫌だった。
「えっと……」
距離があるまま見つめ合う私たち。
なんて声をかけようかと悩んでいるうちに、フェイトちゃんが小さく息を吐いた。
「変な人」
「……え?」
聞き返した時には、もうフェイトちゃんは背を向けていた。
金色の魔力光が揺れ、そのまま空へゆっくりと遠ざかっていく。
「フェイトちゃん!」
呼んでみる。
届いたかは分からない。
だけど、一瞬だけこちらに意識が向いた気がした。
「またね!」
もちろん返事はない。
それでも、昨日ほど遠く感じなかった。
私は小さく笑う。
「また、会った」
〈三回目です〉
「数えるんだ」
〈集計結果は記録されています〉
空はすっかり闇色に染まっていた。
ジュエルシード争奪戦は始まったばかり。
フェイトちゃんとの距離もまだ遠いし何も分かっていない。
それでも、昨日より少しだけ前へ進めた気がした。
そんな一日だった。
ノーコンな奏星ちゃん…今の段階で撃つと誤射して曇りそうだね(愉悦)
次回は幼馴染が最近運命ちゃんにご執心でモヤっとしてるなのはちゃん視点にしたいかなと!
BADEND IFは大丈夫かい?
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大丈夫だ、問題ない
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飛ばして読む、問題ない
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脳がっ震えるっ!!