崩壊世界のRe:ワールド~器と銀と黒の物語~   作:クロネコアラ

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第1章での時系列や終了時点での状況を書いて見ました。

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第1章の時系列設定


『崩壊世界のRe:ワールド~器と銀と黒の物語~』第1章全13話・完成版時系列

 

 

 

第1章以前の時系列

約2000年前――アースブレイク発生

複数の次元世界が衝突・統合する大崩壊「アースブレイク」が発生する。

空には異世界へつながる亀裂が現れ、都市や大地が崩壊。旧世界で暮らしていた少年も災害に巻き込まれ、胸を黒い破片に貫かれて死亡する。

その後、かつて地球と呼ばれていた星は、数多の世界の大地・種族・文明を取り込み、新世界「Re:ワールド」へと変化していく。

少年が死亡してから、世界と次元の狭間にある研究所で新たな身体を得るまでの経緯は不明。

 

 

約700年前――狭間の施設群が通常稼働を停止

世界と次元の狭間に建造されていた研究所、格納施設、整備施設などで、原因不明の異常が発生する。

研究者や管理者は姿を消し、施設群は通常稼働を停止する。ただし、研究所と格納施設は別系統の管理機構を持っており、すべての設備が同時に停止したわけではない。

研究所では、培養槽、非常灯、隔壁、封印設備などが独立した予備動力で休眠状態を維持する。

格納施設では、独立型電子精霊フィーネが緊急管理を引き継ぐ。

フィーネは研究所の管理者ではなく、少年の存在や培養の経緯を知らない。

 

 

約700年前から数年間――フィーネの単独管理

フィーネは管理者不在となった格納施設で、多次元航行試験艦の保存、危険区画の封鎖、整備設備の維持、記録情報の保護を続ける。

主動力を復旧できないまま予備動力が減少し、重要度の低い設備から順番に停止させていく。研究所との通信も途絶しており、内部の状況は把握できない。

 

 

約690年前――フィーネ活動停止

格納施設の予備動力が限界に達する。

フィーネは多次元航行試験艦と重要設備を休眠状態へ移行させた後、自身の魔石コアを停止する。

以降、格納施設には扉や封鎖設備など、最低限の独立機能だけが残される。

 

 

約600年前――レイヴェル封印

肉体を失い、魂と魔力だけの存在となっていた銀覇王レイヴェルが、無人の研究所へ迷い込む。

研究所最深部の「魔封じの杖」へ不用意に近づいたことで、魔力を吸収され、それと結びついていた魂も杖の中へ封じられる。

この時点でフィーネはすでに休眠しているため、レイヴェルの存在を知らない。レイヴェルもまた、格納施設にフィーネが存在することを知らない。

 

 

 

第1章本編

現在・第1日目

第1話「世界の終わりは始まりでした」

約2000年前のアースブレイクで死亡した記憶を持つ少年が、世界と次元の狭間にある研究所の培養槽で目を覚ます。

少年の身体は記憶にあるものとは異なり、十二、三歳ほどの姿になっていた。自分の名前、家族、過去の生活は思い出せず、胸を黒い破片に貫かれて死亡したことだけを覚えている。

少年の覚醒に呼応して、研究所の一部機能が再起動する。その影響で魔封じの杖の封印に僅かな隙間が生じ、レイヴェルが少年へ声を届けられるようになる。

施設内の怪物に襲われた少年は、レイヴェルの指示に従って逃走。隔壁を利用して怪物を食い止め、研究所最深部へ到達する。

少年は魔封じの杖に囚われた銀覇王レイヴェルと対面する。少年が杖へ触れると、封じられていた銀の魔力が少年へ流れ込み始める。

 

 

 

第2話「器」

少年の身体は、流れ込むレイヴェルの膨大な魔力を拒絶することなく受け入れる。

魔封じの杖が崩壊し、魔力と結びついていたレイヴェルの魂まで少年の中へ吸収される。少年はレイヴェルの魂と銀の魔力を宿す、新たな「器」となる。

レイヴェルは少年の内側を依り代とし、外部へ半透明の姿を投影できるようになる。ただし、少年から大きく離れることはできない。

二人は研究所を探索した後、施設の外へ出る。そこが通常の世界ではなく、いずれの世界にも属さない「世界と次元の狭間」であることを知る。

遠方に巨大な鳥籠状の構造物を発見する。内部は見えないが、数え切れないほどの何かが潜んでいる気配を感じ、レイヴェルの判断で接近を避ける。

鳥籠を封じる鎖の一本には、すでに小さな亀裂が生じていた。

第1日目以降・狭間での二週間

 

 

 

第3話「名を得た器、その名はレイジ」

少年とレイヴェルは、研究所とは別系統の格納施設へ到達する。

少年が持つ銀の魔力によって魔石コアへ力が供給され、独立型電子精霊フィーネが約690年ぶりに再起動する。

フィーネは少年とレイヴェルのどちらも知らず、少年に該当する管理者情報も発見できない。緊急管理規定に基づき、少年を暫定管理者として仮登録する。

名前を持たない少年へ、レイヴェルが「レイジ」という名を与える。

零より始まり、己の意志で道を示す者。

フィーネは仮登録情報を「レイジ」へ更新する。

三人は格納施設に残されていた大破状態の多次元航行試験艦を発見する。自動整備設備を再起動し、複数の試験機や予備部品を組み合わせた修復と、現在の次元環境へ適応させる改造を開始する。

狭間には通常の朝夜が存在しない。その環境の中で約二週間にわたり作業を続け、継ぎ接ぎながら航行可能な状態まで艦を修復する。

レイジ、レイヴェル、フィーネは艦へ乗り込み、世界と次元の狭間から出航する。その直後、巨大鳥籠を封じる鎖の亀裂がさらに広がる。

覚醒から約二週間後・Re:ワールド帰還日

 

 

 

第4話「帰還、そして」

多次元航行試験艦は世界の壁を越え、通常世界への帰還を試みる。

しかし、七百年前の観測記録より次元境界が大きく変化しており、実際の空間圧は想定を大幅に上回っていた。継ぎ接ぎの船体と劣化した素材は負荷に耐えられず、艦は次々と機能を失う。

三人は次元境界の突破には成功するが、艦は見知らぬ山中へ墜落する。船体は再航行不能となり、長距離観測装置も破損する。

墜落地点周辺で、人間を含む複数種族が暮らす町と、魔法と機械を組み合わせた文明の存在を確認する。

レイジはまだ、この世界がアースブレイクから約2000年後の「Re:ワールド」であることを知らない。

 

 

 

第5話「はじめての魔獣、はじめての魔砲」

山道で、護衛隊と六本肢の巨大魔獣が戦っている場面に遭遇する。

レイジは負傷者を乗せた車両を守るため、考えるより先に飛び出して魔獣の注意を自分へ向ける。魔獣を森の奥へ誘導するが、追い詰められてしまう。

窮地の中でレイヴェルの戦闘記憶が流れ込み、レイジは銀の魔力による魔砲《銀衝》を初めて発動。魔獣を森や岩ごと消し飛ばすが、力を使い果たして意識を失う。

護衛隊はレイジを警戒しながらも、彼が負傷者を救った事実を重視して保護する。フィーネはレイジと引き離されないため、小型端末へ退避する。

レイジは負傷者たちとともに鳴海沢の治療施設へ運ばれる。

帰還翌日

 

 

 

第6話「剣の神童」

レイジは鳴海沢の治療施設で目を覚ます。

《銀衝》は現在のレイジには扱いきれない危険な力であり、僅かに方向を誤れば守ろうとした人々まで巻き込んでいた可能性をレイヴェルから指摘される。

治療施設側もレイジの身元を確認できず、体内の魔力は既存の測定機器で正常に解析できない。レイジは施設内へ滞在しながら、管理下で町を歩くことを許される。

山中の古い神社へ辿り着いたレイジは、黒羽一刀流を学び、《剣の神童》と呼ばれる十四歳の少年クロバ・ユウトと出会う。

ユウトは身元不明のレイジを警戒するが、危なっかしい彼を放っておけず、治療施設まで送り届けることを申し出る。

ユウトとの出会いから一週間

 

 

 

第7話「神社の居候」

ユウトはレイジから、記憶喪失、レイヴェル、フィーネ、世界と次元の狭間について聞く。

レイジは治療施設へ戻って診察を受ける。その翌朝から、ユウトと神社で木刀による稽古を始める。

三日間の交流を経て、二人の間から初対面の警戒が薄れていく。レイジは治療施設を離れた後、正式な許可を得ないまま神社の控え所へ住み着く。

ユウトは食事や生活用品を運び、レイジの暮らしを支える。レイジはユウトから、妹ユウカ、母レイコ、祖父母、黒羽一刀流について聞く。

出会いから一週間が過ぎる頃には、二人は友人というだけでなく、兄弟のように思える関係になっていた。

 

 

 

第8話「鳥籠」

レイジたちが去った世界と次元の狭間へ、正体不明の船団が現れる。

船団は巨大鳥籠を発見し、それを「カルバスアルマの負の遺産」と呼ぶ。接近と調査の影響で、弱っていた封印が崩れ始める。

鳥籠の中で何百年も飢え、共食いと単為生殖を繰り返していた肉食翼竜型魔獣ギリオンが解放される。船団は襲撃を受けるが、ギリオンたちは狭間に開いた複数の次元亀裂から、生命の存在する世界へ散っていく。

百体を超える群れが、最も濃密な生命反応を感じ取った大型次元亀裂へ殺到する。その亀裂の先にはRe:ワールドの鳴海沢があった。

同じ頃、事情を知らないレイジとユウトは、神社でいつもどおり稽古を続けていた。

ユウトとの出会いから一週間後・鳴海沢襲撃当日

 

 

 

第9話「崩れゆく日常」

朝、レイジとユウトは神社で木刀の稽古を行う。レイジはユウトの最初の攻撃を受けられる程度まで成長していた。

昼前、鳴海沢全域に異常事態警報が鳴り響く。空に巨大な次元亀裂が開き、百体を超えるギリオンが町へ飛来する。

ギリオンは住民や建物を無差別に襲い、平穏だった町は短時間で炎と混乱に包まれる。

ユウトは家族の無事を確かめるため町へ向かう。祖父母や妹を避難させたら戻るとレイジへ約束するが、レイジとレイヴェルは、ユウトが自分より他人を優先する性格だと理解していた。

レイジは神社で待つことができず、レイヴェルとフィーネを伴ってユウトを捜しに町へ向かう。

 

 

 

第10話「折れた剣と、千切れたお守り」

ユウトはギリオンと戦いながら住民を避難させ、妹ユウカと祖父母を発見する。

安全な避難場所が失われつつある中、ユウトは山中の旧避難洞窟へ住民を誘導することを決める。ユウカたちを先へ行かせ、自分は避難者の最後尾に残る。

洞窟の反対側へ向かう途中、ユウカの左手首から桃色のお守りが千切れる。ユウカは兄との約束を信じ、避難を続ける。

ユウトは追撃するギリオンを一人で食い止め続ける。刀は激戦に耐えきれず、途中から折れてしまう。

町へ下りたレイジは、避難者から黒髪の少年が住民の最後尾を守っていたと聞き、北側の洞窟へ急ぐ。

洞窟前では新たなギリオンの群れが現れ、折れた刀を握るユウトたちへ襲いかかる。

 

 

 

第11話「器と銀と黒」

ユウトは洞窟入口を守る者たちとともに、ギリオンの群れを迎え撃つ。

避難者が逃げる時間を稼ぐ中で仲間たちは次々と倒れ、ユウトも右腕を肘の上から失い、続いて左脚を膝の上から引き裂かれる。最後には腹部へ食らいつかれ、身体の内側を引き裂かれるほどの致命傷を負う。それでも洞窟の入口から退かず、住民を守り続ける。

ユウトのもとへ辿り着いたレイジは、親友の惨状を目にして激しい怒りと悲しみに呑まれる。

レイヴェルの銀の魔力がレイジの感情へ呼応して覚醒。レイジは洞窟前にいたギリオンをすべて殲滅する。

別の場所に残っていたギリオンたちは、何かに呼び戻されるように新たな次元亀裂へ入り、鳴海沢から姿を消す。

虫の息となったユウトは、桃色と青のお守り、妹ユウカ、母レイコ、幼馴染アオイを思いながら最期を迎える。

レイジはユウトの魂と黒い魔力が消えることを拒み、レイヴェルの時と同じように自らの中へ受け入れる。ユウトの肉体を整え、折れた刀と二つのお守りを傍らへ残した後、救援隊が到着する前に森へ姿を消す。

この日、器・銀・黒の三つの運命が一つに結ばれる。

 

 

 

第12話「鳴海沢の惨劇」

同じ日の明け方、遠方で長期任務に就いていたユウトの母レイコが作戦を終える。当初三日ほどの予定だった任務は、現地の異常によって大幅に延びていた。

数時間後、基地へ帰還したレイコは、民間区域で大規模な魔獣災害が発生したとの報告を受ける。被災地が自分の家族の暮らす鳴海沢だと知り、部隊とともに現地へ急行する。

壊滅した町でレイコは娘ユウカと再会し、祖父母の無事も確認する。しかし、ユウトが住民を守るため洞窟入口へ残ったことを知らされる。

北部山中の旧避難洞窟へ向かったレイコは、折れた刀と二つのお守りに寄り添うように横たえられたユウトの遺体を発見する。

母親として息子を抱き締めたレイコの絶叫が、血に染まった鳴海沢の山々へ響く。

この災害により、市街地のおよそ八十パーセントが壊滅。死者および行方不明者は、町の全人口のおよそ七十五パーセントに達する。

事件は後に「鳴海沢の惨劇」と呼ばれるようになる。

鳴海沢の惨劇から数日後

 

 

 

第13話「エピローグ・旅立ち」前半

生存者たちは鳴海沢から離れた臨時居住区へ移される。

ユウカは千切れた桃色のお守りを握り、戻ると約束した兄を待ち続ける。レイコには、ユウトの折れた刀と桃色・青のお守りが遺品として渡される。

レイコは、何者かがユウトの瞼を閉じ、遺体と遺品を丁寧に整えたことを知る。現場には小さな足跡と、計測不能なほど濃い銀色の魔力反応が残されていた。

レイコは、ユウトが最期の瞬間まで完全に一人ではなかったことを願う。同時に、以前と同じように特殊部隊の隊長として戦場へ戻ることはできないと感じ始める。

さらに数日後

 

 

第13話「エピローグ・旅立ち」後半

レイコは上官から長期休養を命じられ、復帰後の進路として学園都市アルカディアの教官職を提示される。

力を持つ者へ何を教えるべきか、どうすれば誰かを守りながら自分の命も失わずに済むのか。レイコは、今の自分だからこそ伝えられることがあるかもしれないと考え、資料を受け取る。

同じ頃、鳴海沢から離れた山中では、銀の魔力を限界まで使い、ユウトの魂と黒い魔力を受け入れたレイジが眠り続けていた。

レイジの内的世界で、レイジ、レイヴェル、ユウトの三人が対面する。肉体を失ったユウトの魂は完全には消滅しておらず、レイジの器へ定着していることが確認される。

レイジが朝の森で目を覚ました後、フィーネは目的地として、魔法・科学・次元現象・古代文明の研究機関が集まり、身元を持たない者の保護制度も存在する「学園都市アルカディア」を提示する。

ユウトもレイジの内側で意識を取り戻し、再び言葉を交わせるようになる。

レイジは次の目的を決める。

自分が何者なのかを知る。

研究所で目覚めた理由を調べる。

魂と魔力を受け入れる「器」の力を理解する。

銀と黒、二つの魂を背負って生きる方法を見つける。

いつかユウトを家族のもとへ帰す方法を探す。

レイジ、レイヴェル、フィーネ、そしてユウトは、まず最寄りの町を目指し、その先にある学園都市アルカディアへ向けて旅立つ。

ここで第1章が完結する。

 

 

 

第1章の経過時間

本文で明示・推測できる期間を合計すると、第1章本編はレイジの覚醒からアルカディアを目指して旅立つまで、おおむね三週間から四週間程度となる。

 

 

区間

経過時間

レイジ覚醒〜レイヴェル吸収

同日

フィーネ再起動〜試験艦修復

約二週間

帰還・墜落〜鳴海沢への搬送

同日

治療施設での目覚め〜ユウトとの出会い

翌日

ユウトとの交流

約一週間

ギリオン襲撃〜鳴海沢の惨劇

一日以内

惨劇〜臨時居住区の場面

数日

臨時居住区〜レイコの進路提示・レイジの再出発

さらに数日

※狭間での二週間は通常の昼夜ではなく、フィーネの計時記録を基準とする。

 

 

第1章終了時点の状態

 

 

レイジ

レイヴェルの魂と銀の魔力を宿す「器」。

ユウトの魂と黒い魔力も新たに受け入れた。

銀の魔力は覚醒したが、安定して制御できない。

身元、出生、身体の製造者は不明。

学園都市アルカディアを目指す。

 

レイヴェル

レイジの内側を新たな依り代としている。

外部へ霊体を投影できるが、レイジから大きく離れられない。

レイジの魔力指南と戦闘指導を担う。

 

 

ユウト

肉体は死亡し、鳴海沢で回収されている。

魂と黒い魔力はレイジの器へ定着している。

レイジの内側で意識を取り戻し、会話が可能になる。

家族を含む世間からは死亡したと認識されている。

 

 

フィーネ

レイジを暫定管理者として仮登録している。

格納施設と試験艦の情報には詳しいが、研究所やレイジの誕生については知らない。

レイジの情報解析、索敵、機械制御、旅の支援を担う。

 

 

クロバ・レイコ

ユウトの死をきっかけに、特殊部隊の現場から離れることを考え始める。

長期休養に入り、将来の進路として学園都市アルカディアの教官職を提示される。

 

 

鳴海沢

市街地の約八十パーセントが壊滅。

死者・行方不明者は全人口のおよそ七十五パーセント。

生存者は臨時居住区などへ移される。

災害は「鳴海沢の惨劇」と呼ばれる。

 

 

ギリオンと謎の船団

鳴海沢へ侵入した群れは、レイジに倒された個体を除き、次元亀裂へ撤退した。

ギリオンが何に呼び戻されたのかは不明。

鳥籠を「カルバスアルマの負の遺産」と呼んだ船団の正体と目的も不明。

 

 

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