孤独な僕と仲良くしてくれますか…?   作:疾風“はやて”

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先輩との再会

パチッ……

 

「今日もこの夢か……」

 

目を開けると、カーテンの隙間から日差しが差し込んできている。

 

布団から出た僕は、学校へ行く身支度を済ませて家を出る。

 

春休み中に引越しを済ませ、その後は家に引きこもり過ごしていたため、傷や痣などの外傷は無くなり、残るはこの不気味なオッドアイと銀色の髪の毛。

 

染めたり、カラコン入れれば良かったかなと思いつつ学校へと向かう。

 

僕の名前は、東雲悠燈(しののめはるひ)。

 

Vストリーマー高校に入学した新一年生だ。

 

なぜかは分からないが、ここに入学してみてはと僕の能力事情を把握している中学の先生方に言われ、ここに入学した。

 

どこの学校も同じだと思うけど…。

 

「…デカイな」

 

初めてこの学校を見た時に思った事だった。

 

倍率もそこそこ高かったし、なんかあるんだろうな。

 

校門を抜け、玄関を抜け……自分の教室に入る。

 

そして窓際1番後ろの席に座る。

 

地元から少し遠くの高校に来たため、実際いじめはなくなったが、ぼっちではある。

 

だが、以前より快適なことには変わりない。

 

体も軽く感じるし、授業にもよく集中できる。

 

 

 

 

 

 

キーンコーンカーンコーン…!

 

もうお昼か……あっ。

 

「(弁当持ってくるの忘れた……)」

 

仕方なく、食堂に行くために立ち上がる。

 

中学からは身長も伸び、今は180cmを超えた。

 

廊下へ出て階段で1階に降りたところに大きな食堂がある。

 

普通の学校の体育館くらいのサイズの食堂だ。

 

それでも座る席がほぼほぼ埋まっていることが多い。

 

「(とっとと行くか。)」

 

 

 

 

 

お盆を持ってあたりの席を見渡す。

 

それにしても、この学校は校則が緩いのか分からないが、髪の色が十人十色すぎる。

 

目がチカチカしてくるな…。

 

早いとこ席を…っとあそこの2人席のとこ空いてる。

 

カチャン…。

 

お盆を置き、椅子に座る。

 

手を合わせて小さな声で……

 

「いただきます……」

 

そう呟く。

 

僕が選んだのはカツカレーだ。

 

スプーンを持ち、カレーに伸ばす。

 

「ここ、座ってもいい?」

 

カレーに伸ばしていた手が止まる。

 

前を向くとそこにいたのは……

 

「れん、先輩……?」

 

中学の頃の一個上の先輩である、如月れん先輩だった。

 

前に会った時とは雰囲気が変わっている。

 

2年前は、眼鏡をかけ髪の毛も最低限の手入れをしているくらいだったように見えたが、今ではサラッとした襟足を伸ばしたウルフカットになっていた。

 

気づけた自分を褒めたい。

 

「ありゃ…?気づかないと思ってたんだけどな〜、、自分でもだいぶ変わったと思うけど…」

 

でも変わらないのは、その優しいオーラと話し方…そして赤みがかったキリッとした瞳。

 

「お久しぶりですね。」

 

「そうだね、よいしょっと……」

 

返事を返しながら、前に席に座るれん先輩。

 

「後輩から聞いてさ?一応、入学式の時から探してたんだけど…この学校じゃしんどくてね〜」

 

「別に、探す必要なんて無かったのに…もういじめとかはないんで」

 

後輩と聞いて、浮かぶのは一個下の女の子。

 

一度困っていたところを助け、よく懐いてくれたものの、無理やり僕との距離を取らせた。

 

「はなびと甘結が連絡くれててさ…。ずっと辛そうだったよ?2人とも……」

 

「僕の近くにいればいずれはなびともかも虐められてました…。他の人なら気にしませんが、れん先輩やはなび達のような良い人が傷つくのは嫌だったので」

 

流石に女の子には手は出させないようにはしていたけど…。

 

事情を言い、無理に距離を取らせていた。

 

僕は一口カレーを食べ進める。

 

「ま、これからは気兼ねなく話せるね?」

 

「いや、僕はもう虐められてないですし、問題ないので。れん先輩は僕を気にかける必要はもうないですよ?」

 

「いやいや…w悠燈は大事な後輩なのでこれからも気にかけます。同じ中学の後輩だし守ってあげなきゃ…あむ」モグモグ

 

僕の言い分を拒否し、焼きそばパンを食べ始めるれん先輩。

 

どうやら僕のぼっち生活は教室内と登下校の時だけらしい。

 

「…いや、れん先輩といたら余計に悪目立ちしますよ」

 

「気にしない気にしない…」モグモグ

 

「れん先輩、中学の頃からさらに綺麗になったから人目を引くんですよ…」

 

僕も口にカレーを運ぶ。

 

「!?……そう、かな」

 

「??」

 

何で急に吃ってるんだろ…?

 

「なんか悠燈の顔めっちゃ腹立つ」

 

「理不尽すぎます」

 

「しれっとそういうこと言って、何も感じてなさそうなのが腹立つ」

 

「まあ、それで虐められてたんで…」パクッ

 

「触れづらい……」

 

少し強い言葉を言われても、れん先輩は害がない人と分かっている。

 

目や口調に嘲りを感じないから。

 

「困ったときはちゃんとアタシを呼ぶんだよ…?」

 

「今の所はないので……ごちそうさまでした。それでは僕は行きますね?」

 

「まあ待ちなって?積もる話も……」

 

「ないです。ではまた…」

 

そう言ってれん先輩を食堂に残し僕は教室へと戻る。

 

れん先輩、この学校だったんだな。

 

それにしても綺麗になってたな…前から綺麗な人だなと思ってたけど、人って変わるもんなんだな。

 

まあ、成長期の中高生だし、そりゃそうか。

 

「(屋上で少しだけ寝よ…。)」

 

そう思い、階段を上り切って屋上へと出た。




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