名探偵プリキュア!&仮面ライダーキバ ~運命の協奏曲~ 作:SEASER
早朝、あんなたちはキュアット探偵事務所内の掃除をしていた。
「掃除が終わったらミルクにしようね~」
「ポチ~♪」
ポチタンはそう言うと本の山を運んでいるジェットの顔面に覆いかぶさるように飛びついた。
「なっ、やめろって…!」
その頃みくるはキャリーケースを引いてキュアット探偵事務所へ向かってきていた。
「ごめん~寮出る手続きで時間かかっちゃって…」
「わあああ!?」
みくるが玄関のドアを開けたところで前が見えなくなっていたジェットは盛大に転んでしまった。
みくるは音が聞こえた部屋へと向かう。
「なんか…前より散らかってない…?」
「あはは…」
みくるの言葉にあんなは苦笑いを浮かべた。
「みくるも来たし!みんなではなまる素敵な探偵事務所にしよう~!」
紅真side
一方その頃真はケーキが入っている箱を手に持ちあるキバットと共に山林の中を歩いていた。
ある程度歩いたところで真は立ち止まる。
「お~い、来たぜ~!」
キバットがそう叫んでしばらくすると二人の目の前に屋敷が出現した。
そして、現れた屋敷内部では…
「…来たか。」
タキシードを着崩したような服装の男がそう呟くと玄関へ向かう。
「ここに来るのもいつぶりだ?」
「前に来てから…一か月だったかな?」
そんな話をしていると玄関のドアが開かれる。
「久しぶりだな。」
「あ、次狼さん。」
「それで、そいつはなんだ?」
次狼と呼ばれた男は真が持っているケーキが入った箱について聞いた。
真たちは屋敷内へ入ると歩きながら話す。
「前に来た時ラモンさんと力さんに頼まれて…」
「あいつらか…」
「それで二人は?」
真に二名の所在を聞かれると次狼は答えた。
「ラモンなら部屋で遊んでる。力のやつなら…今頃寝てるだろう」
そんな時、真は次狼の表情を見て何かに気づく。
「次狼さん…何かあったんですか?ちょっと不機嫌そうで……」
「…ああ、実はな」
真に指摘され、次狼は口を開いた。
一方その頃あんなたちはキュアット探偵事務所の裏側を見て回っていた。
「へぇ~思ったよりも広いんだ!」
キュアット探偵事務所の裏側の広さにみくるは言葉を漏らす。
「庭もかわいい!」
「だよね~!」
多くの花が咲き誇り、広々とした庭を見てあんなとみくるはそう言った。
そしてあんなたちは個室がある建物へと入ってゆく。
「わぁ~すてき!あとなんだかいい香りもする…!」
「前にいた名探偵が使ってみたい。私とポチタンはこっちね。」
「お向かいさんだ!」
それぞれの部屋を決めたのちにあんなたちは再び探偵事務所の整理を行った。
「ん?だから順番決まってるの!!」
「え~?色で分けたほうがかわいいよ!」
「それじゃあ実用性無くなっちゃうだろ!」
本を色で分けようとしたあんなをジェットは叱る。
そして、みくるは本に夢中で手が止まっていた。
「調査時の確証バイアスの除去の重要性か…」
「そこ!手が止まってるぞ!!」
「あっ、はい!」
その様子に気づいたジェットは叱った。
そしてあんなとみくるは外の掃除をしていた。
「ねぇ、二階って何があるの?」
掃除をしていた時、みくるは二階の存在に気づいた。
そしてあんなとみくる、ポチタンは二階に何があるのかを見てみる。
「物置って感じかな?」
二階の様子を見てあんなはそう言った。
その時コルクボードに止めてあった地図が地面に落ちた。
その地図には所々、印がつけられている。
「これって…この辺の地図?」
「ええ…キュアット探偵事務所はここかな?」
「…私の町はここに出来るんだ……」
昔の地図を見てどこか悲しそうな表情を浮かべたあんな。
その様子に気づいたみくるは話しかける。
「…あんな?」
「…!近いんだね…こっちのほうに来たことなかったから!」
みくるに呼ばれたのに気づき誤魔化すようにあんなは言った。
そして、窓の外を眺める。
(来てみよう…元の時代に戻ったら……)
心の中であんなはそう考えていた。
その姿を見たみくるは口を開く。
「…ねぇ、考えがあるんだけど…」
紅真side
真とキバットは町に来ていた。キバットはいつも通り、真の上着の下に隠れている。
町を訪れていたのはあるものを買うためだ。
(さて…早く買わないとな…)
まだ屋敷内にいた時に遡る……
『力さんがコーヒーメーカーを壊しちゃった?』
『昨日、片付けてる時に勢い余ってな。』
『まあ、あいつらしいっちゃあいつらしいが…』
次狼が使っていたコーヒーメーカーを力が壊してしまったことにキバットは苦笑いを浮かべる。
『まあ、大分年代物だったからな。別に構いやしないのだが…』
次狼はまた気まずそうな表情を浮かべた。
『朝からコーヒーを一杯も飲めてねぇ……』
『あー……』
次狼はコーヒーが何よりも好きなのだがそれが一杯も飲めないのは彼にとって緊急事態なのだ。
『なら新しいの買ってきますよ。』
そして、現在に至る
「あいつがどうにかなっちまう前に早く買おうぜ。」
「うん、分かってる…けど……」
そう言うと真は手元の写真に目を移す。
そして次狼との会話を思い出していた。
『買ってくるなら絶対こいつにしろ。それ以外は認めん。』
写真にはアンティークな見た目のコーヒーメーカーが映っていた。
次狼はこれ以外のコーヒーメーカーは絶対に認めないと言うのだ。
(やっぱりあの人、こだわり強いなぁ…)
明智あんなside
「インテリア…?そんなのどうでもいいだろ…」
「地図が貼ってあるだけじゃ味気無いし、来てくれたお客さんもすてきな事務所のほうがいいでしょ?」
「お客さんか…」
あんなたちは二階の模様替えのために町へ買い物に来ていた。
みくるの話を聞いてジェットは考え、口を開く。
「もちろん来た依頼は基本全て引き受けるけど、僕らの使命は怪盗団ファントムを止めることだ。」
「分かってるって!」
ジェットの言葉を聞いてみくるはそう言った。
「ねぇ、ずっと気になってたんだよね。」
その時、あんなが疑問に思っていたことを口にする。
「私の時代はウソで覆われてなんかないし、ファントムなんて聞いたことない…ここと変わらないよ?平和だよ?」
その言葉を聞いてジェットが口を開いた。
「未来は絶えず変わるんだ。僕たちが頑張らないと、ここもお前の時代もウソで覆われた世界になるかもしれない。」
あんなが抱いていた疑問にジェットはそう答えた。
そして、言葉を続ける。
「いけ好かない妖精の手に落ちる可能性もある。」
「いけ好かない妖精って…?」
ジェットの言った単語にあんなは首をかしげた。
ジェットは口を開く。
「言ってなかったっけ?…ファントムのやつらは僕たちと同じ妖精なんだ」
一方その頃怪盗団ファントムのアジトでは……
二階席の玉座に座っているウソノワールはミラージュの書に目を通していた。
そして、ミラージュの書に文字が浮かび上がる。
「ミラージュの書を読み解くに……約束の時まであと僅か。マコトジュエルを得ねばならぬのにこの失態…」
「ウソノワール様、申し訳ありません!まさか名探偵プリキュアに仮面ライダーキバなる正体不明の邪魔者が現れるとは…」
ニジーがそう告げるとミラージュの書のページがめくられ新たに文字が浮かび上がる。
「ミラージュの書が新たなマコトジュエルを示した。」
「!」
その時、舞台の幕が上がりスポットライトが光る。
「あっはは!今回はアゲが行くしかないっしょ!」
「アゲセーヌ、なぜお前が!」
突如現れた怪盗アゲセーヌにニジーは怒りの声を上げた。
「あんたのギャルの変装チョー下手!ありえない!チョベリバ~!」
「聞き捨てならないな…!」
「また騒がしいこと…」
「…うん」
ニジーとアゲセーヌの口喧嘩を二階席からマシュタン、そして森亜るるかが二段アイスを食べながら眺めていた。
「ウソノワール様!このニジーにお任せを!!」
ニジーがそう高らかに叫び、その後ろでアゲセーヌはアピールしている。
「行け!アゲセーヌ!」
「はっ?!」
「華麗に優雅に奪ってくるのだ。」
自分が選ばれなかったことにニジーはショックを隠せずにいた。
「イェ~イ♪」
「そっ…そんな!僕にチャンスを…!」
「ライライサー!」
「「っ!ライライサー!」」
ウソノワールが声を上げると二人も同じように叫ぶ。
その頃二階席のマシュタンとるるかは…
「それにしても久しぶりに見たわね…キバット」
「……。」
マシュタンはそう呟き、るるかは舞台上の画面に映っているキバをじっと見つめていた。
明智あんなside
あんなたちは二階の装飾に使えるものを調達すべくインテリアショップを訪れていた。
「わぁ~はなまる素敵~!」
インテリアショップ内の様子を見て、あんなはそう言葉を漏らした。
「いらっしゃいませ~」
「かわいいもので溢れてる!」
みくるもまたそう言葉を漏らした。
すると、あんなたちの視界にガラスで出来たカメの置物が入った。
「ポチ~!」
「これかわいい!」
「ホントだ~!」
「カメか?」
すると、ポチタンがカメの置物に触れようととする。
「ポ~チ♪」
「ダ~メ、ガラスだから割れると大変でしょ?」
すぐに手でポチタンを押さえて注意する。
「ジェット先輩、この子欲しい!」
「えぇ~……」
そんなやり取りをしていると店員の前田ちほが話しかけてきた。
「ごめんなさい…それ売り物じゃないんです。」
「えっ?」
「この店のシンボルなんです。」
ちほはカメの置物が売り物ではないことを説明する。
そして、ちほはカメの置物を手に取って見せた。
「シンボル?」
「はい、店のみんなで大切にしてて…。」
そしてちほはカメの置物に込められている思いを話す。
「カメみたいに歩みは遅くても、一歩ずつ前に進んでいこう…そしていつかもっと素敵なお店にしようって…このカメの置物みたいにがんばろうって!」
「素敵…」
カメに込められている思いを聞いたあんなはそう言葉を漏らした。
「ですので、これをお売りすることはできませんが…他の物ならご案内します。」
「「お願いします!」」
「あっ、ちほさん。僕が戻しておきますよ。」
店員の仲手川卓也はそう言うとちほからカメの置物を受け取り元の場所へ戻す。
「ありがとう卓也くん。何かお探しの物はありますか?」
「ええと…」
「新しい部屋の飾り付けがしたいんです。」
みくるはちほに欲しい商品について伝える。
「ハロー。」
「いらっしゃいませ。」
その時、外国人のお客さんが来店した。
そして、あんなたちは家具が置かれているエリアへ案内される。
「「わぁ~かわいいソファ!」」
「口を開けば『かわいい』だな…ソファならあるだろ…」
あんなとみくるの反応にジェットは呆れていた。
すると、ちほがこんな提案をする。
「でしたらクッションはいかがですか?お持ちのソファに合わせてみては?」
「まあ、クッションなら…」
「今お持ちしますね。」
ジェットがそう言うとちほはクッションを取りに離れた。
「あっ!このカーテン良くない?」
「派手じゃないか?」
「なら…これはどう?名探偵って感じじゃない?」
「うんうん」
あんなは黄色い柄のカーテンを見てそう言った。
ジェットがそう言うとみくるはブラインドカーテンを提案した。
「…お前ら楽しそうだな?」
その様子を見てジェットはそう呟いた。
「ポ!ポチ~!」
その時、ポチタンが急に反応を示した。
「もしかしてまた事件!?」
「ああっ!」
あんながそう言った直後、悲鳴が聞こえてきた。
あんなたちは悲鳴が聞こえたほうへ向かう。
「どうしたんですか!」
「無いんです…置物が…!」
「「ええっ!?」」
「さっきまであったのに…」
いつの間にか置物が消えていたことに二人は驚く。
卓也も困惑しながらそう言った。
「たちゅけて……」
ポチタンが悲しそうな表情でそう呟いた。
「これが事件…?」
「あの置物にマコトジュエルが宿っていたのかも…ほら、今までポチタンが連れて来た時って…マコトジュエルが危険な時、盗られた時だったでしょ?」
「なるほど…あり得るな。」
これまで起きた事件の状況からポチタンが反応を示した時はマコトジュエルに危険が迫っていることを指していることを考察する。
「私たちに任せてください!」
紅真side
真たちは新しいコーヒーメーカーを手に入れるために町に来ていた。
そして、真は丁度コーヒーショップでコーヒーメーカーを購入したところだった。
「まさか、こんなあっさり見つかるなんて…」
「ちょっと意外だったな?」
もう少し時間がかかるものだと踏んでいたため内心驚いていた。
真は購入したコーヒーメーカーを紙袋にしまう。
「それにしてもなんで、次狼さんはあんなにこだわり強いんだろ…?」
「まあ…色々あったんだよ。」
そんな話をしているとポケットの中から赤い光が漏れ出していた。
真はポケットから赤黒いマコトジュエルを手に取る。
手に取った時、赤黒いマコトジュエルから発せられていた光が一直線に収束された。
「これって…」
「この方向に行けってことか?」
「…行こう。」
真とキバットは光が指し示す方へと向かった。
光が指し示したほうにはインテリアショップがあった。
真とキバットは店内の様子を伺う。
「事件みたいだね…」
「だな…!」
真とキバットは事件が起きた場所へたどり着く。
その時、真は店内の様子を見て何かに気づいた。
「カメの置物が無い…?」
「カメ?」
「前に来た時あったんだよ。ガラスで出来たカメの置物がね…」
いつも置かれているカメの置物が消えていることから盗まれたのはそれだと真は察した。
インテリアショップ内では店内にいた人を集めているところだった。
店員の前田ちほと仲手川卓也、買い物客の賀来さえこ、観光客のトム・ミラーの四名が店内にいた。
「店内にいるのはこれで全員…」
「犯人は別の誰かでこっそり入って、盗って出て行っちゃったとかは?」
みくるが店内にいる人を確認すると、あんなはそう言った。
「でも、ドアを開けると鳴るベルはなっていません…」
ちほの言った通り、開けると鳴るはずのベルは鳴っておらず表のドアからは誰も外へ出ていないことを示していた。
「他に出入り口はありませんか?」
みくるに質問され、ちほは別の出入り口を案内する。
「家具出し入れする搬入口です。」
「犯人はあそこから入って、置物を持って出て行ったのかな?」
「かもしれないけど決めつけるのは早い…ここにまだ犯人がいる可能性を考えないと。」
「でも、みんな置物は持ってなさそうだな。」
みくるにそう言われあんなは再び頭を悩ませる。
店内にいた四人を見てジェットはそう言った。
「結婚式のティアラの時と同じかも!」
「そうか!どこかに隠してるとか!」
みくるの考えにあんなも同じ考えに至った。
しかし…
「うーん…隠す場所多すぎ…!」
店内は予想以上に隠せそうな場所が多く探すのは苦労しそうであった。
「…あの置物ってガラスだったよね?」
「…うん。」
あんなにそう言われ、みくるは頭を働かせる。
「隠すなら割れる心配が無い場所…」
「うん…ピンっと来た!」
「ええ!」
あんながそう言うと二人はクッションが入れられているカゴへ向かう。
そして、カゴに入っているクッションを一つずつ外へ出していくと…
「「あった!」」
そこには逆さまの状態で置かれたカメの置物があった。
「はい!」
「…!ありがとうございます!」
その頃外では…
「お、見つかったみたいだな。」
「……。」
「…真?」
真とキバットはあんなたちがカメの置物を見つけた様子を見ていた。
真が神妙な面持ちになっているのを見たキバットは話しかける。
「いや…犯人は誰かなって思ってて…」
「そういや、犯人まだ分かってないな。」
(それにしてもあのカメの置物なんで……)
真は心の中でそんなことを呟く。
その頃、店内では見つけたカメの置物を手渡していた。
「1…2…6枚…!どこも壊れてない…!」
卓也はカメの置物を見てそう言った。
「棚に戻しておきます。」
「ありがとう、お願い。」
卓也はそう言うと、カメの置物を元の場所へ戻した。
その様子を見ていた真は気づく。
(…なるほど。)
「…真~その顔何かに気づいたな?」
「…うん。」
キバットに言われ、真は頷く。
「それで、伝えに行くか?」
「…しばらくは様子を見るよ。」
真はそう言うと再び店内の様子を探る。
一方その頃あんなたちは、店内にいた人への聞き込みを行っていた。
「ずばり!あなたは犯行時どこにいましたか?」
あんなたちはまず観光客のトム・ミラーから話を聞いていた。
しかし…
「Oh…I can't speek japanese.」
「英語だ…どうしよぉ…」
言語が英語であり話が通じなかった。
そんな時、ジェットが口を開く。
「そんな時は天才の発明品『プリキットグミ』がある!」
ジェットにそう言われ、腰に下げているプリキットからプリキットグミを手に取る。
『オープン!プリキットグミ!』
そう言うと手に取ったプリキットグミはキーホルダーのような状態からグミケースに変化した。
あんなはグミケースの蓋を開け中からグミを取り出した。
「はなまるかわいい!」
「食べてみろ!」
ジェットにそう言われ二人はグミを二つに分けて食べた。
「「おいしい~」」
「おいしいだけじゃないぞ~?食べるとどんな言葉も理解して話せるようになる!」
「へぇ~すご~い!」
ジェットにそう言われ驚く二人。
その時…
「すごーいって何が?」
「「言葉が分かる!」」
「因みに効果は三分だ。」
先ほどまで英語だった言葉が日本語となり理解出来るようになっていたのだ。
「じゃあ急いで聞かないと!」
「「うん!」」
あんながそう言うと二人はペンと手帳を手に取る。
「お店のどこで何をしてましたか?」
「彼とスカーフを探してたよ。」
トムにそう言われると、二人は卓也からも話を聞く。
「彼といっしょにいましたか?」
「はい、トムさんはお母さまへのプレゼントでスカーフをお探しで。」
「すてきなスカーフを選んでくれたよ。」
「はい、あの置物に似た柄を選びました。お母さまが庭で植物を育てるのが趣味とお聞きしたので、お好きな柄かと。」
「置物の柄に似たスカーフ…っと」
「置物の柄…?」
「植物…?」
二人は話の内容をメモするが、どこか違和感を覚えていた。
そして、あんなたちは次に買い物客の賀来さえこから話を聞いていた。
「あなたはどこに?」
「私は店に入ってからずっと、この子をなでなでしてました。」
「猫かぁ…これじゃあ証人にならない…」
「うーん……」
さえこの話によると猫のことを撫でていたそうだ。
だが、猫では証人にならないと二人が落胆していると…
「されてたよ?」
「「えっ!?」」
「ずーっとなでなで。」
突然猫がしゃべり出し、あんなとみくるは驚いた。
「猫の言葉も分かるの!?」
「天才だろ~?」
プリキットグミを効果にみくるはそう言い、ジェットはドヤ顔で言った。
「とにかくこの人も犯人じゃない…あと残るのはちほさんと卓也さん…」
「ちほさんが…!?まさか……」
みくるの言った言葉に反応し、あんながそう言葉を漏らした。
すると、トムが口を開いた。
「あの、母が待ってるから行かないと…」
「あっ、卓也くんプレゼント用のシール貼り忘れてる。」
「ああ…すみません…」
トムが持っていた包みにシールが貼られていないことに気づいたちほは卓也を注意する。
そして、プレゼント用のシールを持ってきた。
「シールをサービスしてます、この中からお好きな物を選んでください」
「この6枚の中から選ぶの?うーん悩むなぁ…スカーフの色と合わせようかな?」
「スカーフ……」
「6枚……」
「「あっ!」」
二人のやり取りを聞いて、あんなとみくるは閃いた。
「「見えた!これが答えだ!」」
「犯人は!」
「うん!」
「「あの人だ!!」」
その様子を見ていた真は笑みを浮かべ…
「…どうやら分かったみたいだね。」
と、言葉を漏らした。
その様子を見ていたキバットが口を開く。
「そういえば、まだ聞いてなかったけど犯人は誰なんだよ?」
「ああ、犯人はね…」
その頃店内では再び容疑者を集めていた。
「犯人が分かりました。」
「置物を盗んだ犯人は…」
「「あなたです!!」」
あんなとみくるはそう叫ぶと卓也を指さした。
突然犯人と指摘され卓也は戸惑いを見せる。
「ぼ、僕が…!?そんなわけないでしょ…?」
卓也はそう言うがあんなは言葉を続ける。
「いいえ、あなたしか考えらない!」
「今回の事件の謎を解く鍵はスカーフです。」
「スカーフ…?」
みくるの言葉に卓也は疑問の言葉を漏らす。
「あなたは置物を盗んで搬入口から出ようとした。」
「店員であるあなたなら誰も変だとは思わない。」
「でも、トムさんが来てスカーフが欲しいと声をかけられて…」
「慌てたあなたは置物をクッションの下に隠した。」
「そこなら割れなくて済むから!」
あんなとみくるは犯行の経緯を順に言い当てていった。
その頃、真も同様に彼が犯人だと言い当てていた。
「へぇ…でもなんであいつなんだよ?」
「あの人多分勘違いしてるんだよ。」
「?」
キバットは自分のした質問に対する答えに首をかしげる。
「そんな…言いがかりですよ!」
「卓也くんがまさか…」
卓也はそう弁明し、ちほは戸惑いながらそう言うがあんなたちは続けて話す。
「トムさん。」
「はい。」
「卓也さんはあの置物みたいな柄のスカーフをお母さまへのプレゼントに選んだと言っていましたよね?」
「ええ、はい。」
あんなからそう聞かれると、トムはそう答えた。
「見せてもらえませんか?」
「はい、これだよ。」
そう言うとトムは購入したスカーフを広げて見せた。
そのスカーフの柄は花であった。
「花?」
「ええ、あの置物とそっくりでしょう?」
「えっ?」
卓也の発言にちほは首を傾げた。
「そう、卓也さんは花の形をした置物だと思っていたの。」
「カメの置物なのにね。」
「カ…カメ?」
あんなとみくるにそう指摘され、卓也は戸惑いを隠せずにいた。
「クッションの中から見つけた時…」
『6
「おかしいと思った…カメの頭と足、尻尾を6枚とは言わない。」
「花だと勘違いしていたから言ったの、花びらを数えるみたいに!」
「店員の卓也さんがそんな間違いをするはずがない…」
そしてあんなとみくるは再び卓也を指さして言い放つ。
「「あなたは卓也さんじゃない!!」」
「…マジ、チョベリバ~!」
そう言うと卓也(?)はブラシを持ち変装を解いた。
「そう、あたしは怪盗団ファントムのアゲセーヌ!」
アゲセーヌはそう名乗るとカメの置物を奪い逃げていく。
「いただいていくから~♪」
「「っ!」」
そのあとをあんなとみくるはすぐに追い外へ出るがアゲセーヌは素早い身のこなしで建物の上を逃げていた。
「真!」
「うん…!」
その様子を見ていた真たちもアゲセーヌの後を追う。
その頃建物から降りたアゲセーヌは…
「な!?」
そこにはマシュタンとアイスを食べているるるかがいた。
「あんたたちなんで来たし!」
「ウソノワール様からの伝言。『やつらを倒し華麗に盗め。』」
「だって、よろしく…」
それだけ言うとマシュタンとるるかは去って行った。
「なにそれ…!?」
「「あっ、いた!!」」
アゲセーヌが困惑してる間にあんなとみくるは追いついてきた。
「チッ…でもウソノワール様のためなら相手してやるっしょ!」
『嘘よ覆え!チョベリグにしちゃって~!ハンニンダー~♪』
アゲセーヌはそう叫ぶとカメの置物に宿っていたオレンジのマコトジュエルが黒く染まる。
そして、花形のハンニンダーが現れ周囲が謎の空間に包まれた。
「「!?」」
「どうなってるんだ…!?」
「これは…」
あんなたち、そして真たちは突然現れた謎の空間に困惑していた。
「ファントムの新技術!あんたたち以外いない密室!これで事件も迷宮入りっしょ!」
アゲセーヌは声高らかに叫ぶ。
そして、あんなとみくるは互いに顔を見合わせ頷きジュエルキュアウォッチを掴んだ。
「「オープン!ジュエルキュアウォッチ!!」」
「「プリキュア!ウェイクアップタイム!」」
「「3!見つける!」」
「「6!向き合う!」」
「「9!奇跡の二人!」」
「くるっと回して!」
「キュートに決めるよ!」
「どんな謎でもはなまる解決!名探偵キュアアンサー!!」
「重ねた推理で笑顔にジャンプ!名探偵キュアミスティック!!」
「「名探偵プリキュア!!」」
「私の答え見せてあげる!」
あんなとみくるはキュアアンサー、キュアミスティックへと変身を遂げた。
そして、真たちも後ろから追いついた。
「キバット!」
「了解!キバっていくぜ!」
「ガブッ!」
真の手にキバットが噛みつき、頬にステンドグラスのような模様が浮き上がる。
そして腰にキバックルが装着される。
「変身!」
キバックルにキバットを止め、真は仮面ライダーキバへと変身を遂げた。
「…これどうしよう…?」
変身したのはいいものの、コーヒーメーカーが入った紙袋の存在に気づいた。
「おわっ!?キバ!?」
キバの存在に気づいたジェットは驚く。
ジェットを見て、キバは思い付いた。
「これちょっと持っててくれないかな…?」
「え…まあ、いいけど…」
そう言ってキバはジェットに紙袋を渡した。
「あんたが仮面ライダーキバ…!」
「てか、なんで花なんだよ…?」
アゲセーヌはキバを見てそう言葉を漏らした。
そして、キバットはハンニンダーの見た目を見てそうツッコむ。
「ハンニンダー!」
「花じゃなくてカメだってば!」
「はああああ!」
「ハァ!」
ハンニンダーの攻撃を躱すと、アンサーはシルクハットに、ミスティックとキバは顔にキックを食らわせた。
そして、ハンニンダーは地面に倒れる。
「あの子たち面白いわね。」
その様子を建物の上からマシュタンとるるかが眺めていた。
「なにやってんのハンニンダー!チョベリバ~!」
「チョベリバ?」
「最悪って意味だ。ちょっと前に流行った喋り方だよ。」
アンサーが首をかしげて言ったのを見てジェットはそう答えた。
その言葉を聞いてアゲセーヌは声を荒げる。
「アゲ的には今もブームだし!行っちゃって!ハンニンダー!」
アゲセーヌがそう言うとハンニンダーは立ち上がった。
「ハンニン…ダー!」
「…っ!」
「「!」」
ハンニンダーはツタを鞭のようにして攻撃してきた。
アンサーとミスティックはジャンプして躱し、キバは横に向かって前転し避けた。
「「やああああ!!」」
アンサーとミスティックは空中から攻撃を仕掛ける。
「ハンニン…ダ~~!!」
「「っ!?」」
しかし、ハンニンダーは花びらの形をした光弾を発射してアンサーとミスティックの視界を塞いだ。
「ハンニンダー!」
「「わああああ!」」
その隙にハンニンダーは腕を鞭のようにしてアンサーとミスティックを叩き落した。
「みんな!」
遠くから様子を見ていたジェットは叫んだ。
「イェ~イ!アゲの活躍見てる~?ウソノワール様~!」
その頃、怪盗団ファントムのアジトではオペラグラスを使ってウソノワールは様子を見ていた。
「これってもうアゲの勝ちでいいんじゃね?マコトジュエル盗られて悔しい感じ?」
「マコトジュエルも大事だけど…」
アンサーはそう言うとカメの置物に込められた思いのことを思い出していた。
『この店のシンボルなんです』
「マコトジュエルだけじゃない!」
「あなたには物に込められた思いが見えてない!」
「はぁ?」
アンサーとミスティックが発した言葉の意味をアゲセーヌは理解出来ずにいた。
『一歩ずつ前に進んでいこう…そしていつかもっと素敵なお店にしようって』
「ちほさんの大切な物は必ず取り返す!」
アンサーがそう言うと二人は立ち上がった。
「アハハ!絶対無理だってまだ分かんないの?」
「おいおい、俺たちがいるのを忘れてもらっちゃ困るぜ!」
アゲセーヌは笑いながら言い返すが、キバたちがハンニンダーの前に立ちはだかる。
「そう言えばまだいるんだった…まっキバだってヨユーっしょ!」
「それはどうかな~?」
キバットがそう言うと、キバは腰からガルルフエッスルを手に取った。
そして、それをキバットに咥えさせる。
「ガルルセイバー!」
その頃屋敷内…
次狼は椅子に座っていたが、呼ばれたことに気づく。
「シャバの空気でも吸いに行くか…」
そう言うと次狼は立ち上がり床を爪で引っ掻く。
そして背後に狼男のような幻影が現れると彫像のような姿となり光を纏って外へ飛び出した。
そしてキバはやってきた彫像を掴むと刀剣ガルルセイバーに変形し左肩と胸が青のアーマーに包まれる。
そして、キバとキバットの目が青色に変わり、ガルルフォームへ変身を遂げた。
「「「えぇ~~~!?変わった~~~!?」」」
「グオアアアァァァァ!!!」
アンサー、ミスティック、ジェットの三人は突然のキバの変化に驚きを隠せずにいた。
そして、キバは雄叫びを上げる。
「なんか性格変わってない!?」
「あー…この姿だとちょっと荒っぽくなるんだ…」
アンサーがの言った言葉を返すようにキバットは言葉を漏らした。
「青くなったからなんだし…!ハンニンダー!」
アゲセーヌがそう言うとハンニンダーは再び腕を鞭のようにして攻撃する。
しかし、キバは素早い身のこなしであっさり攻撃を躱し、一気にハンニンダーに接近した。
「グオアアァ!」
「ハンニン?!」
「はやっ!?」
一気に接近し顔面を切りつけると同時にツタのような両腕を切り落とした。
そして、キバットは叫ぶ。
「今だ!」
「「うん!」」
二人はジュエルキュアウォッチを手に持ち針を回す。
すると二人は光の球体に包まれた。
「ガルルバイト!」
キバはガルルセイバーの刀身を噛みつかせた。
周囲が夜に包まれキバはガルルセイバーを口に咥えて持つ。
そして、キバは空高くへと飛び上がり回転しながら切り裂いた。
「「これが私たちのアンサーだ~~~!!!」」
「ガアアァ!!」
双方の技がハンニンダーに命中し貫いた。
「「キュアット解決!」」
「ハン…ニン……ダ……」
ハンニンダーは光に包まれ、浄化されていった。
そして、オレンジのマコトジュエルが残った。
アンサーは残ったマコトジュエルを手に取る。
「ポチ〜!」
ポチタンがそう叫ぶと、アンサーはポチタンの胸元のリボンにマコトジュエルをかざす。
「ポチポチ!キュアキュア~!」
ポチタンは嬉しそうにそう言いマコトジュエルは吸収された。
そして、密室のフィールドは消え周囲は元通りに戻った。
「チョームカつく!!」
アゲセーヌはそう言うと花を舞わせ姿を消した。
「あ、これ持っててくれてありがとうございます…」
「え、ああ、こちらこそ…」
キバフォームに戻ったキバはジェットから紙袋を受け取ると頭を下げた。
ジェットも釣られて同じように頭を下げ合う。
お礼を言い終えるとキバはすぐにそこから姿を消した。
「ふぅん…プリキュアね。」
るるかはそう言うとアイスを食べきり、その場を立ち去った。
(仮面ライダー…キバ……)
るるかは心の中でそう考えていた。
そして、あんなたちはカメの置物を返していた。
「ありがとうございます、探偵さん!」
「ただいま戻りました。」
ちほがお礼をあんなたちに伝えていると卓也が帰って来た。
ちほは一瞬警戒するが…
「本物の卓也さんだと思います。」
「買ってこいって言われたハイビスカスどこにも売ってなくて…」
「私そんなこと頼んでないけど…」
みくるが本物であると言い安心させた。
そして、卓也の身に覚えのない頼みにちほは首をかしげる。
「きっとアゲセーヌとかいうあいつがちほさんに化けて頼んだんだろうな。」
そして、あんなたちは探偵事務所へと戻り…
「「できた~!私たちの探偵事務所!」」
「はぁ…お金がぁ……」
インテリアショップで買った物で飾り、探偵事務所内は彩のある空間へとなった。
そして、ジェットは金欠となった。
「いい感じにできたね!」
「ええ!」
「初めての依頼はどんな事件かな?」
「…私もう決めてるの、初めての依頼人。」
あんなたちは看板の飾りつけをしていた。
あんなが言った言葉に対しみくるは、あんなのほうを見て言った。
その姿を見て、あんなは察する。
「わ、私!?」
「ええ、あんな。あなたを元の時代に返すって!」
あんなは驚いたように言う。
それに答えるようにみくるは言葉を続けた。
「私に依頼してよ、あんな!」
みくるに言われ、あんなは意を決して口を開いた。
「…うん!私を元の時代に返して!」
「うん!その依頼引き受けた!」
あんなの返答に返すようにみくるは言葉を続けた。
「あなたの事件を解決するためにも、がんばって立派な名探偵にならないと!」
「そうだね!一緒に協力して立派な名探偵になろう!」
その様子を窓から見ていたジェットは言葉を漏らす。
「似た者同士いいコンビになりそうだ…」
そして、机の上にある設計図に目をやった。
「やれやれ…忙しくなりそうだ……」
紅真side
一方その頃、真たちは再び屋敷を訪れていた。
「次狼さん、買ってきましたよ」
そう言って真は買ってきたコーヒーメーカーを机の上に置く。
「ああ、手間かけさせたな。」
「大丈夫ですよ…あ。」
真は帰ろうとした時何かを思い出し振り返る。
「今日はありがとうございます。また来ますね…」
「……ふっ、ああ。」
真にそう言われた次狼は笑みをこぼしていた。
〈キャラ紹介〉
「次狼」
・妖精
・種族:ウルフェン族
・大昔に絶滅したとされる妖精の一族の生き残り。
・訳あって今は基本は人間の姿のまま屋敷内で生活している。
・コーヒーには強いこだわりがある。