名探偵プリキュア!&仮面ライダーキバ ~運命の協奏曲~ 作:SEASER
正式にオープンしてから数日後のキュアット探偵事務所。
みくるはそわそわした様子で室内を右往左往していた。
「…なんだよさっきからそわそわして!」
その様子を見ていたジェットは耐え切れなくなり叫んだ。
「だってせっかく探偵事務所開いたのに依頼人が来ないの!」
「それだけ平和だってことだろ?」
「そうだよ。」
みくるは不満げにそう言った。
ジェットとあんなが揃って言葉を続けていた時、近づいてくる足音に気づいた。
「た、助けて~~~!!」
「……い、依頼人だ?!」
「とととと、とりあえず座ってもらおうよよよよ!!」
「ポチ~~!?」
「…お前ら落ち着け!!!」
阿鼻叫喚と化した空間にまたまた耐え切れなくなったジェットは叫んだ。
咄嗟にポチタンは物陰に隠れる。
「お茶どうぞ…」
あんなとみくるは互いに顔を見合わせて頷き、キラキラなオーラを漂わせながら口を開く。
「「で、どうしました?」」
「僕のバッグの中身がリンゴとジャガイモになっちゃった!!」
「「え?」」
「ポチ?」
紅真side
一方その頃真たちは…
「お~い、真~!」
「…なんだい?」
バイオリン作りに勤しんでいた時、キバットが話しかけてきた。
「真知ってるか?キュアット探偵事務所!」
「…あそこはもう誰もいないでしょ?」
キバットは嬉しそうに言うが真は素っ気ない態度で返す。
「それが今日からオープンしたようだぜ?」
「そうなのかい?」
キバットからの言葉にまたまた素っ気ない態度で返す。
「なぁ、気になんないのかよ?」
「……気になってない…訳じゃないけど…。」
真はそう答えた。
「ならいいだろ~?ちょっと見ていくだけでもさぁ…?」
「…分かったよ。」
そう言うと真は外へ出る準備を始めた。
明智あんなside
一方その頃キュアット探偵事務所では突如来た依頼人から話を聞いている最中であった。
「…えー改めまして…僕は小松崎純一です。」
大学生の小松崎純一は息を整え自分の名前を言う。
「で、バッグがリンゴとジャガイモって?」
「はい…気づいたら中身が変わってて…!」
そう言うと純一はバッグの中身を出して見せる。
「リンゴ…ジャガイモ…玉ねぎ…パンに…エプロン?」
「元々バッグには何が入っていたんですか?」
みくるにそう聞かれ、純一は答える。
「漫画の原稿…あと着替えくらい…」
「漫画の原稿!漫画家さんなの!?」
「漫画」という単語にあんなは反応し興味津々になる。
「いいや、目指してる最中なんだ。原稿を出版社の人に見てもらうために来たんだよ!認められれば漫画家になれる…いや絶対なってみせる!」
「すごいなぁ…」
純一の話を聞いて、あんなはそう言葉を漏らした。
そして、みくるは続けて質問をする。
「原稿がないって気づいたのはどこですか?」
そして、純一に案内されたのは……
「ええっ!?」
「ここ!?」
キュアット探偵事務所の真ん前だった。
「出版社に行く前に気持ちを落ち着かせようと歩いてたらここにいて…それでバッグが重いなぁと思って中を見たら…」
先ほど見せた中身の通りになっており、漫画の原稿はどこにもなかったのだ。
「バッグの中身が変わるなんて……」
その時、みくるは何かに気づいた。
「…紐短すぎません?」
「確かに…短くした覚えなんてないのに…!」
上手く首から下げられない様子を見て、あんなはそう指摘した。
純一も紐を短くした覚えはないと答える。
「…ピンっと来た!中身じゃなくて、バッグそのものが入れ替わったんじゃない?」
「まさか…!間違いなく僕の……あれ…?なんか汚れてる…」
あんなの言葉を聞いて純一は持っていたバッグをよく見ると下の方に赤色の汚れがあるのに気づいた。
「どっかで落としたとか?」
「…ああっ!そういえば駅前で!」
一方その頃真たちはキュアット探偵事務所の様子を見に近くまで来ていた。
その時、あんなたちの姿が視界に入り遠くからその様子を見ていた。
(あの子たちは…)
「初めての依頼人ってやつか?」
「…行くよ。」
真はそれだけ言うとあんなたちの後を追いかけた。
一方その頃、怪盗団ファントムのアジトではウソノワールがミラージュの書のページをめくり目を通していた。
そこにまた文字が浮かび上がる。
「なるほど…新たなマコトジュエルの在処が分かった。」
「僕が華麗に盗って参ります!」
「いいや!アゲがいくっしょ!」
ニジーとアゲセーヌはどちらも自分を行かせてほしいと申し出る。
「あんたは引っ込め~って感じ!」
「それはこっちのセリフだよ!ベイビィ!」
「あーあ、また始まった…」
二人の口喧嘩に呆れた声をマシュタンは漏らす。
その時……
「待て待て待てぇ~い!熱くなるのは結構だがなぁ…向ける相手が違いやしねぇか?そのケンカ、このゴウエモンが預かった!」
舞台上に現れた怪盗ゴウエモンが声高らかに叫んだ。
「出た…面倒なのが…」
「…うん…」
ゴウエモンの登場にマシュタンは引き気味な声で言葉を漏らし、るるかは小さく頷く。
「ウソノワール様、お任せください!」
「結局君が行きたいだけだろう?」
「ま~じチョベリバ~!」
ゴウエモンは跪き、ウソノワールに進言する。
その様子を見たニジーとアゲセーヌは言葉を漏らす。
「違う!新人のためだ!」
二人の言葉を否定するように即座に言った。
「連れて行って怪盗のイロハを教えてやりてぇんだよ!俺の背中を見て学ぶといい!」
「余計なお世話なんだけど…!」
「……。」
ゴウエモンに半ば無理やり教え子扱いされマシュタンは不満の言葉を漏らす。
「行け!ゴウエモン!キュアアルカナ・シャドウ!」
ウソノワールはゴウエモン、そして森亜るるかに出撃命令を出した。
「ライライサー!」
「「「ライライサー!」」」
明智あんなside
一方その頃あんなたちはバッグを落とした可能性が高い駅前に来ていた。
「そうだ、ここだよ!ここで向こうから走ってきた人とぶつかってバッグを落としたんだ…!」
「それってもしかして!」
純一は駅前で起きたことを話す。
その話を聞いてあんなは一つの推測を思いつく。
「純一さんとその人がぶつかった時偶然バッグが入れ替わって…そのまま持ち帰っちゃったとか?」
「なるほど!それありえるかも!」
あんなの推理を聞いて、みくるはそう言った。
「ぶつかった人はどんな人ですか?」
「うーん…覚えてないなぁ……」
みくるは純一にぶつかった人の特徴について聞くが覚えていないと言う。
「「うーん……」」
「ん?そのバッグさっき同じのを持っている人が来たよ。」
「「「えっ!」」」
あんなとみくるが頭を悩ませているとベンチのペンキ塗りをしていたおじいさんが純一の持っているバッグについて知っていると話したのだ。
「間違えて持って行ったお兄さんを探してるって。」
「あんなの推理当たってた!」
みくるはそう言うと、あんなとハイタッチをした。
「その人どこですか?」
「さぁ…あっちのほうに行ったけど。」
ペンキ塗りのおじいさんはそう言うと、その人物が行った方向を指さした。
「どんな人ですか?」
「ええっと…若い女の人で…こんなメガネをかけてて…髪型はこんな感じで…」
みくるからの質問に、ペンキ塗りのおじいさんは身振り手振りで見た人物の特徴を教えた。
そして、その話を参考にみくるは似顔絵を描いた。
「できた!ずばり、この人ですね!」
「「この人…?」」
小林画伯(笑)の絵を見たあんなと純一は困惑するが…
「おお、彼女だ!」
「「えぇ~!?」」
おじいさんにはちゃんと伝わった。
そのことに二人は驚く。
「伝わってる…!」
「さすが…!」
「探しに行きましょう!」
そう言うとあんなたちはその人物が向かった方向へ行く。
そして、その様子を真たちは木の影から見ていた。
「あれで通じるんだな…」
「意外と才能あるのかもね…?」
キバットと真はそんなやり取りをする。
「てか、真。お前あいつらのこと結構気にかけてたんだな…?」
「それは……まあ…ってそれより早く行かないと…!」
真は答えようと言いかけたがあんなたちが行ってしまうのを見て急いで追いかけた。
その頃、ゴウエモンとるるかたちはマコトジュエルの宿った物をビルの上から探していた。
「ミラージュの書によると今回のヒントは紫の包みに入った四角い物……紫の包み…風呂敷か?」
「…あ、バッグ……」
「ん?お、あれは…」
ゴウエモンがミラージュの書が示したヒント通りに探していると、るるかが純一の持っている紫のバッグを見つける。
ゴウエモンはるるかの声に気づき同じ方向を向き、純一のバッグを見つけた。
「絵画教室です!生徒募集中です!」
「絵画教室かぁ…私も似顔絵描けるようになりたいなぁ。」
絵画教室のチラシを受け取るとそんなことをあんなは呟く。
そして、チラシを折り畳みポケットにしまった。
「見たことないなぁ…」
「そうですか…」
あんなたちはみくるの描いた似顔絵を見せて聞き込みをするが収穫はなかった。
「情報なしだね…」
「はぁ……もう無理なのかなぁ……」
「大丈夫!絶対見つけてみせますから!」
「ええ!」
情報がなかなか得られず、純一は不安げに言葉を漏らす。
その姿を見て、あんなとみくるは励ますようにそう言った。
「……。」
「」
その時……
「見つけたぜ、紫の包み!」
「「「!?」」」
背後に突如、ゴウエモンが現れた。
ゴウエモンの登場にあんな、みくる、そしてその様子を見ていた真を含めて三人は驚く。
「そのバッグ…いや、マコトジュエルを置いて行ってもらおうか!」
「マコトジュエルって…」
「怪盗団ファントム!」
「か、怪盗団!?」
「新たな怪盗か…!」
ゴウエモンは声高らかにそう言った。
その言葉を聞いて目の前にいる男の正体にあんなとみくるは気づき純一の持っているバッグを守るため前に出る。
そしてその様子を見ていた真は変身し前へ出ようとするが…。
「漫画の原稿が入ったバッグを見つけるの!」
「絶対に渡さない!」
「熱いねぇ…!熱くて茹で上がっちまいそうだ!だが、相手が悪かったな!」
ゴウエモンはそう言うと扇子で桜吹雪を舞わせた。
あんなたち、そして真たちの視界が桜吹雪で奪われている隙にゴウエモンはバッグを盗んだ。
「いただいていくぜ!」
「待て!」
ゴウエモンはそう言うと建物の上へジャンプし逃げていく。
あんなはそう叫ぶと、腰に下げているプリキットを手に取る。
『オープン!プリキットライト!』
そうあんなが言うとキーホルダーサイズから大きくなる。
「大きくなった!?」
「うん!ジェット先輩の発明品!」
「こうやって好きな物を光で描くと…形になる!」
突然キーホルダーサイズから大きくなり純一は驚く。
みくるはプリキットライトを手に持ち空中に光で絵を描いた。
「わぁ…ピーナッツ…?」
「ええ…トランポリン…」
純一にピーナッツと間違われ、みくるは言葉を漏らした。
「バッグ取り返してきます!」
「待ってて!」
そう言うと二人はトランポリンでジャンプし追いかける。
そして、真たちも…。
「追うよ、キバット!」
「よっしゃ!」
二人はそう言うとゴウエモンが逃げていった方向へと向かっていった。
一方その頃、ゴウエモンは路地裏でるるかたちと合流していた。
「どうだ~?これが怪盗の仕事よ。」
「で、マコトジュエルは?」
「よっこいせっと…」
マシュタンに聞かれ、ゴウエモンは早速盗んだバッグの中身を見てみた。
「ええと…?丸いもんばっかりだ……お、四角い!」
ゴウエモンは視界に入った四角い物を取り出してみた。
「ただの食パン…」
「外れね。」
それはどう見てもただの食パンだった。
マシュタンにそう言われゴウエモンは落胆するがあることを思い出す。
「…あっ、そういやあいつら漫画の原稿が入ったバッグを見つけるとかって…!」
「……。」
るるかはバッグの中にあったものを見るとマシュタンを抱きかかえてどこかへと歩いて行った。
「なっ、おい!どこ行くんだよ!…近頃の新人は…!」
「「わああああ…!!」」
「ん?…なあああ!?」
ゴウエモンがそんなことを口にしていると空から声が聞こえてきた。
上を見ると後を追ってきたあんなたちが空から落ちてきていた。
あんなが咄嗟にトランポリンを再び作り着地した。
「か、返して!漫画の原稿を探すんだから!」
「はは~ん、分かったぞ?なるほどな!」
ゴウエモンはそう言うと盗んだバッグを投げ渡す。
あんなは投げ渡されたバッグをキャッチした。
「恐らくマコトジュエルはその漫画の原稿に宿っている!」
そう言うとゴウエモンは空高く飛び上がった。
「どっちが先に見つけるか、勝負だ名探偵!」
ゴウエモンは再び扇子で桜吹雪を起こし姿を消した。
そして、その様子を路地裏の外から真は見ていた。
(まさかファントム絡みだったとは……)
そう真は心の中で呟くとあんなたちに尾行が気づかれないようにその場を一旦離れた。
そして、あんなたちは純一に漫画の原稿が狙われていることを伝えた。
「怪盗がなんで僕の原稿を…?」
「原稿は渡しません!」
「私たちが先に見つけます!」
二人はそう言ったが、純一は口を開いて言う。
「…もう…いいよ」
「「えっ?」」
突然純一から告げられた言葉に二人は呆気に取られていた。
「僕はみんなを笑顔にしたくて漫画を描いてるんだ…なのに僕の漫画のせいで探偵さんが危ない目に遭うだなんていやだよ!」
純一は自分の漫画のせいで二人が危険に晒されるのはいやだと告げた。
その言葉を聞いて二人は口を開く。
「私たちも同じだよ!」
「探偵も困った人を笑顔にしたいの!」
二人の言葉を聞いて純一は顔を上げる。
「だから!受けた依頼ははなまるに解決します!私たち探偵に任せてくださいね!」
「探偵さん…!」
危険を顧みずがんばってくれる二人の探偵の姿に純一は笑顔を取り戻した。
「事務所で待っててください!…あっ、純一さんの漫画あとで読ませてください!」
「うん!」
そして、その様子を見ていた真たち…
「あ゛い゛つ゛ら゛い゛い゛こ゛と゛い゛う゛じ ゃ゛ ね゛え゛か゛!!」
「泣きすぎだって…」
あんなたちのやり取りを見たキバットは号泣していた。
そして、あんなたちは純一のバッグを持ってる女性を探しに街中を探し回っていた。
「その女の人どこにいるの…?こっちに来たんだよね?」
「ええ…」
あんなの言葉にみくるはそう返すがその時バッグの中身に気になる点があることに気づく。
「ところでバッグの中身はリンゴ、ジャガイモ、玉ねぎ、パン…それにエプロンだよね?」
「うん、つまりレストランか食べ物屋さんの人かな?」
「だとしたら…お店がたくさんありすぎる…」
バッグの中身のほとんどが食べ物類であることにみくるは気づいた。
そしてあんなはそのことから食べ物に関係する店の人と推理するが周りに飲食店はたくさんあった。
そんな時、あんなの視界にある店が入った。
「あっ、カレーだよ!リンゴを入れると味がまろやかになるんだって!」
「それ、あるかも!」
そして、二人はカレー店にて聞き込みをするが…
「うーん…知らないなぁ」
「カレー屋さんだと思ったのに…」
「だったら他のお店…?」
店主に似顔絵を見せて話を聞いてみるが何も知らなかった。
次にみくるはエプロンについても聞いてみることにした。
「あっ、そうだ!このエプロン見覚えありませんか?」
「ちょっと待って!これケチャップのシミじゃない?」
「ケチャップ?」
エプロンを広げて見せた時、赤いシミがついていることにあんなは気が付いた。
その様子を窓越しに見ていた真は…
(あれって……)
そう心の中で呟いていた。
その頃ゴウエモンは再びビルの上から探していた。
「うーん…どこだどこだぁ?原稿の入ったバッグはどこだぁ?」
その後ろでるるかはぺろぺろキャンディを舐めていた。
そのことにゴウエモンは気づく。
「キュアアルカナ・シャドウ探せよ!」
「必要ない…。」
「そうよ、この子はもうどこにあるか分かってるの!ね?」
「うん…。」
ゴウエモンはるるかも探すように言うが彼女はどこにあるか既に分かっていたのだ。
「な、なんだとぉ~!?」
その事実にゴウエモンは驚いた。
一方その頃あんなとみくるはケチャップを使う料理について考えを巡らせていた。
「えーっとケチャップを使う料理は…?」
「パスタ!」
「オムライス!」
「ハンバーガー!」
「ポテト!」
「…どれも違うな。」
「「えっ?」」
二人の会話を聞いていた店主が口を開いた。
「ジャガイモと玉ねぎは芽が出とるし、リンゴも新鮮じゃない。こんな食材を使う店はないって。」
「「え~!?」」
「そんなぁ…」
店主はバッグに入っている食材のほとんどが料理に使えるものではないことを指摘した。
その様子を見ていた真は気づく。
「…そういうことか。」
真はあんなたちよりも一足早く真相にたどり着いていた。
そしてあんなたちは、カレー店の店主からの事実を聞いて駅前まで戻っていた。
「行き詰ったら初めから考える、これ探偵の鉄則!」
「うん!純一さんはここでぶつかってバッグを落とした…」
その時、あんなはあることに気づいた。
「落として汚れたのかと思ったけどアスファルトだよ?」
「ホントだ!」
地面はアスファルトでバッグについているような汚れがつきそうなところはどこにもなかった。
「ポチ~!?」
「あっ、ポチタンペンキ塗りたてだって!」
その時、ポチタンがペンキ塗りたてのベンチに触れ、手にペンキがついてしまった。
「ポチタン!」
「も~ちゃんと落ちるかなぁ…」
ハンカチをポケットから出そうとした時折りたたんで入れておいたチラシが落ちた。
「何か落ちたけど…」
その様子を見てあんなとみくるは閃いた。
「「見えた!これが答えだ!」」
「バッグはきっと!」
「あそこだ!」
二人は声を揃えてそう言った。
(どうやら気づけたみたいだね。)
「なぁ…?この中で気づけてないの俺だけかぁ…?」
真とキバットはそれぞれ心の中で、そして落胆したような声でそう呟いた。
そして、二人は先ほど通りかかった絵画教室の建物へと向かっていった。
その場所へたどり着くと早速呼び鈴を鳴らす。
「は~い。」
「間違いない!この人だ!」
出てきた女性は似顔絵の特徴通りの人物であった。
「あっ、私のバッグ!」
あんなの持っているバッグに気づき女性は喜ぶ。
そして、あんなとみくるは室内へ通される。
そこには…
「「あれって!純一さんの!」」
「そっくり!」
「間違えても仕方ないね…」
あんなが持っているバッグとよく似たバッグがそこにはあった。
「お二人ともよくここだって分かりましたね!」
「バッグについていた汚れは土じゃないし、エプロンもケチャップじゃない…ペンキがついたハンカチを見て思ったんです、汚れはペンキじゃないかって。」
「でも、あんなの落とした紙…このチラシを見て思ったんです。ついてたのは絵具だって!バッグに入ってた食べ物は食材としては不適切…でも絵の練習には使える!」
あんなとみくるはこの場所に至るまでの推理を話した。
そして、あんなは持っていたバッグを返した。
その頃、外にいた真たちは…
「ファントムのやつが来る前に謎解けたな!」
「…本当にそうなのかな…」
キバットはそう言うが、真は不安げな声で言葉を漏らす。
一方その頃教室内では…。
「そうなんです!ホントよく分かりましたね!」
「「私たち名探偵ですから!」」
「何が名探偵だ…」
聞き覚えのある声に二人は反応し、聞こえてきた方を見た。
「ほぉ…なかなか面白い漫画だ。いただいていくぞ!」
そこにはゴウエモンがおり、漫画の原稿を盗み飛び上がって逃げていった。
路地裏に着地するがすぐに追いついたあんなとみくるが挟み撃ちの形で追い込める。
「まさか追いつくとはな!」
「なぜ絵画教室に原稿があるって分かったの!」
みくるに聞かれゴウエモンは口を開く。
「パンだよ。」
「パン?」
「ああ、新人が気づいたんだ。」
ゴウエモンの回答にあんなは首をかしげた。
その様子を建物の上からるるかたちは眺めていた。
「パンは消しゴムみたいに描いた線を消すのに使うの!バッグの中を見て分かるなんて…流石ね!」
「別に…」
マシュタンはバッグの中を見ただけで真相にたどり着いたことを絶賛していた。
るるかはそれだけ呟いた。
「この俺に追いついたご褒美をやろう!」
『嘘よ覆え!来やがれ!ハンニンダー!!』
アゲセーヌはそう叫ぶと漫画の原稿に宿っていた黄色のマコトジュエルが黒く染まる。
そして、漫画のハンニンダーが現れ周囲が密室の空間に包まれた。
一方同刻、外にいた真たちはポケットの中の赤黒いマコトジュエルが光り出しファントムが現れたことに気がつく。
「真!ファントムだ!」
「うん…!」
そのことに気づくと二人は走り出した。
そして、あんなたちは…
「「うん…!」」
「「オープン!ジュエルキュアウォッチ!!」」
「「プリキュア!ウェイクアップタイム!」」
「「3!見つける!」」
「「6!向き合う!」」
「「9!奇跡の二人!」」
「くるっと回して!」
「キュートに決めるよ!」
「どんな謎でもはなまる解決!名探偵キュアアンサー!!」
「重ねた推理で笑顔にジャンプ!名探偵キュアミスティック!!」
「「名探偵プリキュア!!」」
「私の答え見せてあげます!」
あんなとみくるはキュアアンサー、キュアミスティックへと変身を遂げた。
「ハンニンダー!!」
ハンニンダーは飛び上がり二人にパンチを繰り出す。
二人はジャンプして躱すが…
「「っ!?」」
パンチが地面に命中した瞬間、擬音のようなものができ襲い掛かる。
しかし、二人はギリギリのところで再び回避した。
その頃、真たちは今路地裏におり、戦闘の音が聞こえるほうへと向かい追いついたところだった。
「キバット!」
「っしゃあ!キバっていくぜ!」
「ガブッ!」
真の手にキバットが噛みつき、頬にステンドグラスのような模様が浮き上がる。
そして腰にキバックルが装着される。
「変身!」
キバックルにキバットを止め、真は仮面ライダーキバへと変身を遂げた。
キバは変身を遂げるとアンサーとミスティックの背後から現れる。
「キバさん!」
「ほぉ、お前が仮面ライダーキバってやつか…!ハンニンダー!」
アンサーはキバの姿を見てそう言った。
そして、ゴウエモンはハンニンダーに攻撃の指示を出す。
「ハンニンダー!!」
ハンニンダーは叫ぶと擬音を発射しまくる。
三人はそれぞれ別々の方向へ飛び回避する。
「あっぱれだ!これがハンニンダーか!流石はウソノワール様から授かった力だ!」
「…ウソノワール…?」
「……。」
ゴウエモンの言った名前にアンサーは反応し、キバは黙り込んだ。
「ああ、そうだ。我が怪盗団ファントムの偉大なるボス、ウソノワール様だ!」
ゴウエモンはそう高らかに叫んだ。
そして、更に続けて叫ぶ。
「マコトジュエルはウソノワール様のために持ち帰る!だから、お前たちには消えてもらう!」
「そうはさせないさ。」
キバはそう言うとバッシャーフエッスルを手に持ちキバットに咥えさせた。
『バッシャーマグナム!』
一方その頃屋敷内…
室内にいたセーラー服を着た少年ラモンは、呼ばれたことに気づく。
「あっ、呼ばれた!」
そう言うとラモンは立ち上がった。
そして背後に半魚人のような幻影が現れると彫像のような姿となり光を纏って外へ飛び出した。
そしてキバはやってきた彫像を掴むと魔海銃バッシャーマグナムに変形し右肩と胸が緑のアーマーに包まれる。
そして、キバとキバットの目が緑色に変わり、バッシャーフォームへ変身を遂げた。
「なにぃ!?」
「また姿が変わった…!」
「今度は…銃?」
ゴウエモンはキバの突然の変化に驚き、アンサーとミスティックはそれぞれ言葉を漏らす。
「ほっ!」
「ハンニン!?」
キバはバッシャーマグナムを構えると数発ハンニンダーに発射し命中させた。
弾が命中したハンニンダーは後退する。
「なっ、お前!遠距離なんてずるいぞ!!」
「お前だって散々遠距離攻撃してただろうがよ!」
「あ、確かに。」
ゴウエモンはそう言うがキバットに冷静に指摘され納得した。
「ってそうじゃねぇ!ハンニンダー!」
ゴウエモンがそう叫ぶと再びハンニンダーは攻撃を仕掛ける。
三人はそれぞれ別の方向へとジャンプし回避する。
「人を楽しませたいっていう純一さんの漫画をこんなことに使うなんて!」
「知ったことか!ウソノワール様がお喜びになればそれでいい!」
ゴウエモンがそう言うとハンニンダーは光線を発射した。
その時、ミスティックが前に出る。
『ミスティックリフレクション!!』
ジュエルキュアウォッチを持ち針を回し四角形の宝石のようなバリア「ミスティックリフレクション」を形成した。
「ハァ!」
ハンニンダーの光線を防いでる間にキバはハンニンダーの銃弾を浴びせた。
その隙にアンサーはジュエルキュアウォッチを手に取る。
『アンサーアタック!!』
ジュエルキュアウォッチの針を回し、右手にエネルギーを込めたパンチ「アンサーアタック」を繰り出した。
アンサーアタックを食らったハンニンダーは吹っ飛ばされる。
「へぇ…やるじゃない。」
その様子を見ていたマシュタンはそう呟き、るるかは相変わらずアイスを食べている。
「漫画の原稿と」
「純一さんの笑顔を」
「「取り戻すんだ!」」
「俺たちもキバっていくぜ~!」
アンサーとミスティックはジュエルキュアウォッチを手に持ち針を回す。
すると二人は光の球体に包まれた。
「バッシャーバイト!」
キバはバッシャーバイトのマグナムをキバットに噛みつかせた。
周囲が夜に包まれるとキバは水の竜巻に包まれる。
そして、キバを包んでいた水はバッシャーマグナムに収束され巨大な水の弾となりハンニンダー目掛けて発射した。
「「これが私たちのアンサーだ~~~!!!」」
「ハァ!!」
双方の技がハンニンダーに命中し貫いた。
「「キュアット解決!」」
「ハン…ニン……ダ……」
ハンニンダーは光に包まれ、浄化されていった。
そして、黄色のマコトジュエルが残った。
アンサーは残ったマコトジュエルを手に取る。
「ポチ〜!」
ポチタンがそう叫ぶと、アンサーはポチタンの胸元のリボンにマコトジュエルをかざす。
「ポチポチ!キュアキュア~!」
ポチタンは嬉しそうにそう言いマコトジュエルは吸収された。
そして、密室のフィールドは消え周囲は元通りに戻った。
「俺も楽しませてもらったぜ、プリキュアそして仮面ライダー!また相まみえよう!!」
そう言うとゴウエモンは桜吹雪を舞わせ姿を消した。
そして、あんなたちは取り返した漫画の原稿を返していた。
「あ、ありがとう探偵さ~~ん!!」
純一は泣きながらお礼を言っていた。
その時、あんなはあることに気づいた。
「ジュンジュン・コマッツ…?」
「うん!僕のペンネーム!」
「あ、あの…!ジュンジュン・コマッツ先生!?」
原稿が入っている名前にあんなは驚いた。
「知ってるの?」
「うん!先生の漫画大好きなの!純一さん有名な漫画家さんになるよ!」
「え、本当!?それって名探偵さんの推理…?」
あんなの言葉を聞いて純一は驚きそう聞いた。
「推理じゃなくて分かってるの!なんて説明したらいいか……」
あんながどう言えばいいのかと頭を悩ませていると…
「そんなにすごい漫画家さんの作品なら私も読みたい!」
「僕も読む!読みたい!」
「私が先だからね!」
あんなが絶賛したのを見てみくるとジェットも読みたがっていたのだ。
しかし、あんなも譲れない。
「こうなったらじゃんけんだ!」
「よーし!」
「「「じゃんけんぽん!あいこでしょ!!」」」
紅真side
真たちは家へと戻っていた。
そして、キバットが口を開く。
「それであいつらはどうだった?」
キバットが今日見てきたことについて聞いてきた。
「探偵としてはまだまだ未熟…だけどまだまだ成長出来ると僕は思ってる。まあ、偉そうなこと言える立場じゃないんだけどね…」
「そっか…。」
そして真は窓の外を眺めながら呟く。
「…あの子たちと協力していれば…いずれ
真の目つきが鋭い物となる。
「ウソノワール……」
〈キャラ紹介〉
ラモン
・妖精
・種族:マーマン族
・次狼と同様に絶滅したとされる妖精の一族の生き残り
・普段は人間の姿でラモンと名乗り生活している。
・人懐っこいが100歳は余裕で超えている。