「どうもICE★CRY所属スタッフの太郎です」
適当な自己紹介を終え、そこで固まっている隣の少女を突く。今度は彼女の番だ。
「は、初めましてっ!!歌手志望のハルカと言います!よ、よろしくお願いします」
緊張しているが、噛まなかっただけマシだ。最初の頃に比べれば上出来だな。そう思って一番端の人物に目を向けると、目が合った。
「最後は俺やな。ほな、やらせて貰いますわ。俺は浮島や。この喋り方は単なるキャラ付けやさかい。関西弁じゃなくて俺のオリジナル。言わば浮島弁やな。そう言う事でどうかよろしゅう」
「えー以上がですね。ICE★CRYの現時点での主要メンバーと言う事になります。右から唯のおじさん、未来の天才歌手。そしてギャンブル依存症の三人でこれから楽しくやっていけたらなと思います」
パソコンに向けて軽く会釈をすると、残りの二人も真似をする様に頭を下げた。後は……。
「此処からまた、新たに人が増える可能性は全然あるので乞うご期待ですかね?」
「え、そうなんですか?」
「これだけって言うのは、流石に無いと思うでぇ?」
俺もそれは深く同意する。まぁ、どの立場で言ってんだって話ではあるが。
「あっ、最後になりますが。私含めて全員が債務者でしてその借金が満額返済出来れば晴れてこの会社から卒業となるので、どうかご協力を。皆さんから頂いたスパチャは全額借金に当てさせて頂きます」
「つまり、お前らの投げ銭が命綱って事やな。早よ金投げてくれェイ」
「それでは今回はここら辺で締めと行きましょうか。ご視聴ありがとうございました!」
さて、後は編集をして動画を投稿するだけ……。と言えば簡単なんだけど。
「浮島さん」
無言で視線を向けると、そっと目を逸らされた。
「俺はそう言うの無理や。スタッフやろ?頼むで」
「ハルカちゃん」
「応援の歌を歌って応援します!」
キラキラとした純粋な目でそんな言葉が出される。
頼り甲斐のあるメンバーだなぁ。そう思いながら、俺はパソコンに向き合って編集ソフトを起動した。まぁ、良いんだけど!俺スタッフだし。配信者なんて向いてないもん。でも今の状況だと、多分配信者兼スタッフになるんだろうなぁって気がする。
「借金の為頑張りますか」
どれくらいの数の人間が見てくれるか分からないが、一人ぐらいは記憶に残る様に自分なりに出来る事を頑張って見ることにした。
563:V好きの速報
なんか新しい事務所からVが出るらしい
564:V好きの速報
ICE★CRYってなんかおっさんが考えた絶妙なダサさが良いね
565:V好きの速報
この世に存在する物の殆どはそのオッサンが生み出してるんだぞ
566:V好きの速報
動画見たんだけど見てない奴は見た方が良い
567:V好きの速報
見てないけど何がやばいんだ?
568:V好きの速報
関係者が債務者。と言うか、事務所が金融会社らしい
569:V好きの速報
>>568
マ?
570:V好きの速報
マジ。流石に設定だろうけどヤバい設定だよな
571:V好きの速報
炎上商法ですか?
572:V好きの速報
面白そうではあるけど、どうなんだろうね。
573:V好きの速報
債務者系Vtuberは新しくはある。Vやってる場合じゃねえだろ、働けと言うマジレスは置いといて
574:V好きの速報
これからどんな活動をするのか気にはなる。まだアバターすら公開されてないからな
575:V好きの速報
ガワの金や3Dにしたら借金に加算されるのかな……
576:V好きの速報
ヒェッ
577:V好きの速報
推しの活動が長く見れるね!やったね!!
578:V好きの速報
その推しは笑ってますか?
579:V好きの速報
個人的にギャンブラーのおじさんにはバ美肉して美少女のガワ来て、時には発狂や絶叫しながら出しながらパチンコ配信して欲しい
580:V好きの速報
草。是非やって欲しい
581:V好きの速報
スタッフの太郎普通に声良いな
582:V好きの速報
ハルカちゃんの震える声がワイの癖に刺さったから死ぬまでボイス出して欲しい
583:V好きの速報
つまり、視聴者全員が徒党を組んで投げ銭をしなければ半永久的に活動を続ける事になるのでは?ボブは訝しんだ
584:V好きの速報
おはボブ
585:V好きの速報
うーんこれは畜生なボブ
586:V好きの速報
嬉しい様な悲しい様な。まぁ、誰かが投げるやろってなりそう
587:V好きの速報
ハルカちゃんがお金くださいって涙目で懇願したら投げても良い
588:V好きの速報
さっきから現れるハルカの濃いファンは何なんだ。こわい
589:V好きの速報
今後に期待やね
590:V好きの速報
取り敢えず、お気に入りしといた
591:V好きの速報
俺も借金返さないとな
592:V好きの速報
さてさて、一体どうなる事やら