『原作知識チート』と『異能力チート』で意図せず原作主人公の相棒になってしまう話 作:寺生まれのTさん
5兆6000億をセンは無事に乗り切った。
センは言う。
「……『お前を殺したい』という憤怒が『俺を支えていた』のは事実だが、お前自身に支えられてきたわけじゃねぇ。お前はひたすら、俺に嫌がらせをしていただけだ。ちゃんと宣言しておくが、シュブを殺したあとは、お前の番だ。俺の目標は、あくまでも貴様だということを忘れるな」
「ふむ、そうか。……ほな、『シュブを倒したあと』やなくて、ワシのことは、『シュブと一緒に殺す』ってのはどうや?」
「……あん?」
「もっとも、そう簡単に殺されてやるつもりはないけどのぉ。限界まで抵抗して、なんやったら、逆に殺し返したる」
「……」
そこで田中は、アイテムボックスから、一枚の魔カードを取り出して、
「豊穣空間ランク3200」
カードを破りながら詠唱。
最終決戦が、いま、始まろうとしている。
田中の魔カードによって生成された空間は、大量の効果をもつ特殊空間。特に高い効果を持つのは、『この空間内にいる間、シュブ=ニグラスのステータスが上昇する』というバフ効果。
準備を整えると、田中は、
「強化されたシュブ=ニグラスを装備したワシは、なかなかエグいから、覚悟せぇよ」
そういいながら、
「さあ、シュブ=ニグラス、契約の時間や!!」
サラっとシュブを召喚した。
当たり前のように、アンリミテッドの状態で呼び出す田中。
見覚えのある美女が、ジオメトリの奥から這い出てきたかと思った直後、その美女は、巨大な盾の形状に変化して、田中の手の中におさまる。
レプリカではない、本物のプライマルコスモゾーンレリック。
「なんのつもりだ、田中」
「簡単な話。シュブがラスボスと思わせて、実は、田中トウシがラスボス。単純なひっかけ問題」
「……」
「さあ、センエース。ワシとおどれ、どっちが上か、きっちり、この場で決着つけようやないか」
そうして、しばらく手合わせをするセンとトウシだが、なんと実力はセンの方が圧倒的上であった。
「ふむ。どうやら、シュブのことは完全に支配下に置いているっぽいな。……つまり、これは、あれか。シュブは『俺を鍛えるためのエサ』にすぎず、俺は、お前の手のひらの上で、間抜けにパラパラを踊っていただけにすぎない、と」
冷めた口調でそう言ってから、
「はぁ」
と、まあまあ深めのタメ息をついて、
「まあいいや。強くはなれたし。今回、俺が鍛え上げた力は、今後、ヤベェ敵が出てきた時にふるうことにする」
「勝手に茶番やと思い込むんは自由やけど、ワシは今から、本気でおどれを殺しに行くから、早めに本腰入れてエンジンかけた方がええで」
そう言いながら、田中は、センの死角に潜り込む。『しっかりと殺意のこもった田中の一手』を回避したセンは、
「もういいって馬鹿馬鹿しい。お前が俺を殺すことなんて、結局のところは、できるわけがねぇんだから。なんせ、お前はこの世でもっとも高潔な男なんだから。『悪いことをしているわけじゃない俺』を殺すことはできない。そうだろ?この上なく尊い、病的に高潔な、正統なる銀河の支配者様よぉ」
「ウルティマ・オートマタ」
トウシは殺戮人形となる能力を使うも、それでも全く持って敵わない。
「……い、今見せたウルティマ・オートマタは、多少パワーとスピードが増すけど、意識のない自動人形になるというデメリットがある。簡単に言えば『総合力的には普通に弱くなる』という欠陥品モード。そんな、使い勝手の悪いド低脳システムを、このワシが運用すると本気で思うか?」
「というと?」
「ウルティマ・オートマタには正しい使い方がある。完全無意識の人形になるのではなく、『ワシという人形』を、『狂気のマエストロ』に操らせるという手法。ワシの演算力はそのままに、ワシよりも優れた戦闘力と、ワシよりも優れた根性で、『強化されたワシの肉体』を乱舞させる」
1002号に体を入れ替えたトウシは、CPUに徹する。
「さて、ほな、いこか。ザンクさんは、トウシと違って、高潔でもお人よしでも、聖人でも、支配者でもないから、お前を殺すことを躊躇ためらわんぞ」
「……『ザンク』……その名前、どっかで聞いたことある気がするけど、忘れたな。ってことは、たいしたことないやつだろうな。蝉原とか、トウシとか、やばいやつの名前は忘れないから」
センはさくっと1002号の足を掬ってから閃拳、そして十閃楽団を用いて殺し合いを終わらせる。
「アホくさ……茶番もここまでくると不快感しか覚えねぇな」
「っ、……お前があまりに強すぎて、様子見モードでは話にならんから、ここからは、容赦なく積ませてもらうことにした」
「クソ茶番は、もういいって……」
「茶番? ザンクさんたちの覚悟が茶番? ……ふざけんな……」
だが、そんなザンクが語る覚悟も、
「閃拳」
「ぐへぇぇ!!!」
それ以上の覚悟を積まれているセンには敵わない。
「……今のザンクさんの……存在値は……1京を……超えとんのやぞ……その上で、トウシがCPUやってんねんぞ……この5兆年の間、トウシの中で……ザンクさんも、お前と闘い続けて……戦闘力を上げてんねんぞ……それやのに……こ、こんなに差がつくんおかしくね? ……な、なんで、こんな差がついとんねん……」
「そりゃ、こっちは、山ほどの縛りを受けた上で訓練していたからな。そっちと同じ成長率なわけがねぇ。どんだけ才能に違いがあろうと、流石に、あれだけの縛りの恩恵を凌駕することはできねぇだろうよ。てか、ずっと裏で見続けていたってんなら、俺がどのぐらいの高みに至ったかもわかってんじゃねぇの? なんで、そんな疑問をいだくことがある?」
「……『ザンクさんだけでも、最低限の対応はできるはず』と自惚れとったんやけど……まさか、ここまで、話にならんとは、あまりにも想定外やった……ハズぅてしゃーない……仕方ねぇ……」
そう言ってから、ギリっと奥歯をかみしめ、
「……オメェの出番だぞ、ヌル」
「……1002号の野郎、そこそこ期待してやっていたのに、クソの役にも立たなかったな。あいつは、我ら、【センエース殺し隊・『六』天王】の中でも『最弱の面汚し』よ」
「ヌル、か……んー、どっかで聞いたことがある気がするけど、あんまり思い出せないってことは、たぶん、ザンクさんとやらと同じで、たいしたやつじゃないってことだろうな」
「なかなか、せめた挑発じゃないか、センエースさんよぉ。この俺をナメてしまうことは世界のデフォルトだとしても、しかし、その代償は重たく払ってもらう。心の底から後悔させてやるぜぇえ!」
「閃拳」
「ぶへぇぇぇ!!!!」
ヌルは、とんでもなく強い。
そもそもが、存在値1京クラスの実力者。
その上で、シュブを盾にして、トウシをCPUにして、1002号の戦闘力も完備。
さらには、『ソル』を装備として身にまとっているという徹底ぶり。
その最大出力は、余裕で『2京』を超えているというハンパなさ。
戦闘力、存在値、運命力、装備品、すべてがパーフェクトと言ってもいい化け物。
だがーーー
オーバードライブ・ゼノ・サイコジョーカー】
【イタズラな領域外の牢獄】
【終焉の呪縛】
【ゼットオメガレベル】
【真・第一アルファの循環フルモード】
【メリークルシミマス/田中カスタム】
この尋常ならざる6つの地獄を背負った上で、
大事な家族に殺され続けるという地獄に、
5兆6000億年、耐え続けると誓う。
その代わり、
『大事なものを全部守れる力をよこせ』
それのアリア・ギアスはとてつもない威力を発揮する。
だが、ヌル達は諦めない。
「おめぇの出番だぞ、ソル。ベースは俺がやる。力だけよこせ」
と、そう宣言すると、
『ヌル』の全部がグワっと膨れ上がる。
だから、
ヌルは、
「太陽神化」
まぶしく輝いてから、
「混沌神化」
黒く、はげしく、またたいていく。
『天星神化7×真醒・究極超神化3』のダブル神化に、『固有神化のダブル』を絡ませていくという掟破りのクアドラプル神化。
トリプルすら超越した別次元の難易度。
本来はありえないが、『ソル』を下地にできる今だけの特殊特権。
「存在値にして3京7000兆ぐらい……だいぶ強くなったが……まあ、数字なんて、今のお前の前では、ただの飾りだろう。だが、俺だって積み続けたものがーーーぷぎゃあ!!」
「龍閃崩拳」
シュブ盾を起動し、トウシがCPUをし、1002号が根性を担当し、ソルが下地をし、ヌルが戦闘を張るという状況でも、センは圧倒的な実力を武器にし、彼らをボコボコにした。
だからーーーー
「こい、ヒーロー」
ヌルが言う。
「こりゃあこんと勝てそうにないわなぁ」
トウシが言う。
「まあ、勝てるんやったらなんでもええわ」
ザンクが言う。
「私としては、彼女に頼りたくないんだがね」
ソルが言う。
「は?お前らの限界地点はどう考えてもそこでーーー」
センは言う。
「ヒーロー見参!」
「ああ、ムラハネ...そういうことね。お前もグルだったのか。ちょっぴり、残念だ」
「違うよ?私がきた理由は、センが不満そうだったから」
「は?不満?どういうこっちゃ?」
「思う存分、力を出せなくて、不満そう。だから、エキシビジョンマッチといこうか。セン」
「気が効くねぇ...」
「それじゃあ、今のセンに鍛え上げられたら私の全力、見せてあげるーーートウシ、ヌル、ザンク、ソル!お前らアマルガメーションで合体しろ!」
「本当の、最終兵器やったんやけどなぁ」
トウシは重くため息をついてから、アマルガメーションを行った。
トウシはザンクと合体し、トザクになり、ヌルはソルと合体し、ヌソルとなった。
トザクとヌソル、2人は更に合体して、トヌクソルとなった。
勿論、戦闘力はガタ落ちとかそう言うレベルではない。神化すらままならないレベルだ。しかし、ここで、
トヌクソルとムラハネは更にアマルガメーションを行なう。奇跡の五人合体である。
センは、積んでいる場面を淡々とみている。
そうして、
【ボクの出番だよねっ!『結合複合超統合体』、『児戯道具箱』起動】
『結合複合超統合体』により、この五人はこの瞬間だけ少し自由になる。そして、『児戯道具箱』の効果により、ヨグソードの完璧なコピーを生み出す。そしてなにより、
『セ・ラ・ヴィ因果論』起動。センに己が負けるという『運命』を置き、そして『タイジするシガナイ運命』起動。ここで負けると言う『運命』をぶち壊す。『運命』属性が相手なのもあって、更に爆発的に存在値があがる。
そして、五人が集まったいま。出来ること。
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―/\☆*【【運命天星太陽混沌神化】】*☆/\―
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